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グーグル公式「Discoverトラフィックは変動する!」SEOの主軸にするのはヤバし【SEO情報まとめ】

Google Discoverのトラフィックは、検索よりも変動が激しい。グーグル公式の解説と、「Twitterに流れるDiscoverノウハウは信じちゃダメ」というSEO専門家のコメントで、Discoverへの正しい取り組み方を理解しよう

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Google Discoverのトラフィックは、検索よりも変動が激しい。グーグル公式の解説と、「Twitterに流れるDiscoverノウハウは信じちゃダメ」というSEO専門家のコメントで、Discoverへの正しい取り組み方を理解しよう。

今回のピックアップは、Discover関連の2記事だ。

ほかにも、「CSSのcontentプロパティとインデックス」「ウザい広告で検索順位低下?」「自動車販売用の構造化データ」などなど、今回もあなたのSEO力とWeb担当者力をアップさせる情報をお届けする。

  • グーグル公式「Discoverのトラフィックは変動するよ」SEOの主軸にするのは危険
  • 巷に出回っているDiscover最適化は間違いだらけ?
  • CSSの中のコンテンツをグーグルはインデックスしない
  • 構造化データの日時情報にはタイムゾーンも入れるべし
  • ウザイ広告があるとヘルプフルコンテンツアップデートで評価が下がる!?
  • 自動車販売専用のリッチリザルトをグーグルが導入
  • グーグルのSC活用方法が、ブログ記事→技術ドキュメントに格上げ
  • グーグルがコンテンツをどのように見ているかを確認する方法
  • Bing検索でリンクの否認はもう不要。AIが不自然リンクを正確に自動判別
  • GTMで、新しいGoogleタグを使ったGA4のタグ設定
  • Googleはクリックデータをランキングに使っているのか? 今でもリンクはトップ3のランキング要因なのか?
  • Google、パーソナルアシスタントとしてのAssistant with Bardを発表
※次回お休みのおしらせ: このコーナーは隔週更新のため、本来ならば次回の更新は11月10日ですが、1週間お休みさせていただき、次回更新は11月17日の予定です。

今週のピックアップ

グーグル公式「Discoverのトラフィックは変動するよ」SEOの主軸にするのは危険
予測可能性や信頼性が低い (グーグル 検索セントラル) 国内情報

「Discoverからのトラフィックは大きく変動する」――これはグーグルが公式に明言していることだ。

グーグルの技術ドキュメントに、Discoverからのトラフィックが大きく変化することとその理由についての説明が追加された。

変化は主に次の3つの理由による(どれもサイト側で制御できない要因だ):

  • ユーザーの興味や関心の変化
  • 表示するコンテンツの種類のグーグルによる調整
  • グーグル検索のアップデートの影響

実際に、説明の冒頭でグーグルは次のように言っている:

Discover からのトラフィックは、キーワード検索からのトラフィックと比べて予測可能性や信頼性が低くなります。このような偶発的な要素を考慮し、Discover からのトラフィックは、キーワード検索のトラフィックの補完的なものと考える必要があります。

※強調は筆者による

アップデートに関しては、次のようにも言っている:

Discover のユーザー エクスペリエンスを改善するための Google の継続的な取り組みによって、コンテンツの質や公開頻度とは関係なく、サイトのトラフィックが変化する可能性があります。

サイト側に悪い原因が何もなかったとしても、Discoverからのトラフィックが激減することがありうる。つまり、Discoverの最適化は容易ではなく、「こうすれば必ずトラフィックが増加する・安定する」という施策はない。

もちろん通常のSEOにおいても絶対に成功する施策はないのだが、Discoverはさらにずっと難しいということだ。

Discoverからのトラフィックに依存したサイト運営は、いつ状況が急変するか読めない。通常のSEOをしっかり進めつつ、ソーシャルメディアや広告など別の複数の媒体からの集客方法も確保したい。

Discoverパフォーマンスレポート
毎日コンテンツを投稿している、あるサイトのDiscoverパフォーマンスレポート。起伏が非常に激しい。表示回数が爆増している日がときおりある一方で、ほぼゼロの日もある
★★★★☆
  • Discoverがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

巷に出回っているDiscover最適化は間違いだらけ?
うかつに実行すると逆効果 (Lily Ray on X) 海外情報

Discoverの最適化は難しいと筆者の意見を述べたが、これに付随してリリー・レイ氏のX(Twitter)でのコメントを紹介したい。レイ氏は、米国のSEOコンサルタントだ。

Google Discover最適化のアドバイスがX(Twitter)で流れてきても、疑ってかかるようにしてください。

サイト所有者が利用できるデータは限られています。そして、「Discoverの仕組みがどうなっているのか・どうなっていないのか」を結論づけることは、少数のサイトの情報だけでは十分ではありません。

私はすでに多くの人がX(Twitter)で完全に誤った情報を共有しているのを見ています。

私たちのチームは、5年以上かけて、独自のツールと方法を使用して、Discoverがどのように機能するかを理解するために、何百ものドメイン名、何百万ものURL、何十億ものクリックにまたがるDiscoverデータを分析してきました。

その分析でDiscoverがどのように機能するかを理解しようとしてきましたが、DiscoverはSEOよりもずっとずっとずっとブラックボックスであり、何も保証できないことがわかっています(これは私たちの監査の最初ほうで詳しく説明しています)。

X(Twitter)では、Discoverの誇大宣伝や誤った情報が山火事のように広まっています。注意してください。なぜなら、Discoverの仕組みを理解せず悪いアドバイスに従うと、

  • コアアップデート
  • ヘルプフルコンテンツ アップデート
  • 手動対策(Discoverで蔓延している)
  • Googleの検索結果でサイトを恒久的に降格させる可能性のあるその他の問題

によって、サイトがひどい状態になってしまう可能性が非常に高いからです。

※筆者注:レイ氏の発言は一連のスレッドになっている。元の投稿はXで確認してほしい

レイ氏の発言は次の2点に集約できるだろう:

  • Discoverのアルゴリズムは解き明かされておらず、最適化は困難
  • 特にX(Twitter)で出回っている情報は間違いだらけで、うかつに取り入れるとDiscover以外も巻き込む悪影響が出ることも

レイ氏は腕利きのSEOコンサルタントだ。筆者は、彼女のセッションを何度も聞いたし、ブログ記事も必ず読む。直接話したこともあり(インタビュー含む)、彼女の知識とスキル、経験は保証する。そんなレイ氏が言うことだから、信頼できる見解だ。

★★★★☆
  • Discoverがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

グーグル検索SEO情報①

CSSの中のコンテンツをグーグルはインデックスしない
DOMでアクセス可能であることがインデックスの条件 (グーグル 検索セントラル) 国内情報

ウェブエンジニア向けにSEOの基礎を説明する技術ドキュメントで、ページの内容をグーグル検索が認識できるようにするために大切な構成に触れるセクションに次の項目が追加された:

テキストコンテンツがDOMでアクセス可能であることを確認してください。

たとえば、CSSのcontentプロパティで表示しているコンテンツはDOMの一部ではないため、現時点のグーグル検索は無視します。装飾的なコンテンツにcontentプロパティを使用するのは問題ありませんが、グーグル検索はこのコンテンツをインデックスしない場合があります。

※筆者注: この記事を書いている時点で日本語記事は未更新のため、訳は筆者による

つまり、CSSで記述されたコンテンツ(文字情報)は、テキストであっても画像であってもインデックスの対象にはならない。インデックスさせるコンテンツは、レンダリング後のDOMに存在する必要がある。

★★★★☆
  • ホントにSEOを極めたい人だけ
  • 技術がわかる人に伝えましょう

構造化データの日時情報にはタイムゾーンも入れるべし
Googlebotのタイムゾーンは太平洋時間 (グーグル 検索セントラル) 国内情報

構造化データに日付などの情報を記載する場合の注意点をお伝えする。

具体的な注意点に進む前に、まず前提情報がある。Googlebotを解説する技術ドキュメントに次の一文が追加された:

米国の IP アドレスからクロールする場合、Googlebot のタイムゾーンは太平洋時間です。

つまり、Googlebotは太平洋時間を基準にする。太平洋時間と日本時間の時差は16時間だ(夏時間の期間の時差は17時間)。言い換えれば、日本時間は太平洋時間よりも16時間進んでいる。ログを見るときなどに認識しておこう。

この情報自体は知っていた人もいることだろうし、すべてのウェブ担当者に重要な情報ということでもない。

だが、Googlebotのタイムゾーンの明文化にあわせて、技術ドキュメントの「記事(ArticleNewsArticleBlogPosting)の構造化データ」ページで、datePublishedプロパティとdateModifieプロパティの説明に重要な一文が加わった:

タイムゾーン情報を提供することをおすすめします。提供されない場合は、デフォルトで Googlebot が使用するタイムゾーンが適用されます。

datePublished(公開日時)やdateModified(更新日時)に記述する値にタイムゾーンを指定していないと、日本時間ではなく太平洋時間としてグーグルに認識されるということだ。

日本標準時は、協定世界時(UTC)より9時間進んでいる。2023年10月27日午前7:00なら、datePublishedプロパティを次のように記述する:

"datePublished": "2023-10-27T07:00:00+09:00"
※筆者補足:記述フォーマットはISO 8601に従う

グーグルに日時を正確に知らせたい場合は、構造化データ内の日時情報にタイムゾーンを指定しておこう。

★★★★☆
  • 記事構造化データを実装しているすべてのWeb担当者 必見!

ウザイ広告があるとヘルプフルコンテンツアップデートで評価が下がる!?
ユーザー視点が欠けている証拠Cyrus SEO & Glenn Gabe on X) 海外情報

2023年9月のヘルプフル コンテンツ アップデートでは、広告のせいでUXが悪くなっているサイトに影響が出た傾向がある――そうしたグレン・ゲイブ氏の分析を、前回お伝えした。

サイラス・シェパード氏も同じ見解のようだ。ゲイブ氏と同様に腕利きのSEOコンサルタントであるシェパード氏は、次のように述べている:

「Googleのヘルプフルコンテンツアップデート(HCU)で打撃を受けた」と私に相談してきたサイトの80%は、ある共通点を持っていた。

すべてMediavineやAdthriveなどの広告を採用しており、ユーザーのスクロールを追跡してメインコンテンツを覆い隠すように広告を表示している。

これは単なるグーグルのコンテンツアップデートではなかった。UXアップデートでもあった。

※筆者補足: Mediavine(メディアヴァイン)とAdthirve(アドスライブ、現Raptive)は、どちらも海外の広告配信プラットフォーム

重要なポイントは「(広告が)メインコンテンツを覆い隠している」という点だろう。

メインコンテンツの邪魔になる広告に関しては、グレン・ゲイブ氏もコメントしている。

アドセンスには、「全面広告(全画面広告、ビネット広告)」という広告フォーマットがある。ページを移動するとき(または再訪問したとき)に、画面全体に表示される広告だ。

この全面広告について、ゲイブ氏は次のようにコメントしている:

全面広告は、最も迷惑で邪魔な広告の一種だ。9月のヘルプフル コンテンツ アップデートでダメージを受けたサイトを分析しているときに、これらの広告の例をたくさん見た。ユーザーをいらつかせてはいけない。うまくいかないだろう。

シェパード氏とゲイブ氏の分析から判断すると、「煩わしいとユーザーが感じる広告」がマイナス要因になっている可能性はある。

しかし、単なる相関関係かもしれない。ウザい広告を掲載しているサイトは、収益ファーストでありユーザーファーストの視点が欠けている。したがって、コンテンツもユーザーファーストではない可能性が高い。役に立たないコンテンツばかりなので、ヘルプフルコンテンツアップデートで評価を下げられたとも考えられる。

いずれにしても、コンテンツ・UXともにユーザーファーストでなければ、グーグル検索では評価が落ちる時代になってきていることは間違いない。

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  • すべてのWeb担当者 必見!
用語集
CSS / Discover / Googlebot / Googleアナリティクス / SEO / UX / アクセス解析 / インデックス / キャッシュ / クエリ / クロール / セッション / ソーシャルメディア / ドメイン名 / リンク / 構造化データ / 訪問

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