【漫画】デジマはつらいよ

第15話のまとめコラム:DX推進における社内調整の進め方(中澤伸也)

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第15話のまとめコラム:DX推進における社内調整の進め方(中澤伸也)

こんにちは、「デジマはつらいよ」原案者の中澤です。

マーケティング支援企業のReproでCMOをやっています。Noteで定期的に情報発信をしているので、興味ある方はそちらものぞいてみてください。

今回、主人公たちは、いよいよここまで進めてきたDX(デジタルトランスフォーメーション)企画である「アクセサリーのサブスクリプションサービス」を、経営メンバーに発表することになったわけですが、ここで思わぬ組織的な壁が立ち塞がります。

この壁をどのように突破していくのは、ぜひ次回の「デジマはつらいよ」をお読みいただければと思うのですが、今回のコラムでは、DXにおける社内調整の重要性について書きたいと思います。

DXが既存組織に与える影響

以前のコラムでも説明しましたが、DXの本質は、顧客価値の創造であり、多くの場合には「ビジネスモデル」そのものの見直しや、変革を伴います。

基本的に会社の組織は、現在のビジネスモデルをもっとも合理的に実現するべく構成されています。よって通常は、アフターデジタル以前(つまりはOMO以前)のビジネスモデルを想定して作られており、「オンライン(デジタル)」と「オフライン」は、異なったチャネル、分断されたチャネルとして扱われています。

しかし、アフターデジタルの世界(つまりはOMOの世界)では、オンラインとオフラインは「統合された一つのサービス」として機能します。その中では、オフラインの資産である「店舗」や「店員」といった「装置」は、これまでと異なった「価値」が要求され、全体のUXの中で「価値の再定義」が求められます。

つまり、「現在の価値」を前提に作られた「組織」は、「新たな価値」が要求される世界の中では「機能不全」に陥る可能性が高く、この「新たな価値」の実現に向けて、全社レベルの組織改編や組織評価の見直しが求められていくことになります。

これには当然痛みが伴いますし、人間というのは往々にして「変化」を避けたいと思う動物ですので、慎重に進めないと「ハレーション」が起き、DX推進そのものが頓挫する要因になりがちです。

DXに伴う組織改編をスムーズに進めていくために

DXはビジネスモデルの変革を伴う「全社的な活動」です。よってその影響範囲は広範囲にわたります。そして、会社というものが複数の組織と人員によって構成されている以上、この変革を「荒治療」で行うのは非常に危険です。

まずもっとも重要なことは、DXによって変化が起こる各ステークホルダー(関係者)を、早期にプロジェクトに巻き込むことです。そして、当事者意識を持ってもらうことが重要になります。ただ、各事業や組織の「利益」を守るべき立場の人を入れると、防衛本能が先にたち、プロジェクトの推進を妨げる要因になるため、人選は慎重に。各組織の「No.2」や、若手の成長株といった人材をアサインするのがオススメかもしれません。

次に重要なのは、DXの企画の中に各部門の利益につながることを折り込むことです。できるだけ、痛みと利益のトレードオフに持ち込めることが理想です。

最後に、DXの実行を「まずは小さく始める」ことです。DXに好意的な、理解者が責任者を務める「一部の店舗やエリア」を選び、小さく始め、とにかく「成功事例」を生み出し、会社に「成功体験」を実感させることが重要です。

そのDXは、もしかしたら、DX推進者の理想とする姿からは大きく劣るものかもしれません。しかし、急がば回れです。大きな理想やゴールを実現させるためにも、理よりも実を取ることを優先した方が、最終的な成功確率が上がると思います。

DXは泥臭い取り組みであり、実現しなければ意味がない

最後にお伝えしたいのは、DXは泥臭い取り組みであり、どんなに構想がすばらしくとも、実現しなければ何の価値もないという点です。

そして、ほとんどの場合には、その推進の壁は「社内のステークホルダー」や「企業の文化や風土」になることと思います。

実際、自分も大企業の中でDXを推進してきたわけですが、とても大変な取り組みであり、心が折れそうになる場面に、何度もぶつかりました。

ある意味、DX推進者にもっとも求められる能力は、「折れない心、何としてでも何かを成し遂げる生命力」かもしれません。そして、それを実現するのは、「理想と現実の折り合いをつけていく調整力」が求められます。

DX推進者の戦いは、とても孤独なものになるかもしれません。やるせないこともたくさん起きるでしょう。

ただ、その先にあるのは、皆さんの「顧客」の「すばらしい顧客体験」であり、企業が新たな顧客価値を提供する世界です。ぜひ、皆さんがDXを実現させる事を応援しております。

それではまた、次回お会いしましょう!

次回に続く

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