オンオフは関係ない! お客様に関わる社員全員がマーケターなんです・最終話
前回のあらすじ!
OMOプロジェクトの新規サービス「アクセサリーのサブスクリプション」は、営業部の反対により一時凍結。ルリと和尚は苦肉の策として、サブスクの売り上げをすべて店舗に計上することで、営業部との和解に成功した。
第17話のまとめコラム:「デジマはつらいよ」で伝えたかったコト(中澤伸也)
こんにちは、「デジマはつらいよ」原案者の中澤です。
マーケティング支援企業のReproでCMOをやっています。noteで定期的に情報発信もしているので、興味ある方はそちらも覗いてみてください。
全17話にわたり連載してきた「デジマはつらいよ」も、今回がいよいよ最終話となりました。これまでお読みいただいた読者の皆さん、本当にありがとうございました。
皆さんのマーケティング活動に何かのヒントになることができたとしたら、それに勝る喜びはありません。ぜひTwitter等でご感想をお寄せいただけますと、これからの活動の励みになります。
デジタルマーケターはDX推進の主役に
いま世界は、リアルがデジタルに内包される「アフターデジタル化」した社会に変化しつつあり、その動きはコロナショックにより加速度を増しました。
その中において、デジタルトランスフォーメーション(DX)はもはや待ったなしの状況となっており、企業だけでなく日本国そのものもデジタルを軸とした新たな顧客価値、顧客体験(CX)の構築に向かって動き出しています。
この動きを推進していくためには、顧客のインサイト(真の欲求)を洞察し、デジタル技術を用いて、それを満たす顧客価値を体験として構築することが必要となります。
そして企業の中でもっともデジタルに精通し、日々顧客の気持ちを考え、顧客体験の向上に邁進し続けているのがデジタルマーケターです。それを考えれば、このデジタルトランスフォーメーションの動きの中で、デジタルマーケターはその推進の中心的役割を果たしていくのではないでしょうか?
いや、果たしていかなければならないと、中澤は考えています。
DX推進を担うこと事で、本来のマーケティングの本質に立ち戻ること事ができた
私は2020年の4月まで約5年間のあいだ(株)IDOM(中古車のガリバー)にて、デジタルマーケティング責任者の任にあり、DXの推進者として活動してきました。
約4年前に、当時国内でも珍しかったチャットコマース的なサービスである「クルマコネクト(現在はMyGulliver)」を立ち上げ、昨年にはたぶん国内初となる、AIを用いてアプリだけでクルマの査定から売却までを完結させる「ガリバーオート」サービスを立ち上げました。 おかげさまで両サービスとも多くのお客様に支持していただき、現在ではIDOMの中心的なサービスの一つに成長しています。
これらのサービスをゼロから立ち上げていくにおいては、マーケターとして、本来のマーケティングの役割である「4P」または「4C」全体を担う必要があり、また顧客のインサイトを改めて洞察し直し、顧客価値そのものを創造する必要がありました。
デジタルマーケティングに約20年関わってきましたが、正直このプロセスは自分自身も経験がなく、まさに手探りの中で、改めてマーケティングの本質とは何かを突き詰めて考えるきっかけをくれた取り組みでした。
デジタルマーケターのスキルをアップデートする必要がある
これから各企業がDXを成功に導くことができるのかどうかは、日本の将来を大きく左右する問題です。グローバル化しデジタル化した社会の中で日本がプレゼンスを維持するためには、DXを実現させ、新たな顧客価値の創出を多くの企業が実現していく必要があります。その中心的な役割を果たすのがデジタルマーケターです。
ただ、デジタルマーケターがその役割を果たしていくためには、プロモーションの領域だけでなく、その一歩上流となるマーケティング全体、つまり本来マーケターが担うべき役割を果たしていくことが求められます。そのためには、マーケティングのより本質的なスキルを身につけなくてはなりません。
「デジマはつらいよ」は、このマーケターに求められる本質的なスキルを、何とか多くのデジタルマーケターにわかりやすく伝えることができないか?という想いから生まれた漫画です。
漫画連載のきっかけとなったのは、「Web担当者Forum」のセミナー講演(2018年11月)です。「Web担当者Forum」元編集長の安田英久さんから依頼を受け、これまでの20年間で培ってきた自分のマーケティング経験とDX推進の経験を、自分の部下の教育のために「メソッド化」し、発表しました。
この講演は 「中古車の『ガリバー』が実践、PDCAを回せるデジタルマーケターを育成する方法」というタイトルで記事にもなっています。
この漫画が、日本のデジタルマーケターがよりいっそう活躍していくキッカケの一つになったとしたら、とても嬉しいです。
最後に、この漫画企画を実現していただいた安田元編集長、四谷志穂編集長、編集担当の内藤貴志さんをはじめとするWeb担編集部の皆さん、素敵なマンガにして下さった星井博文さん、souさん、トレンドプロの皆さん、そして何よりも今までお読み下さった読者の皆様、本当にありがとうございました。
感謝の気持ちを胸に、デジマはつらいよ(シーズン1)を終わります。
(原作者: 中澤伸也)
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