これは目立つ! グーグルの検索結果で料理レシピの“リッチカード”が登場【SEO記事14本まとめ】
検索結果でかなり目立ちクリック率が高まりそうな「リッチカード」をサイトごとに表示する検索結果を、グーグルが導入した。この表示が広がれば、構造化データの価値がさらに高まりそうだ。
ほかにも、中古ドメイン名が手動対策を受けていた場合の対処法、meta keywords神話、モバイルサイトの表示速度と直帰率の関係データ、動画SEO・ポッドキャストSEO、大手のAMP率などなど、SEOに関する情報をまとめてお届けする。
今回は、日本のグーグルが開催するセミナー「オンラインメディアのための Google 検索入門&コンテンツ制作のベストプラクティス」の情報もある。
これは目立つ! グーグルの検索結果で料理レシピの“リッチカード”が登場
レシピ/レストランのサイトはCTRアップを期待 (Google Japan Blog)
料理レシピの「リッチカード」表示枠が、グーグルのモバイル検索結果ページに登場した。
リッチカードは、従来のリッチスニペットよりもさらに視覚に訴えるデザインが特徴だ。
大きな画像を表示する料理レシピの「カード」が、カルーセル形式で掲載されるようになっている。かなりクリック率が高そうな表示スタイルではないだろうか。
しかも、そのサイト専用のカルーセルという形式なのも興味深い。つまり、「いろんなサイトの料理レシピ」ではなく、「そのサイト内のいろんな料理レシピ」を並べてくれるのだ。
さらに、AMP対応していれば、AMPページとして掲載されるのも特徴の1つだ。
レシピリッチカードは米国(google.com)では2016年10月に導入されていた。半年遅れで日本にも入ってきたことになる。ぐるなびや楽天レシピなど大手のレストラン・レシピ紹介サイトがすでに対応している。
大手サイトでなくても、リッチカード用の構造化データを実装すれば、「サイト特有のレシピリスト」タイプのリッチカードを表示させることが可能だ。
料理をテーマにしたコンテンツを提供しているなら、リッチカードに対応するといい。検索ユーザーへの訴求力アップにより、検索結果でのクリック率上昇を期待できる。
構造化データのマークアップは、料理のレシピ以外にも、記事、書籍、講座、音楽、レビュー、TV番組、映画、動画などさまざまある。もし今後ほかのタイプの構造化データも同様の表示になる可能性があるのならば、今のうちにチェックしておくといいのではないだろうか。
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日本語で読めるSEO/SEM情報
中古ドメイン名をとったら、前の所有者がSEOスパムでペナルティを受けていた! どうすればいい?
ヘルプ記事に書かれている (金谷 武明 on ツイッター)
ドメイン名を取得したら、実はそのドメイン名を以前にだれかが使用していたということは、どんなドメイン名でもあり得る。俗に言う「中古ドメイン名」だ。
しかし、前の所有者がそのドメイン名でSEOスパムをして、グーグルから手動対策(いわゆるペナルティ)を受けていたとする。その場合、あなたのドメイン名になっても、手動対策がそのままになってしまっているケースがある。
所有者がまったく関係がない別の人に変わったにもかかわらず、昔の所有者の悪行に対する罰が受け継がれてしまうのだ。
ドメイン名の所有者が変わったらグーグルはこうした評価をリセットすると言われているが、そのサイトに対して貼られているリンクは変わっていないのだから、そのままにせざるを得ない場合もあるのだろう。
こうした面倒に見舞われた際の対処を、グーグルの金谷氏がヘルプ記事を引用してアドバイスした。
正しい対処法は、「グーグルに再審査リクエストを送る」だ。
購入したドメイン: 最近ドメインを購入し、そのドメインが購入前に Google のガイドラインに違反していた可能性がある場合は、最近サイトを取得したことと、そのサイトが現在はガイドラインに準拠していることを再審査リクエスト フォームでお知らせください。
以前の所有者による手動対策が継続している場合は、Search Consoleの手動対策ビューアに警告が出てくる。
解除するには、ヘルプ記事の指示どおりに再審査リクエストを送ればいい。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
「meta keywordsタグがSEOに効果あり」なんてまだ言ってたら、かなり恥ずかしい
しぶといSEO都市伝説 (金谷 武明 on ツイッター)
「SEOのためにmeta keywordsを指定しよう」という人がいたら、もう指をさして笑ってもいいだろう。
この話題は過去に何度も何度も出てきては、「グーグルは、meta keywordsタグをランキングの要因として使っていない」と公式に否定されているからだ。
念のために改めて明言すると、meta keywordsタグには検索順位をアップさせる効果が一切ない。そのため、SEO目的でこのタグのことを考えるのは時間の無駄だ。
「何を今さら」と思うかもしれないが、そうではない人もまだまだいるようだ。最近も、meta keywordsが検索順位には何の関連もないことを伝えるジョン・ミューラー氏のツイートをコメント付きで筆者がリツイートしたところ、金谷氏が次のように反応した(金谷氏は、グーグル日本のサーチクオリティチームのリーダー)。
都市伝説ですよね。最近も質問されましたし、時々質問されますが、こちらも何度も否定してきています。間違った情報に踊らされないようにご注意を! https://t.co/w7BPHSf648
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2017年3月3日
「最近も質問された」「何度も質問される」というのが、なんとも切ないことだ。
グーグルがmeta keywordsタグを使っていないことを解説している公式ブログ記事は、2つもある。しかし、それでも足りないのだろうか。
グーグルがmeta keywordsタグを利用しておらず、SEO目的、特に検索順位をアップさせる効果が一切ないことは、このコーナーで何度も取り上げてきた。最近では2015年9月だ(そのときの見出しは「グーグルはmeta keywordsタグを使っていません。何度も言わせないで!」)。それから1年半がたった今でも、依然として浸透しきっていないのが実情だ。
- meta keywordsタグの効果をいまだに信じているWeb担当者 必見!
SEOにも役立つ情報満載のグーグルWeb Fundamentalsサイトが日本語化
サクサク読める (Eiji Kitamura on ツイッター)
Web技術(たとえばPayment Request APIやHTTPSなど)の情報を提供する、グーグルのWeb Fundamentals(ウェブ ファンダメンタル、「ウェブの基礎」という意味)サイトのほとんどが日本語訳されている。
開発者向けの情報が多いが、技術を専門にしていなくても役に立つ情報もちゃんとある。たとえば、
などのトピックは、どんなジャンルのサイトでも共通で取り組みたい施策だ。関係するものがほかにもないか、チェックしてみるといい。
もちろん、自社の開発者や取引先の制作会社の人にも教えてあげよう。
なお日本語訳がおかしかったり、オリジナルの英語版の更新が反映されていなかったりしたら、フィードバックしてほしいとのことである(日本語でOK)。
とはいえ英語版もどんどんアップデートされていくと思いますので、もし日本語訳がおかしい、内容が変わってしまっているといったことがありましたら、Issue を立てるもしくは Pull Request を送って頂けると助かります。 https://t.co/1rLVfp5py7
— Eiji Kitamura (@agektmr) 2017年3月6日
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「検索アクセス4.5倍、問い合わせ2倍」を実現したペットショップの基本SEO事例
基本だけど重要、そしてユーザー目線の改善 (プロモニスタ)
サイト改善によって、検索エンジンからの流入とコンバージョンが伸びた成功事例を紹介する。
改善の対象になったのはペットショップのサイトだ。検索トラフィックを増やすSEOに関しては、次のような施策を実行したとのことである。
titleタグやh1タグの内容が、多くのページで同じ
→そのページの内容にふさわしいキーワード(犬種・猫種)を含んだ内容に修正動的生成ページで同じコンテンツが大量に存在
→重複コンテンツの整理オリジナルコンテンツが不足しているページが大量に存在
→適切なコンテンツを追加して内容を充実重要なコンテンツページへの内部リンクがないためクロールしてもらいにくい
→クロールされやすくするための内部リンク設計
また、コンバージョン数(問い合わせ)を増やすために次のような施策を実行したとのことである。
各店舗ページに掲載されている情報が薄い
→ユーザーが見たいだろう「店舗にいる犬猫一覧ページ」へのリンクを設置地図アプリへのリンクからサイトを離脱してしまっている
→店舗の位置を確認できるようグーグルマップを直接ページに埋め込む
こうした施策の結果、次のような成果が出た。
- ミックス犬の犬種名キーワードでは施策実施から3か月程度で10位以内にランクイン
- 犬種名や猫種名を含むキーワードでのアクセスは約1年間でおよそ2,000から9,000へと4.5倍に
- お問い合わせ数がおよそ600から1,200と2倍に
SEOに関して言えば、あっと驚くような特別なことは行っていない。極めて基本に忠実な施策を施したにすぎない。どちらかというと、「検索意図」よりも「キーワード」に寄りすぎている印象もあるぐらいだ。
しかし、現状でSEOがほとんど考慮されていないサイトでは、こうした基本的な対策だけでも効果を出すことがよくわかる。
また、ユーザー目線に立った改善も、コンバージョン増加に役立っているはずだ。人間というものは、自分が長らく管理しているサイトでは「こういうものだ」と思ってしまいがちだ。この事例のように第三者の視点で考えると、「なぜそれに気づかなかったのだろう」ということが浮かび上がりやすい。
サイトのジャンルは違っているとしても、検索エンジンとユーザーの両方に軸足を置いたサイト改善の事例として、参考になるだろう。
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コンテンツ制作のベストプラクティスを学べるグーグル主催のイベントに参加しませんか?
登壇者はそうそうたる顔ぶれ グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
日本語記事からのピックアップを今週は1本増量する。日本のグーグルが主催するイベントのお知らせだ。
と言っても、SEOのイベントではない。インターネットでコンテンツ制作に携わる人たちを対象にした「オンラインメディアのための Google 検索入門&コンテンツ制作のベストプラクティス」というセミナーだ。3月24日(金)に六本木のグーグルオフィスでの開催で、参加無料だ。
金谷氏やダンカンさんといったグーグル社員はもちろん、ヨッピーさんなどの「コンテンツのプロ」で「メディアの仕事に通じている」著名な方々も講演する。パネルディスカッションにはWeb担の安田編集長もファシリテーターとして登壇する。きっと盛り上がるに違いない。
応募多数の場合は抽選となる。応募締め切りが明記されていないが、今週いっぱいくらいだろうか。想定している対象者は初級者とのことであるが、興味があれば、セミナー内容と日時、場所などの詳細を確認して、フォームから申し込むといい。
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海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
表示速度とAMP解析に関する記事を今週はピックアップ。
- 表示速度が1秒→7秒、直帰率は113%↑。モバイル向けサイトのUXはとにかくスピードが命
遅さがUXに与える悪影響がまたまた実証された。
- すべてのWeb担当者 必見!
- AMPページの直帰率の高さやユニークユーザー数は全部ウソ!? AMPアクセス解析には潜在的な問題あり
仕組み的には当然だが、数字をどこまで信じていいのやら
- AMP対応しているWeb担当者 必見!
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