Facebook広告に大きな動きアリ！ 「関連度スコア」「マルチプロダクト広告」などチェックすべし

今回の内容

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全12ページ／1.72MB

1. 3月以降、Facebookページのファン数が減少!?
2. ユーザーと広告の「関連度スコア」が確認可能に
3. マルチプロダクト広告が国内でも利用可能に
4. Facebook広告の運用においてよくある失敗例
5. 「ゴールデンウィーク」の投稿ネタ
6. 「母の日」の投稿ネタ
7. スマートフォン用の広告マネージャアプリが公開

ネタ13月以降、Facebookページのファン数が減少!?

Facebookは、ページの「いいね！」数のカウント方法を変更することを、3月6日に発表しました。これにより、多くのFacebookページで、見た目上のファン数が減少しています。

カウント方法変更の概要

今回の変更は、「存在はするものの、アクティブではないアカウント」をファン数の計測対象から外すというものです。「追悼アカウント（故人と報告を受けたアカウント）」や「利用解除されたアカウント（Facebookがスパムと判断し削除したアカウントを含む）」が対象です。変更は2015年3月より順次開始されます。

これらのアカウントは、投稿へのエンゲージメント数（いいね！、コメント、シェア）のカウントから除外され、ページへの「いいね！」でも同様に扱われます。対象から外されたアカウントでも、利用再開が確認された場合、改めて計測対象となります。

今回の変更を実施した理由は、ページ管理者に対して、よりより正確で意味のあるいいね！数を提供するための改善とみられます。

企業Facebookページへの影響

実際に、3月中旬に多くのFacebookページのファン数が2.5％前後減少していました（メンバーズ独自調べ）。同タイミングで自社ページのファン数に大きな減少があれば、この変更による影響だと考えてください。

ただし、あくまで見た目上のファン数の減少なので、投稿のリーチやインプレッション数という成果に直結する数値への影響はないと考えます。

また、広告出稿時のターゲットで「類似オーディエンス」を指定した場合、今までより、共通の特徴を持つ層にリーチできるようになるでしょう。

• 参照元： Facebookページの「いいね！」数がより正確に（Facebook for Business）

ネタ2ユーザーと広告の「関連度スコア」が確認可能に

2月13日より、Facebook広告の関連性を数値化した「関連度スコア」が確認できるようになりました。すでに国内を含め利用可能です。

関連度スコアの概要

「関連度スコア」とは、広告とユーザーの関連性を表した数値です。配信回数が500回を超えた広告に表示され、10に近いほど高評価のスコアです（満点:10点）。

下記のように、肯定的なフィードバックと否定的なフィードバックをもとに算出されるものと予想されます。

• 肯定的なフィードバックの例： 動画再生数、コンバージョン数、「いいね!」数、コメント数
• 否定的なフィードバックの例： ユーザーが広告を非表示にする、報告を受ける

「関連度スコアが高いほど、ユーザーに配信されやすい」広告だと判断できるでしょう。ただし、「配信保証付きの広告（リーチ&フリークエンシー購入したものなど）」は関連度スコアの影響を受けません。また、「ブランド認知の向上」をリーチを最適化した広告も、関連度スコアの影響は減少します

関連度スコアの活用

関連度スコアは、下記のような活用が考えられます。

• ユーザーへのリーチあたりにかかるコストを削減する際の参考にする。
• 広告キャンペーン実施前に行う、広告素材の比較テストの参考にする。
• 実施中の広告キャンペーンの反応を、関連度スコアをもとに確認する。

注意すべき点は、広告の評価は、関連度スコアのみで判断されるものではないため、その他のKPI（インプレッション、クリック数）とあわせて考える必要があることです。関連度スコアだけに振り回されず、あくまでも「参考値の1つ」として利用しましょう。

• 参照元： Facebook広告の関連度が確認可能に（Facebook for Business）

ネタ3Facebook広告の運用においてよくある失敗例

Facebook広告の運用時に陥りがちな失敗例を、Facebookが発表しました。ターゲット設定や広告タイプの設定の参考にしてみてください。

失敗例1：広告のターゲットを絞りすぎて失敗

広告のターゲットを細かく設定しすぎてしまい、ごく限られた人にしか届かなかったケースです。たとえば、「ターゲット：都内近郊在住、20代から30代の女性、美容や健康情報に敏感、趣味は週末のヨガ 」のように設定した場合です。

解決策としては、ターゲットを「日本在住、20代から30代の女性」のみにするなど、幅広く設定します。まずは、多くのユーザーに広告が届くことを意識しましょう。それでも、Facebookのシステムが、自動的に広告の最適化を行い、ターゲットを絞ってくれるので、機会損失は少ないはずです。

• 参照元：そのターゲティングで大丈夫ですか？（Facebook for Business）

失敗2：クリック課金広告のみを利用し成果につながらなかった

クリック課金で入札したが、広告の目的の達成につながらないユーザーからのクリックが多く、ビジネス成果につながらなかった。他のクリック課金広告と競合し、単価も割高になってしまったケースです。

解決策としては、「oCPM（最適化CPM広告）」と「コンバージョンピクセル」を組み合わせて出稿するという方法などがあります。この2つを組み合わせることで、Facebookのシステムが、広告運用結果に基づきターゲットを最適化し、コンバージョンを期待するユーザーに広告が届きやすくなります。

• 参照元： 入札はCPC、そう決めつけていませんか？（Facebook for Business）

広告活用のポイント

Facebookは優れたアルゴリズムとユーザー情報を持っているため、ある程度Facebookのシステムにターゲット選定を委ねることがポイントです。

ネタ4マルチプロダクト広告が国内でも利用可能に

1つの広告で複数の情報（製品やサービスなど）を紹介できる「マルチプロダクト広告」が、国内でも利用可能になりました。

マルチプロダクト広告の概要

「マルチプロダクト広告」では、1つの広告で最大5つの情報を紹介できます。1度に表示される情報は1つで、ユーザーがクリックまたはスワイプをすると、表示が切り替わります。

各画像に、個別のリンク、画像、説明文、リンク見出しを設定できます。Facebookが広告主に提供する広告管理ツール「パワーエディタ」を使い設定できます。

マルチプロダクト広告の期待成果としては、まず、サイトのビジター数を増やせることがあります。複数の情報を掲載できるため、ユーザーにクリックを訴求できるためです。また、製品やサービスに関する情報をピンポイントで指定できるため、ユーザーの興味を引くことができ、コンバージョン率も高められるでしょう。

マルチプロダクト広告の活用

マルチプロダクト広告は、たとえば、

• 複数のブランドや関連商品、カラーバリエーションをアピールする。
• テーマに沿った、複数の製品やサービスを紹介する（例：新生活応援商品特集など）。
• 利用シーンを伝えたり、年代別に紹介するなどストーリーを盛り込み紹介できる。

のような活用が考えられます。

• 参照元： オンライン販売:MPA製品案内ランディングページ（Facebook for Business）

ネタ5「ゴールデンウィーク」の投稿ネタ

4月の下旬から大型連休・GWが始まります。楽しい連休に胸躍るファンの心理を捉え、エンゲージメントにつなげましょう。

Case 6　Abarth

こどもの日にあわせて「子供みたいにワクワクできる」機能をセールスポイントとして、商品を訴求しています。燃費は悪くなるが、加速性能が向上するなど、スポーツカーのような走行性能に切り替わるといった機能ですが、実際にこのスイッチを利用した人からのコメントが、多く投稿されています。

• 投稿日時： 2014年5月5日（月）18時30分
• いいね!： 4,937
• コメント： 51
• シェア： 49
• 投稿時のファン数： 51,137人
• エンゲージメント率： 9.85％
• エンゲージメント率平均： 8.88％（直近25件）

ネタ6「母の日」の投稿ネタ

5月の第3日曜日は、母の日です。お母さんへの日頃の「感謝」をキーワードにし、ファンとのエンゲージメント構築につなげてみてください。「カーネーション」もキーアイテムとして使えます。

ネタ7スマートフォン用の広告マネージャアプリが公開

Facebookは2月24日、スマートフォンから広告を管理できるアプリ「Facebook Ads Manager」（iOS版）を、米国で公開しました。

「Facebook Ads Manager」の概要

Facebookは、「外出先からFacebook広告を管理したい」という二ーズが、広告主やマーケティング担当者から多かったため、スマートフォン用アプリをリリースしたとしています。

アプリで利用できる主な機能は以下の5つです。

• 広告の作成
• 広告の編集
• 広告の予算とスケジュールの編集
• 広告のパフォーマンスの確認
• プッシュ通知の受信

日本での公開は、iOS版が3月下旬、Android版が年内にリリース予定となっています。ただし4月4日時点で、まだ公開されていません。

Facebookをマーケティングに活用する企業への影響

各企業のFacebook管理担当者が、今までよりもFacebook広告を簡単に管理できます。また、スマートフォンのプッシュ通知でお知らせを受けることができるため、担当者が今までよりも重要な情報を受け取りやすくなるでしょう。

• 参照元： 広告マネージャアプリでFacebook広告を「いつでも、どこでも」管理（Facebook for Business）

「そのまま会議に出せる！Facebookネタ」連載30回目でしたが、いかがでしたでしょうか？　本コラムは、今回で最終回となります。いままでありがとうございました。内容を刷新し、異なる視点からの連載を新たに開始する予定ですので、ひきつづきよろしくお願いします。