A/Bテストの生事例 蔵出し14パターン一気紹介 (ポイント解説付き)
A/Bテストのやり方はわかりました。でも、何をどうテストすればいいのか、いまいちピンとこないのですが……。
まずは考えるよりも、やってみて下さい! ……と言われても困るという方のために、いくつか参考となる事例を紹介します。
CTRが90%以上向上したテスト例から、
CTRが1%ちょっっとだけ向上したテスト例まで、
一挙に14テストの実例を紹介!
この記事では、われわれUIO戦略室が実際にサイト上で行ったA/Bテストの例を、結果とともに14個紹介します。どんなことを達成するための改善テストなのかによって、以下の5つに分類していますので、それぞれのテストの目的を意識しながら見ていってください。
- 「理解できる」コピーにする
- 可読性を上げる
- 重要な情報を強める/余計な情報を弱める
- CTA(Call To Action)を設置する/アフォーダンス(知覚できる行為の可能性)をもたせる
- 価値を「具体的に」「理解」できるための情報を出す
①「理解できる」コピーにする
A/Bテストというと、「色」「形」「レイアウト」といった華麗な世界(?)に目がいきがちですが、意外や意外、「キャッチコピー」や「ラベル」のようなテキスト要素にこそ大きな成果を生み出すことは少なくありません。
アーキテクトやコピーライティングのスキルを持った人が開発にアサインされていないプロジェクトだと、なおさらのことです。ナビゲーションラベルやコピーについて、目を向けてみましょう。
最安値をリクエストして買うことができるサービス「ナビバリュー」の例
自分がほしい製品について最安値をTwitterでリクエストできる「ナビバリュー」というサービスがあります。ここで、リクエスト画面への誘導ボタンのCTRを向上させるために行ったテスト例です。
ポイントは、元々使っていた「ナビバリューリクエスト」という名前がユーザーにはわかりにくいのではないかという仮説です。
■ すでに売り切れてしまった最安値製品を、「再度販売してほしい」という場合
- オリジナル「ナビバリューリクエスト」というボタン
- テストパターン「再販売リクエスト」というボタン
■ 製品情報ページで、「最安値での販売を開始してほしい」という場合
- オリジナル「ナビバリューリクエスト」
- テストパターン1「販売リクエスト」
- テストパターン2「値引きリクエスト」
このように、「ナビバリューリクエスト」という、作り手による造語では、お客様が価値を理解できず、アクションに結びつきませんでした(安く買えるにもかかわらず!)。そこで、お客様が普段使う言葉「販売」「値引き」という言葉を使うことで、クリックを増やすことができました。
商品やショップを比較できるサービスの例
ナビバリューのような独特のサイトでない通常の比較サービスでも、製品情報ページから購入へと誘導するボタンの文言を変えるだけでクリック率が変わります。
■ 「製品情報ページ」から「実際に販売しているショップ」に移動するボタン
- オリジナル「ショップで購入する」
- テストパターン1「ショップへ」
- テストパターン2「詳細」
- テストパターン3「購入」
このボタンはもともと、「ショップへ」という表現だったのですが、以前にリニューアルの際に次のような仮説をもとに「ショップで購入する」に変更しました。
「ショップへ」よりも、「ショップで購入する」という表現のほうが、同じクリックでも購入意欲が高まりつつクリックしてくれるのではないか? またトータルでよい経験を提供できるのではないか?
しかしながら、改善は検証できず、むしろあらゆる数値の低下が見受けられたため、今回A/Bテストで検証することとなりました。
仮説は次のようなものです。
このページでは、お客様に購入を決断させるほどの情報量はない。だから、ショップでより具体的な情報を求めているのではないか?
そこで、「ショップへ」「詳細」という2つのものと、正反対の「購入」というパターンの合計3種類でテストして検証しました。
その結果、「ショップへ」というパターンでCTRが46.5%向上することがわかりました。また「詳細」もそれに近い数値を出したことから、仮説についてより確からしさを得て、Webサイトに反映させました。
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