有名サイト、かってに解析!

もしも、「@nifty」を解析するなら(前半:収益構造から対象ユーザーを想定する)[第12回]

今回は大手インターネットサービスプロバイダの「@nifty」を取り上げる。

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誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。

有名サイト、かってに解析!

木曜9時は「かってに解析!」ということで、毎週連載「有名サイト、かってに解析!」では、毎回1つの有名サイトを取り上げ、アクセス解析で実際に解析データを見る前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。

今回はISP(インターネット・サービス・プロバイダ)の「@nifty」を取り上げる(以下、カギかっこ付きで「@nifty」と書くときは、企業名ではなくサイト名を指す。他のサイト、企業も同様)。様々な業種業態のサイトを取り上げ、課題の抽出や考察を行うのだが、筆者はあらゆる業種の各企業やサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけではない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。

「@nifty」のファーストインプレッション

そうは言ってみたものの、インターネットサービスが中心のプロバイダの収益構造をきちんと理解しておかないと、そもそも会社全体の戦略、それをWebサイトでどう展開するかという戦術に関して考察することは、とうていできないだろう。本稿の範囲を超えている部分もあるが、あえて今回はそこにも少し踏み込んでいきたい。

図1:「@nifty」のファーストビュー
図1:「@nifty」のファーストビュー

なぜ冒頭にそういう話をしたのかを、トップページの作りをご覧いただきながら説明していこう。図1を見て、このトップページはいったい誰のためにあるのかということをまず考えてみてほしい。今までに取り上げてきたサイトでも、最初に想定ユーザーについてお話ししてきた。法人向け/個人向け、初めての方向け/リピータ向け、といった具合だ。

同様にISPの収益構造を想像しながら、「@nifty」のサイト(ページ)にはどんな人が来る(来てほしい)のかを考えていただきたい。ISPは大勢の会員を抱えていることから、ニュースコンテンツなどを充実することで、ポータルサイトとしての位置づけを確立できるはずということで、どのISPサイトも「Yahoo! JAPAN」のようなポータル系サイトの作りをしていることが多い。しかし実際は、「Yahoo! JAPAN」のようにはポータルとしての集客ができているとはとても思えない

くどくなるので多くを紹介するつもりはないが、図2の「BIGLOBE」をご紹介しておこう。「@nifty」よりもさらに明確に「Yahoo! JAPAN」に近いコンテンツ配置が見てとれる。

図2:「BIGLOBE」トップページのファーストビュー
図2:「BIGLOBE」トップページのファーストビュー

もちろんISPの中には、あえてポータル的な作りをしていないサイトもあるので、それは下記からご確認いただきたい。

他のISPサイトのトップページ

  • So-net」(ソニー系列)
  • OCN」(NTTコミュニケーションズ系列)
  • ODN」(ソフトバンク系列)
  • ぷらら」(NTT系列)
  • hi-ho」(パナソニック系列)

「@nifty」トップページの構造と特徴

「@nifty」のトップページに話を戻そう。ページの構造を箇条書きにしてみると、下記のような特徴になっている。執筆時点(2011年3月中旬)は震災直後ということもあり、いつも表示されているコンテンツとは若干異なっている可能性はあるが、それはご了承いただきたい。

  • 上部に検索ボックスが配置され、非常に目立つようになっている
  • 3段組みの中央上部には、タブでカテゴリー分けされたニュースが配置されている
  • 3段組みの左側上部には、ISPサービスの紹介へのリンクと会員向けリンクが配置されている
  • 3段組みの左側下部には、一般ユーザー向けのカテゴリー別リンクが配置されている
  • 3段組みの右側上部には、バナー広告(現在は地震救援金受付案内になっている)が配置されている
  • 3段組みの右側中段以下には、会員向けのお知らせやサービスへのリンクが配置されている

内容としては、

  • ISPサービスの勧誘コンテンツ
  • 会員向けコンテンツ
  • 検索機能、ニュースとその他の一般向けコンテンツ

の3つとなるが、ここから主に3種類のユーザーを想定していることが分かる。

  • 「@nifty」に新規入会してほしい人
  • すでに「@nifty」に入会している人
  • それ以外の一般ユーザー

強いて言えば、「一般ユーザー」にとっては、わざわざ「Yahoo! JAPAN」でなく「@nifty」に情報を求める積極的理由は少なく(「@nifty」でしか入手できないコンテンツなどを除いて)、「すでに『@nifty』に入会している人」がブラウザのホームとして設定してもらえばよしということになろう。そういう意味では、「一般ユーザー」は「すでに『@nifty』に入会している人」に包含して考えてもよいと言えよう。

「@nifty」のトップページに私が感じる違和感は、この2つあるいは3つのユーザー層に対して、コンテンツ提示の仕方が、総花的であることだ。例えば3段組みの左側のエリアはすべて薄いオレンジ色で表示されているが、上部はISPサービスへの勧誘コンテンツで、下部は一般向けコンテンツ。この2つは特段の区別もなくつながっている(図1)。

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