もしも、「ライフネット生命保険」を解析するなら(前半:検索から商品案内まで)[第14回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
木曜9時は「かってに解析!」ということで、毎回1つのWebサイトを取り上げ、アクセス解析の前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
「ライフネット生命保険」のファーストインプレッション
今回は生命保険会社の「ライフネット生命保険」のサイトを取り上げる(以下、カギかっこ付きで「ライフネット生命保険」と書くときは、企業名ではなくサイト名を指す。他のサイト、企業も同様)。本連載では、さまざまな業種業態のサイトを取り上げ、課題の抽出や考察を行うのだが、筆者はあらゆる業種の各企業やサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけではない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
今までに何度か「うちのサイトを“かってに解析”してくれ」とリクエストされたサイトを対象としてきたが、今回の「ライフネット生命保険」もリクエストいただいての解析だ。自薦してこられるだけあって、正直言ってよくできたサイトであるということを最初にお話ししておこう。鋭い切り口を期待している読者にはあまりご期待に添えないかもしれないが、逆にどこがよかったのかという視点も交えて話をしていこう。
トップページは、図1のように非常にシンプルにできている。目的は大きく2つ。最大の目的は新規申込者の獲得で、サブの目的が既存契約者のサポートということは明らかだ。それ以外はあえてほとんど気づかせないという配慮が見てとれる。
新規申込者向けには、「生命保険商品のご案内」「ライフステージ別おすすめプラン」「見積り」の3つが基本、既存顧客には「ご契約者さまはこちら」、あとは「読み物」「会社情報」とスッキリしている。
比較するのは本意ではないが、図2は同じく生命保険会社である「アフラック」のトップページだ。ファーストビューには見えないものの、ニュースリリースやお知らせがページの半分以上を占めている。トップページにこれらのリンクを貼りたいと思うのは自然だと思うが、どれだけのリンクがクリックされるのだろうかと思う。業績や会社情報など、会社側が発信したい情報は、往々にしてユーザーは関心がないものだ。
「ライフネット生命保険」に戻って、あえてトップページで苦言を呈するとすれば、毎度おなじみになったと思うが、ページの最上部にある5つのグローバルナビのボタンの文字が薄すぎること、ブランドカラーの薄いグリーンを背景にした白文字が見づらいことくらいだろうか。
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