もしも、「ライフネット生命保険」を解析するなら(後半:見積もりから申し込みまで)[第15回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
木曜9時は「かってに解析!」ということで、毎回1つのWebサイトを取り上げ、アクセス解析の前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
今回は、前回に引き続き、生命保険会社の「ライフネット生命保険」のサイトを取り上げる(以下、カギかっこ付きで「ライフネット生命保険」と書くときは、企業名ではなくサイト名を指す。他のサイト、企業も同様)。
本連載では、さまざまな業種業態のサイトを取り上げ、課題の抽出や考察を行うのだが、筆者はあらゆる業種の各企業やサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけではない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
「ライフネット生命保険」の閲覧シチュエーション
前半では、トップページの評価と閲覧シチュエーションの想定、検索エンジンから商品ページに到達するまでの分析を終えた。改めて今回の分析に当たっての想定シチュエーションだが、次のようなものだ。
今回想定したサイト閲覧シチュエーション
誰が | 社会人1年生(22歳)、独身男性 |
---|---|
何の目的で | 生命保険の加入 |
何をしに | 生命保険の見積りと申し込み |
どこへ | 検索してトップページへ |
アクセス解析視点の仮想目標
アクセス解析的に言い換えると、以下のようになる。
参照元 | 検索エンジン |
---|---|
検索語 | 「生命保険」 |
ランディングページ | サイトトップ |
コンバージョンページ | 申し込み完了ページ |
「ライフネット生命保険」をエキスパートレビュー!
独身編で22歳男性の見積もりを算出する
今回は新社会人が生命保険を選択するというシチュエーションだ。この場合は、トップページのファーストビュー左下にある「ライフステージ別プランのご紹介」の「独身編」を選択することになるだろう。
「独身編(ライフステージ別おすすめプラン)」というページ(図3)が出てくるので、そのおすすめプランのおすすめ通りに申し込みをしてみよう。図3で右上に、[見積り・申し込み]のボタンがあるので、それをクリックして次へ進む。
生年月日を入れると、標準で設定されている条件で金額見積もりが出てくる。今回は22歳男性で見積もると、合計額4,454円と表示された(図4)。
しかしこの見積もり額は、図3の5,347円とは異なっている(青枠で囲んだ部分)。図3の5,347円より低い額なので、まあ良心的な感じはするが、さてどちらがおすすめなのかという意味では、一瞬とまどうのではないか。もちろん死亡保険や医療保険などの条件を自分に合わせて金額を見積もるので、申し込み条件や、申し込み時点によって、違いが出てくるのは当然と言えば当然なのではあるが。
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