有名サイト、かってに解析!

今回のまとめ&アクセス解析の視点からどこに着目するか?

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今回のまとめ&アクセス解析の視点からどこに着目するか?

「生命保険」というビッグワードで検索エンジンの自然検索1位表示だとしても、おそらく他のキーワードでは検索連動型広告などもやっているに違いない。つまり集客方法は、広告からも自然検索からも大量にあると想像できる。

また保険は価格競争が激しいに違いないので、価格比較サイトなどからの流入、あるいは他社での見積もりの後に比較してくるなどという行動も容易に想像できる。実際に価格比較はしていないので、「ライフネット生命保険」の商品に価格競争力があるのかまでチェックはしていないが、サイト内の「生命保険の選び方が分かるオススメWeb」というページでは各社の保険商品を比較するならということで、外部サイト「保険市場」へのリンクが張ってあるくらいだから、競合比較に対しても優位性があると自信を持っているのだろう。実際いくつかの条件で表示してみると、たいていベスト5以内には入っていた。

そして、さりげなくFacebookの「いいね」ボタンが配置されていたり、他のみんなが選んだ保険金額を見せてくれる「生命保険ランキング」などのソーシャルっぽい仕掛けをさりげなく作っていたりするところは、なかなか好感が持てる。さて最後に、アクセス解析的にはどういうところに着目して数字を見たらよいかについて述べる。

  1. トップページまわり

    トップページ上部にあるグローバルメニューでは、左から「生命保険商品のご案内」「ライフステージ別おすすめプラン」、一番右に「見積り」とあり、メインビジュアルの部分右側には上から「保有契約件数六万件突破!」「ライフステージ別おすすめプラン」「生命保険人気ランキング」。ファーストビュー下部のところでは左から「ライフステージ別プランのご紹介」「保険料シミュレーション」「生命保険商品のご案内」という配置になっているが、どの部位がクリックされるものなのかが知りたいところだ。

    サイト内をよく見てみた感想では、ファーストビュー左下の「ライフステージ別プランのご紹介」から自分のライフステージを選択して進むのがお勧めのコースだけど、実際のところ、ユーザーはまずどこをクリックして次のページへ進んでいくのかは知りたいところだ。おそらく初めて訪問したユーザーと再訪問ユーザーで行動パターンは異なると思うので、新規ユーザーとリピーター別のトップページからの次の遷移、クリックリンクの場所を知りたい。さらに流入キーワード別に同様の情報を知りたい。これによって、このトップページのリンク配置が相応しいものかを評価してみたい。

    そして新規/リピーター、流入キーワード別にユーザーの動きが異なるのであれば、現在のトップページの作りで簡単に対応可能かどうかは不明だが、レコメンドエンジンを使って、ユーザーに合わせて最適なコンテンツ配置を表示するといったことに活用したい。

  2. コンバージョンプロセスにおける離脱

    本文で紹介したように、申し込みのプロセスは相当に長い。商品特性からして仕方がない部分だとは思われるが、離脱率の高い箇所の把握はきちんとしておきたい。STEP1の途中からは一番下にフリーダイヤルなどの表記があるが、フリーダイヤル利用者から聞き出せるのであれば、Webサイトのどこがネックだったかをヒアリングしたいところだ。

  3. コンバージョンまでの日数やセッション回数、閲覧コンテンツ

    申し込み(コンバージョン)に至るまでのユーザーのサイト訪問行動はどのようなものになるのだろうか。比較的長期間にわたる契約になるので、しっかり価格比較などをして意思決定すると考えられるので、それなりの日数あるいは訪問回数を費やすのだと考えられるが、申し込みをした人の特徴などをつかんでおきたい。特にページの改修で参考になりそうなものとしては、閲覧コンテンツになるだろうか。申し込みを後押ししたと思われるコンテンツが見つかれば、それを見せるための工夫が役に立つだろう

  4. 集客別のコンバージョン

    「生命保険」で自然検索の1位になっているものの、おそらく検索連動型広告もやっているのではないかという仮説が前提となるが、特にその検索連動型広告のキーワード別のコンバージョンを見ることで、さらに効果の高い広告に絞ることが可能になるだろう。本サイトの作り込みを見る限りでは、当然そのようなことはもうやっているとは思うが、一応指摘しておく。

◇◇◇

さてこの連載では、

  • Webサイトのオーナーか管理者の方からの「かってに解析」してほしいリクエスト
  • 「かってに解析」されたサイト運営者・管理者の方からの異論や反論

などを随時募集している。希望者は、(web-tan@impressrd.jp)までお寄せいただきたい。

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