もしも、「NHKオンライン」を解析するなら(前半)[第56回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
毎週・木曜9時は「かってに解析!」。誰もが知っている有名サイトをかってに取り上げ、「もしもアクセス解析をするならば、どこに目をつけるか?」という視点で、サイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
今回は「NHKオンライン」を取り上げる。「NHKオンライン」はNHKが運営しているWebサイトで、NHKが放送しているテレビ番組、ラジオ番組についての情報や、番組表、ニュース、天気予報、地震情報、緊急地震速報などが掲載されている。
今回と次回の2回にわたり、放送局のサイトを取り上げ、課題の抽出や考察を行うのだが、筆者はNHKやその他の放送局、放送業界の各企業やWebサイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけではない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
「NHKオンライン」の閲覧シチュエーションを想定
今回取り上げる「NHKオンライン」のサイト利用シナリオは、次のとおりだ。映画の好きな人が、NHKで放送する予定の映画にどんなものがあるのかを調べ、もし好みの映画がたくさん放送される予定があるのならば、NHKオンデマンドに申し込む、というものだ。
誰が | 映画を見るのが好きな人 |
---|---|
何の目的で | テレビでもっと映画が見たい |
具体的には | NHKで放映予定の映画を調べ、NHKオンデマンドのサービスを調べる |
「NHKオンライン」をエキスパートレビュー!
「nhk」と検索すると、「Google」でも「Yahoo! JAPAN」でも1位
まず「nhk」というキーワードで検索すると、「Yahoo! JAPAN」「Google」のどちらでも、「NHKオンライン」が自然検索の1位に表示されている(図1、図2の赤枠で囲んだ部分)。
また、どちらの2位にも「NHK」というタイトルでnhk.jpが表示されているが(図1、図2の青枠で囲んだ部分)、これをクリックすると、「NHKオンライン」にリダイレクトされる。
実質、表示されるWebサイトが同じなら、nhk.jpの方は検索エンジンにインデックス(登録)されないように工夫しておいた方がよいと感じるのだが、筆者はSEOの専門家ではないので、何か事情があるのだろう。
そして、どちらでも第3位のk.nhk.jpは、モバイル版サイトのようだ(図1、図2の緑枠で囲んだ部分)。
それでは、検索結果に表示された「NHKオンライン」のリンクをクリックして、トップページ(図3)に移動しよう。
コメント
NHKのニュースはソー
NHKのニュースはソーシャルでたまに流通してるので、
ニュース速報をTOPページに置く意義は大きいですよ。
311後のNHKの存在意義の変化にも着目して欲しいです。
系列新聞社が有るか
系列新聞社が有るか無いかが、民放とNHKのレイアウトで、ニュースの扱いに違いが現れているのかと。
個人的なケースかも知れませんが、番組表は、番組ガイド専門サイトで見ることが多く、放送局Webサイトは余り利用しないし、個別の番組について知りたい時は、検索サイトから飛ぶので、放送局Webサイトのトップページって、余り見ないですねぇ~^^;
NHKも、アクセス解析くらいしてるだろうし、その結果を無視してトップページのレイアウト決めてるとも思えないのですが?
NHKサイトのニュースについて
NHKさんのサイトでのニュース掲載に関しては、もちろん掲載すれば価値があるのは当然だと思います。NHKさんが情報を出せば、そりゃ(ソーシャルを含めて)反応する人は大勢いますから。
でも、「そもそもこのサイトは、どんな層の人のどんなニーズに応えて何を達成するために運営しているのか」という点を検討してみると、また違ったコンテンツの見せ方があるかもしれないですよね、という話題だととらえてください。
そうした検討をしたうえで明確な目的をもってニュースを前面に押し出しているのならば、第三者がどうこういうべきものではないと思います。はい。