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小規模企業のリンクビルディング戦略:第1段階「リンク機会の分析」

この記事はもともとSEOmozのYOUmozセクションに掲載したものですが、 非常に優れているのでこちらのブログに格上げしました。

僕は前回の記事のコメント欄で、小規模企業が利用できるリンクビルディング戦略のうち見過ごされがちなものを紹介すると約束した。たいていの小規模企業は、前回記事のキーワード発掘戦略で見つけたニッチなキーワードをターゲットにするためには、それほど多くのリンクを必要としないかもしれないことに留意しよう。

個人的には、以下のアイデアはどれも革新的だとは思わない。企業が正しい戦略にたどり着くには、シンプルなロジックが必要だという、ただそれだけのこと。

※Web担編注 この記事はSEOを請け負う事業者が小規模企業のリンクビルディングを手伝う際にどのようにすればいいかという書き方になっているが、書かれていることは自分でSEOをする人にも役に立つはずだ。

僕が考える小規模企業向けリンクビルディング戦略の成否は、クライアントから万全の協力が得られるかどうかかかっている。クライアントの手が借りられなければ、戦略そのものが大失敗となってしまう。

すべての作業は、まず“リンクビルディングとは何か”ということをわかりやすく説明するところから始まるんだ。そして、正直な話、「リンクは投票である」という言い方を比喩として用いるのが、今までの経験からすると最も効果的だった。リンクの価値を説明するとき、僕はときとして、クライアントにYahoo! Site Explorerのツアーを体験してもらう。するとクライアントは、競合がどれほど多くのリンクを獲得しているかを目の当たりにして、「おお!」と驚嘆の声を上げるんだ。

僕らはいつも、「コンテンツが要だ」と言っている。しかし、そのコンテンツを作るのは誰か? それは、そのトピックについて実際に背景知識のある専門家だ。クライアントがその分野の専門家でないとしたら、そもそも、どうやって事業を運営していけるというんだろう?

僕がこの点を強調するのはなぜか。それは、「大半の小規模企業は、ある程度の期間にわたって事業を継続する中で、金銭が絡むと絡まないとにかかわらず他者との関係を構築してきた」という事実を強調したいからだ。そして、こうした過去の関係と成功が、人々から選ばれることで築き上げてきた「マイクロブランド」とともに、活用できる資産になる。

下準備をする

いつもどおり、方向性を探るための問いかけをいくつかするところから始めてみよう。ただし、今回は、クライアント企業および、その企業が事業を展開している業界について自分が何を知っているかを明らかにすることが重要だ。

  1. クライアント企業の特質を(自分自身に)厳密に説明できるようにする。その企業に関する背景情報が自分にとってどのような意味を持つかを理解する。

  2. 営利面および非営利面から、自分ならその企業にどのような情報を結びつけるだろうか?

上記の問いかけに答えるためには、クライアント企業および目標、そして影響の及ぶ範囲を心の中で分析しなくてはならない。その結果、クライアントからアイデアを引き出す段階に進む気構えが整う。

クライアント側の下準備

以下に、クライアントに投げかけるべき質問を挙げよう。

事業について

  1. あなたの業界を管轄している監督機関は?
  2. あなたの会社は、どのような企業グループに属しているか?
  3. あなたに仕事を紹介してくれるところは?
  4. あなたが仕事を紹介する先は?
  5. 定期的に取引のあるクライアントや常連客を把握しているか?
  6. あなたの事業を補完するようなサービスを提供しているところは?
  7. 取引のある重要な製造業者はどこか?
  8. 重要な原材料の仕入先はどこか?
  9. あなたの会社と同じような小規模企業で、地理的に離れているため競合しない同業者を知っているか?

個人について

  1. 親戚や友人に事業経営者はいるか?
  2. あなたは、どのような専門グループに属しているか?
  3. 地元企業で、単なる知り合い以上のところはどこか?
  4. 寄稿者としてよく訪問しているウェブサイトはあるか?
  5. あなたの趣味や活動で、人より優れていたりよく知られているものはあるか?
  6. 地域社会のプロジェクトに属していたり、慈善活動に携わっていたりするか?
  7. ウェブのどこかに自分のプロフィールを掲載しているか?

ここまでのところで、何がしたいのか訳がわからないなんて人はいないだろうね? 優秀な読者の中には、僕が何を言わんとしているのか、もうピンときた人もいるんじゃないかな。

でも、僕の目指すところをはっきりさせるために、きちんと書いておこう。上で述べたプロセスによって、僕が「迅速な勝利」と呼ぶものが見えてくるんだ。ひとたび上に書いた内容の詳細が手に入れば、これらの取引先や関連のある組織、友人知人のうち、ウェブサイトを持っている相手を突き止めるのは簡単だ。平均すると、これで150〜200件ほどのサイトをリストアップできる。

次に、これらを分類する。

  • 知名度の高いサイト
  • 知名度のないサイト

そして、このリストをさらに分類する。

  • 非常に親しい相手
  • まずまず親しい相手
  • たまにしか連絡を取らない相手
  • 仕事上、あるいは形式的な付き合いの相手

そうすると、こんな感じにまとめられるはずだ。

 知名度の高いサイト知名度のないサイト
非常に親しい相手
  • ○○○
  • △△△
  • □□□
  • ○○○
  • △△△
  • □□□
まずまず親しい相手
  • ○○○
  • △△△
  • □□□
  • ○○○
  • △△△
  • □□□
たまにしか連絡を取らない相手
  • ○○○
  • △△△
  • □□□
  • ○○○
  • △△△
  • □□□
仕事上、あるいは形式的な付き合いの相手
  • ○○○
  • △△△
  • □□□
  • ○○○
  • △△△
  • □□□

一言アドバイス:大半のクライアントには「トップ・プロスペクト」や「ポシブル・コンバート」といった用語が通用しないので、上記のリストでは一般向けの言葉を使っている。ウェブ関連技術にあまり詳しくないクライアントを相手にするときは、シンプルな言葉を使うこと。知識を披露して印象づけようとするのではなく戦略で相手を引きつけるようにすることだ。

通常はこの段階で、クライアントの準備は整い、君の目指しているところがわかるようになる。僕らは基本的に、昔ながらのリンクビルディングの方法に立ち返るんだ。手作業で、1対1のつながりを築いていく。今回述べた内容自体は、戦略の本当の骨子というわけではなく、情報を集めるためのプロセスだ。そして、クライアントにとっては、自分自身が戦略に関わることができ、戦略の成功に向けて、今後も関与し続けられるんだって知ることが、安心材料になるんだ。

次のステップは、上で分類したものをそれぞれを分析して、なかなか獲得しにくいリンクを入手するための(僕の経験から)最適な戦略を実行することだ。この記事の続きは、できれば2週間以内に投稿したいと思っている。

お薦めの資料:

ツール:

まだ終わりじゃないよ!

僕が使っている他の方法を知りたいなら、前に書いた別の記事「SEOにおけるSWOT分析」と「ボストンコンサルティンググループのマトリックス」を読んでほしい(どちらも英語記事)。僕の記事を読んでおもしろいと思ってくれた人のために、以前に書いた記事の一覧を示しておくよ。それから、Twitterでも僕のことをフォローしてみて。

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