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年間予算3万円で効果的にSEOをするためのシンプルなキーワード発掘戦略

この記事はもともとSEOmozのYOUmozセクションに掲載したものですが、非常に優れているのでこちらのブログに格上げしました。

何度も話しているとおり、僕は医療分野を中心として、小さなクライアントを多く抱えている。こういう市場にはいくつか問題があって、どれもこの市場に特有のものじゃないんだけれど、小さなクライアントの仕事を引き受けて収入を得るには避けて通れない困難だ。

  1. SEOというものを説明する困難

    SEOの目的や利点を理解しているCEOや経営者が相手でも、SEOのプロセスを説明するのは骨の折れることだ。ましてや、ニッチ市場に対して、巧みなSEOのメリットとそのROI(投資収益率)を説くのは時間のかかる作業だ。

  2. クライアントが理解できる戦略を作成する困難

    ウェブサイトというものは、つまるところ、クライアントの資産だから、われわれがそれをどう扱うかは重要なことだ。また、自分が加えようとしている修正、それにかかる時間、その結果得られる利益をすべて説明するのも、同じくらい重要だ。

  3. リサーチを進める上での困難

    SEOの手ほどきを終えた後、そのサイトが扱う中心的なトピックのリサーチは、たいていの場合、クライアント自身にやってもらうことになる。なんと言っても、相手は教育のある人たちで、その分野の専門家なんだから。問題は、ウェブ上にたくさんの誤った情報があることだ。グーグルを使って調べるだけの人も多いので、特にこのことが問題となってくる。

  4. わずかな予算しかないという困難

    僕のクライアントの多くは、SEOサービスに使える年間予算が300ドル以下だ。この予算で何とかするとなると、ピンポイントで的を絞った戦略を立てるしかない。

この記事で取り上げるのは、上記④の問題だ。少額予算のクライアントへの対応では、いくつかのプロセスをセットにして提案するのが最も効果的になることが多い。もちろん、戦略的に手を加える余地はあまりない。できそうもないことを約束してはいけない。自分がどのようなプロセスを考えていて、どのような成果が期待できるかをしっかりと説明しよう。

僕が小規模企業向けの戦略で重視しているのはキーワード発掘戦略だ。SEOについての説明は省略し、すぐさまキーワードの使用有利なキーワードの調査に取りかかる。僕の踏む手続きはきわめてシンプルだ。

キーワード発掘のためのシンプルな手順

僕はまずクライアントに、自分たちが提供しているサービスを1単語で答えてもらう。

(答え)
ウィジェット

次にサービス内容を単語2つで説明してもらう。

(答え)
ウィジェット ウィジェット化

さらに単語を1つずつ追加してもらって、単語が5つになるまで同じことを繰り返す。

その後、僕は質問を変えて次のように尋ねる。

もしあなたが、ここまでに使った語をいっさい使わずに、誰かあなた以外にこの業種を専門としている業者を探すとしたら、どんな語を使いますか?

経験上、この質問の回答にはたいてい次のような言葉が含まれている。

  1. 誰でも知っている同義語
  2. 類似した(しかし、そのものズバリではない)サービス、あるいは補完的なサービスの名称
  3. 素人的な定義
  4. 他のブランド/プロバイダ/企業の名称

ここまでの手順を手際よく、確実にできたら、プロセスのアウトラインが見えてくるはずだ。

最初の段階は、サービス内容を明確化していくことによって、最もよく使われそうで一般的なキーワードとロングテール検索で利用されそうなキーワードを探るためのものだ。

第2段階では、代替キーワード、補完的なキーワード、ブランドのキーワード、競合する企業やブランドのキーワードを把握した。

キーワード発掘プロセス(KDP)の第3段階は、カバーするエリアの確認作業だ。クライアントの展開する事業は世界規模のものか、全国的なものか、それとも地方レベルのものか、地元密着型のものか? これがわかると、カバーするエリアを組み込むことで上記キーワードの組み合わせの1つ1つを拡張できる。

ここまで来たら次のステップは、これらを一般的なキーワード発掘ツールに突っ込んでみることだ。小さなクライアントの場合、僕はグーグルのKeyword Toolをよく使う。このツールでは検索結果を視覚的に示してくれるんだ。結果を選別してテキスト形式かエクセル用のCSV形式でエクスポートすれば、クライアントに目を通してもらえる形になる。たいてい、上記ステップの最初の方で引き出したキーワードの多くがこのリストに含まれている。

この方法には2つのメリットがある。

  1. 1つは、君が簡単な2つか3つの質問で引き出したデータが見つかることで、クライアントに感心してもらえること。

  2. もう1つは、自分たちで考えただけでは漏れていた可能性のあるキーワードをすべて確認できることだ。

この30分ほどのプロセスで、ターゲットとするキーワードについて期待の持てそうなリストを手に入れ、それと同時に、自分たちの仕事の分野については詳しくても、SEOの内容についてはよく知らないクライアントから、信頼を得ることができる。

後は、順を追って最適化が難しくなっているところを見つけ出し、少ない費用で最も費用効果の高いキーワードをターゲットとした戦略を立てることだ。でも、この話はまた別の機会に。

ただ、ごく最近YOUmozセクションに投稿された「話し言葉に最適化して競争力を高める方法」という記事はぜひ一読をお薦めする。タイトルを読めば内容は想像がつくと思うので、これ以上の説明は要らないね。

僕が使っている他の方法を知りたい人は、僕が書いた別の記事「SEOにおけるSWOT分析」と「ボストンコンサルティンググループのマトリックス」を読んでみて。

僕の記事を読んでおもしろいと思ってくれた人のために、僕がこれまでに書いた記事の一覧を示しておくよ。

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