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ブログのコメント欄を公衆便所の落書きにしない方法

10日も前のことなのだけど(ブログ界では賞味期限だな)、ブログのコメント欄については、Joel Spolsky氏Dave Winer氏とは立場を異にせざるを得ないなと感じた。Daveは次のように書いている

コメント欄は、編集されていない個人の声の健全な表現を妨げるという限りにおいて、ブログをブログでないものにする働きがある。

(中略)

ブログのいいところは、たとえ地味で、同じ考えを持つ人がほとんどいないとしても、少なくとも怒号で押さえ込まれることなく、考えを語れることにある。俗受けしない考えだって表明できるんだ。歴史を振り返れば、最も重要なアイデアはそんなものが多かった。

(中略)

ブログではそれが重要なんだ。みんながアイデアにコメントできるということじゃなくてね。自分のブログを始められる限り、コメントする場が足りなくなるということはないのだから。

この発言をJoelが援護した

ここで重要なのは、Daveがブログのコメント欄をアイデアの自由な交換を促す場所だと見ていない点だ。コメント欄は問題の側にあって、解決法じゃないというわけ。誰かの考えの下に自分の考えを掲載する権利のある人などいない。それは表現の自由ではなくて、表現の自由の侵害にあたるものだ。自分のスペースを用意して、そこに説得力のあることを書けばよい。アイデアが良ければリンクされ、Googleの目に触れて、PageRankは上がり、あなたは影響力を、アイデアは力を持つようになる。

ブロガーの記事の下にコメントが書けるようになっていると、よく考えて練り上げたおもしろいアイデアに対して、雑音や、汚い言葉や、匿名のくだらない話が長々と続く。発言の責任を引き受ける必要があれば、誰一人として言わないようなことが、遠慮なくかかれるのだ。

まるっきり反対の話をさせてもらう。自分のブログのコメント欄が不愉快だというのは、コミュニティを適切な方法で構築できていないということだと思う。コメントや匿名性や、サイトを読んで交流を求めてくる無教養なやつらを非難するのは簡単だけど、でもそれをブログにしろコミュニティのオーナーにしろ、それがある場所に責任を押し付けるのは無理がある。

他人のブログのコメント欄を読んでいてイライラするのはわかるし、共感する部分もある。しかし、コミュニティの形成という意味でも自己改善という観点からも、コメントの持つ価値は大きい。たとえばこのSEOmozは、ブログにコメントを残していく人を、非常に自慢にしているところがある。ブログの記事に多大な価値を付け加えてくれたコメントの例は、何百個でも挙げることができる。Matt Cutts氏のブログや、TechCrunchや、Creating Passionate Usersや、あとJoelの好きなサイト、Reddit(厳密にはブログではない)なども、たいていそうだ。

最近投稿された、すばらしいコメントを少し紹介しよう。

Joelは前の引用と同じ日に、フォローアップの記事を掲載した。手短に抜粋する。

Clay: 「……匿名の投稿やくだらない話に苦しめられているサイトは、大規模なサイトだ。そこまで規模が大きくないサイトでは、コメント欄はすばらしいものになりえる。それも『誰もが自分自身のブログで書く』という形では再現できないようなものに」

上に引用したのは、記事に自分のサイトで応答するという1つの例だ。同じ記事に対する、僕のサイトのディスカッションフォーラムに投稿されたコメントよりも、ずっと意味がある。それはなぜか? 僕はClayが誰だか知っていて、会ったこともある。彼は「グループの最大の敵は自分自身」という、オンラインコミュニティのグループ力学を解明したものとして今日に至るまで、最も重要で、最も示唆に富み、最も優れた文章を書いた人物だ。一方、Daveは議論に少し付け加えている。僕が引用した記事を書いたときから、彼が暖めていた考えだ。2人とも各自のスペースで、良い内容を書いている。

Joelの言っていることを僕の理解でまとめてみる。

  • ブログにはコメント欄が必須というわけではない。
  • コメント欄の内容はたいてい無意味で、ブログの記事の品質からかけ離れている。
  • コメント欄に書き込む人は、素性を明かすことをおそれていて、反社会的行動を取りがちだ。
  • コメントする人たちは、自分にとってリンクを張ってくるブロガーほどの価値はない。
  • 掲載した内容について、各自のサイトで議論してくれてそこからリンクをもらえるほうが、掲載した場所で議論できるようにするよりずっと良い(なんかSEOっぽいな)。

ちょっと単純化してみたけど、僕はまだJoelの考え方を理解しきれてはいない。思うに、彼と僕とでは、ブログとブログのコメント欄に関する体験がまったく違うのではないだろうか。ブログの記事を読む場合、僕はコメント欄に目を通す。読者のコミュニティがどう反応したかを知りたいからだ。明らかに間違った情報がある場合、(人気のある)ブログ記事ならコメントする人がその虚偽を暴こうとする。コメントする人たちは、疑り深くうそを暴くのに秀でている。また、適切なフォローアップやリンク、考察を付けることも多い。

必ずしもそうでないことは認める。どうしようもないコメントもある。でも、考えてみてほしい、それがインターネットというものではないだろうか。検索結果でも、Wikipediaの項目でも掲示板でも、そしてもちろんブログのコメント欄でも、ノイズをかき分けかき分けメッセージを見つける必要がある。しかも、これはオンラインの世界に限ったことじゃない。オフラインの世界でも同じくらい、僕らは使えないガラクタを掘り進んでいく。高校を出ても大人にならない人たち、ジャンクフード、走らない中古車、うるさいアパート、くだらない新聞記事や記者、下品なテレビ、中身のないラジオ、などなど……。

では、優れたコメンターのコミュニティを育てるにはどうすればいいのだろうか。

  1. 見返りを与える
    ランキングでも賛成票でも評価でもよいし、個人的にメールを送って、自分が読んでいること、感謝していることを伝えるだけてもよい。

  2. 覚える
    頻繁にコメントを付けている人がいたら、以前のコメントを読み、場合によってはブログで言及する。また、メールの送信かサイトへのコメントをぜひ行う。

  3. 削る
    コメント欄をゴミの山にはしない。言論の自由は認めるけど、SEOmozのような職業的なブログでは、ほとんどの場合、本当にくだらないものは削除する。

  4. 敷居を上げる
    コメントの敷居を少し上げて、本当に関心のある人だけがやる気を出すように仕向ける。これはDaveの指摘の1つだが、僕も賛成だ。SEOmozではユーザーアカウントシステムを使っているけど、ほかのブログではCAPTCHA(キャプチャ、文字のグラフィックによる認証)やフィルタを使っているところもある。

  5. 自分でもコメント欄に書き込む
    実例を示すんだ。プラスになるコメントをした人にコメント欄で返信したりすることで、自分が築きたいコミュニティを補強することができる。

  6. いろいろ書いたけど、僕はDaveとJoelの大ファンなんだよ。特に、Joel Spolsky氏のブログには、少なくともこの3年間、羨望の眼差しを向けてきた。僕が彼のブログに最初に付けたコメントが、彼への反対意見だったことに罪悪感を感じるほどだ。でも、これがブログ界というものの一面かもしれないね。僕らウェブの住人は、イライラしたりムカついたときにだけ姿を現すのさ(笑)。

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