グーグル「スピードアップデート」ついに開始! モバイル表示速度が検索ランキング要因に【SEO記事12本まとめ】
モバイルページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要因として使用するグーグルの「スピード アップデート(Speed Update)」をわかりやすく解説する。
ほかにも、
- Search Consoleの画期的な「URL検査ツール」
- 動画がないのに動画カルーセルに出る意味不明現象
- Search ConsoleデータをGoogleデータスタジオで分析する方法
- 404ページのクロール
- コメント投稿とSEO
- site:検索で出てくるページの順番
- ローカルSEO検索クエリレポート
- hreflangの解説
などなど、SEOのお役立ち情報をまとめてお届けする。
今週のピックアップ
グーグル「スピードアップデート」ついに開始! モバイル表示速度が検索ランキング要因に
遅さに応じて段階的に適用 (金谷 武明 on ツイッター) 国内情報
グーグルは、モバイルページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要因として使用する「スピード アップデート(Speed Update)」を全ユーザーに対して展開し始めた。
このアップデートは、7月の実施を予告していたものだが、予定どおりのスタートとなったようだ。
グーグルの金谷氏がツイッターでアナウンスしている。
ページの読み込み速度をモバイル📱検索のランキング要素として使用する Speed Update を、全てのユーザーを対象にロールアウトを開始しました!
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年7月9日
詳しい情報はブログをご覧下さい 👉 https://t.co/EcWFaaNE0G
ウェブマスター向け公式ブログでは、1月に掲載していた事前告知記事に追記する形で実施を告知している。
2018/7/9 追記
すべてのユーザーを対象に Speed Update のロールアウトを開始しました。
スピードアップデートの導入開始にあたっては、開始以外の情報は何も言及されていない。しかしこれよりも10日ほど前に、ジョン・ミューラー氏から補足情報があった。金谷氏が日本語に編集している。
Speed Update についての補足です。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年7月3日
1)アナウンスしている通り「ユーザーに本当に遅い体験を提供しているようなページについてのみ影響し」ます。
2)それは遅さに応じて段階的に適用されます
3)今月ローンチ予定です。
もしすでに十分速いサイトの場合、改善しても特に何も変化は起きません。 https://t.co/JcReDliMGw
スピードアップデートに関しては一時期「遅いページの順位が下がるだけでなく、表示が早いページには良い評価が与えられるのでは?」と言われたこともあった。しかし結果としてはそうではなく、
- 遅いページだけに影響(遅くないページには関係ない)
- 「遅い=評価下げ」だけでなく「遅くなればなるほど評価が下がる」
という、当初のアナウンスどおりの内容だった。よほど遅くない限り、影響を受けることはないだろう。
ただ、“遅さ”の評価には段階があるというのは、Web担当者にとって朗報だ。万が一“遅い”と評価されてしまった場合は、改善していくと低評価の度合いが徐々に緩和されていくと思われるからだ。
また、スピードよりもクエリとの関連性がもっと重視されることも忘れてはいけない。
検索意図は依然として非常に強いシグナルですので、魅力的で検索クエリと関連性の高いコンテンツは、ページの読み込み速度が遅くても高い順位に掲載される場合もあります。
このことと「“遅くない”サイトは、それ以上に速くしてもアルゴリズム的な評価がさらに上がることはない」点から、こんな風に考える人もいるかもしれない。
ページ表示速度は「それなり」にしておけばいいんだね。
しかし、この考え方はオススメしない。
なぜならページ表示速度はSEOの話題ではなくUXの話題であり、ユーザーは「自分が訪問している他のサイトと比べて」快適かどうかを判断するからだ。つまり、あなたのサイトの表示速度が「それなり」だと思っていても、他のサイトが快適な表示を突き詰めていけば、ユーザーの体感としては「遅い」と感じてしまうことになる。そうなるとユーザーにとっては良いUXだとは言いづらくなる。
繰り返すが、速度改善に取り組むのはグーグルに評価してもらうためではない。ユーザーに心地よい体験をしてもらうためだ。ユーザーはすぐに表示されることが当然だと思っている。この傾向はさらに強まっていくだろう。
- すべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索SEO情報
自サイトのURLをグーグルがどう認識しているか手に取るようにわかる「URL検査」ツール登場
画期的な機能が新SCに追加 (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報
ベータ版が公開されている新しいSearch Consoleに「URL 検査」というツールが新機能として追加された。
URL検査ツールを使用すると、たとえば次のような情報が手に入る。
- 各ページのクロールやインデックス登録、検索結果の配信に関する詳細な情報
- 最終クロール日とそのステータス
- クロールやインデックス登録のエラー
- そのページの正規 URL
- そのページで検出されたリッチリザルト用構造化データやAMPなどの拡張機能の状況
URL検索ツールの使い方について、金谷氏は次のようにアドバイスしている。
URL 検査ツールは問題が発生した時にまず最初に見てもらう場所になりそうですね。正規バージョンとして選択されてない場合は代わりに選ばれてるページを知ることができます。そのプロパティを登録してある必要がありますので http、https、www ありなし全バージョンの登録を引き続きお勧めします! https://t.co/QAZXfY9DTA
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年7月5日
さっそく使ってみて、どんな利用価値があるか調べてみよう。
- すべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索結果のウチのページが出てるけど、動画がないのに「動画」カルーセルに出てる!? どう対処すればいいの?
robots.txtと動画サイトマップで防止 (John Mueller on Twitter) 海外情報
グーグル検索結果で、「たしかに検索キーワードと関連するページだが、そのページには動画が一切ないのに動画として表示されてしまっている」という意味不明な状況が増えているようだ。
わかりづらいので例を示そう。
たとえば、次に示した図は、グーグルで「FTPソフト」と検索したときの画面だ。検索結果には「動画」カルーセルが表示されていて、窓の杜のサイトからの項目が並んでいる。だが、これらの窓の杜のページに動画は設置されていない。ページは文字と画像で作られていて、その画像が「動画のサムネイルのように」カルーセル上に表示されている。
まさに意味不明な挙動だが、もしかしたらグーグルがJavaScriptレンダリング結果をインデックスした際に、ページに何らかの動画(または動画広告)が表示されていたのかもしれない。
こうした関連性がない動画カルーセルが、検索結果でのクリック率を下げてしまっているケースもあるらしい。
グーグルのジョン・ミューラー氏は対処方法を2つ提示している。
- 動画ファイルとサムネイル画像をrobots.txtでブロックする
- 動画サイトマップで、
expiration_date
を設定する
望まない動画カルーセルにもし悩まされているとしたら、これらの対処法を試してみるといい。
- 望まない動画カルーセルに悩まされている、すべてのWeb担当者 必見!
- ホントにSEOを極めたい人だけ
16か月分のSearch ConsoleデータをGoogleデータスタジオで分析する方法
APIに続き、データスタジオでも取得期間が増えた (アユダンテ コラム) 国内情報
新しいSearch Consoleの検索パフォーマンスは最長で16か月分のデータを入手できる。現行のSearch Consoleの検索アナリティクスは90日が最長だ。
1か月ほど前にようやくSearch Console APIも16か月に対応した。さらに先日、Google データスタジオでも16か月分のデータを取得できるようになった。
GoogleデータスタジオでSearch Consoleのデータを取得するときの設定手順を、アユダンテの村山氏が解説している。
Search Consoleで提供されるデータの取得を自動化し、視覚的に分析したい場合にデータスタジオは便利だ。データ解析者にも教えてあげるといい。
- データ解析担当者に伝えましょう
Googlebotは404を返すページでもクロールし続ける。そういうものだ
500エラーは要注意 (John Mueller on Twitter) 海外情報
ずっと前から404を返している「存在しないページ」をGooglebotが依然としてクロールすることについて、ジョン・ミューラー氏は次のようにコメントした。
古い404ページをグーグルは確かにクロールする――時々だが。
そのこと自体は何も心配しなくていい。
ただし、ページが500番台のエラーを返していたら問題になる。クロールが減るからだ。また、インデックスされるはずのページがGooglebotに404を返しているとしたら、それも問題だ。
That's a very vague question, and a post from 2016, it makes it a bit hard to guess :). We do crawl old 404 pages from time to time, that's nothing to worry about. It's more problematic if they're 5xx errors (we slow crawling), or if the URLs were meant to be indexed.
— John ☆.o(≧▽≦)o.☆ (@JohnMu) 2018年7月9日
「存在しない404ページをGooglebotがいつまでたってもクロールする」ことに関する質問は、たびたび出てくる。しかし、気にすることはない。次のことを理解しておけばいい。
Googlebotは、一度でも発見したURLを半永久的にクロールし続ける
たとえそのURLが404や410を返していても、クロールする(頻度は減るが)
なぜなら、将来そのURLでコンテンツが復活したり別のコンテンツが掲載されたりする可能性があるから
本当に存在しないURLが404を返しているのは自然な状態だ。Googlebotが訪問していようが何であろうが、404ページなら気にしなくていい。
ただし、アクセスできるはずのページが404を返しているのは至急の対応が必要だし、コンテンツがないページなのに404を返さない「ソフト404」も問題だから修正すべきだ。
また、500番台のエラーに関しては、1回や2回発生していても問題にはならない。だが、長期間続いていたり断続的に起こっていたりするようなら調査が必要だ。500エラーの状態が長引くと、インデックスから消えることもある。
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