ユーザー数4億突破「Threads」を攻略! 2025年最新機能とアルゴリズム、効果的な広告クリエイティブ
Metaのテキストソーシャルメディアとして、2023年7月に誕生したThreads(スレッズ)。公開から5日間でサインアップ数が1億を超え、現在はユーザー数が4億を突破した。ローンチから2年が過ぎた2025年9月末、日本ではじめて「Threads API Summit」が開催された。この記事では、同サミットで発表された内容をもとに、次を解説する:
- アプリの特徴的な機能
- アルゴリズムとベストプラクティス
- 効果的な広告クリエイティブ
- Threads APIの機能
Threadsの特徴的な機能
Threadsは、テキストソーシャルメディアとして必要な基本機能は網羅されている。ローンチ当初はDM(メッセージ)機能はなかったが、ユーザーからの要望を受けて2025年7月にDM機能が実装された。10月中旬にはグループチャットも利用できるようになるなど、機能拡張を進めている。
Threadsの特徴的な機能として、主に次の6つが挙げられる:
ネタバレ防止機能:
投稿する際に「ネタバレあり」に設定すると、特定した箇所だけモヤがかかった形で投稿され、クリックしないと元のテキストが表示されない機能。画像や動画にも適用できる。添付テキスト機能:
通常1投稿あたり500文字までだが、この機能を使うと1万字までのテキストを投稿に添付できる。長文の投稿ニーズに対応する機能である。制限機能:
Instagramにもある機能で、悪意あるユーザーを「制限」することで、相手からの返信を非表示にすることが可能。これは、自分の投稿を相手は閲覧でき、コメントもできるが、自分や第三者にはそのコメントが見えないようになっている。ブロック機能では、ブロックしていることが相手にわかってしまうため、かえって刺激してしまう可能性があるが、「制限機能」ならばその心配がない。興味なし:
フィードには利用者の興味関心に合わせてパーソナライズされた投稿が並ぶが、話題のコンテンツも多く表示される仕様のため、不快な内容であっても“怖いもの見たさ”で閲覧してしまうと、「いいねはしていないが滞在時間は長い」と判断され、興味があると誤解される場合がある。そこで不快だと感じるものには「興味なし」を設定することで、見たいコンテンツが流れてくるようになる。Threadsの利用開始直後から積極的に活用するのがおすすめだ。他プラットフォームとの連携:
InstagramやFacebookと連携しており、それぞれのアプリ利用者にもThreadsの投稿が「おすすめ」として表示される。Threads外へもリーチができる仕組み。Web版のフィード複数表示:
Web版では、アプリ版と違ってフィードを複数表示(おすすめ、フォロー中、いいね済み、検索など)ができるようになっている。自由にレイアウトを入れ替えられるため、PC環境でも使いやすい。
なおThreadsを利用するには、Instagramアカウントが必要だ。しかし最近では「Facebookアカウント」や「メールアドレスと電話番号」を使ってThreadsの利用を開始できる機能も、一部の国でテスト導入している。日本では未対応だが、今後はInstagramアカウントがなくてもThreadsを始められるようになるかもしれない。
Threadsのアルゴリズムとベストプラクティス
Threadsのアルゴリズムは、次の要素を重視している。これらを満たすと、より多くおすすめされる傾向があるという。
投稿頻度:
最低でも1日1回以上の継続的な発信をする。投稿頻度が高いほどインプレッションが伸びる傾向にある。会話を生み出す投稿:
Threadsの全コンテンツのうち50%が返信であることから、「返信をもらう」「返信をする」といった会話を促す投稿が重要である。テキストをコンテンツの核とする:
画像や動画投稿であっても、必ずテキストを含めること。トレンドにのる:
日本を含む一部の市場では、検索タブを開くと「話題のトピック」が表示されるようになっている。このトレンドに関連した投稿はリーチが増える可能性がある。トピックタグ:
Threadsでいうハッシュタグ機能で、1つだけつけることができる。このタグを活用することで、その情報を探している人に見つけてもらいやすくなる。
効果的なThreads広告のクリエイティブ
2025年1月から、Threadsでも広告運用が始まった。現段階で、効果のあるクリエイティブのポイントが紹介された。
テキストがある:
テキスト付きの広告は、パフォーマンスが良くなる傾向にある。オーガニック投稿と同様に、簡潔かつ会話を促すテキスト設計が効果的とされる。ユーモアがある:
ユーモラスでカジュアルなコンテンツは、Threadsユーザーの高いエンゲージメントを獲得する傾向にある。アスペクト比は1:1または9:16を推奨:
画像クリエイティブはすべてのアスペクト比を受け入れるが、1:1よりも縦長なものは自動的にトリミングされやすい。そのため、クリエイティブは1:1または9:16に収めることが望ましい。
クリエイティブは、フィードに表示される際に、違和感なく情報を届けられるデザインが求められる。なお、広告にトピックタグやURLを記載することはできない。
Threads APIをビジネスに活用する
Threadsは、2023年後半からAPI構築を開始し、2024年に導入した。最初は「投稿の公開」や「返信の管理」といった基本的な機能のみだったが、APIを活用する外部企業からのフィードバックに基づき改善を続け、2025年にはディスカバリー機能もローンチした。主に、次のような機能が追加された。
キーワード検索API:
コンテンツ収集・管理の基盤となるキーワード検索のためのAPIが構築された。プロフィール発見API:
フォロワー数が1,000人を超えるユーザーの公開プロフィールと投稿を取得できるようになった。トピックタグ付き投稿:
トピックタグが付与された投稿の取得、公開、検索が可能となり、コンテンツの分類と発見性が向上した。
またThreads投稿のプラットフォーム外での活用も強化され、次の機能も提供開始された。
オフプラットフォームディスプレイAPI:
Threadsの投稿をTV放送やデジタルサイネージ、スタジアムの大型ディスプレイなどに表示することを可能にした。ただしメタデータ取得には別途契約が必要となる。投稿の埋め込み:
Threadsの投稿を、他のウェブサイトに埋め込むための機能が提供された。
今後のロードマップとして、2025年に導入予定の機能もいくつか紹介された。たとえば、アプリでも導入予定の「コミュニティ」を管理・交流するためのAPIも提供される予定だ。
Threadsの中でも日本市場は「最も伸び率が高く、ユーザーエンゲージメントも高い最重要市場のうちのひとつ」と位置づけられているという。テキストソーシャルメディアと親和性が高い日本では、今後ビジネスの場でも、Threadsの活用が増えてくることだろう。

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