
グーグルのウェブスパムファイターが語った「正しいSEO」 などSEO記事まとめ9+2本

グーグルのウェブスパムチームに所属する「中の人」が語った「本当にやるべきSEO」の話題が今週の注目記事。ほかにも、「古参SEOコンサルタントの行ったサイトリニューアル」「辻氏が語るSEOの今と未来」「Web接客」「meta descriptionとスニペットの関係」「HTTPSとHSTS」などなど、今週のSEOトピックまとめをお届けする。
- 今週のピックアップ [1]
- 日本語で読めるSEO/SEM情報 [2]
- 海外SEO情報ブログの掲載記事から [3]
- 海外のSEO/SEM情報を日本語で [4]
- SEO Japanはお休みです
グーグルのウェブスパムファイターが語った「正しいSEO」 [5]
嫌いなのは検索エンジンのためだけに作ったサイト (OnPage.org)
ドイツ グーグルのウェブスパムチームに所属するヨハネス・メーレム氏が、インタビューを受けた。
ウェブ担当者がサイト運用に日々取り組むなかで、大切だと筆者が感じた部分を抜き出す。
ウェブスパムの領域に関して言えば、私が嫌いなのは、「完全に検索エンジンのためだけに作られていて、まったくユーザーのためには作られていないウェブサイト」だ。
私たちのウェブマスター向けガイドラインに準拠していないことを抜きにしても、サイトの訪問者と潜在的なクライアントの目の前でそういう不正な手法を使うことで、組織やウェブマスターは自分たちの信用を損ねていると思う。
サイト内の最適化はしばしば過小評価される。サイト内の最適化は、すべてのページにわたる取り組みと一貫性を必要とし、ウェブサイトのデザインのコンセプトに直接関わってくる。
しっかりとしたサイト内の最適化はトラフィックの質とともに、高いユーザビリティとユーザーの満足に貢献する。したがって、すべてのビジネスのオンラインでの存在感の中心的役割を果たす。
一般的にいって、ランキングを上げるためのアドバイスを私たちがウェブマスターたちにすることはない。その代わりに、「ユーザーにフォーカスすれば、ほかのものはすべて、あとからついてくる」というモットーに従うことを勧める。このモットーは、グーグルが行動の規範としているものだ。
ユーザーと検索エンジンの両方に対してうまくいくサイトを作成するのは、とても困難だが、やりがいのあることだと言える。この種の取り組みはなくなったりはせず、将来的に非常に重要になるだろう。
特に大規模なサイトでは、クロールとインデックスの仕組みを理解することはコンテンツを検索ですばやく見つけてもらえるようにするのに極めて重要だ。さらに、グーグルニュースやGoogle Now、ナレッジグラフ、構造化データなども重要だ。
全体的に見れば、サイトをクロール、インデックスしやすくして上位表示させる魔法のようなmetaタグなんてものはない。気にかけておくべきことは、さまざまな要因の組み合わせが常に大切だということだ。検索エンジンがコンテンツを読むことができなかったら、どんなにすごいサイトでも順位を上げることはできない。
日本語で読めるSEO/SEM情報
古参SEOコンサルタントは、自分のサイトをどのようにリニューアルしたか [7]
変化の波には抗わず (SEO 検索エンジン最適化)
SEO業界の古参コンサルタントである住太陽氏が、自身のサイトをリニューアルした。
どのようなリニューアルを実施したかを伝える記事のタイトルは「変化の波に乗る」だ。時代の流れに合わせて、リニューアルには次のような変更が含まれる。
- CMSをWordPressに移行
- レイアウトを1カラムに変更
- 常時SSL化
- 読み込み速度の高速化
- ニュース配信機能の簡略化
特に常時HTTPSと高速化はこのコーナーでも頻繁に扱うトピックだ。またこれらのなかには含まれていないが、モバイル対応としてはレスポンシブウェブデザインを採用している。
流行りものに飛びつく必要は決してないのだが、「避けようのない大波」に逆らわないことも、時には必要になってくるのではないだろうか。
日本トップクラスのSEOコンサルタントが語るSEOの今と未来 [8]
最新のSEOと不変のSEO (アラタナ24th)
このコーナーの読者であれば辻正浩氏のことはご存知だろう。株式会社so.laの代表取締役で、日本ではトップクラスの実績と実力を誇るSEOコンサルタントだ。
その辻氏へのインタビュー記事が、2回に分けてアラタナのブログで公開されている。
第一部は「グーグルの2つの重要なアルゴリズム更新」について、第二部は「検索は変化しているがそれでもSEOが必要な理由」についてだ。
最新のSEOと不変のSEOの両方を辻氏のインタビューから学び取ってほしい。
SEOができていてもサイトの売上が上がらないのは「接客」がお粗末だから? [10]
11業種のサンプル付き (studio NQ)
たとえSEOがうまくいって上位表示を達成できたとしても、それが必ずしも購入や申し込み、資料請求といった成果につながるとは限らない。
検索エンジンから来訪したユーザーを対象とした、求める成果を達成するためのノウハウ、つまりコンバージョン向上のために行うべきことを、こちらの記事は解説している。
ウェブサイトであっても「モノを売る」ためには接客が欠かせないのだという。とはいえ、実店舗とウェブサイトは一緒ではないから、接客といってもその方法は異なる。
この記事が目標としているのは次のような知識を修得することだ。
- インターネットでモノが売れる全体像を知り、自社がどこに力を入れるかわかるようになること
- 売れているサイトを参考にしながら行動心理を活用して自社サイトの接客力を上げるコツ
- 行動心理のテクニック7つ
- 業種別で効果を期待できる行動心理の活用サンプル11種のポイント
SEOで集客した後の話になるが、SEOによってあなたが得たい最終成果は、サイトの訪問者にあなたが望むアクションを起こしてもらうことのはずだ。この記事に書かれていることは、それを達成するための大きな手助けになるだろう。
もし記事の前半を読んで「これぐらいわかってる」と思っても、後半の「行動心理」関連の情報からはヒントを得られる人が多いのではないだろうか。
ユーザーに支持され、かつSEOにも強いコンテンツ作成する方法 [11]
4ステップでできあがり (SEO対策会社のユナイテッドリバーズ)
パンダアップデートに代表されるように、コンテンツの品質をグーグルが見極められるようになってきた。と同時に、ペンギンアップデートに代表されるように、不正なリンクによる検索順位の操作が極めて困難になってきた。
「SEOでもっとも重要なのは、ユーザーにとって有益なコンテンツをウェブサイトで提供すること」という、本来あるべき姿がようやく幅広く認知されてきた。
こちらの記事では、ユーザーに支持される有益なコンテンツの作り方を4つのステップに分解して説明している。
- Google Adwordsのキーワードプランナーでキーワードを選定
- 検索上位コンテンツのリサーチ
- 独自コンテンツの設計
- 公開前チェック
詳細な解説なので必ず実践できるはずだ。しっかり身についたら自分なりにアレンジしてみるのもいいだろう。
ただし、注意点がある。キーワード選定のセクションで書かれているキーワードプランナーの「競合性」は、リスティング広告の出稿状況に関する情報であり、自然検索に関するものではない。
[12]海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
サイト内のページに共通の定型文の扱いとHTTPS移行時の外部リンクの修正について、グーグル社員の見解を紹介する記事を今週はピックアップ。
- 全ページ共通のテンプレート定型文をGoogleはどのように評価するのか? [13]
メインコンテンツとしては評価しない - HTTPS移行後に外部リンクのURLを https:// に変更する必要はない [14]
SEO/UXの観点からメリットは少ない
- 知っていて当然!? meta descriptionタグとスニペットの密接な関係
- パンダ更新よりも、もっともっと大切なことがあるよね
- 常時HTTPSじゃないのにHSTSを設定したらどうなる?
- Googleアナリティクスのリファラースパム問題にグーグルが対応中
- 今週はお休み
- 今週のピックアップ [1]
- 日本語で読めるSEO/SEM情報 [2]
- 海外SEO情報ブログの掲載記事から [3]
- 海外のSEO/SEM情報を日本語で [4]
- SEO Japanはお休みです
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
知っていて当然!? meta descriptionタグとスニペットの密接な関係 [15]
クエリによってはスニペットに使われないことも (Stack Overflow)
meta descriptionの使われ方とスニペットの作られ方について、グーグルのゲイリー・イリーズ氏がヘルプ記事 [16]を引用しながら説明した。
Google では、ページ上のコンテンツのみから得られる情報よりも正確な説明をユーザーに提供できると判断した場合、検索結果のスニペットにページのメタデータ(descriptions)を使用することがあります。正確なメタデータ(descriptions)により、クリック率を高めることができます。メタデータ(descriptions)を適切に使用するためのガイドラインを次にいくつか示します。
そのページからもっといい支援が何もなければ、ウェブマスターによって提供されたmeta descriptionの記述を私たちはスニペットに使う。
(同じページでも)スニペットはクエリによっても変わるということも覚えておいてほしい。たとえば、「グーグル」で検索したとしたら、「検索エンジン」で検索したときとは違うスニペットが出てくるだろう。
meta descriptionとスニペットの関係は、SEOの基本中の基本だ。しかし、非常に重要なことでもあるので、再確認の意味を込めて取り上げた。
パンダ更新よりも、もっともっと大切なことがあるよね [17]
でも更新を気にさせているのは当の本人だったりする (Gary Illyes on Twitter)
「もうすぐ」「もうすぐ」ばかりで、パンダアップデート更新は一向に実行されないじゃないか
こうしたツイッターでの問いに、グーグルのゲイリー・イリーズ氏は次のように切り返した。
絶えずサイトを改善に取り組んだほうがいい。更新に気を取られてはいけない。
パンダの更新に関係なく、サイトを改善するということは、サイトに良い影響をもたらすものだ。
@rustybrick [18] improve the site continuously, don't focus on these refreshes!
— Gary Illyes (@methode) 2015, 7月 13 [19]
@rustybrick [18] Improvements will generally have a positive impact on the site regardless of panda refreshes. You're focusing on the wrong thing
— Gary Illyes (@methode) 2015, 7月 13 [17]
イリーズ氏がいうことはもっともだ。パンダアップデートの更新があろうがなかろうが、ウェブ担当者はサイトの改善に常に意識を向けなければならない。
だがあえて言わせてもらうと、「パンダアップデートを2~4週間以内に更新する」「間もなく更新する」などとたびたび発言し、パンダの更新時期に気を向けさせているのは、ほかのだれでもないイリーズ氏本人だ(もちろん、SEO業界が求める情報を提供しただけではあるのだが)。
常時HTTPSじゃないのにHSTSを設定したらどうなる? [20]
インデックスにおかしなことが起こるかも (Gary Illyes on Twitter)
HSTS [21]の利用を勧めるツイートをグーグルのマット・カッツ氏が投稿 [22]したすぐ後に、(おそらくそれを見た)グーグルのゲイリー・イリーズ氏が今度は次のようにツイートした。
HSTSを実装するときには、サイトが必ず常時HTTPSをサポートしていなければならない。そうじゃないと、インデックスにおかしなことが起こる。
Make sure your site fully supports https when you implement HSTS tho. Weird stuff happen in indexing when it doesn't https://t.co/4zYyv7DqDy [23]
— Gary Illyes (@methode) 2015, 7月 1 [20]
この投稿にマット・カッツ氏が反応した。
まったくそのとおりだ! HSTSは常にHTTPSを使うということを暗に意味している。もしウェブサイトが常時HTTPSでないのにHSTSを実装したら、ひどいことになるだろう。
@methode [24] absolutely! HSTS implies "*always* use HTTPS."
If your website doesn't serve *only* HTTPS, you're going to have a bad time.
— Matt Cutts (@mattcutts) 2015, 7月 1 [25]
HSTSは、そのドメイン名のサイトへの(2回目以降の)アクセスには必ずHTTPSで接続させる仕組みだ。HTTPSではないページがあるのにHTTPSを強制したら、当然それはおかしなことになるだろう。
Googleアナリティクスのリファラースパム問題にグーグルが対応中 [26]
独自の設定いらず (The SEM Post)
Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールにおける「リファラースパム」が、しばらく前から問題になっている。この件について、Googleアナリティクスチームのアダム・シンガー氏が米シアトルで開催されたMozConカンファレンスで次のような趣旨の発言をしたそうだ。
Googleアナリティクスでのリファラースパムの問題を私たちは認識している。この問題を解決するために取り組んでいる。
リファラースパムのアクセスを排除するには、これまでは専用のフィルタを設定 [27]するなど、Googleアナリティクス利用者側で対処するしかなかった。
グーグルが考えているのは、Googleアナリティクス全体での対処とのことで、新たなURLのリファラースパムが登場したとしても、Googleアナリティクス側で対応するらしい。つまりサイト管理者は何か設定を修正する必要はなさそうだ。
具体的な導入時期に関しては言及しなかったとのことであるが、一刻も早い導入が待たれる。
[28]SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
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