Web担 オススメの課題図書

Web解析のプロ小川卓さんが推薦する、分析初心〜初級者のための必携本5冊

Web分析初心者が読んでおくべき本、迷った時のために初級者が手元においておくと便利な本などを、Web解析の達人、小川卓さんに選んでいただいた。
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デジタルマーケティングに携わる人なら避けては通れない「Web分析」。特にGoogleアナリティクスは基本中の基本といえるだろう。しかし、手軽に扱えるツールだけに、基本を知らないまま「なんとなく」扱い、誤った見方をしていた…ということも起こりがち。そこで、まずは分析初心者が読んでおくべき本、そして分析しながら迷った時のために初級者が手元においておくと便利な本などを、当サイトでもおなじみのWeb解析の達人、小川卓さんに選んでいただいた。

今回は、Webアナリストの小川卓さんに、おススメ本として5冊を紹介していただいた

小川卓さんの歩いた距離をちょっとだけショートカット(?)できる本

Web担当者Forumでも執筆や対談、セミナーなどでおなじみの小川卓さん。Webマーケティング関係で仕事をしている人なら、一度はその名前を聞いたことがあるだろう。小川さんが専門としているのは、Web解析。特にGoogleアナリティクスに関しては”達人”とも言われる存在だ。

そんな小川さんがデジタルマーケティングの世界に触れたのは、マイクロソフトに在籍していた約15年前。当時はアクセス解析もほとんどなく、ようやくGoogleアナリティクスが出始めた頃だった。そして、あるサービスにアクセス解析ツールを導入することになり、メルマガやサイトのコンテンツ更新などを担当していた小川さんは、より効果的な施策を考えるために興味を持ったという。そして、分析にのめり込むようになって、多数のサービスを擁するリクルートに転職。各サービスのアクセス解析に従事した後、サイバーエージェントやアマゾンでも分析に携わり、2015年に独立して以降は、フリーのWeb解析・データ分析コンサルタントとして活躍している。

「私がWeb分析を始めた頃は、ほとんど日本語の資料がなく、英語の本やWebサイトを読みながら試行錯誤するしかありませんでした。もちろん分析の勘所を掴むのに試行錯誤は大事ですが、今は日本語で良い本がたくさん出ており、短時間でキャッチアップできることも多いです。そうした環境を活用しない手はないでしょう」という小川さん。本を読むことで、”Web解析の達人”と呼ばれる小川さんの試行錯誤してきた道程を少しだけショートカットできるかも(?)しれないのだ! それでは、早速紹介していただこう。

HAPPY ANALYTICS代表取締役の小川卓さん。Webアナリストとしてリクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパン等で勤務後、独立。複数社の社外取締役、大学院の客員教授などを通じてWeb解析の啓蒙・浸透に従事している。趣味はピアノ・テレビゲーム・サッカー・温泉。

文系でもOK!デジタルマーケティングの仕組みをざっくり理解できる本

1冊目は、文系出身者も多いデジタルマーケターがちょっと躊躇しそうな、「テクノロジー」がテーマの本が登場。

  • 1冊目:『集中演習 デジタルマーケターのためのテクノロジー入門 できるDigital Camp』(山田良太:著 インプレス:刊)
『集中演習 デジタルマーケターのためのテクノロジー入門 できるDigital Camp』(山田良太:著 インプレス:刊)

アクセス解析に取り組もうという初心者が知っておくべき、Javascriptやタグ、リダイレクトなど、デジタル用語やテクノロジーの仕組みなどを紹介・解説している。数ある技術書の中でも、デジタルマーケティングに特化してわかりやすく書かれた本は少なく、ぜひとも手元に置いておきたい一冊だ。

えっ、1冊目がテクノロジー?って、ちょっとびっくりしたかもしれませんね(笑)。でも、デジタルマーケティングはテクノロジー関連の用語が多いので、その知識がないといつかは行き詰まってしまいます。なので、初心者の第一歩というより、スタートラインにつく前に読んでおいてほしい本としてあげました(小川さん)

もちろん、完璧に理論や仕組みを理解できなくても、「なんとなくわかっている」「聞いたことがある」程度で良いという。

テクノロジーというと、「わからない」「難しい」と、始めから壁を作る人も多いのですが、そうなる前にテクノロジーを学んでおくことがアレルギーの解消にもつながると思います。「だいたいどういう感じか」がわかれば、調べることができるので、その手がかりを頭の中に作っておくための1冊、いざという時に調べるための1冊だと思ってください(小川さん)

小川さんがトレーナーとして伴走してくれる、マンツーマン的実践本

いよいよ分析を始めてみようという時に頼りになるのが、小川卓さん自身が書かれたこの本だ。

  • 2冊目:『いちばんやさしいGoogleアナリティクス入門教室』(小川卓・工藤麻里:著 ‎ ソーテック社:刊)
『いちばんやさしいGoogleアナリティクス入門教室』(小川卓・工藤麻里:著 ‎ ソーテック社:刊)

共著の工藤麻里さんは小川さんの会社のスタッフで、執筆当時は分析初心者。その工藤さんに小川さんがGoogleアナリティクスについて教える形で書かれているので、一緒に学ぶような気分で読み進められる。基本的な設定から事例に応じた使い方まで、網羅的にまとまっているのは、Google公認の個人認定資格(GAIQ)の試験勉強にも役立つようにという意図からだという。

大手企業を始め、ほとんどの企業がGoogleアナリティクスを導入しており、デジタルマーケティングの仕事をするには避けては通れない存在です。でも、Googleアナリティクスを触り始めると、「なぜやるのか」「そもそも何なのか」と疑問がふつふつと湧いてきて、その答えが見いだせずに分析が辛くなるという人も少なくありません。そこで、本書はGoogle アナリティクスで分析する意味や価値について真摯に紹介すると共に、操作や実際の分析についてはGAIQの資格取得を直近のゴールとして想定して進めています。この本を読んでから取り組めば、アナリストとして良いスタートダッシュが切れると思います(小川さん)

分析はできても、「結果に応じた改善方法がわからない!」という方に読んでほしい本

続いて、基本的な分析はできるようになったけれど、それをどのように反映させてWebサイトを改善していけば良いのか、そんな悩みを持ち始めた方におすすめなのが、この1冊だ。

  • 3冊目:『コンバージョンを上げるWebデザイン改善集』(井水大輔、菊地達也、他:著 小川卓:監修 マイナビ出版:刊)
『コンバージョンを上げるWebデザイン改善集』(井水大輔、菊地達也、他:著 小川卓:監修 マイナビ出版:刊)

Googleアナリティクスの分析結果に応じた改善方法の解説、ヒントになるティップスが紹介されている。特に、さまざまな大手・中小企業サイトについて、分析結果と改善すべき点、改善方法が47事例分も掲載されており、具体的なイメージをもって読み進めやすい。

デジタルマーケターにとって、分析はあくまで手段であり、目的はサイトを改善していくことです。なので、分析をしたからといって、何をどう改善するべきかという考え方や具体的なアイディアがなければ、価値を生み出すことができません。この本は、理論やテクニックにとどまらず、実際のサイトの分析結果と改善案をビフォー・アフターで見せているので、自身が分析するサイトに当てはめてみると具体的な改善案が浮かんでくるでしょう。たとえ今使わなくても、自分の改善アイディアの"引き出し”がリッチになります(小川さん)

「やっている気分」に陥る前に、マーケターの本質・本分を見極める本

分析結果を具体的な施策へと反映するようになると、自然と万能感が生まれ、細かいところまで改善したくなるものだ。やる気があるデジタルマーケターに限って、「成果につながらない施策」を延々と繰り返してしまいがちになる。そんな「デジタルマーケティングをやっている気分」に陥っていることに気づかせ、デジタルマーケターの本来の役割や成果を出すための考え方を示してくれるのが、この本だ。

  • 4冊目:『デジタルマーケティングの定石 なぜマーケターは「成果の出ない施策」を繰り返すのか?』(垣内勇威:著 日本実業出版社:刊)
『デジタルマーケティングの定石 なぜマーケターは「成果の出ない施策」を繰り返すのか?』(垣内勇威:著 日本実業出版社:刊)

垣内さんは、さまざまな会社のWebマーケティングのコンサルとして、勘違いや思い込みによって成果を出せないでいるマーケターにアドバイスをされてきたのだと思います。そんな垣内さんの言葉は的確で、いっそ清々しいほど断定的(笑)。「結果が出なければ途中の効果は無意味」とか、「Webサイトでブランディングなんてできるはずがない」など、ちょっと刺激的な言い方ですが、実に本質を突いています(小川さん)

施策側から見た分析や改善方法を網羅的にまとめたバイブル的1冊

そして、小川さんが最後に紹介するのは、小川さん自身がメールマガジンや自然検索、スマホサイトなど、”施策ごと”の分析と改善について書いた本だ。「教科書」と謳っているだけに、代表的なWebの施策が網羅されており、全体的な関係性もわかるようにまとめられている。

  • 5冊目:『現場のプロがやさしく書いたWebサイト分析・改善の教科書 改訂2版』(小川卓:著 マイナビ出版:刊)
『現場のプロがやさしく書いたWebサイト分析・改善の教科書 改訂2版』(小川卓:著 マイナビ出版:刊)

デジタルマーケティングの初心者は、メルマガやランディングページなど、部分的な施策を任されることが多いですよね。そこで、この本には担当する施策の中で「何をどう分析して改善するべきか」を考えるヒントをまとめました。施策側から逆引き的に”すべきこと”を調べられるので初心者でもすぐに使えますし、担当する施策が変わったり、視座が上がって全体設計やKPIを設計する立場になったりしても、半ばバイブル的に長く読み続けられると思います(小川さん)

日進月歩の分析スキル 常にアンテナをはって情報収集を続けるために

以上、5冊の推薦本は、いずれも手元に置いておきたい基礎中の基礎本といえるだろう。ただし、小川さんは、「本で学べるのは基本的な考え方。デジタルマーケティングは常に勉強していないと、あっというまに時代に置いていかれる可能性がある」と語り、新しい情報の入手先として本サイトのようなWebメディアの定期的な閲覧や、次のようなコミュニティへの参加をすすめた。

実際に小川さんも、先進的なマーケターのブログなどをRSSリーダーに登録したり、メルマガやSNSなどから最新の情報を得ることを続けているという。

◇◇◇

いわば本は、常に新しい情報を吸収できる土壌を自分の中につくるためのもの。そのためには、読むだけでなく、実際にやってみて自分の体験に落とし込むことが大切だ。まずは5冊、自走で学ぶ基礎力をつけるために、読んでみてはいかがだろうか。

小川卓さんにご紹介いただいた5冊
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