国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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今のSEOに必要なのはブランド力!? 元Mozのランドもそう言ってるんだよ【SEO記事12本まとめ】

今のSEOに最も重要な要素を1つ挙げるとしたら、リンクやコンテンツではなく「ブランド力」だという。

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今のSEOに最も重要な要素を1つ挙げるとしたら、リンクやコンテンツではなく「ブランド力」だ――そんな調査結果がある。そして、この方向性には多くのSEOプロが賛成している。

隔週でSEO関連情報をまとめてお届けしているこのコーナー、今回はほかにも次のような情報をお届けする。

  • モバイル検索よりも伸びている! SEO担当者が今後注目すべきローカルSEO
  • 検索結果にレポートされる検索パフォーマンスのちょっとしたTIPS
  • インデックスカバレッジのエラーの対処方法
  • 10月のオフィスアワーはゲストと共にマウンテンビューから
  • GMBインサイトの「ブランド名検索」と「直接検索」の違い
  • ダイナミックレンダリングの正式仕様をグーグルが公開
  • AMPページのアクセス解析でできること
  • もう写真をクリックさせる必要なし。reCAPTCHA v3 登場
  • 某有名ツールのデータ正確性に意義アリ! では正しい使い方とは?

隔週金曜日にお届けしているこのコーナー、本来ならば次回は11月23日の更新なのですが、祝日のためお休みをいただきます。次回11月30日の更新をお楽しみに!

今週のピックアップ

今のSEOに必要なのはブランド力!? 元Mozのランドもそう言ってるんだよ
よく知っていて信頼があるサイトが検索結果で最初にクリックされる (Red C) 海外情報

今のSEOで重要なのは、リンクでもコンテンツでもなく、ブランド力 ―― そうした傾向が、調査によって見えてきた。

英国のRed C社が、検索ユーザー行動を調査した結果を公表した。60人の被験者に400個のタスクを与え、どのように検索するかを調べたものだ。データの収集方法には、視線の動きを記録するアイトラッキングと直接のインタビューを用いている。

検索ユーザーの特筆すべき傾向として調査から判明した10の項目をRed C社は挙げている。そのなかから、最初に挙げられているものをここでは紹介する。

それは、「ブランドへの信頼」だ。よく知っていて、信頼性があるブランドのサイトからの結果をユーザーは検索でクリックする傾向にあったのだ。

年齢が上がるにつれてこの割合は下がったものの、全世代でこの傾向が見られ、全体では82%が、よく知っていて信頼性があるブランドのサイトを最初にクリックしていた。

※筆者注: ここで言う「ブランド」とは会社名・サイト名・サービス名のこと。自動車メーカーの「トヨタ」や「ホンダ」、ECサイトの「アマゾン」や「楽天市場」がブランドの例。「Web担当者Forum」はウェブマーケティングメディアのブランドと言える。

「よく知っている」という条件については、現在または過去にそのブランドの顧客であることが大きく影響を与えるようだ。

この結果を見たランド・フィッシュキン氏は次のようにコメントしている。

被験者の数は60人と少ないものの、私の観察結果と一致している。検索者は、すでに知っていて、気に入っていて、信頼があるブランドをクリックする。

※筆者注: フィッシュキン氏はWeb担に翻訳コラムがあるMozの創立者。現在はMozを退職し、SparkToro(スパークトロ)を起業した。

Red C社は英国、フィッシュキン氏は米国だが、日本ではどうだろうか?

筆者に関して言えば、やはり馴染みのあるサイトの結果を(無意識で)優先的に選んでいるように思う。日本のSEOにおいても、ブランド構築が重要な要素になってきていると筆者は考える。

またSEOの専門家のなかでも、単なる「検索結果でのクリック」にとどまらず、グーグルの検索順位決定においてブランドに関する評価の重み付けが増してきているという声も増えてきている。

Red Cが公開したレポートには、ブランドに関するもの以外にも、調査から見えてきた検索行動の傾向がほかにも9個まとめられている。興味があればすべて読んでみるといい。レポートはこちらのフォームから無料でダウンロードできる。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

グーグル検索SEO情報

モバイル検索よりも伸びている! SEO担当者が今後注目すべきトピックはローカルSEOだ
ローカル情報の収集で音声検索は利用される (Search Engine Land) 海外情報

ローカルSEOサービスを提供しているChatmeter(チャットメーター)が、グーグル アシスタントやアマゾン アレクサのような、会話で操作できるデジタルアシスタントに関する調査結果を公開した。次に示す興味深いデータが出ている。

  • およそ40%が、近くにある店舗や会社などの経路・住所・営業時間を調べるために音声検索を使っていると回答

  • 27%が、音声検索を最もよく利用するのは近辺のレストラン・店舗・会社を探すときだと回答

  • スマートフォンの音声検索でローカル情報を調べたユーザーの88%が、経路案内を利用すると回答

音声デバイスを利用している米国の消費者18歳~66歳以上を対象にSapio Researchが2018年8月に調査、サンプル数は1000件。調査結果はChatmeterの記事から無料でダウンロードできる(フォーム入力が必要)。

ただ、調査では次のような数値もでているが、この比率は一般的な調査データよりもかなり大きく出ているため、鵜呑みにはしかねるとSearch Engine Landは述べている(たとえばKantar TNSによる調査ではスマートスピーカー計の技術の利用率は2018年第2四半期で20.8%)。

  • 61%がデジタルアシスタントを利用できるデバイスを所有しており、そのうち51%は毎日、29%は少なくとも週に1回は利用すると回答

この調査データに関連してSearch Engine Landでは、グーグルのスンダー・ピチャイCEOは先日の投資家向け収支報告で次のように語ったと示している。

モバイルでのローカル検索(場所に関連した検索)は一般的なモバイル検索よりも伸びが大きい。昨年よりも50%増えた。

2人に1人とまではいかないが、それに近い割合のユーザーが音声検索または音声操作を利用しているようだ。そして、場所に関連した情報を求める目的で音声検索はよく使われていることがわかる。

チャットメーターによる調査データは米国のものであろうから、単純に日本に当てはめることはできない。また、ピチャイCEOの発言は米国での話なのかグローバルの話なのかはわからない。

それでも、スマートフォンが普及しているのは日本でも米国と同様であるから、ローカルに関連したモバイル検索はきっと増えているはずだと筆者は想定する。レストランや店舗、会社など物理的な拠点を構えているビジネスは、ローカルSEOにも意識を向けておく価値はあるだろう。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

検索結果にレポートされる検索パフォーマンスのちょっとしたTIPS
データ調査が習慣化していないウェブ担当者には便利な機能 (Search Engine Roundtable) 海外情報

「お、こんなクエリでも自分のサイトは検索結果に表示されてトラフィックを獲得していたのか!」、そんな発見をできるグーグル検索の新機能について、ちょっとした情報をお届けする。

Google検索結果ページに自分が管理するサイトが検索したクエリで検索結果に表示されていた場合、そのクエリに関する自サイトSearch Consoleの検索パフォーマンスのデータが検索結果に表示される。より多くのサイトでこの機能を利用できるようになったと思われる。

Search Consoleまでわざわざアクセスしないサイト管理者にも検索での成果を手軽に知ってもらいたいという狙いがグーグルにはあるようだ。

ところで、検索結果に出てくるレポートはクエリによって対象期間に違いがある。どうしてなのだろうか?

7日間
28日間
90日間

この機能の開発に関わっているGoogle社員に筆者が確認したところ、デフォルトでは7日間だが、十分な量のデータがないときは、28日、90日と期間が長くなるとのことである。

検索パフォーマンスのデータを定期的に分析しているウェブ担当者にはさほど役に立たない機能かもしれない。しかし、データ調査がさほど習慣化していないウェブ担当者にとってこの機能は「お、こんなクエリでも自分のサイトは検索結果に表示されてトラフィックを獲得していたのか!」と発見することに役立つように思う。ちょっとしたTIPSとして知っておいてほしい。

ちなみにこの表示、「この検索クエリでの」掲載に関する情報だというのがパッとわからないのは微妙だとは思わないだろうか。一瞬、サイト全体の数値かと勘違いして焦った人もいるのではないだろうか?

★★☆☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

インデックスカバレッジのヘルプにエラーの対処方法が追加
事前に読んでおきたい役立つ解説 (Search Consoleヘルプ) 国内情報

インデックスカバレッジのヘルプ記事にある「ページのトラブルシューティング」のセクションが更新された。次の2つエラーの対処方法が詳細に説明されている。

対処方法だけではなく、エラーを未然に防ぐ設定や対処する必要がないケースについても触れている。エラーが起きたときはとかくパニックになりがちだ。エラーが発生していないときだからこそ冷静に読めるはずなので目を通しておくことを推奨する。

ちなみに、Search Consoleに表示される404エラーに関しては「404 エラーのほとんどは、そのサイトの Google 検索結果でのランキングに影響を及ぼすことはないため、エラーを無視しても問題はありません。」と記述されている。このコーナーの読者ならご存じだとは思うが、念のために。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

10月のオフィスアワーはゲストと共にマウンテンビューからお届け
ユニークな質問あり (ウェブマスター オフィスアワー) 国内情報

10月のオフィスアワーが開催された。今回はいつもの金谷氏とあんな氏に2人のゲストを交えて、米マウンテビューからの放映だ。

取り上げられた質問は次のとおり。普段にはないユニークな質問も含まれている。

  • URL検査ツールの機能に関して
  • タイトルの変更について
  • 記事を増やしてもアクセスが増えない
  • コンテンツ盗用の報告
  • グーグル社員のSEO体験
  • ユーザーにとっては良いサイトとは
  • 検索結果を専有するのはスパムなのか
  • 中古ドメインスパムが増えている
  • 同じドメイン名でサイトのテーマを完全に変えて再スタートしたい
  • 新規取得したドメイン名がスパムサイトだった

視聴していない人のために録画を埋め込んでおく。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!
用語集
CAPTCHA / Googlebot / Googleアナリティクス / HTML / JavaScript / SEO / アクセス解析 / インデックス / スマートフォン / セッション / ダウンロード / ドメイン名 / ページビュー / ボット / リンク / 検索エンジン / 訪問 / 訪問者

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