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ローカルSEOの最新潮流――最も重要かつ本質的なポイントはコレだ!(前編)

ローカル検索マーケティングに吹いている変化の激しい風は、実際にはどこに向かっているのだろうか。

この記事では、ローカルSEOに本当に大切ことを解説している。文字が多く読みにくいかもしれないが、本当に大切なことが書かれているので、ぜひ最後まで読んでほしい。(Web担編集部)

ローカルビジネスを躍進させる「ローカルSEO」の水路を航行するのは、「ビジネス」という名の船だ。オーガニックフードを扱う店の個人経営者であれ、数百店舗を展開する医薬品大手の経営者であれ、毎週・毎年のように業界に打ち寄せるいくつもの小さな波のなかで、針路を見失ってしまうこともある。

その波とは、たとえば、こんな風なものだ。

  • グーグルは以前、店舗にタブレットなどを設置して、来店者にその場でレビュー投稿を依頼する(レビュー・キオスク)のを一度は承認していたのだが、その後、禁止した。

  • カルーセルに特定の歯科医院を表示したこともあったが、現在ではそうした業界単位の表示自体を廃止した。

サイトを経営するのに必要なのは、こうした変化に対応するだけではない。構造化データをページに実装し、ソーシャル活動に積極的に取り組み、モバイルや音声に対応する必要がある。

これらすべてをこなすのは、あまりにも大変だ。

そこで、これらの果てしない渦のただなかにしばし船出して、ここ数年のあらゆる展開が、「さまざまな事象の脈絡のない混乱の現れ」にすぎないのか、それとも「業界における本物の大転換を表すもの」なのかを、この記事で考察する。

ローカル検索マーケティングに吹いている風は、実際にはどこに向かっているのだろうか。

オーガニックSEOのジャーニーを取り込む

ローカルSEOの今について考える前に、まず一般的なオーガニックSEOの歴史を振り返ってみよう。

そう遠くない昔、本来なら素晴らしいこの業界では、

  • meta keywordsタグに300個のキーワードを羅列し
  • ウェブサイトのページに非表示のテキストを埋め込み
  • SERPには決して表示されないディレクトリサイトから5000件のリンクを買い取り
  • PageRankの神様に祈る

などによって検索順位をどれほど上げられるかが、フォーラムでさかんに議論されていた。

こんなこと言うと、SEOの仕事を始めてまだ2~3年ほどにしかならない人には、胡散臭い作り話としか思えないかもしれないのだが、冗談などではない。本当にそんな感じだった。

ただし、当時でも業界の最優良企業は、こうしたことに異を唱えていた。つまり、マーケティング戦略を構築するうえで検索エンジンの弱点を悪用することを大きな柱としたり、自身のブランドが怪しいスパムのような慣行や時代遅れの慣行に従ったりすることに反対していたのだ。

初期のSEOを取り巻く議論は確かに活発だった!

その後、パンダペンギンなど、あらゆるアップデートが登場した。

これらのアップデートは、お粗末なSEO慣行を標的にしたものだったが、もっと重要だったのは、グーグルが「関連性」というものをどう解釈しているかを、すべてのデジタルマーケターが明確に認識できるようにする学習モデルを構築したことだった。

これらのメジャーアップデートが登場する以前にもアップデートは数多くあったが、私がパンダやペンギンに言及したのは、SEO業界が現在の地位を築くまでに、これらのアップデートがハミングバードとともに大きな貢献を果たしたからだ。

ここに至るまでの17年間にわたってグーグルは私たちにシグナルを発し続け、検索に関する自らの世界観を伝えてきた。

グーグルが教えてくれたことを3つのポイントにまとめると、次のようになる。

  • 人間を対象としたマーケティングを行うこと。文章の書き方、リンクの獲得方法、ページのデザイン、ビジネスの宣伝などは、人間を対象として考えること。

  • 技術者を確保し、技術的ミスで成長が妨げられないようにすること。

  • ブランドの成否は、検索エンジン一般ユーザーの両方の観点から形成される総合的な評判によって決まる。

今日、SEO業界で目にする議論のほとんどは、きわめて健全な現在のマーケティング像をかたちづくるこれら3つの概念に関連している。フッターやドアウェイページに情報を詰め込むような行為とはかけ離れているのは明白だ。

確かに、私のところには今も、グーグルの検索結果で1位をとれるとうたう電子メールも舞い込むが、全体として見ると、SEO業界は、「マーケティング」という広い世界のなかで重要な地位を得るまでに進化しているし、そのことに感動を覚える。

では、それがローカルSEOとどんな関係があるのか?

こうした流れは、ローカルSEOでも同様だ。

「従来のSEO業界におけるジャーニー」が「ローカルSEOのジャーニー」と関連していることを明確に示す理由は2つある。

  • オーガニックSEOでの強さが、ローカル検索の順位に影響を与える。

  • 地域の事業者も、オーガニック検索(ローカルオーガニック検索とも呼ばれることもある)で上位を確保する必要がある。

これは何を意味するのだろうか――私たちはローカルSEOを進める企業だが、我が社のクライアント企業に対して、オーガニックSEOの企業がするのと同じように期待に応えなければならない、ということだ。

どういうことかというと、非店舗型ビジネスのクライアント企業に対しては、次のような説明を毎週のようにしなければならないということだ。

御社に関しては、物理的な拠点がない地域におけるローカル検索では、上位を獲得できないかもしれません。

しかしながら、「サービス提供地域」(Googleマイビジネス用語だ)ごとのランディングページとマーケティング支援によって、オーガニック検索でのビジビリティは可能な限り獲得していくつもりです。

一方、実店舗を運営するクライアント企業に対しては、グーグル検索結果の最初の数ページを、企業サイトと、消費者によるイメージ(私たちが呼ぶところの「評判」)を生み出すサードパーティのコンテンツの両方で満たすことになる。

たとえそうしたSEOのために活用するのがYelpやTripAdvisor(または食べログや楽天トラベル)だったとしても、その企業にとって最も重要なオーガニック検索結果に評価が特に高いデータを並べることが、オーガニックSEOというものだ。だからこそ、グーグルのアップデートの歴史を学ぶべきなのだし、信頼性や関連性の重視をどんどん強めているグーグルに対するオーガニックSEOのコミュニティの理解に、そういった歴史がどう影響してきたかを学ぶべきだと私は考えている。

さらにもう一歩進めたい。

特に地理的に競争の激しい業界では、クライアントのローカル検索マーケティングを管理する真のSEOツールが必要になるローカル検索の順位決定要因(2017年版)調査を公開して、専門家らが挙げた次の点を考えてみてほしい。

  • ローカルパックまたはローカル検索画面(Local Finder)に関する決定要因では、トップ20のうち5つの要因がリンクに関連している。

  • ドメイン名への被リンクの品質やオーソリティが、ローカルオーガニック検索の順位を決定する要因1位になった。

これと並んで上位を占めたのは、ウェブサイトのドメインオーソリティや、多岐にわたる適切なキーワードの利用といった決定要因だ。

言い換えると、こういうことだ。

  • アイオワ州の田園地帯でパン屋を営んでいるクライアントに対しては、基本的なオーガニックSEOのスキルがあれば必要なすべてのビジビリティが得られるだろう。

  • しかし、ロサンゼルスの弁護士や州規模の医療機関、全国に600店舗を展開するレストランチェーンに対しては、そうはいかない。

    利用するマーケティングツールのなかにMoz Proのような専門家レベルのオーガニックSEOツールを用意しておかなければ、比較的大規模なクライアントに必須の競争力を獲得し、長年にわたって維持するのは難しいかもしれない。

「オーガニックSEOの川」が、「ローカルSEOという川」の流れにそそいでいるのは、間違いない。リンクを評価し、SERPを分析し、専門家としてページを最適化できる能力は、今やローカルSEOのジャーニーに不可欠なものとなっている。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。後編となる次回は、オフラインにおける取り組みがローカルSEOに与える影響と、ローカル企業が目指すべき進路について説明する。→後編を読む

用語集
PageRank / SEO / SERP / meta keywords / オーガニック検索 / ディレクトリ / ドアウェイページ / ドメインオーソリティ / ドメイン名 / リンク / 検索エンジン / 構造化データ / 被リンク
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