売れるネットショップ開業・運営

「顧客すごろく理論」を数値で管理する | 売れるネットショップの法則3

3大施策「集客」「接客」「追客」の精度を管理しやすくする「3大指標」
売れるネットショップ開業・運営eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
※この記事は、書籍 『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』 の内容の一部を、Web担の読者向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。
この記事は第1章「空回りしないためのネットショップの基本の法則」のトピック「ショップ運営の全体像を把握する」の記事です。重要度★★★緊急度★★★

3大施策の精度を、数値で把握する

用語の呼び方はさまざま

ネット業界の用語では、クリック率をCTR(クリックスルーレート)、購入率をCVR(コンバージョンレート=コンバージョン率)と呼ぶこともある。楽天大学では「転換率」と呼ばれている。

法則1で説明した3大施策「集客」「接客」「追客」は、効果検証しながら継続的に改善していく必要がある。そこで、3大施策の精度を管理しやすくするための「3大指標」を覚えよう。

3大指標とは、検索結果や広告などを見た潜在客のうち何%がクリックして来店したかの「クリック率(集客力の評価)」、来店客のうち何%が商品を購入したかの「購入率」、そして、購入客のうち何%が再度商品を購入したかの「リピート率」の3つである。

これらの数値が、顧客すごろくの進みやすさを表すわけだ。各指標の相場は、取扱商品や状況に応じてまったく違うが、あえてイメージするとすれば、クリック率3%(リスティング広告の場合。リスティング広告については法則22で解説する)、購入率3%、リピート率30%を目標としてほしい。

なお、使用しているネットショップのシステムによっては、これらの数字が確認できないものもあるが、概念として理解するだけでも、施策の問題点を把握しやすくなるので覚えておこう。

◆3大指標の考え方

集客力の評価「クリック率」
広告などを見た潜在客のうち、何%がクリックし来店するか

接客力の評価「購入率」
ページに訪れた来店客のうち、何%が購入するか

追客力の評価「リピート率」
一度買った購入客のうち、何%が2回目の購入に至るか

1万人に露出しても、9人しか購入しない

リスティング広告の費用の考え方

リスティング広告の場合は、通常はクリックに対して費用が発生するので、「1クリック30円」の設定であれば、30円×333クリック=1日あたり約1万円の費用で出稿できる。もちろん、予算に応じてより少ない露出に抑えるのも簡単だ。

月商50万以下の店は、行動あるのみ

月商50万円以下の店は、あまり数字にこだわる必要はない。数字をこねくり回すよりも、本書に記載した施策をとにかく実行してほしい。行動あるのみ。

検索エンジンにリスティング広告を出稿し、「1日あたり1万人」に露出できたとする。数字だけ聞くと、いかにも大規模で、大量に集客できそうなイメージがあるが、実際に購入するのはせいぜい10人以下だ。

実は、広告を目にするユーザーの中で、わざわざ広告をクリックして来店するのはごく一部で、前述の通り3%以下であることが多い。購入するのはそのさらに一部。当然、リピートとなるとほんのひと握りしかいない。結果として、1万人に露出しても9人しか購入しないということになる。

売上を上げるためには、購入客や継続客を増やす必要があるが、潜在客へ露出するには多くの場合、広告費などの費用がかさむものだ。費用対効果を高めるためにも、クリック率、購入率、リピート率を、検証を繰り返しながら向上させたい。

3大指標の目安」
3大指標の目安。
利益率を加えると「4大指標」
坂本氏

この法則の説明では割愛しましたが、商売ですから当然「利益率」も大切です。この法則で紹介した3大指標にこれを加えて4大指標と言ってもいいかもしれません。

ネットショップは価格競争が激しくなりやすい傾向にあるので、どのような商品を取り扱っていても、いかに利益率を高めるかについて常日頃から考えるようにしましょう。

具体的な手順は、接客の章の「品揃え」に関する法則55から法則60をご覧ください。

ネットショップはその特性として、数値管理が簡単です。ここに挙げた指標を常にチェックして集客・接客・追客がうまくいっているかどうかを確認するようにしましょう。(坂本)

売れるネットショップ開業・運営

※この記事は、書籍『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。

ネットショップでモノが売れない、なぜ?
資金力ではありません。やり方が違うんです。

「商品タイプ別」のネットショップ開業・運営ノウハウとは?

例えば、剣道用品のような「ニッチ商品」と、無名の自社ブランド商品、価格競争の激しい有名メーカー品では、有効な「売り方」はまったく違います。

本書では、取扱商品を4タイプに分類し、各タイプの強みを生かした集客・ページ接客・リピート促進手法を紹介します。

【自分の店の強み】を知れば、混乱していた頭もすっきりし、優先順位が明確になり、それまで空回りだった歯車も噛み合います。

目からウロコ が落ちました。ショップの立ち位置が明確になりました。
何から手を付けていいのか分からない状態に光が射しました。

事実、多くのネットショップ店長からそんなコメントを頂いています。

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

モバイル広告
インターネット広告のひとつ。モバイル端末(携帯、PDA、タブレット、スマートフォ ...→用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]