売れるネットショップ開業・運営

「EC 4タイプ理論」で店舗の未来を知る | 売れるネットショップの法則4

商品の購入は「指名買い」「衝動買い」各要素の多寡で合計4パターン
売れるネットショップ開業・運営eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
※この記事は、書籍 『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』 の内容の一部を、Web担の読者向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。
この記事は第1章「空回りしないためのネットショップの基本の法則」のトピック「扱う商品に合わせて戦略を立てる」の記事です。重要度★★★緊急度★★★

ネットショップは4タイプに分けられる

「タイプ診断ツール」を使おう

すべての商品が厳密に4タイプに分かれるわけではない。詳しくは法則9に掲載した診断ツールを使って調べてほしい。

取り扱う商品の購入経路によって、ネットショップ運営の成功パターンは4つに分類される。商品の購入には、検索を経由する「指名買い」と、広告やメルマガで勧められて購入する「衝動買い」の2パターンがあり、それぞれの要素の多寡によって、4タイプ化している。各タイプごとに一長一短があり、効果的な施策もかなり異なるため、自分のネットショップがどこに当てはまるかをまず自覚しよう。

「EC4タイプ理論」の考え方
「EC4タイプ理論」の考え方
◆「EC4タイプ理論」における各タイプの解説
有名ブランドタイプ(左上)

有名ブランド商品・型番商品が中心。多くの商品を扱い、個々の商品紹介文は短め。
本業は量販店や問屋が多い。ショップのレイアウトはアマゾンのようにシンプル。
【典型商品】家電、CD・DVD、書籍、海外有名ブランドバッグ、ブランドコスメ、有名メーカー製品全般

オリジナルタイプ(右下)

オリジナルブランド商品が中心。商品数は少なく、それぞれ力を入れて案内する。
知名度がないため、開店しただけでは売れない。作り込んだ商品説明と集客が生命線。
【典型商品】食品、健康食品、基礎化粧品、小規模メーカーの直販店全般

ニッチタイプ(左下)

マニア向けなどのごく限られた客層向けか、ウエディング用品など人生の一時期でのみ購入する商品が中心。
数少ない潜在客とどうやって出会うかが難題。ニッチ向けの集客と顧客維持が重要。
【典型商品】ウエディング用品、仏具、業務用品、マニア・コレクター商品、特定スポーツの専門店など

総合タイプ(右上)

有名商品・無名商品が混在しているか、無名ブランドながら幅広く商品を揃えている。
商品数は多めで、カタログ通販(総合通販)に近い。有名ブランドタイプ・オリジナルタイプ両方の特徴を持つ。
【典型商品】有名ブランド以外の家具・ファッション店舗、ドラッグストア、カタログ通販、雑貨店など

有名ブランド商品・型番商品を中心に扱う「有名ブランドタイプ」は、もともと商品・ブランドの認知度が高く、何もしなくても検索経由の指名買いで売れやすい。一方、競合他社も同一商品を扱うため、価格競争が発生して利益率は低くなる。

自社オリジナルブランドや無名ブランド商品が中心の「オリジナルタイプ」は、テレビ通販のように商品の詳細を長い時間をかけて紹介する必要があるが、価格競争が少なく利益率は高い。他タイプと比べて、衝動買いを喚起する商品説明と集客にコストがかかる。

剣道用品のようにごく一部のユーザーしか買わない商品や、ランドセルなど人生で何度も買わない商品は「ニッチタイプ」に分類する。対象客が少ないため、不特定多数向けの集客では効果が出ない。数少ない潜在客とどうやって出会うかが難題だが、いったん信頼を得られれば、リピート率が高くなったり、価格と関係なく購入率が上がったりする。また、ライバルも少ないので、安定した運営になりやすい。

ドラッグストアなど有名ブランド品と無名商品を混在させているタイプや、アパレル店舗などオリジナルであっても商品数が多いタイプは「総合タイプ」に分類する。検索による来店が比較的多いが、商品説明に時間をかける必要がある。他のタイプに当てはまらない場合は、大抵ここになる。

次の法則から、各タイプの特性を具体的に紹介する。すべてのタイプを理解できれば、自店舗で取るべき方向性が自然に見えてくるだろう。なお、自分が該当しないタイプの特徴も、しっかり把握してほしい。違うタイプと対比されることで「自分のタイプ」が明確になるからだ。

試行錯誤の末に生まれた4分類
坂本氏

私がまだ某大手モールのECコンサルタントをしていたころ、よく「新規店舗が失敗しないためにはどうすればいいか」について悩んでいました。なぜなら、せっかくネットショップを始めたのに、その醍醐味に触れることなく辞めていく方が多かったからです。そこで1,000件以上の新規店を分析した結果、努力してもうまくいかない店舗は、学んだノウハウを生かせず『優先施策を間違えている』ことが分かったのです。これが2005年ごろの話です。このとき初めて「4分類」を開発し、コンサルティングに使い始めました。すると「何をやるべきなのか分かった」「坂本さんのおかげで売れました」などと言われる回数が格段に増えました。実際、当時の担当先の多くは今でも活躍されているようです。独立開業後も改良を重ね、さまざまなネットショップ団体や企業に対して講演を続け、初心者からベテラン店長まで多くの反響を頂きました。初めてこの理論に出会った方には一見とっつきにくいかもしれませんが、必ずお役に立つはずです。だまされたと思って試してみてください!(坂本)

売れるネットショップ開業・運営

※この記事は、書籍『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。

ネットショップでモノが売れない、なぜ?
資金力ではありません。やり方が違うんです。

「商品タイプ別」のネットショップ開業・運営ノウハウとは?

例えば、剣道用品のような「ニッチ商品」と、無名の自社ブランド商品、価格競争の激しい有名メーカー品では、有効な「売り方」はまったく違います。

本書では、取扱商品を4タイプに分類し、各タイプの強みを生かした集客・ページ接客・リピート促進手法を紹介します。

【自分の店の強み】を知れば、混乱していた頭もすっきりし、優先順位が明確になり、それまで空回りだった歯車も噛み合います。

目からウロコ が落ちました。ショップの立ち位置が明確になりました。
何から手を付けていいのか分からない状態に光が射しました。

事実、多くのネットショップ店長からそんなコメントを頂いています。

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