売れるネットショップ開業・運営

総合タイプの店は「仕事も売上も多い」と心得る | 売れるネットショップの法則8

「総合タイプ」のネットショップには2つのパターン
売れるネットショップ開業・運営eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。
※この記事は、書籍 『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』 の内容の一部を、Web担の読者向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。
この記事は第1章「空回りしないためのネットショップの基本の法則」のトピック「扱う商品に合わせて戦略を立てる」の記事です。重要度★★★緊急度★★☆

売れやすいが、やるべき仕事も多い

「総合タイプ」のネットショップには、(1)商品数は多いけれどオリジナルブランドを扱う店(2)オリジナルブランドと有名ブランドが混在する品揃えの店、の2つのパターンがある。どちらもネットショップとしては最も売上を伸ばしやすいタイプである。

なぜ売上を伸ばしやすいか? まず、商品の数が多いため、検索エンジン経由でショップに訪れるユーザーが多く、安定して一定の売上ベースがある。しかも、利益率の高いオリジナルブランド商品があるので、広告を使った集客も可能だ。さらに、ユーザーに提案できる商品に幅があるため、ニッチタイプの店舗のような「選び方を教える」接客もできる。

つまり、いいとこ取りなのだ。さまざまな集客経路を持ちつつ、型番タイプほど価格競争に巻き込まれないので、それなりに広告投資もできる。実は、楽天市場で月商1億円を越えるような店は、この総合タイプがとても多い。

しかしノウハウを知らなければ長所も生かしようがない。売れるようになるためには、有名ブランドタイプの重要施策である「商品登録数アップ」「検索対策(SEO)」「回遊性向上」に加え、オリジナルタイプで重視される「縦長商品ページ」「リピートの仕掛け」「店舗紹介」など、すべて取り組んでほしい。競合店舗も比較的多いので、手を休めず、ひたすら施策を実行することを勧める。

◆典型的な総合タイプの例
  • 無名ブランド・オリジナルが中心だが、商品数が多い店

    インテリア、エクステリアなどのメーカー直販店
    アパレル、バッグ、雑貨などのセレクトショップ
    各地の食材や産直品を揃えたお取り寄せショップ

  • 有名商品と無名商品が混在する店

    ドラッグストア、ホームセンターなど

  • 「通販向けに企画された商品」を数多く扱う店

    通販商材卸による直販や、カタログ通販会社が運営する店など

後天的に「総合タイプを目指す」ケースもある

品揃えを強化していくうちに、後天的にこの総合タイプに移行するケースも多い。例えば「型番商品や有名ブランド商品中心の店舗がオリジナルブランド商品や無名商品の扱いを強化した場合」と「オリジナルブランド商品中心の店が商品数を増やした場合」がこれに当てはまる。

特に、型番商品や有名ブランド商品中心の店は、利益率を高め、価格競争の苦労を緩和するためにも、積極的に「総合タイプを目指す」ことを検討してほしい。例えば、家電店舗が「利益率の高い雑貨」の品揃えを増やしたり、海外ブランドファッション店舗が「利益率の高い無名ブランド商品」を積極的に販売したりする、といった方向性だ。品揃えを増やせないなら「あまり売れないが利益率の高い商品」に注力する。例えば映画やドラマのDVDを扱う店は人気作が売上の中心だが、提案力を高めて、無名作品や関連商材を多く売れば、利益率は改善される。当然、無名ブランド品を売るのは楽ではないが、年々激化する価格競争のことを考えれば、早めに取り組んだ方がいいかもしれない。

これとは逆に、商品数を絞って運営していた食品や健康食品、化粧品などの店が、総合タイプへと変化して売上を伸ばすケースも多い。大手通販会社のDHCは、かつてはクレンジングオイルを中心に販売していたが、今では食品やアパレルも扱う総合タイプ店舗になっている。食品店舗が、いろんな農家と契約して、幅広い産直品を扱うようになるのもこのパターンだ。

ただ、無理に総合タイプを目指す必要はない。品揃えが少ないうちは商品の管理はしやすくても、増やしていくにしたがって予想以上に在庫を抱えてしまったり、広告の費用対効果が読みづらくなったりするなどして、経営が悪化することもあり得る。規模の拡大はリスクを伴うので、十分に注意してほしい。

また、総合タイプを目指す場合は、常に「店の独自性・専門性をどのように維持するか」という懸念が残る。商品数と専門性をバランスさせる方法については、法則60「将来の『あるべき品揃え』を考える」で解説しているので、あとで目を通してほしい。

総合タイプのショップの例

大手メーカーの薬や化粧品の安売りで集客しつつ、同時に無名の健康食品などを注力販売している。くすりの勉強堂
大手メーカーの薬や化粧品の安売りで集客しつつ、同時に無名の健康食品などを注力販売している。
くすりの勉強堂
家具メーカーの直販店舗。ブランド家具ではないので、個々の商品ページを丁寧に作り込んでいる。ゲキカグ!
家具メーカーの直販店舗。ブランド家具ではないので、個々の商品ページを丁寧に作り込んでいる。
ゲキカグ!
売れるネットショップ開業・運営

※この記事は、書籍『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。

ネットショップでモノが売れない、なぜ?
資金力ではありません。やり方が違うんです。

「商品タイプ別」のネットショップ開業・運営ノウハウとは?

例えば、剣道用品のような「ニッチ商品」と、無名の自社ブランド商品、価格競争の激しい有名メーカー品では、有効な「売り方」はまったく違います。

本書では、取扱商品を4タイプに分類し、各タイプの強みを生かした集客・ページ接客・リピート促進手法を紹介します。

【自分の店の強み】を知れば、混乱していた頭もすっきりし、優先順位が明確になり、それまで空回りだった歯車も噛み合います。

目からウロコ が落ちました。ショップの立ち位置が明確になりました。
何から手を付けていいのか分からない状態に光が射しました。

事実、多くのネットショップ店長からそんなコメントを頂いています。

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