ソーシャルニュースのコメントから1000人以上の訪問者を得る方法
Diggからのトラフィックが少ないとRandが書いていたのを読んで、トラフィックの隠れた鉱脈としての「Diggのコメント」について書こうと思った。いつだったか、Diggトップページの記事に付けた最初のコメントが、結構たくさんのアクセスを集められることに気付いたんだ。最近の例を2つ紹介してみる。
先週、メインページに上がる直前の「ガソリン節約の4つの神話」("4 Gas Saving Myths")という記事に1つ目となるコメントを投稿し、関連リンクとして燃料効率に関する記事とガソリン価格に関する記事へのリンクを張った。するとこのコメントから1438人もの訪問者が生まれた。
また、「Mythbustersは最良の科学番組か?」("Is Mythbusters The Best Science Show on the Telly?")という記事に、Mythbusterの統計は穴だらけだというコメントを1番乗りで投稿すると、このコメントは1901人の訪問者を生み出した。
ただのコメントから1000件ものアクセスが生まれるなんて。そこで今回紹介したいのは、Diggのコメントからトラフィックを導く方法だ。注意深く読んでほしい。Diggのコメントは取り組み方を間違えると、物騒な脅迫を受ける可能性もある。からかっているわけじゃない。続きはあとで説明する。
話題に関連したリンクを張ること。おそらくこちらの方がリンクの質よりも重要だ。今さら言うまでもないかもしれないけど、記事に関係ないコメントは、特にコメントにリンクが含まれているような場合、すぐにマイナス評価(Bury)を受けてしまうだろう。
最初のコメントへのトラフィックは、それ以降のコメントへのトラフィックよりも飛躍的に増大する。最初のコメントで以降の議論の雰囲気が決まることもあるため、その重要度はリンクされている実際の記事に匹敵するものがある。もし、Diggで記事にコメントがすでに入っている場合は、新しくコメントを投稿するよりも最初のコメントに返信する方がいい。あなたのコメントの内容が、その最初のコメントに対する直接的な返信になっていないとしても同じことが言える。そのうち、最初のコメントに何十件も返信が集まり、新規に加えた2つ目のコメントはほとんど誰の目にも付かないような下の方に押しやられてしまうだろう。
たとえば、Google検索に関する記事の最初のコメントに僕が返信したときのこと。最初のコメントは16の不支持票によって埋められてしまい、実質的に僕のコメントが1つ目のコメントになった。このコメントからは509人がアクセスしてきた。思うにこの問題は、おおもとのコメントにしか返信できないというDiggのコメントシステムの欠陥だろう。これによって脈絡のない議論が誘発されている。近い将来、Diggはこのコメントシステムをやり直すのではないかと思う。
コメントからのトラフィックを得たいという場合は、すでにDiggのトップページに出ている記事にコメントしてもあまり効果はない。そもそも、最初のコメントという特典がなく、せっかくのコメントも大勢の中に埋もれてしまう。2つ目の理由は、記事がメインページのトップにある間に、アクセスが最もたくさん集まるから。時間とともに、トラフィックも過ぎ去ってしまう。このため、新着記事(Upcoming Stories)のセクションから未来のトップページ記事を探しだすほうが、遥かにましだ。難しくはない。たとえば、ページ右の「Hot in Technology」の欄をチェックしていると、数時間後にトップページを飾りそうなページがわかってくる。もちろん、テクノロジーだけでなくほかのトピックを掘り下げてもかまわない。新着順に時系列で登録記事を一覧できる「Cloud View」表示やその他のツールを使って、トップページを飾る可能性が高い記事を予測することもできる。
あらゆるフォーラムやウェブサイトと同じことで、自分のウェブサイトの宣伝ばかりに力を注いでいると、後々つきまとわれることになるだろう。登録記事とコメントで追加するリンクが、どれも自分自身のサイトにならないよう気をつけなければならない。
Diggは原則として、SEOやマーケティングに悪い偏見を持っている。SEOmozのような名前(申し訳ない)を使っていると、公平に扱おうとしない連中が出てくる。
Diggのリンクにはnofollow属性が付かない。そのかわり、4人のユーザーからマイナス評価を受けると、標準設定ではコメントが隠れてしまう。Diggも将来的にはWikipediaにならって、nofollow属性付きのリンクタグを使うようになるかもしれない。私としては、リンクスパムを避けるためにnofollow属性を推奨するのだけど、このコミュニティの場合は通常、マイナス評価のBuryでリンクスパムをさっさと埋めてしまう。
新規の訪問者は大量に獲得できるかもしれないけど、滞在時間がほかのソースから得るトラフィックより短い可能性があることは承知しておこう。下の統計値にあるとおり、直帰率は74~92%だった。サイトの平均滞在時間は、Mythbustersの記事が20秒で、燃料とガソリンの記事では1分少々だった。滞在時間を伸ばす方法は確かにあるのだろうけど(何か良いアイデアはあるかな)、肝心な点に変わりはない。Diggからやって来た訪問者は、ほかのソースから来た人たちよりも滞在時間が短い傾向がある。
参照元 訪問者 訪問者あたりの閲覧ページ数 平均サイト滞在時間 新規訪問率 直帰率 Mythbustersの記事 1901 1.16 20秒 95.79% 92.11% 燃料とガソリンの記事 1438 1.52 1分09秒 94.71% 74.69%
情報開示をしておくと、リンク先のOmniNerdは僕のサイトではない。このサイトと金銭的な関係はないし、このサイトのGoogle広告の成績も僕は知らない。でも、思うにDiggからの訪問者で広告をクリックした人はほとんどいないのではないだろうか。AdSenseで売上を得ることが目的ならば、おそらくDiggは最良の選択肢とはならないだろう。
僕のサイトではないのだけど、OmniNerdはこの記事を書く僕にGoogle Analyticsの画面を見せてくれた。上に示した数字はGoogle Analyticsのもので、サーバーのログのものではない。だから実際のトラフィックはもっと多いと思う。StumbleUponではこんな風に書いてあった。Firefoxユーザーの(中略)大部分は、ブラウザにNoScriptアドオンを追加している。NoScriptはFirefoxの拡張機能としては人気トップ10に入るものだ。この拡張機能はJavaScriptの呼び出しをブロックするため、(中略)Google Analyticsが(中略)機能しなくなる
これが真実なら、コメントから発生するトラフィックの実数は、上記の数字よりも多くなる。現在、OmniNerdの記録に残っている訪問者の約50%が、Firefoxユーザーだ。集計に漏れている数はどれほどになるんだろうか。Google Analyticsでトラフィックをすべて集計できないという経験をした人はいないかな。
Diggのコメントにはトラフィックのソースとして価値があるけど、スパムに対する反応で痛い目に遭うこともある。2、3か月前、Chandler Kent氏は相当手厳しい形でこれを学んだ。ほとんどの掲示板でやられているように、Kent氏はDiggで自分のブログへのリンクを付け、自分の名前でコメントを投稿した。コメントにはたちまち何百ものマイナス評価が集まったが、それだけでは済まなかった。何者かがKent氏の電話番号を書き込み、それからKent氏は「追いかけ回され付きまとわれても当然の報いだ」といった、不気味な電話やコメントを受け取るようになった。皮肉なことだが、この予期せぬ結果をつづったKent氏の文章が「最も嫌われたDiggでのコメント」として公表され、Kent氏の元には大量のトラフィックが押し寄せた。
命を賭けることを厭わないならば、Diggのコメントからは、すばらしいトラフィックを得ることが可能だ。
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