SEOmozでは、Diggについてしょっちゅう何かしら書いているけど(そして今日もまた)、私はここしばらく、ある種のDigg現象を観察していた。その中でもとりわけ皮肉で、やたらおもしろくて目につく現象がある。私の気に入っているDiggにまつわる皮肉は、あー何と呼んだらいいのか、Diggマニアたちが検索エンジン最適化(SEO)を憎んでいるのに年がら年中リンクベイティングに引っかかっていること。
SEOmozのスタッフがオフィスに転がり込み、「今日はDiggしちゃうぞ」と宣言するや、腰を下ろして何か書き込んで、予想どおりDiggを通じてトラフィックが増えるのを、そわそわした面持ちで待ちながらサーバーを監視する。こんなことはしょっちゅうだけど、この戦術が失敗した例は、1度しか思い出せない。こういった感じの投稿をしているのはSEOmozのスタッフだけだとは限らないし、実際に、そこいら中でこの手の投稿を見かける。時には一部のDiggユーザーが、SEO関係者の投稿だと気づき、こんな意地の悪いコメントが入ることもあるけれど、それでもdiggポイントは増え続ける。
Q. 100人のSEO屋の死体が湖の底にあったとしたら?
A. 幸先良いね。もっとがんばれ。
10人のSEO屋を木に釘で打ち付けるよりいいことは?
1人のSEO屋を10本の木に釘で打ち付けることさ。
「湖の底に沈むSEO屋の死体」とかいう冗談は、SEOに携わる人のことを性悪だと思っている多くのDiggユーザーの心情を、痛々しいほどによく表している。こうした、感じが悪くて何をするでもないDiggユーザーが、オフホワイトのベストに手を突っ込んで、胸をぽりぽりと掻きながら、「SEO屋の投稿には一切diggポイントを入れないぞ。自然発生したコンテンツにだけdiggポイントを入れるんだ」と(独自のDigg語で)考えているところが目に浮かぶ。
それなのに、このdiggポイントは増え続ける。上で示したコメントは、「親愛なるDigg.comに素敵な提案」と題したSEOmozの記事をDiggに登録したときのものだ。そして集まったdiggポイントは以下のとおり。481というと大した数字じゃないが、(明らかに)人気を得ており、マイナス評価を喰らって沈み込むことはなかった。
私が言いたいことは、DiggユーザーがSEO事業者を嫌いだといっても、おもしろかったり論争を呼ぶような良質のコンテンツが好きな気持ちに勝るほどじゃないってこと。こうしたDiggユーザーを見ていると、フランスのものは何でも嫌いだと公言しながらシャンパンを断れない人たちや、米国には我慢ならんと言いながらも、掃除機が怖い癖に掃除機につきまとう米国のテレビ番組に出てくる犬を、飽きずに眺めている人たちを思い出すわ。
Diggが育てているように見える、子供っぽくて横柄な文化は好きじゃない。でも、毎日Diggにリンクを誘うエサがあるのを見ると微笑んでしまう。Diggユーザーは、巧みに練り上げられたバイラルマーケティングに、年中引っかかっていると気づかないのかな? それとも、私のDiggアカウントが無効になってしまうのかしら?
さて、日本のnewsingやはてなブックマークのユーザーはどうなんだろう? Diggユーザーと同じ類なんだろうか、それともずっと賢いんだろうか。
コメント
Janeが書いた記事なのに、「僕」?
Jane(女性?)が書いた記事なのに、一人称が「僕」?
するどいご指摘
編集部でも気づいていませんでした。
するどいご指摘ありがとうございます。
SEOmozの記事はいろんな人が書いているので、訳し分けをちゃんとしようとすると大変ですね。また、この記事のように、似たような状況は日本でもあるけどまったく同じというわけではない例も多く、難しいものです。
編集・翻訳ともに精進いたします。