3月19日、ScoreBoard Media GroupのBrian Provost氏が「検索エンジン最適化(SEO)コンサルタントにまず問うべき質問」という記事を掲載した。Brianは自分の考えを述べるのが驚くほど達者なので、わざわざ僕の言葉で説明する必要はないだろう。
「実入りの良い分野でサイトを上位に入れられるんなら、なぜ、自分のためにやらずにクライアントのためにやるの?」
クライアントになろうかという人は、依頼を検討しているSEOコンサルタント全員に、まずこの質問をするべきだろう。
Brianは続けて、事実上SEOmozのビジネスモデルや、僕らが推薦するSEO業者の大半についても、そのビジネスモデルをはっきりと非難している。
...多くの人にとって、コンサルティングは資金を形成するために必要な間だけ行うものだ。たくさんの支持者がいる「SEO会社」に、自らのプロジェクトから得る利益がまったくないかそれに近いところがこんなにもあるのかと、私はしょっちゅう驚かされている。能力に対する自信が欠如している目印として、これに勝るものがあるとしても、私には思いつかない。
とは言え、かく言う私も車には目がなく、車の購入前になれば、コンサルティングに多くの労力を割くかもしれない。コンサルタント業務が持つ魅力に距離を置くのは、まったく持って本当に難しいのだ。しかしそれでも、業務を委託した先のコンサルタントが顧問や指導以外に何もしていないとすれば、私ならそれを大きな危険信号だと考える。もし3年を超える経験がありながら、50%を上回る時間をコンサルタント業務にあてている人がいれば、その人のスキルに疑問があるとはっきり言うだろう。
おもしろいことに、この問題についてBrianと僕の見解は、実のところ同じなんだ。ただし、どのスキルに疑問があると考えるべきなのか、という点になると意見が分かれる。SEOmoz(Brianは具体的な名前を出してるわけじゃないけど、その特徴は完全に一致してる)は、検索エンジンマーケティングの実践が下手だとBrianが考えているのに対し、実際はSEOmozが苦手なのはさまざまなビジネスモデルを立ち上げることなんだと僕は思う。
あくまでも僕個人の話だが、SEOこそ僕が夢中になる対象なんだ。検索エンジンの働きを教えたり、カンファレンスで話をしたり、中小企業にプレゼンテーションをしたり、電子メールで質問に答えたり、広く一般に良い企業が高いランクを得るのを手伝ったり、といったことが大好きなんだ。
自分の限界はきちんと受け止めるつもりだし、SEOmozの業務も拡大したいと思っている。現在、社内には独自のプロジェクトが3つあり、大分前から進行中だ。ただ、クライアントの仕事を終わらせるとお金が入ってくる状況が、ずっと障害になっているだけなんだ(笑)。Brianがすばらしい指摘をしてることは認める。毎月、ン万ドルの契約を少しと、ン百ドル半ばの比較的小さな契約を何件かこなすとしても、適切な業界で良いランクを得ることが、少なくない見返りをもたらし得ることに、ほとんど疑問の余地がない。
反響がある前にまず言っておくと、Brianの書いた記事全体を読むのは有益だと思う。彼は絶対的な立場に立っているわけじゃない。才能ある人がコンサルティングやクライアントの仕事をなぜ引き受けるのか、という疑問に対する「理由」を考えようとしているんだ。
僕が最も興味を抱いたのは、企業の従業員としてSEO業務をやっている人も、SEO専門会社で働いている人も、あるいは個人でコンサルタントをやっている人も(この場合は特に)、才能あるSEO屋さんたちが、どうやってこうした批判から自分を守っているのだろうということ。SEOには長けているけど実業家の才がないから? 起業家としては怠け者だから? あるいはリスクが嫌で自信がないから? どう説明するんだろうか。
それはそうと、このScoreboardは必読ブログのリストに加えたいと思う。情報をくれたAaronに感謝!
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