ChatGPTでSEOは終わった? そんな軽いコンテンツじゃ昔から上位表示は難しかった気がする【SEO情報まとめ】
AIチャットの登場でSEOは終わるのか? Webライダー松尾氏は、「AIで作れるような軽いコンテンツだったら、以前から上位表示できてないのでは?」「1ページ目に必要な人の本心を考え抜く材料をAIは学習できていない」と言う。
ほかにも、「Googleマップで悪質な脅迫、対処法は?」「FAQリッチリザルトは乱用で抑制された?」「新生オフィスアワー」などなど、最新事情やテクニカル情報もふくめ、あなたのSEO力アップに役立つ情報をまとめてお届けする。
- Googleマップで脅迫「★1を消してほしければお金を払え」、対処法は?
- FAQリッチリザルト表示をグーグルが減らしたのは意図的だった
- グーグル、全サイトのMFI移行をついに完了
- 新生オフィスアワー開始! モバイル用サイトマップの運用、ECサイトのペイウォール、検索結果の画像を選択したいなど
- Search Consoleの一括データエクスポート機能の使い方をグーグル社員が解説
- ロシアのサイトから大量のスパムリンクが! どうすればいい?
- SEO視点では、最適なリンク本数は何本?
- ニュースサイト向けSEOのベストプラクティス
- JSレンダリング時にGooglebotが外部APIを呼び出すのを防ぐにはどうすればいい?
- Google、AIと検索を融合したSearch Generative Experience (SGE) を発表
- Googleヘルプフルコンテンツシステムが数か月後にアップデート、「隠れた宝石」コンテンツを上位表示する
今週のピックアップ
ChatGPTでSEOは終わった? そんな軽いコンテンツじゃ昔から上位表示は難しかった気がする
SEOを実際には知らない人がそう言うだけ (松尾 茂起 on ツイッター) 国内情報
ChatGPTのようなAIチャットの台頭や、グーグルが発表したSGE(Search Generative Experience)のようなAIを用いた新しい検索サービスの登場で、「SEOは終わった」とか「SEOの終焉だ」と吹聴する人がいる。果たしてそうなのだろうか?
ウェブライダー松尾茂起氏のツイッターでのコメントを紹介したい。
SEO終わる終わる、言うてる人たち、SEO向けのコンテンツをしっかり作ったことがない気がする。
— 松尾 茂起(ウェブライダー)/コンテンツドリブンなWebマーケター (@seokyoto) May 16, 2023
ChatGPT、すごく便利で使い続けているが、それで良質なコンテンツ制作がラクになるかという、まったくもってそう思わない。
むしろ、今まで以上にレベルの高い仕事ができているだけ。
そもそも今コンテンツが上位表示できる条件は
— 松尾 茂起(ウェブライダー)/コンテンツドリブンなWebマーケター (@seokyoto) May 16, 2023
1.ブランドや運営主の信頼性が高い
2.圧倒的にUXが良い
3.検索意図に合致している
という3軸なのだから、AI関係ないのだけどな・・・。
AIで作れるような軽いコンテンツだったら、とっくの昔に上位表示が難しいのだけどなあ。
勿論、AIを使うことで、今まで漏れていたような情報をカバーできたり、別の切り口での情報の伝え方が見つかったりする。
— 松尾 茂起(ウェブライダー)/コンテンツドリブンなWebマーケター (@seokyoto) May 16, 2023
しかし、それらを最終的にパッケージングするには「人」が必要で、AIがいくら良い素材をつくろうが、料理人のレベルが高くないとダメ。
検索結果の1ページ目に入りたいなら。
検索意図の部分はAIがカバーできるかもだけど「インサイト」までは教えてくれない。
— 松尾 茂起(ウェブライダー)/コンテンツドリブンなWebマーケター (@seokyoto) May 16, 2023
なぜなら、インサイトとは「ぶっちゃけ」な本心であり、人の本心の多くは言葉としてWeb上にはアーカイブされていない。
だからこそ、インサイトを考え抜くというステップが必要になる。
ChatGPTのようなツールは、使いこなせば非常に便利だ。しかし、それ単体でコンテンツ作成の完全な置き代わりとなるものではない。松尾氏が指摘するように、「SEOが終わった」という人は自分でコンテンツを作り込んだ経験がない人に違いないというのは筆者も同意だ。
言い換えれば、ChatGPTで終わってしまうようなSEOしかできていなかった人は、これまでたいしたことができていなかったんだろうということだ。つまり、早晩他のコンテンツに埋もれてしまっていたはずなのだ。
松尾氏は長編バージョンの見解もツイッターに投稿している。こちらも納得できる内容だ。
AI時代のSEOについて、いろいろ聞かれているので、現時点での自分なりの見解をまとめてみるテスト。
— 松尾 茂起(ウェブライダー)/コンテンツドリブンなWebマーケター (@seokyoto) May 17, 2023
2000字超えてしまった・・・。
【質問1】
SEO向けのコンテンツ制作って、AIでよくね?
→ほぼNO…
松尾氏のポイントは次のとおりだ:
「AI来た、オワタ」の言葉は煽動的なので、触れすぎないように注意しよう
なんだかんだでコンテンツは求められ続ける気がする
AIを恐れるのではなく、AIを活用して自分の仕事のバリューをどのようにしてアップデートできるかを考えとよさそう
筆者の見解もあわせてお伝えしたい。
GoogleのSGEの発表でSEO終焉という投稿を見た。
— Kenichi Suzuki🇺🇦鈴木謙一 (@suzukik) May 12, 2023
SEOの定義による⚔️
検索エンジンのアルゴリズムを分析し上位表示を狙うのがSEOなら、そんなのはとうの昔に終焉してる👎
ユーザーの役にたつコンテンツと検索エンジンフレンドリーなサイトを作るのがSEOなら、検索サービスがある限り終焉することはない👍
なにか新しい技術が登場するたびに、SEOは終了させられてしまう。筆者がSEOに関わってから20年近くになる。これまでに「SEOは終わった」を幾度となく耳にしたが、いまだに終わっていない。検索サービスがある限りSEOが終わることはない。
もちろん、新しい技術や機能に適合することは重要だ。しかしSEOの根底にあるのはユーザーの本当に役に立つコンテンツを提供することであり、それは、これまでも現在も未来も不変だ。
さらに言えば、AI生成コンテンツが増えることで、そうしたコンテンツをAIが学習し、さらにチャットAIの出力が均質化されていくことも想像できる。この場合、傑出したコンテンツを作ることの価値が増していくと考えるべきだろう。
チャットAIによる粗製濫造コンテンツによってグーグルの処理が惑わされる可能性もある。しかし、そうしたことは一昔前のSEO向けコンテンツ大量生成・ランキングでも発生していたことだ。グーグルには、「だれでも作れるそこそこのコンテンツ」と「本当にユーザーに価値を提供する良質なコンテンツ」を見分ける能力をさらに高めていってほしい。
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グーグル検索SEO情報①
Googleマップで脅迫「★1を消してほしければお金を払え」、対処法は?
グーグルに通報、相談を (櫻庭里穂 on ツイッター) 国内情報
Googleマップの脅迫被害の実例を紹介する。次のような流れだったそうだ:
- ★1の最低評価レビューを大量に付けられる
- 4.8くらいだった評価が2.8にまで下がる
- 集客に影響がでる
- 「レビューを消してほしければお金を払え」と脅される
【拡散希望】
— 櫻庭里穂(旧姓/鈴木里穂) (@shiibasusuzuki) May 21, 2023
旦那のお店が詐欺に巻き込まれました
内容は、Googleレビューで低評価1をたくさんつけられ、後でそのレビューをして消して欲しかったらお金を払えと要求して来るものです
払わなければ、低評価のままの店にさせられます… pic.twitter.com/NE47bLdch4
おかしなレビューを通報するようにツイッターで協力をお願いしたところ、最終的には大部分の不正レビューを削除できたそうだ。
小規模の飲食店を相手に★1のレビューを付けると脅し、代わりにお金を要求する、この恐喝ともいえる不正行為は2022年あたりから米国で発生していた。日本でも似た手口の営業妨害が起きているようだ。
レビューだけはなく写真も含め、事実に基づかないコンテンツの投稿はマップユーザーの投稿ポリシーが明確に禁止している。脅されても決してお金を払ってはいけない。次の2通りの方法でまず対処してほしい:
- 明確なポリシー違反であれば、口コミの削除をリクエストする
- ヘルプセンター経由で相談する
こうした不正行為にはグーグルも対処しているが、マップのスパムはなくなっていない。自衛するしかないのだが、それも難しいのが現状だ。早い段階で気付いてグーグルに相談するしかない。
ちなみに、こうしたレビューの削除依頼は、一般ユーザーに頼まなくてもGoogleビジネスプロフィールマネージャから自分でもできることは知っておくといいだろう(複数まとめて送信もできる)。
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FAQリッチリザルト表示をグーグルが減らしたのは意図的だった
乱用で役に立たなくなったから? (Search Console Help) 海外情報
よくある質問のリッチリザルトがモバイル検索でもPC検索でも表示されなくなったことを報告した。公式な情報がようやくでてきた。掲載先は、Search Consoleの仕様変更や障害を通達するヘルプページだ。
次のように説明している:
グーグルは、検索結果に表示されるFAQのリッチ結果を減らしました。その結果、パフォーマンスレポートで報告されるよくある質問の検索の表示回数が減少する可能性があります。これは意図的な変更です。構造化データが検索結果でリッチリザルトとして表示されることをグーグルは保証しませんのでご注意ください。
障害によるものではなく意図して表示を減らしたとのことだ。
ヘルプページでは理由までは明らかにしていないが、グーグルのジョン・ミューラー氏は、非公式な見解だとしたうえで、次のようにコメントしている:
サイトはFAQマークアップを追加するのが好きで、FAQリッチリザルトを表示できれば検索結果でより多くのスペースを得る。しかし、度が過ぎると結果が役に立たなくなっていく。
ほかの検索要素と同じように、適切なバランスはときどき再評価するのは意味があることだ。
乱用が過ぎたため、対策したのだろうか?
- FAQリッチリザルトを実装しているすべてのWeb担当者 必見!
グーグル、全サイトのMFI移行をついに完了
移行できないサイトはそのまま (コガン ポリーナ on ツイッター) 国内情報
モバイル ファースト インデックスへの移行は、最後の組を残すだけ
モバイルファーストインデックス(以下、MFI)の移行状況に関してグーグルのジョン・ミューラー氏はこのように昨年末にコメントしていた。
アユダンテのポリーナ氏が、管理しているサイトのうちMFI未移行だったサイトがすべて、2023年5月22日付けでMFIに移行していることを確認した。
まだMFI移行されていなかった複数のサイトが今日日付でクローラがスマートフォン用Googlebotに切り替わっていました👀
— Polina Kogan/コガン ポリーナ (@PolinaKogan) May 22, 2023
こちらで見ているサイトでPC Googlebotのものがもう見当たらず、このMFI移行の「Last batch」↓が終わったのかもしれないですね。https://t.co/cKyCkop2UC pic.twitter.com/bUsgLwou29
筆者も、唯一残っていた未移行サイトを調べてみたら同じ日付で移行していた。
残っていたサイトに対する最終となる処理を、本当に実施したとのことだ。ミューラー氏が認めている。
最後のバッチ! モバイルでまったく動かないサイトがわずかに残っているが、これらは今後、デスクトップの Googlebot でクロールされる。
ただし、これをもって「すべてのサイトがMFIには完全に移行した」わけではない。モバイル対応できていないサイトがごくわずかだが残っている。
そうしたサイトは今後もパソコン用 Googlebot がクロールし続け、きちんとインデックスされる(当然のことながら、インデックスされるのはPC向けページ)。
MFIに移行してないサイトを抱えていたならば、Search Console を確認してみよう。切り替えが済んでいれば問題ない。もし、切り替えが済んでいなかったとして、1週間ほど経ってもそのままなら、そのサイトはもうMFIには移行しないのかもしれない。
なお、メインクローラは、Search Console のメニューから[設定]を選び、右側の「概要」にある「インデックスクローラ」で確認できる。
- MFI移行していないすべてのWeb担当者 必見!
新生オフィスアワー開始! モバイル用サイトマップの運用、ECサイトのペイウォール、検索結果の画像を選択したいなど
インデックス問題トラブルシューティングの紹介あり (Google 検索オフィスアワー) 国内情報
あんな氏が1人で運営する新体制での#Google検索オフィスアワーの記念すべき第1回目が公開された。あんな氏が回答した質問は次のとおりだ。
- モバイル用サイトマップの運用(32:09)
- EC サイトをペイウォールコンテンツとする(33:17)
- サイト上次々とインデックスが外れた(35:13)
- 検索結果の画像を選択したい(37:06)
- Google サイトが検索結果に表示されない(38:23)
- 一瞬でもリダイレクト元 URL を表示しない(40:19)
- 特定のキーワードでの検索結果が落ちた(41:22)
- クロスドメイン設定と検索エンジン(43:00)
- ハッキングされたコンテンツの対応(43:42)
- リンク付きの紹介はリンクスパム扱いになるか(45:53)
- nofollow の実装方法(47:03)
- Search Console のセキュリティ警告への対応(47:38)
- サーチコンソール レポートの数字がおかしい(50:03)
- 検索結果に正しい商品情報が反映されない(51:38)
- FAQ リッチリザルト検索結果の急落(42:40)
- 検索結果上のサイト名を指定したい(54:09)
- 動画コンテンツへの検索流入比率が増えた(55:49)
- ページエクスペリエンスは不要なのか(57:01)
- 見に覚えのない URL でスパムページが生成(58:43)
オフィスアワーをより役立つものにしようとあんな氏は細かな改善を試しているようだ。全体をとおして視聴して、感想や意見があればフィードバックして協力していこう。
なお、今回のオフィスアワーでは、Q&Aに入る前に、筆者を含むヘルプコミュニティのプロダクトエキスパートたちが、自作したインデックス問題の包括的なトラブルシューティングのドキュメントに関して紹介する時間をもらっている。こちらも参考にしてもらえたらありがたい。
- すべてのWeb担当者 必見!
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