SEOの中核! キーワードを調査しキーワードマップを作るには(新規WebサイトSEOの10ステップ#5)
新規WebサイトのSEO戦略について学んでいるこの記事は、前中後編の3回に分けてお届けしている。 →まず前編を読んでおく
新規ウェブサイトを立ち上げる際、後からSEOに対応させようと奮闘すると、例外なく困難な戦いになるだろう。SEO戦略は、サイトを立ち上げる前に練るべきものであることを前編で学んできた。
この記事では、新規ウェブサイトのSEO戦略を構築するのに必要な10のステップを紹介している:
前編ではステップ1~4まで詳しく解説してきた。中編となる今回は、ステップ5について詳しく見ていこう。
新規ウェブサイトのSEO戦略を構築するのに必要な10のステップ#5
ステップ5キーワードを調査して、キーワードマップを作成する
キーワードは、「検索クエリ」と「SERP(検索結果ページ)に表示されるコンテンツ」をつなげるものであり、SEO戦略の中核を成す。
グーグルの目的は、検索クエリで使われるキーワードに対して、検索者にとって最も価値のある情報(検索意図とも呼ばれる)を特定して表示することにある。
たとえば、ロサンゼルスに住んでいて宅配ピザを頼みたいと思い、グーグルで「pizza delivery Los Angeles」(宅配ピザ ロサンゼルス)を検索したとしよう。すると、次の画像のような結果が表示される:
グーグルは検索エンジンとして、君の「検索意図」がロサンゼルスの店に宅配ピザを注文することにあると理解し、その条件に一致する店舗をSERPに直接表示する。グーグルはこういう考え方を用いて、次のようなクエリであろうと、日々キーワードとコンテンツをマッチングさせている:
- ピザを購入したい
- 顧客関係管理(CRM)のソフトウェアを比較したい
- 彼氏に贈る靴下を探したい
- など
そのためキーワードは、検索意図に合致しなければ効果を十分に発揮できない。ほかの例も挙げよう。
たとえば、ベジタリアン料理を作りたいが、あまり時間がないため、グーグルに「quick vegetarian dishes」(簡単なベジタリアン料理)と入力したとする。
検索結果で最初の料理をタップすると、作るのに2時間もかかることがわかった。
「うわ! これはダメだ」と思い、そこで次の結果、そのまた次の結果とチェックしてみるだろう。3番目のリンクにあった料理は、わずか15分で作れる。
「よし、やっと見つけた!」
検索エンジンは、こうした検索ユーザーの行動も考慮して順位を決定していると考えられている。つまり、
- 十分な数の人が「簡単な」ベジタリアン料理を探した
- それまで検索結果で3番目に表示していたページがその「簡単な」の部分に合致していることをグーグルが理解した
という条件が揃ったら、正確な検索意図をより満たすとして3位だったページが上位に表示されるようになるということだ。いずれは1番上に表示されている選択肢を上回る可能性が高い。
これをSEO戦略に当てはめてみよう。
検索意図とバイヤージャーニー
ロングテールで競合が少なく、君が販売している商品と完全に一致するキーワードを見つけられれば、何の問題もなくSEOによって売り上げや長期的な収益性に大きな影響を及ぼせる。
検索意図を理解することは、バイヤージャーニー(購入者がたどる道筋)の各段階で大きな役割を果たす。そのため効果的なSEO計画を実行するにあたっては、「認知」「検討」「決定」の各段階にある人に適したコンテンツをそれぞれ作成することが非常に重要だ。
私はB2B企業向けのSEO戦略を立てることが多いため、ユーザーが意思決定プロセスのどこにいるかを理解することが非常に重要となる。
たとえば、「マーケティングオートメーションとは」と検索した人に対して、ソフトウェアの本格的なランディングページを表示することは避けたい。なぜならユーザーはおそらく、まだ購入する心構えさえできていないと思われるからだ。ただマーケティングオートメーションが何であるかを理解したいだけなのだ。
そこで必要となるのがSEOであり、ブランドの信頼性を高めるために情報コンテンツを提供することになる。ここで「情報」という部分を強調しておきたい。適切に行えば、同じユーザーが購入する気になったときに戻ってきてくれるだろう。
マーケティングでは何でもそうだが、購入する準備ができていない人に対しては、積極的に何かを売ろうとするより、有益な情報を提供する方がいつでも効果的だ。そのため、キーワードを選ぶときは、検索意図とバイヤージャーニーの両方を考慮し、次のように自問してみよう:
そのキーワードは本当に自分の製品やサービスと合致しているか?
そのキーワードは、顧客がバイヤージャーニーを通じて尋ねた(または尋ねる可能性のある)質問と一致しているか?
そのキーワードの難易度(そのキーワードに対して検索結果に表示されるようにする競争の激しさ)はどの程度か?
そのキーワードの検索ボリュームはどの程度か?
そのキーワードでSERPに表示されるのはどのような種類のページか(ブログ、ランディングページ、トップページなど)?
キーワードマップ(SEO戦略で最も必要なもの!)
私たちAS Marketingでは、SEOプレイブックを使ってキーワードマップを作成することで、このキーワード選定プロセスをシンプルにしている。これこそが、最終的に新規ウェブサイトのコンテンツ戦略になる。
ステップ1 現状把握
現時点でのウェブサイトの検索順位、検索上位にあるページを確認し、SEOとウェブサイトのエンゲージメントに関する主な統計のベンチマークを作成する。
まったく新しいウェブサイトの場合、これはゼロになるだろうが、それで問題ない。このプレイブックでは、SEOのゼロもヒーローに変えられるからだ!
ステップ2 キーワードリスト拡張とサイト構造作成
SEOにおける主な競合相手に基づいてキーワードのギャップ分析を行い、独自のキーワード調査でキーワードリストを拡張し、望ましいビジネス目標を達成できるウェブサイト構造を作成する。
ウェブサイトの現状と目指すべき状態がわかれば、それを実現するための戦略を策定できる。
また、ユーザーが「グーグルのオーガニック検索からアクセスした場合」と「サイト内検索した場合」にコンテンツをどう思うかについても考慮することで、常にバランスを取るよう努める。
ステップ3 コンテンツバーティカル振り分け
関連するすべての製品またはサービスのキーワードを含め、バイヤージャーニー全体を網羅する詳細なキーワードリストを作成し、それを主要なコンテンツバーティカル(後述)に整理する。
コンテンツバーティカルの多くは、次のようなウェブサイトのセクションだ:
- 業界ページ
- ブログ
- 事例ページ
- 製品ページ
こうして整理したコンテンツはオーガニック検索ボリュームを構成し、時間の経過とともにその価値は拡大していくことになる。
ステップ4 キーワードマップ作成
ここで、SEO戦略の最も重要な部分であるキーワードマップを作成する。このマップの作成にあたっては、キーワードを集約する(関連するキーワードをグループ化する)ことで、作成するべき具体的なページが把握できる。たとえば次のようなものだ:
- ランディングページ
- ブログ記事
- サービスページ
- コレクションや製品 など
重要なのは、ウェブサイトが上位に表示されるようにするために最も効率的なキーワードに揃えることだ。これがわかったら、次を書き出す:
- URL
- 見出し
- メタデータ など
わかりやすいように、スプレッドシートで作成したキーワードマップの例を挙げる:
この記事は、前中後編の3回に分けてお届けする。これまでの2回でSEOチェックリストのステップ1~5を見てきた。後編となる次回は、残る5つのステップを紹介する。
次のステップからは、コンテンツカレンダーを作成し、ウェブサイトに命を吹き込んでいく流れだ。
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