全世界のユーザー数が圧倒的に多いFacebookは、実名登録ということもあってリアルな人間関係が反映されており、ターゲットに的確にアプローチできるSNSです。コンテンツの自由度が高いことも特徴ですが、分析機能である「インサイト」が充実している点も魅力のひとつです。
Facebookのインサイトでは、投稿ごとのデータやフォロワーの属性、ページへのアクションなどが把握できます。Facebookページ運用のPDCAをしっかりと回すためにも理解しておきたい重要な機能です。
ここでは、Facebookのインサイトについて、詳しく説明をしていきます。
Facebookインサイトとは?
Facebookインサイトとは、Facebookページの管理者が確認できるFacebookページの分析機能です。Facebookページのフォロワー数の推移、投稿の反応、フォロワーの属性などを確認できます。
インサイトを表示するには、Facebookページの左側のメニューで「インサイト」をクリックします。
インサイトでアクセスできるデータは、過去2年間に限られます。
また、性別・年齢・地域などのユーザー属性データは、100人以上のデータがある場合(=フォロワーが100人以上いる場合)のみ確認できます。なお、コミュニティページに分類されるページのインサイトは、確認できないので注意しましょう。
インサイトを利用すると、ページのパフォーマンスを示す各種指標のほか、ユーザーのエンゲージメント状況や利用動向などを把握できます。
以下、インサイトで確認できることと、効果的な活用方法を説明していきます。
フォロワー数を確認する
まずは、フォロワー数について確認してみましょう。
Facebookにおいてフォロワーとは、対象ページの投稿をニュースフィードに表示するよう設定している人のことを指します。インサイトの左メニューにある「フォロワー」をクリックすると、日別のフォロワーの増減や、フォロワー数の推移などを確認できます。
ここでは、フォロワー数の変化を俯瞰でチェックするようにしましょう。
なぜこのタイミングで増えているのか、なぜこの1週間減り続けているのかなど、原因を探ることが、フォロワー数を増やしていくためにとても重要です。グラフをクリックすると、その日のフォロワーが増えた場所が確認できるので、合わせてチェックしておきましょう。
「フォロワー」に近い項目として、「(ページへの)いいね!」があります。
「いいね!」のページでは、日別の「いいね!」の増減や「いいね!」の発生場所などを確認できます。
ただし、「(ページへの)いいね!」は今後「フォロワー」に統一されていくため、基本的にはフォロワー数の変化を把握しておけば、「いいね!」は参考程度の確認で良いでしょう。
フォロワーの属性を確認する
続いて、フォロワーの属性を確認してみましょう。
「利用者」のページでは、「ファン」「フォロワー」「リーチした人」「アクションを実行した人」の属性を表示しています。
「ファン」のタブでは、対象のFacebookページにいいね!をしている人の性別・年齢・地域が確認できます。
同様に、「フォロワー」のタブでは対象のFacebookページをフォローしている人の、「リーチした人」のタブでは対象Facebookページに関するコンテンツが表示された人の、「アクションを実行した人」のタブでは対象Facebookページのコンテンツに対して何かしらのアクションを行った人の、属性を確認することができるようになっています。
ここでは、「フォロワー」「リーチした人」「アクションを実行した人」それぞれの差異をチェックするようにしましょう。その差が大きいと、リーチしている層と反応している層が違うことになり、エンゲージメントが伸びづらくなる可能性があります。
ただし、広告を出稿していると、リーチやアクションは広告のターゲティングに大きく影響されるため、それらも加味して分析を行うようにしてください。
投稿への反応を確認する
次に、投稿したコンテンツについて分析を行いましょう。
「投稿」ページでは、何時頃にどんな投稿をすべきか、示唆を与えてくれます。
「ファンがオンラインの時間帯」のタブでは、曜日と時間帯別のオンラインのファン数を確認できるので、ユーザーがアクティブな時間帯を狙った投稿が可能となります。
「投稿タイプ」のタブでは、投稿タイプごとの平均リーチ、平均エンゲージメントを確認できるので、リーチしやすい投稿タイプ、エンゲージメントの高い投稿タイプがわかります。
「競合ページの人気投稿」タブでは、指定したFacebookページの人気投稿とエンゲージメントを確認できます。競合アカウントやベンチマークアカウントの人気の理由を探り、対策に反映させましょう。
「公開済みの投稿」セクションでは、公開した投稿のパフォーマンスを一覧で確認することができます。
上記画像内、「リーチ」右横の▼をクリックすると、リーチ欄に表示する指標を下記から選択できます。
- リーチ
- リーチ:オーガニック/有料
- インプレッション: オーガニック / 有料
- ファン / ファン以外のリーチ
また、右端の▼をクリックすると、「エンゲージメント」欄に表示する指標を選ぶことができます。
- 投稿クリック数/リアクション、コメント、シェア
- リアクション/コメント/シェア
- 投稿の非表示、すべての投稿の非表示、スパムの報告、ページへの「いいね!」の取り消し
- エンゲージメント率
自社のKPIに応じた数値をチェックして、リーチとエンゲージメントとの関連性などを調べてみるようにしましょう。
また、各投稿のテキストをクリックすると、その投稿の詳細な情報を確認できます。
表の左端の数値はアクションごとの合計数です。さらにその内訳として、中央の数値は投稿から発生したリアクション数、右端はシェアされた投稿から発生したリアクション数が表示されています。
ストーリーズへの反応を確認する
「ストーリーズ」のページでは、過去28日間で公開したFacebookストーリーズの各種指標を確認できます。
「既読数」は、過去28日間に1件以上閲覧したユニークユーザー数で、毎日更新されます。
「エンゲージメント」は、リアクション、スタンプでのやり取り、上方向へのスワイプ、プロフィールのタップ、返信、シェアなどの合計数です。
「公開されたストーリーズ」は、過去28日間にすべての管理者が公開したストーリーズの合計数(アクティブなストーリーズは除く)となります。
「オーディエンスの利用者データ」セクションでは、過去28日間にストーリーズを見た人の年齢・性別・地域が表示されます。
タイムラインの投稿と同じように、ストーリーズもコンテンツごとの詳細数値が確認できます。
ページ全体の数値を確認する
最後に、ページ全体の数値をチェックして、パフォーマンスを確認しましょう。
■リーチ
「リーチ」のページでは、オーガニック(通常の投稿)と有料(広告を使用した投稿)別に、日別の推移を確認できます。
投稿へのリアクションやコメント、シェアなどは、リーチに影響を与えるため、リーチタブではこれらの数値も確認ができるようになっています。エンゲージメントが増えればリーチが伸び、減るとリーチは減少するので、こうした細かな指標にも目を配るようにしましょう。
■ページビュー
「ページビュー」では、Facebookページが見られた数(投稿単体ではなくページに訪れた数)を確認できます。
「セクション別」タブでは、どのページがよく見られているかを確認することができます。
基本的に、Facebookページをフォローした後はページ本体に訪れることは少ないので、ここでは「上位ソース」を見て、どこからFacebookページへ流入しているかを確認する程度でよいでしょう。「上位ソース」には、アクセス元が表示されます。
■ページでのアクション
「ページでのアクション」では、「道順表示」「電話番号クリック」「ウェブサイトクリック」「コールトゥアクション」などのクリック数を確認できます。アクションボタンを設置しているページは、ここからボタンのクリック数を確認するようにしましょう。
Meta Business Suite
「Meta Business Suite」でも、Facebookのインサイトが閲覧できます。Meta Business Suiteは、Facebookだけでなく、Instagramの管理も一括で行えるのが特徴です。
もともとは「Facebook Business Suite」と呼ばれていた機能で、Facebookの社名がMetaに変更されたことに伴って、こちらも名称が変更されました。
「概要」では、自分のページや自分のページに関するコンテンツを見た人の数を表す「Facebookページのリーチ」、投稿ごとのリーチ数を表す「コンテンツ」、Facebookページに「いいね!」を押した人の属性が見られる「オーディエンス」の項目をチェックできます。
「結果」「コンテンツ」「オーディエンス」のタブをクリックすると、「概要」でチェックできるデータよりも、より詳細なデータが確認できます。こちらもFacebookインサイトとあわせてチェックしてみてください。
Facebookページ分析ツール
ここまでFacebookのインサイトについて説明をしてきましたが、Facebookインサイトは提供されるデータが多く分析しやすい反面、データが多すぎて何を見たら良いか迷う方も多いことでしょう。
こういった方には、Facebookインサイトのデータをより見やすく、必要なものに絞って表示してくれる分析ツールの導入をおすすめします。
SNS投稿・分析ツール「コムニコ マーケティングスイート」
コムニコ マーケティングスイートは、Facebook、Twitter、Instagramの投稿管理や効果測定を効率化するクラウドツールです。Facebookページについては、主に以下のような分析が可能となっています。
- フォロワー数の推移
- フォロワーの属性(年齢・性別・地域・オンラインの時間帯など)
- 投稿ごとのデータ
- リーチ分析
- アクション分析
- 競合分析 など
見たいデータだけを見やすく表示するカスタマイズ機能
コムニコ マーケティングスイートでは、自社のKPIに合わせて分析サマリーをカスタマイズできます。
表示方法も、集計値・グラフ・表などから選択可能。見るべき項目や目標値の設定で、日々の数値のチェックを簡単にし、リアルタイムで進捗を把握しながら日々アカウントをアップデートしていきましょう。
レポートを自動作成する、月次エクセルレポート機能
コムニコ マーケティングスイートを使用すれば、面倒なデータ集計・レポート作成を行う必要はありません。月次のレポートが自動生成されるため、必要なときにボタンをひとつ押すだけで、レポートがダウンロードできます。
分析の他にも、投稿予約機能やコメント管理機能を有し、TwitterやInstagramにも対応しています。
コムニコ マーケティングスイートの製品サイトでは、さらに詳しく解説していますので、興味があればぜひご覧ください。14日間の無料トライアルもございます。まずはお試しください。
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インサイトを確認して、より効果的なマーケティング活動を
今回は、Facebookインサイトの詳細と、分析を効率化するためのツールをご紹介しました。
Facebookのページインサイトは、投稿のパフォーマンスやフォロワーの属性、アクションされた場所など、TwitterやInstagramと比較すると豊富なデータが提供されています。これによって、ページの詳細な分析を行うことが可能となっている反面、分析項目が多く、初心者には難しいと感じるところも多いことでしょう。
インサイトが難しいと感じている方には、コムニコ マーケティングスイートのような分析ツールの導入もおすすめです。インサイトの項目をよりわかりやすく、自社用にカスタマイズして確認することも可能です。
また、レポートをどう作成すべきか迷っている方は、こちらのテンプレートを参照してみてください。Facebookページのベーシックなレポートのフォーマットが、パワーポイント形式でダウンロードできます。
Facebookに限らず、SNSの運用はトライ&エラーの繰り返しです。どんな投稿が喜ばれ、どんな人がアクションしてくれているのか、Facebookインサイトを用いた分析を定期的に行い、フォロワーに喜ばれるFacebookページ運用を行っていきましょう。
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