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インフルエンサーさんと仕事したい! その選び方・注意点、最近の企業事例を紹介【We Love Social特選記事】

SNS活用の手法のひとつである「インフルエンサーマーケティング」の基本を解説。

購買につながる!効果的なインフルエンサーの選び方や注意点、企業事例とは

近年、様々な企業が注力するようになっているSNS活用の手法のひとつである「インフルエンサーマーケティング」。この記事では、世の中に数多く存在しているインフルエンサーの選び方を解説するとともに、これを実施することによって得られる効果や注意点などをご紹介していきます。

インフルエンサーマーケティングとは

インフルエンサーを通じて企業や商品・サービスの認知・興味関心を持ってもらう方法を「インフルエンサーマーケティング(インフルエンサー活用・インフルエンサー施策)」といいます。

インフルエンサーマーケティング図解

インフルエンサーとは、世間や人の思考・行動に影響を与える力のある人物を指しており、その中にはマスメディアで活躍する有名人・著名人なども含まれます。一般的にはフォロワー数やチャンネル登録者数を判断材料とすることが多いですが、単純に「フォロワー数が多い人」だけをインフルエンサーと呼ぶわけではありません。

インフルエンサーの選定基準は様々。客観的に確認できるフォロワー数、チャンネル登録者数などに加え、商品との親和性、企業・ユーザーとの信頼関係、自然な情報を発信できているかどうかなどを判断材料として選定します。

フォロワー数やチャンネル登録者数が多いインフルエンサーを起用すれば、高いリーチやインプレッションの獲得が見込め、多くの人に投稿を届けることができます。また、フォロワー数やチャンネル登録者数が少なくても、フォロワーや視聴者と密にコミュニケーションを取り信頼関係を築くことができているインフルエンサーを活用すれば、高いエンゲージメントの獲得が見込め、購買にも影響しやすいでしょう。

インフルエンサーの分類(例)

2008年にTwitterとFacebookの日本語版がリリースされ、その頃からスマートフォンが全国的に普及し始めていきました。それまではマスメディアを使った一方的な宣伝広告が主流だった広告業界の流れも、ユーザー自身が情報の発信者となることができる様々なソーシャルメディアサービスの台頭によって、大きな変革を迎えることになります。
そして昨今、ソーシャルメディア上で一般ユーザーが発信した内容がきっかけで、マスメディアが取り上げなくても大きく話題化することがあります。いまや、一般ユーザーがインフルエンサーとなることが当たり前になってきています。

■ インフルエンサーマーケティングの手法

「インフルエンサーマーケティング」の手法は、大きく以下の3つに分類されます。

1.商品ギフティング型

インフルエンサーへ商品を提供し、自身に体験してもらった後でソーシャルメディアに感想を投稿してもらう手法です。企業からインフルエンサーへ商品を送付する必要はありますが、比較的容易に実施できる点がメリットとなっています。有形商材を取り扱う企業が最も取り組みやすい、ポピュラーなインフルエンサー施策です。

2.現地訪問型

店舗、イベント、観光地などへインフルエンサーに来てもらい、サービスを体験してもらう手法です。インフルエンサーに現地訪問をしてもらうため、インフルエンサーの拘束時間や交通費、場合によっては宿泊費などが発生し、商品ギフティング型に比べて企業が負担するコストは高めになります。しかし、現地で実際にサービスを体験してもらうことでより具体的かつ訴求力の高いレビューが可能になるといった点がメリットといえるでしょう。

3.企画・コンサルティング型(コラボ型)

自社製品開発やイベントを企画する際、インフルエンサーに監修を依頼する手法です。飲食店の新メニュー開発、イベントアイデアなど、最新のトレンドやインフルエンサーのセンスやネームバリューを取り入れた施策を行うことができます。自社製品やサービスへのフィードバックをもらうことで、ブランド価値を高めるヒントを得ることができるのも大きなメリットです。
また、類似例としてインフルエンサーが選定した商品の詰め合わせを販売するような「コラボ型」も存在します。こちらは導入しやすい点が大きなメリットであるといえるでしょう。

■ インフルエンサーマーケティングの特徴

「インフルエンサーマーケティング」は、従来のマスマーケティングに比べて情報を届ける相手をターゲティングしやすく、生活感を演出しやすいため消費者に受け入れられやすいことが特徴です。これによってソーシャルメディアを通じて口コミによる拡散が期待できたり、インフルエンサーが得意とするジャンルの発信はターゲットに強く訴求できたりするなど、注目されやすいのが特徴です。

インフルエンサーの種類

■ 媒体別インフルエンサー

ソーシャルメディアの各プラットフォームごとのインフルエンサーには呼び名があり、活躍の場は多岐にわたっています。

- YouTube

ここで活躍するインフルエンサーは「YouTuber(ユーチューバー)」と呼ばれ、主に動画による訴求を行います。有形/無形を問わず様々な商材の訴求に適しており、インフルエンサーの選定や表現方法によって、認知から購入まで幅広く対応することが可能です。また、コンテンツはストックされ残り続けるため、動画公開からしばらく経ったあとでも視聴される可能性があります。

- Instagram

ここで活躍するインフルエンサーは「Instagrammer(インスタグラマー)」と呼ばれ、主に写真やイラストによる訴求を行います。有形商材の訴求が得意で、認知獲得やブランディングを行うケースが多いです。写真撮影に秀でたフォトグラファーとして活動するユーザーも多いため、インフルエンサー自身のアカウントで発信するだけでなく、企業公式アカウントで投稿する素材を撮影するカメラマンとして活用するケースもあります。

- TikTok

ここで活躍するインフルエンサーは「TikTokker(ティックトッカー)」と呼ばれ、主に動画による訴求を行います。仕様上は最大10分までの動画を投稿することが可能(2022年3月時点)ですが、主流なのは30秒前後のショートムービー。商品紹介をするよりも、「やってみた」などの文脈で発信することで好意形成を図るための使われ方が多いです。

- Twitter

テキスト、リンク、画像・動画、リンク(ウェブサイトカード)など、様々なフォーマットで訴求が可能で、有形/無形を問わず様々な商材の訴求に適しています。Twitterは拡散力が強い媒体で、多くのインフルエンサーがTwitterアカウントを持っています。コムニコでは、Twitterに特化したインフルエンサーキャスティングサービス「ツイビト」も提供しています。各業界に知見のあるインフルエンサーをアサインすることで、目的に応じた施策から効果の最大化を実現することが可能です。

以下のような課題をお持ちの方におすすめのサービスです。ぜひお問い合わせください。

  • アプローチできていない新規ユーザーの開拓をしたい
  • 企業からの一方向の発信でなく、ユーザー間で情報を拡散させたい
  • ユーザーに近い目線の投稿や広告を配信したい

■各ジャンルとプラットフォームの相性

ジャンルとプラットフォームの関係性について見ていきましょう。
以下8つのジャンルのインフルエンサーは、ソーシャルメディア上での企業PR実績が特に多く見られています。テーマごとにプラットフォームとの相性もあるため、実施を検討する場合は考慮しておくと良いでしょう。

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ジャンルYouTubeInstagramTikTokTwitter
美容・コスメ系

アパレル・ファッション系

旅行・アウトドア・
フォトグラファー系

料理・スイーツ・グルメ系

ファミリー系
(ママ・キッズ・子育て)
家具インテリア・生活雑貨系
ダイエット系
(フィットネス・ボディメイク)

創作系
(漫画・イラスト・アート・歌)

ただし、この分類には属さない、いわゆるマルチジャンルのクリエイターも存在します。彼・彼女らはいわゆる「◯◯やってみた」といったような汎用性のあるコンテンツを発信しており、あらゆるジャンルのPRをこなすことができるという点が特徴であると言えます。 そうしたインフルエンサーの起用を考える場合はジャンルが固まったPRの場合とは異なるため、目的設定や効果を検討するようにしましょう。

インフルエンサーマーケティングによって得られるメリットとデメリット

では、インフルエンサーマーケティングはどんな効果をもたらすでしょうか。メリットとデメリットをまとめました。

■ メリット

最適なターゲティングができる

インフルエンサーのアカウントをフォローしているユーザーは、彼・彼女らの趣向に興味をもち、共感するからこそ登録しています。そのため、取り扱う商品や訴求したいテーマとの親和性の高いインフルエンサーを選定することで、伝えたい人に深く情報を届けることができます。

ユーザー目線の発信ができる

ソーシャルメディアでは、「作り込まれた宣伝広告のようなコンテンツ」よりも「独自の世界観を持つユーザー目線のコンテンツ」のほうが、受け入れられやすい傾向にあります。ソーシャルメディア・SNS文化に精通したインフルエンサーの感性でコンテンツを制作してもらうことで、ソーシャルメディア上での拡散やエンゲージメントが期待できます。

購買行動に影響を与えることができる

自分の好きなインフルエンサー(=推し)が紹介していたり、使っていたりする商品やサービスなら試してみよう!と思うファンが多い形になります。インフルエンサーからの発信では商品の実際の使用感などの情報を得ることができるため説得力・納得感が強く、実際に購入に至るケースが多くなるといった調査結果も出ています。

■ デメリット

インフルエンサーにおまかせのスタイル

第三者によるコンテンツ制作となるため、出来上がったコンテンツが100%要望に沿うものでない場合があります。また、インフルエンサーは自身の世界観などを重視するため、依頼内容によってアサインが難しい場合も。

インフルエンサー個人の過去発言など炎上リスクがある

ソーシャルメディア上では、起用予定のインフルエンサーの過去の不祥事や不適切な発言などが掘り起こされて炎上するケースがあります。そのため、炎上リスクを起用前に把握することが望ましいでしょう。もちろん、起用後の動向にも注意が必要です。

おすすめサービス:タレント・インフルエンサーデジタルリスク調査

ステマ対策(透明性の担保)が必要

ステマとは、ステルスマーケティングの略称です。インフルエンサーマーケティングにおいては、インフルエンサーが企業からの依頼であることを隠し、消費者を騙すような形で宣伝活動を行う行為を指します。
炎上リスクが高いため、インフルエンサーに投稿してもらう場合には、透明性を保つために広告であることを明記する必要があります。 具体的な方法として、Instagramではブランドコンテンツツールの利用が推奨されています。

関連記事:Instagramのタイアップ投稿ってなに?ブランドコンテンツツールの使い方や分析方法

■ いま、インフルエンサーマーケティングを行うべき理由

インフルエンサーマーケティングによって得られる効果として、代表的な調査結果をご紹介します。

2021年にUUUM社では、YouTuberによるタイアップ動画などに関するアンケート調査を実施し、これを閲覧したユーザーのブランドリフト(態度変容)について検証調査を実施しました。

人気YouTuber「ヒカキン」がヤマダ電機とタイアップし、VRヘッドセットOculus Quest 2のプロモーションを行ったところ、認知、興味・関心、購入意向すべての項目において広告との接触者のスコアが高くなる結果になっています。 また、YouTubeでのPR動画公開とあわせてTwitterの動画広告を掛け合わせることで、男女それぞれで影響を受けやすい媒体が異なるという事実や、その組み合わせによってブランドリフトのスコア上昇が見られたため、目的に合わせて複数の媒体を組み合わせることが重要ということがわかっています。

これによって明らかになったのは、主に以下の3点です。

1.タイアップ動画広告を行うことで、「認知」「興味・関心」「購入意向」がアップ

YouTubeタイアップ投稿、Twitter動画広告施策を実施することで、認知、興味・関心、購入意向すべての調査項目で態度変容が認められる結果となりました。

インフルエンサー活用によるブランドリフト調査結果1

2.広告視聴後のプロモーション商品購入の行動傾向

YouTubeタイアップ投稿、Twitter動画広告それぞれの動画視聴者後の行動を見ると、実際にヤマダデンキでOculus Quest 2 を購入した方のスコアはYouTubeタイアップで4.8%、Twitter動画広告では7.2%という結果となりました。

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3.動画広告はYouTubeとTwitterを組み合わせると効果

YouTubeタイアップ投稿を軸に置きつつ、Twitter動画広告施策も組み合わせて実施することで、より認知・興味関心・購入意向が上昇する結果となりました。

インフルエンサー活用によるブランドリフト調査結果3
参考:https://www.uuum.co.jp/2021/03/26/60587

企業のインフルエンサー活用事例

■YouTube:日本盛株式会社

酒造事業などを展開する日本盛株式会社が、「生原酒 ボトル缶」のプロモーションにおいて「キャンプで生原酒ボトル缶を楽しむ」というシチュエーションを訴求するため、2名のアウトドア系YouTuberを起用しました。

起用したインフルエンサー:タナちゃんねる【ソロキャンプ動画】

タナちゃんねる【ソロキャンプ動画】さんは、キャンプ道具(ギア)のレビューやキャンパー取材で人気のYouTuber。これまでの動画でも様々なキャンプギアを紹介されており、「キャンプで生原酒ボトル缶を楽しむ」という企画のコンセプトとマッチしていました。 YouTubeではこれ以外にも1本動画を配信しており、加えて実施したInstagramの投稿もあわせると、合計で7万回以上再生されています(2022年8月時点)。

起用したインフルエンサー:ぼっち女camp

ぼっち女campさんは、ソロキャンプの動画でお酒とおつまみを楽しむ様子をメインに投稿されているアウトドア系YouTuber。キャンプでお酒を楽しみながら美味しいおつまみを作る方なので、料理にも使える生原酒ボトル缶はまさにぴったり。動画は13万回以上の再生数(2022年8月時点)となり、料理とお酒の相性も良かったことで、購入につながるような好意的なコメントも多く見られています。

結果:インフルエンサー施策が購買に繋がった

インフルエンサーによる動画投稿の結果、購入につながるコメントが多く寄せられる結果となっています。さらに、実際に購入された方からのクチコミでも「YouTuberさんの動画を視聴し、購入した」との声が寄せられたようです。

関連記事:商品特性にマッチしたインフルエンサーの起用で認知を拡大!生活者の行動・心理を動かすSNS企画を支援

■ YouTube:株式会社オンテック

起用したインフルエンサー:東海オンエア

東海地方で賃貸物件の仲介を行う株式会社オンテックが、愛知県岡崎市を拠点に活動するYouTuber東海オンエアを起用してプロモーションを行いました。PR動画を投稿してもらうだけでなく、Twitterでキャンペーンを実施したり東海オンエアがパーソナリティを務めるラジオ番組のスポンサーになったりするなど、様々な面でコラボレーションしたメディアミックスの事例です。

■ Instagram:BROS by WACOAL MEN

起用したインフルエンサー:hope、ほか

男性向けインナーウェアブランドBROS by WACOAL MENが、hopeさんとKazuさんという2名のインフルエンサーを起用してプロモーションを行いました。商品を紹介してもらうにあたり、インフルエンサーの普段の投稿との親和性が高く、BROSの商品が投稿されても違和感がありません。PR投稿でありながら彼らの普段の投稿とほぼ同等(もしくはそれ以上)のエンゲージメントが獲得できている好事例です。

■ TikTok:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

起用したインフルエンサー:平成フラミンゴ、ほか

@___nicoichi___ #ad 青春を取り戻しにユニバ行ってきました @usj_official #ユニバ#USJ#ユニ春#PR#ジャンプでパンチ#STOPでストップ#デカコ ♬ 愛する人 - FOMARE

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが、平成フラミンゴさんなど若年層に人気のインフルエンサーを起用してプロモーションを行いました。各インフルエンサーが2022年1月からCM楽曲に起用されているFOMAREの「愛する人」をBGMに使用しており、動画の内容も同CMと類似している構成で投稿するインフルエンサーが多く、「行きたい!」というコメントが多く寄せられていた事例です。

■ Twitter:Amazon

起用したインフルエンサー:HIKAKIN、ほか

毎年夏の時期に開催されるAmazonの最も大きなセールのひとつであるプライムデーにあわせて、HIKAKINさんをはじめ、Twitterで人気の5歳さん、漫画家のカエルDXさんアーノルズはせがわさんなどがTwitter上でPR投稿を行いました。Amazon独自の大きなセールのタイミングでは毎回多くのインフルエンサーによるPR投稿が行われ、そのフォロワー数規模や属性、表現方法も様々であることから、幅広い層にリーチしている施策です。

まとめ:親和性が高く熱量のある消費者へアプローチが可能!

今回はインフルエンサーマーケティングについて解説しました。インフルエンサーを活用する際は誰を起用するかなどの調整が大変ですが、親和性が高く熱量のある消費者へアプローチすることができ、高い効果が見込めます。

コムニコでは、目的やターゲットに応じたインフルエンサー施策のご提案・実施が可能です。どんな媒体を活用し、どんなインフルエンサーを起用するのがいいかなど、ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

インフルエンサーについてコムニコに相談する

「We Love Social」掲載のオリジナル版はこちら購買につながる!効果的なインフルエンサーの選び方や注意点、企業事例とは

用語集
Facebook / Instagram / SNS / VR / インプレッション / キャンペーン / クチコミ / スマートフォン / ソーシャルメディア / フィード / マスメディア / リンク / 訪問
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