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グーグルが重要視するE-A-Tの高め方、教えます(特に医療系サイト)【SEO記事12本まとめ】

グーグルは「E-A-T」(専門性・権威性・信頼性)をどのように判断しているのか。ジョン・ミューラー氏が医療系サイトの場合を解説した

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グーグルは「E-A-T」(専門性・権威性・信頼性)をどのように判断しているのか。ジョン・ミューラー氏が医療系サイトの場合を解説した。

ほかにも、グーグル検索SEOやサイト運営で参考になる次のような情報を、今週もまとめてお届けする。

  • サブドメインやサブディレクトリを第三者に貸し出すSEO手法にグーグルが忠告
  • FAQリッチリザルトで検索トラフィック増加のケーススタディ
  • リンクの否認は取り消せるのか?
  • 対象としてない国の検索結果にグローバルサイトのページが出てしまうのはなぜ?
  • グーグルアシスタントの音声検索データはSCでレポートされない
  • Search Consoleで[修正を検証]後の「初期検証」は何をやっているのか?
  • 最適な見出しタグの数、複数サイトマップのクロール優先順位など、8月のオフィスアワー開催
  • 広告運用のプロが明かす、機械学習時代の広告運用レポート&分析の手ほどき
  • GAでウェブサイトとアプリの統合分析が可能に
  • Google、URL検査ツールやモバイルフレンドリーテストのレンダリングエンジンをアップデート
  • Chromeがネイティブlazy-loadをサポート、JSなしで画像を遅延読み込み可能に

今週のピックアップ

グーグルが重要視するE-A-Tの高め方、教えます(特に医療系サイト)
具体的じゃないというクレームは受け付けません (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報

コアアルゴリズムのアップデートが実行されると必ずと言っていいほど言及されるのがE-A-T、つまり「専門性・権威性・信頼性」の評価だ。アップデートのたびに、

E-A-Tの判断基準が厳しくなった

E-A-Tの評価要因が変化した

などさまざまな分析が飛び交う。

しかし、そのE-A-Tは、どのようにすれば高く評価されるのかという(SEOのテクニック的な)明確な方法論は、まだない。

そこで、グーグルがE-A-Tどのように認識するのかに関して、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のようにコメントした(ミューラー氏が解説したのは医療系サイトのE-A-Tに関してだが、これは医療系サイトに限った話ではないと考えていいだろう)。

複数の要素を見ている。たとえば、次のようなものだ:

  • 著者
  • 監修者
  • サイト全体

もちろんコンテンツそのものも見ている。人間がサイトを見ているときに判断するのと同じようなことをしている。

このコメントに対して、あるユーザーがこんな風に不満を表明した:

ぜんぜん具体的じゃない

こうした意見を、ミューラー氏は次のようにピシャリと諌めている。

(専門性・権威性・信頼性を高めるための)技術的な方法なんて、存在しない。

  • metaタグ
  • 設定
  • HTML要素
  • 文字数
  • キーワード比率

などを設定しなきゃE-A-Tを高められないなんてことはない。(検索シグナルのなかには)単純な設定によって明示できるものもあるが、「E-A-Tをしっかり示す」のはそういうものではない。

このコラムでも何回も指摘しているように、何かこれをすればグーグルが評価する信頼性や権威性が確実に高まるというような秘訣はない。

「グーグルが何をどう評価するか」に意識を向けるのは、あなたが行うべきことではない。

「ユーザーは何に信頼性や権威性を感じるかを探求し、そのニーズに応える」ことが、回り道のように見えてもE-A-Tを高める確実な道筋なのだ。

★★★★☆
  • すべてのSEO・コンテンツ担当者 必見!

グーグル検索SEO情報

サブドメインやサブディレクトリを第三者に貸し出すSEO手法にグーグルが忠告
コンテンツを作らせて本サイトの評価を上げるテクニックがあるらしい (Google Webmasters on Twitter) 海外情報

サブドメインやサブディレクトリを第三者に提供するサービスに関して、グーグルウェブマスターのツイッター公式アカウントが次のようなコメントを出した。

別のドメイン名のサブドメインまたはサブドメインでサードパーティがコンテンツを公開してもいいかどうかを尋ねられることがあります。

それ自体はガイドラインには違反していません。しかし、規模が大きくなるにつれて、そうしたコンテンツは独立したサイトのものだと認識するように私たちのシステムは改善されていきます。そして、相応に扱います。

全体的には、厳格な監視あるいはメインサイトとの関わりなしに、あたかもサイトの一部のコンテンツであるかように見せかけて、ほかの人にサブドメインやサブディレクトリを使わせることは推奨しません。

最高の成果を検索で手にしたいのであれば、自身のブランドを反映する努力でもって価値を加えたコンテンツを提供する

これが私たちからのアドバイスです。

ほかのビジネス、たとえば比較サイトやクーポン配布サイトに、自分のサイトのサブドメインやサブディレクトリを提供し、そこにコンテンツを公開させて検索トラフィックを増やしていくやり方があるらしい。要は、他人の力を借りてコンテンツを公開し、本ドメイン名全体としてのサイトに対するグーグルの評価を高めようとする行為だ。

これに対するグーグルの本音は、

不正な手法ではないが、好ましいやり方ではない

といったもので、程度によってはその「他人の力」によるコンテンツを本サイトとは別に評価するようにしているようだ。

日本でこうした手法を利用しているサービスがあるかどうかはわからないが、もし利用しているなら慎重になったほうがいいだろう。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

FAQリッチリザルトで検索トラフィック増加のケーススタディ
FAQはユーザーの助けになるコンテンツでもある (Distilled) 海外情報

「よくある質問(FAQ)」のリッチリザルトを表示するようにしたら、検索トラフィックが減少したという事例を紹介したことがある。ユーザーは検索結果で知りたかった答えを手にできるからだ(検索トラフィックは減ったとしても、顧客サポートのコストを大幅に抑えられた例もあわせて紹介した)。

ところが、Distilled(ディスティルド)がツールを使って検証したところ、これと反対の結果が出たのだという。つまり、FAQリッチリザルトを実装したページでは、検索トラフィックが伸びたケースが多かったのだ。成果が出たページでは、検索トラフィックが3%~8%増えたとのことである。

成果が出なかったページもなかにはあるが、「全体的には肯定的な結果が見られた」と報告している。

FAQリッチリザルトの実際の例

トラフィックが「増える」のか「減る」のか、相反する事例の紹介で申し訳ないが、FAQは、まさしくユーザーの疑問を解消する有益なコンテンツだ。FAQコンテンツを充実させつつ、構造化データも追加してみてはいかがだろうか。

自社顧客のニーズやペインを把握し、その行動を想定したうえで適切に使えれば、検索トラフィックの増加が見込めるかもしれない。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

リンクの否認は取り消せるのか?
削除して再アップロードするだけ (John on Twitter) 海外情報

こんなふうに信じているサイト管理者がいるようだ(正しくない情報だ)。

いったんリンクを否認したら、その否認は取り消せない

否認の取り消しは簡単だ。否認ファイルから対象の URL(またはドメイン名)を削除し、再アップロードすればいい。

再処理の時間が必要になるのですぐに元に戻るわけではないが、やることはこれだけだ。もし不適切なリンクを否認したことにあとから気付いても手遅れにはならない。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

対象としてない国の検索結果にグローバルサイトのページが出てしまうのはなぜ?
地域性がないクエリとグーグルが認識したから (Google Webmaster Central office-hours) 海外情報

多国語対応しているサイトで「スペインにいるスペイン語ユーザーが対象」と設定しているページが、米国にいるスペイン語ユーザーの検索結果に出てしまう――こんな現象がある。

こうしたことに関係する要素の1つとして、Search Consoleの「インターナショナルターゲット機能」で指定できる対象国の設定がある。この設定に関して、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のように説明した。

「ユーザーが今いる“その国”に関係するものを検索した」とグーグルが認識したときは、ターゲット設定は強い要因として作用する。

しかし、そのクエリが一般的なもので地域性がないとグーグルが認識したら、ターゲット設定は強い要因にはならない。

インターナショナルターゲティングのレポート・設定は新バージョンのSearch Consoleには今のところ移行されていない

冒頭で示したような現象は、ミューラー氏が言う「ターゲット設定の影響が弱まる」条件に当てはまったケースなのかもしれない。

グローバルサイトの運営者は知っておいたほうがいいかもしれない情報だ。

★★★★☆
  • すべてのグローバルサイトWeb担当者 必見!

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