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大企業のローカルSEO担当者のための「チェックリスト」(中編)

今回は「大企業がローカルSEOの準備を整える際に考慮すべき項目のチェックリスト」を見ていこう。

大企業向けのローカルSEOを解説するこの記事は、前中後編の3回に分けてお届けしている。大企業には適さないアドバイスを紹介した前回に続いて、今回は、大企業がローカルSEOの準備を整える際に考慮すべき項目のチェックリストを見ていこう。
まず前編を読んでおく

大企業向けローカルSEOの準備を整えるためのチェックリスト

大企業のマーケティング担当チームのメンバーや、大企業クライアントとの仕事を始めたい代理店の人は、次に示すチェックリストを確認し、頑張って1つずつチェックを入れていこう。

☑ 成功の定義

(KPI)
「実店舗への来客」「販売」「電話」「予約」といった指標の増加のように、どのような動きがあればブランドにとって成功と言えるのかを決定したか。

こうしたKPIを向上させられるなら、取り組みは本当の成功を生み出していると見なせる。

☑ 担当者の任命

(責任者)
ビジネスのローカル検索マーケティングに関連するすべての業務について、責任者を定めたか。

(権限と環境)
チームメンバーに必要な権限と重要文書の閲覧権を与え、ワークフローをまとめ、仕事の文書化のための環境を作ったか。

☑ データの正規化

(データ収集・承認)
「名称」「住所」「電話番号」「ウェブサイトのURL」「各拠点の営業時間」をまとめたスプレッドシートを作り、すべての主要部門から同意と承認を得たか。

(データ統合・正規化)
各拠点について情報の食い違いをすべて解消し、合意を得た単一のデータを作ったか。

(データ共有)
スプレッドシートは、「ローカルビジネスリスティング」「マーケティング」「ウェブサイト」「ソーシャルアウトリーチ」を管理するすべての関係者で共有しているか。

☑ ウェブサイトの最適化

(SEO)
キーワード調査の結果を、画像も含めてウェブサイトのタグや文章に反映させたか。

(連絡先情報)
各拠点の連絡先情報はすべて正確なものにして、サイトで簡単にアクセスできるようにしたか。

(構造化データ)
Schema.orgやJSON-LDなどで適切にマークアップし、できるだけ検索エンジンにもわかりやすいデータ構造にしたか。

☑ ウェブサイトの品質

(モバイル対応)
ウェブサイトは、ユーザーがデスクトップ・モバイル・タブレットのいずれを使用していても、ナビゲーションが容易で、使いやすく質の高い体験を提供しているか。

(音声検索)
オムニチャネルの検索環境には、車内や室内などさまざまな状況からの音声を通じた検索も含まれることを理解しているか。

(テクニカルSEO)
ウェブサイトに検索エンジンや消費者を疎外する技術は使われていないか。

(顧客ファースト)
顧客ファーストを進めているか。

☑ 追跡と分析

(トラフィック分析)
ウェブサイトへのトラフィックを追跡および分析するためのコントロール機能を最大限に実装したか。

(マーケティング分析)
Googleマイビジネスのリスティングからのクリック、サードパーティの記事からもたらされるトラフィック、ソーシャルメディアで共有しているコンテンツなど、ほかの形のマーケティングについても追跡と分析ができるようにしたか。

☑ コンテンツ公開の戦略

(基本コンテンツ)
基本ページ(ホーム、問い合わせ先、企業概要、ユーザーの声/レビュー)をしっかりと作り込み、各中核製品/サービスには最適化されたすばらしいページを作り、各拠点にはユニークな質の高いページを作ったか。

(コンテンツ戦略)
ブログ投稿、ホワイトペーパー、ケーススタディ、ソーシャルアウトリーチなど、さまざまな形で継続的に実施するコンテンツ公開の戦略を明確にしたか。

(コンテンツのローカライズ)
地域の文化やニーズにコンテンツを合わせるハイパーローカライズの計画を立てたか。

☑ 店舗検索ウィジェット

(店舗検索ウィジェット)
店舗検索ウィジェット(ストアロケーター)を実装したか。これは、それぞれの地域のニーズを考え抜いてそれに応えられるように構築した各拠点用のランディングページにユーザーをつなぐものだ。

(全店舗LPのインデックス促進)
各拠点のランディングページを検索エンジンが見つけてインデックスできるように、すべてのランディングページへのリンクを記載したHTML版のメニューを作成したか。

☑ 地域に合わせたリンクビルディング

(全体リンク獲得)
ブランドのオーソリティを構築するため、オーソリティの高い情報源からのリンク獲得を進めているか。

(個別リンク獲得)
業界だけなく各拠点特有の状況を反映した賢いリンクビルディングのチャンスをそれぞれの地域で積極的に求めているか。

☑ ガイドラインの順守

(ガイドライン)
ローカルリスティングの作成を予定している拠点について、「Googleに掲載するローカルビジネス情報のガイドライン」を順守していることを確認したか。たとえば次のようなことだ。

  • その拠点は(バーチャルオフィスやレンタル私書箱ではない)実在の店舗であり、当該拠点または顧客の拠点で、顧客に直接対応する業務を営んでいる

  • 拠点の名称はグーグルの規則に従っている

  • 複数の部門や複数の専門職(個人開業者)で構成されるビジネスであれば、そのようなリスティングの取り扱い方を理解している

(リスク)
Googleマイビジネスのリスティングの中に、基本的なガイドライン違反による停止のリスクを抱えているものはないか。

(その他のリスク)
ローカルSEOの落とし穴について、すべて回避策を学んだか。

☑ Googleマイビジネスを最大限に活用

(機能)
目標達成を手助けしてくれるGoogleマイビジネスの機能は、これから登場するものも含めて利用できるものをすべて最大限に活用しているか。

  • 投稿
  • 質問と回答
  • レビュー
  • 写真
  • メッセージ
  • 予約
  • ホームサービス広告(Local Service Ads)
  • など

☑ ローカルリスティングの増強

(プラットフォーム活用)
大手アグリゲーター(Infogroup、Acxiom、Localeze、Factual)や、SuperpagesやCitysearchのような主要ディレクトリに、ローカルリスティングを大規模に作成しているか(Moz Localなどのソフトウェアを使うのもいい)。

(分散データの一貫性管理)
こうした重要なプラットフォームに登録するデータを、一貫した正確なものにするように仕組みを作っているか。

☑ ローカルリスティングの監視

(運用と監視)
ローカルリスティングは、設定したら終わりというものではないことを知っているか。継続的に監視するサービスなどを活用して、データの正確性を維持できているか。

(リスク)
「ローカルビジネスのリスティングのデータを管理せず放置していると、問題が発生するリスクがある」ことを理解しているか ―― 信頼できないさまざまな第三者による入力や、どのようなプラットフォームでも普通に起こるデータフローによって、次第に質が低下していくおそれがある。

☑ 店舗内の戦略

(顧客対応体制)
顧客に接するスタッフ全員が、適切な顧客対応を身につけているか ―― ブランドの顧客サービスポリシーを実践し、よくある質問に回答し、場合によっては明確に定められた上位者に質問を引き継ぐなどして、オンラインで否定的なレビューがされないように苦情を解決するために必要なトレーニングを、彼らが受けているか。

(苦情受け付けフロー)
良い評判の構築と維持に最大限取り組んでいくため、消費者の苦情は「対面」「営業時間終了後の電話サービス」「テキストメッセージ」などで積極的に受けつけており、そのことを店舗内に掲示しているか。

☑ レビューの獲得

(レビューサイトでのレビュー獲得)
ブランドにとって極めて重要だと見なされるレビューサイトで、継続的にレビューを獲得していくための明確な戦略を策定しているか。また、そのプラットフォームのガイドラインを順守しているか。

(自社サイトでのレビュー獲得)
ウェブサイト上でもレビューとユーザーの声を獲得しているか。

☑ レビューの監視と対応

(レビューの監視)
寄せられるレビューはすべて監視し、各拠点に向けられている肯定的な感情と否定的な感情を両方とも認識しているか。

(NPS)
NPSに精通しているか。

(対応)
肯定的なレビューに対して感謝を示すプロセスを作っているか。

(対応)
否定的なレビューには、苦情を述べている顧客を失わないように対処し、新規顧客獲得の予算を不必要に消耗することを避け、評判と売り上げを守っているか。ブランドに肯定的な印象が生まれるように対応しているか。

(仕組み化)
大量のレビューに対応するためのソリューションを開発または購入しているか。

☑ ローカルなPR

(ローカルでのアウトリーチ体制)
サービスを提供する地域社会にローカルな足場を築き、コミュニティの文化にあわせてアウトリーチをカスタマイズする権限を、ブランドの各拠点に付与しているか。

(リンク・言及・クチコミ)
ブランドを構築するためのさまざまな形態の関与を模索しているか ―― 「後援」「奨学金」「ワークショップ」「カンファレンス」「ニュースへの登場」などによって、オンラインのリンク・ソーシャルメディアでの言及・オフラインでのクチコミマーケティングを進め、ブランド構築を推進しているか。

(アウトリーチ全般)
ブランド認知・ランキング・評価・収益への効果を最大化するべく、まとまりのあるアウトリーチをオンラインとオフラインで継続的に展開しているか。

☑ ソーシャルメディア

(プラットフォーム理解)
自社の顧客層に特に人気があり、ブランドにマッチしたソーシャルプラットフォームを把握しているか。

(リスニング)
ソーシャルリスニングを継続的に実施し、肯定的な感情や否定的な感情の発生を捉えて対処しているか。

(施策スタイル)
強引な売り込みではなく、共有をベースにしたソーシャルな考え方に取り組んでいるか。

☑ スパムへの備え

(認識と対応フローづくり)
ブランド、リスティング、レビューはスパム被害を受けるおそれがあることを認識し、スパム被害を受けた際にどのような方法で報告すればよいかも把握しているか。

(競合の状況把握と対策)
競合相手がスパム的な振る舞いによって市場で不当な優位性を得たらいつでも検知できるようにし、また、ガイドライン違反の報告を上げる手順を用意しているか ―― そうしたスパムには「虚偽の住所」「偽レビュー(肯定的なものと否定的なもの)」「リスティングのキーワードスタッフィング」などがある。

☑ ペイドメディア

(有料広告)
オンラインとオフライン双方のペイドメディアに賢く投資して、その戦略の成果を慎重に追跡、分析しているか ―― 手法には「オンラインのペイパークリック」「ラジオ」「テレビ」「屋外広告」「セールス電話」などがある。

(新規手法)
グーグルのホームサービス広告(Local Service Ads)のような、しかるべき新しい機会が登場すれば、調査をしているか。

☑ 開発/購入

(評価プロセス)
グーグルの「投稿」や「質問と回答」のような新しい機能をかなりの規模で管理する必要が生じた場合、新しい技術の開発や購入が必要かどうかを判断するプロセスを用意しているか。

(判断)
自社開発および既製ソリューション購入について、それぞれメリットとデメリットを比較検討する必要があることを知っているか。

☑ 競争のための差別化要因

以上の項目すべてにチェックが入ったならば、いよいよ、同じ市場でほかにどこも探求していない独自のセールスポイント(USP)の割り出しに着手できる。

  • ツール
  • ウィジェット
  • アプリ
  • 動画
  • マーケティングキャンペーン
  • ニュースになるような買収
  • 新しい提携

など、どのようなUSPであれ、その企てを成功させるには、競争と市場を詳しく調査して、ライバルがまだうまく満たしていないニーズを見つけ出す必要がある。そのニーズを満たせるなら、そのブランドは、何年間もほかをリードできる。

ここまで、大企業のローカルSEOには当てはまらないアドバイスと、ローカルSEOの準備を整えたい大企業ためのチェックリストを紹介してきた。後編となる次回は、筆者の住むカリフォルニア州を例に、地域特有のニーズに対して大企業はどのように対処すべきかを説明する。→後編を読む

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