【レポート】デジタルマーケターズサミット2018 Winter

真のOne to Oneマーケティングで売上拡大を実現する3つの分析軸とMAに必要な機能

企業に広がるキャンペーン自動最適化の取り組み
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顧客ごとにパーソナライズされたオファーやレコメンドを行う「One to Oneマーケティング」を実現するためには、

  • 顧客ターゲティング
  • パーソナライズされたオファー
  • 顧客に応じたタイミング

の3つを組み合わせて深く分析する「マーケティングオートメーション(MA)」が重要となる。

畑佐 拓哉氏
スプリームシステム株式会社
セールス&マーケティング部
シニアセールス
畑佐 拓哉氏

スプリームシステムの畑佐氏は、Web担当者フォーラムが開催したデジタルマーケターズサミット2018 Winterに登壇し、「売上拡大のためのOne to One。企業に広がるキャンペーン自動最適化の取り組み」と題して、One to Oneマーケティングを実現するためには何を行う必要があり、どのようなMAツールが必要かについて解説した。

One to Oneを実現していくことで売上拡大を実現できる

最初に畑佐氏は、なぜ「One to Oneマーケティング」が必要なのか説明した。顧客へのアプローチには、次の3つがある。

<アプローチ手法ごとのCV率(一例)>
  • ・一斉アプローチ ── 0.1%~0.5%
  • ・セグメントアプローチ ── 0.5%~4.2%
  • ・One to Oneアプローチ ── 3.5%~50.2%

畑佐氏は、「One to Oneが最もCVR率が高く、各顧客に最適な訴求を行うことができる」と説明する。実際にOne to Oneアプローチを導入した企業で、メール経由の売上が一斉メールの最大200%になった事例もあるという。

多くのMAツールは、基本的にタイミングだけを見てキャンペーンシナリオを進めている。

初回訪問や会員登録など顧客のアクションに合わせて自動的にメールなどでフォローするようになっているが、それだけでは離脱しそうな顧客などに対して最適なレコメンドを行うことができず、売上が頭打ちになってしまう(畑佐氏)

One to Oneマーケティングの実現に向けてどのような分析が必要か

One to Oneマーケティング実現のためには、次の3つを組み合わせた分析が重要となると畑佐氏は説く。

  1. 顧客をターゲティングし
  2. パーソナライズされたオファーを
  3. 顧客に応じたタイミングで

しかし、一般的なMAツールは分析の機能が弱く、これら3つの分析を実現するためには、BIツールやレコメンドツールと組み合わせているケースが多いという。

① 顧客ターゲティング

顧客を直接にターゲティングするためには、顧客軸で分析する必要がある。業種によって異なるがよく用いられるものとして次の3つの分析例がある。

  • 顧客ポートフォリオ
  • ファネル分析
  • データマイニング

一つ目は、「顧客ポートフォリオ」をもとにした分析だ。直近の購買や購買回数などによってセグメントを切ることは多くのMAツールでも行えるが、現在のランキングと1か月前のランキングを比較するようなポートフォリオの推移まで含めて分析できるMAツールは少なく、BIツールで出力して手作業で行うケースも多い。

「ファネル分析」では、離脱ポイントを調べることによって、セグメントに合わせたアプローチが可能になる。

さらに、顧客軸での分析の中で最も難しい「データマイニング」では、

  • 重回帰
  • ロジスティック回帰
  • 決定木
  • ランダムフォレスト
  • クラスタリング

などの統計学が用いられることになる。とはいえ、そうした知識や経験が豊富なマーケターは多くないだろう。そのため、これらの統計学の知識を持っていなくても、顧客ごとの購買予測金額などを出すことで、効率的なキャンペーン対象者のターゲティングができるツールを選ぶことが重要となる。

データマイニングによる顧客のターゲティング例
データマイニング

② パーソナライズされたオファー

パーソナライズされたオファーでは、顧客ごとに購入しそうな商品をお勧めするために、次の3つの分析方法がよく用いられる。

  • 商品の買い回りやリピート
  • 商品相関性
  • 行動相関性

「商品の買い回りやリピート」に関しては、これまで買っている商品の順番やリピート状況、カテゴリの多さから、次に購入しそうなものを分析する。

一方で「商品相関性」になると、

  • 顧客セグメントを指定
  • 商品階層や、購入回数(初期、直近、全期間など)、対象期間を指定
  • 重みづけを指定

して、次に何を購買しやすいかをスコアを付けて顧客ごとに導き出す。

さらに、Webでのアクセスログをもとに、次に購入しやすい商品をお勧めする「行動相関性」も使うことで、購買だけではないより精緻なパーソナライズされたレコメンドができる。

「商品相関性」分析による高度なターゲティング
「商品相関性」分析による高度なターゲティング

③ 顧客に応じたタイミング

顧客に応じたタイミングで情報を提供するにあたっては次のアプローチなどがある。

  • アクセスや来店、購買などの顧客イベント
  • 顧客のリピートタイミング分析

Webにアクセスした、来店したなどのタイミングを顧客別に分析したり、買い替えなど顧客別のリピート間隔を予測したりして、適切なタイミングで情報を提供するのだ。

One to Oneを実現できるMAツール

スプリームシステムは、ここまで説明したOne to Oneマーケティングの実現のために、BtoC向けのMAツール「Aimstar(エイムスター)」を開発・提供している。

最近のMAツールはクラウドでマルチテナント方式で提供されているため、安価ですぐに始めやすいが、「負荷のかかる処理や深い分析はできない」と畑佐氏は説明する。

一方で、Aimstarは、高負荷な分析も行うことができ、膨大な顧客データや購買データを活用して、One to Oneマーケティングを実現できるというのだ。

また、MAツールを14年間提供してきたノウハウを活かし、よく使われる分析・ターゲティング軸のテンプレートを100種類以上用意しており、これらを用いながら簡単に運用していくことができることも特長となっている。

「総合通販」「単品通販」「クレジット」「アパレル」「デジタルコンテンツ」「旅行」の6業種に対しては特に実績も多く、業種別に必要なシナリオ作成のためのテンプレートプリセットを提供している。もちろんシナリオが増加して顧客に対するメールが過多にならないように、キャンペーン制御の仕組みも備えている。

ただし、マーケターが分析結果をもとに企画し、ターゲティングしていく仮説検証型分析だけでは、精度と信頼性に頭打ちが発生する。最近では機械学習を用いた分析やキャンペーンの自動化に取り組む企業も増えてきている。顧客の状態をもとに、もっとも効果見込の高くなるキャンペーンを自動生成するのだ。

機械学習によるキャンペーン最適化

最後に畑佐氏は、オムニチャネルでの近未来型One to Oneも実現していると説明し、「Moptar」という実店舗での動線をセンサーなどを使って分析するサービスも提供していることを明かした。

店内のどの商品エリアに滞留し、どの商品に手を伸ばしたか、といったデータを高精度に取得する。そのデータはリアルタイムに店内でのデジタルサイネージによるOne to One広告の他、MAに連携し退店後にメールやアプリなどでの商品レコメンドに利用する。Webのカート落ちと同様に、商品に興味があるけど購入に至らなかった顧客へのOne to Oneアプローチが可能になるオムニチャネルの施策だ。

ECだけに限らず、実店舗などでもお客様の動向をきちんと確認して、分析できるようにしていくことで、今後もOne to Oneのマーケティングオートメーションを追求していきたいと考えています(畑佐氏)

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