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アフィリエイトリンクのSEO的価値を高める4つの方法

アフィリエイトプログラムをさらに活用してSEO効果を得る方法を紹介しよう。

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この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、SEOmozの見解を反映しているとは限らない。

オンラインの世界では、事業の収入源としてアフィリエイトプログラムからのトラフィックや売上が大きな割合を占める業界がたくさんある。ギャンブル業などがいい例だが、こうした業種に身を置いているなら、アフィリエイトプログラムを最適化することでSEO的な見地からより多くの価値が引き出せる可能性に恵まれているとも言える。この記事では、使えるテクニックのいくつかを紹介し、その利点と潜在的なリスクの両方を説明しよう。

まず、こうしたテクニックに多少のリスクが伴う理由について軽く触れておこう。グーグルは従来から、アフィリエイトベースとみられるリンクに対して、価値を与えないようにしてきた。そこで僕は、グーグルのウェブマスター向け公式ガイドラインでアフィリエイトリンクに関する部分について徹底的に調べてみたけれど、結局、リンクよりもコンテンツについての説明に重点を置いているこのページしか見つからなかった。でも、エリック・エンゲ氏がマット・カッツ氏にインタビューした記事で、こんな記述を見つけた。

エリック・エンゲ氏: アフィリエイトリンクを見つけたとき、Googlebotはそのリンクを支持票だとみなすのだろうか、それとも広告だと判断するのだろうか。

マット・カッツ氏: 一般論として、われわれはこのようなリンクを適切に扱いたいと考えている。多くの場合、そういったリンクは本質的に金銭が動機になっていることを意味しているので、普通はそうしたリンクを支持票だとみなすことはない。

要するにウェブサイトがそういったリンクを載せているのは、それによって何らかの金銭的な見返り得られるから、つまり、誰かがそのリンクを使って製品を購入すれば手数料が得られるなどといった理由に過ぎないというわけだ。だから、グーグルはそうしたリンクを人によってきちんと評価された結果だとは見なさない。

アフィリエイトリンクをどう評価すべきかについてはさまざまな議論があるだろうけれど、それはこの記事の争点ではない。ちゃんとわかっておいてほしいのは、グーグルはアフィリエイトリンクについて、人による評価を示すものとは見なさない傾向があるから、そういったリンクをどのように使用して最適化するかには、十分注意を払う必要があるということだ。

では、アフィリエイトプログラムを最適化して、そのリンクからSEO的な利益を得るためのアイデアを4つ披露しよう。

1.貢献度の高いアフィリエイターに専用のランディングページを用意する

僕はこのテクニックがとても気に入っている。要は、SEO的な価値、そしてトラフィックという観点から、アフィリエイターの中で誰が貢献度の高い人に注目し、その人たちが利用できるように、君のドメイン名上に専用のランディングページを作るやり方だ。カテゴリや製品ページのような深い階層のページについても、同じように専用のページにリンクできるようにすることもできる。

たとえば、仮にSEOmozのアフィリエイトプログラムでこれをやるとしたら、PROへのランディングページの、僕専用のアドレスはこんなふうになるだろう。

www.seomoz.org/pro/paddy

このURLは、最後に僕専用の「/paddy」がついている以外は、ふつうのURLと同じだ。だからユーザー側からみれば、違いには気づかないし、体験に差はない。

こうしたユーザーごとのURLのために大量の複製コンテンツページを抱え込んでしまうという問題を避けるには、「link rel="canonical"」によるURLの正規化を行うといい。「www.seomoz.org/pro/paddy」というアフィリエイトURLで表示された場合には、「www.seomoz.org/pro」を指定するURL正規化タグをそのページのHTMLに埋め込むんだ。もし「link rel="canonical"」についてあまり詳しくないのなら、リンゼイが書いたこの記事を読むといいだろう。

こうすることでGoogleに対して、「“/paddyページ”は“/proページ”の複製なので、インデックス化せずに、リンクやオーソリティはすべて“/proページ”に渡してくれ」と伝えることができる。また、/paddyページが検索結果に表示されることもなくなる。

すでに述べたように、これは貢献度の高いアフィリエイターを対象にするように勧めたい。というのは、設定がちょっとばかり面倒だからなんだ。ただし、これに時間を割いてくれる優秀な開発者がいるなら、いずれはアフィリエイト・ネットワーク全体にひろげるのもいい。

2.アフィリエイトが適切なページに確実にリンクするようにする

最近目にした事例について話をしよう。競争の激しい業界に身を置くある大手マーチャントは、アフィリエイトプログラムを社内の担当者に任せていた。ただし、そのプログラム自体は結構前からやっていたものだ。その間に、マーチャントのWebサイトはURLの構造面で何度か変更を加えていて、アフィリエイトサイトの中には古いURLにリンクを張ったままのところもあった。

リダイレクトがきちんと設定されているならあまり問題にならないのだが、残念なことに、このマーチャントのサイトは、URL構造の変更を何度か行っており、その中でリダイレクト処理が適切に実施されなかったことがあった。アフィリエイトサイトからこのマーチャントのサイトには、次のようにリンクが張られていた。

アフィリエイトリンク先www.client.com/category-name/
302リダイレクト先www.client.com/keyword-category-name/
301リダイレクト先www.client.com/optimsed-keyword-category-name/

さて、どこに問題があるのだろうか。この厄介な302リダイレクトが、リンクジュースを新しいバージョンのURLに渡すことを妨げているんだ。これは、複数の開発者やSEO業者が同じサイトで長期間にわたって作業する場合によく起きる問題の1つだ。最初のURL変更では、301ではなく302リダイレクトを使用することになっていた。それから、別のSEO業者がURLをキーワードに合わせて最適化する作業をすることになって、以前どんな風にやっていたかに気づかず、301を使用するというわけだ。

少し分析すると、600件程のリンクが適切にリダイレクトされていない古いURLに張られていることが判明した。どれも簡単に連絡できて問題を修正できるアフィリエイターからのものだった。

付き合いの長いアフィリエイターが、何度もリダイレクトされる最初期のURLに今でもリンクしていて、その1つはちゃんと価値を引き渡してくれない302リダイレクトであるということに、このマーチャントは気づいていなかった。そこで僕らは、2つのアドバイスをした。

  1. 302リダイレクトを301リダイレクトに変更して、値が最新版のページに引き渡せるようにする。

  2. アフィリエイターすべてに連絡して、URLの最新版へのリンクに更新するよう依頼する。面倒臭がられる場合もあるだろうが、このように何度もリダイレクトが繰り返されるページにリンクしていると、トラッキングコードが除かれてしまい、売上として評価されない可能性もあることを指摘すれば、喜んで直してくれるはずだ。

用語集
Googlebot / HTML / SEO / アフィリエイト / インデックス / キャンペーン / クリック率 / ドメイン名 / リンク / 検索エンジン / 被リンク

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