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52万5600通りの指標からプロが選ぶリンクの価値判断基準

PageRank? リンク人気? キーワードのランキング? リンクの価値は一体何で計ればいいのだろうか。

どう? このタイトル。これで「年間最優秀タイトル賞」(せめてRENTみたいにトニー賞だけでも)を取れないんだったら、僕はもう知らない。いや、まじめな話、僕は多くの人がこの疑問を持っていることに気づいたんだ。リンクの質や正確さはどうやって測定すればいいんだろう、ってね。どうしてかって? それは、「このリンクにいくら払わなければいけないんだ?」とか「どうして競争相手のランクはあんなに高いんだ?」とか「どのリンクをキャンペーンのターゲットにしたらいいんだ?」といった質問に答えるためさ。いやあ、今日はラッキーな日だよ。

以下に示したのが僕がリンクを測定する方法だ。これで全部というわけじゃないけれど、おそらくみんなが必要としているよりも、はるかに詳しい情報が得られるはずだ。まずは、まずは最も重要な要素から、僕のやり方を順に見ていこう。

リンク価値を決める最も重要な要素

  1. 自分が上位ランクに入りたいと考えている語/フレーズで、リンク元ページは何位に入っているか?
    もし、「sliced bread」(スライスしたパン)という検索フレーズでGoogle検索の1位を獲得したいと思っていて、リンク元ページが1位だとしたら、これをどう考えればいいだろうか? それは、最も価値あるリンクを獲得できているってことなんだ。だいたい25位から30位ぐらいまでに入っていれば、まだまだ価値の高いリンクを得ていると言える。

  2. タイトルタグ内にある、1つないし2つの重要かつ競争性の高いキーワードに関して、リンク元ページが何位に入っているか?
    これを見ると、検索エンジンがそのページについて、全体的なリンクジュースと評価を与えているか、はっきりとわかる。全体として、どれくらいのリンク価値を獲得できているのか把握するのにも良い方法だ。

  3. リンク元ドメイン名にあるコンテンツは、各ページのタイトルタグにある競争性の高いキーワードに関して、概ね何位に入っているか?
    上で見てきたように、僕らはそのドメイン名にあるページについて、検索エンジンがどれくらい好意的に見ているかを見極めようとしているんだ。各ページが概ね検索結果の上位20位以内に入っていれば、検索エンジンがそのドメイン名の価値をかなり高く評価していると安心して構わないし、そうしたドメイン名から得るリンクは、かなりの価値をもたらしてくれる。

  4. リンク元サイトが、ブローカーの販売したリンクを持ち込まないか?
    時おり入ってくる有料リンクや広告リンクなら気にしないけれど、あるドメイン名の各ページに、大手リンクブローカーからリンクが張ってあったら要注意だ。下手をすると、そのサイトはリンクジュースを渡せなくなる可能性がある。これは実際、質が低く操作的なリンクすべてに当てはまる。僕らにわかるんだから、Googleがいつかそれを見破る可能性だってあるよね。

  5. リンク元ページ/サイトと自分のターゲットページの関連性は何?
    この質問に答えるには、潜在的なリンク元ページとそのドメイン名それぞれを訪れるユーザーをじっくりと調べなければならない。主題の関連性が高ければ、そのリンクはより多くの意味的価値とトピックに特化した価値をもたらしてくれる。

リンクの二次的価値を決める要素

  1. 高いランクを獲得している競合へのリンク
    これは、必ずしも直接的な価値を示すものじゃないが、良い徴候だと言える。競合がリンクの強みに基づいて上位ランクを得ているのは明らかなので、そのソースを調べれば、競合相手がどこから価値を引き出しているか洞察できる。

  2. ページの強さ
    ページの強さを調べるPage Strength SEO Toolで出るのはSEOmozが独自に定めた社内の測定基準なので、たしかに絶対確実というわけではないし、細かな数字については無視するようお薦めするけど、出てくるデータは便利だし間違いなく有用だ。WikipediaやDMOZからたくさんリンクを得ていて、そのサイトのPageRank値が高く、被リンクやブログリンクも多いのならば、そのサイトにリンクを獲得する価値が、何かしらあるのは明らかだろう。ここでは、数字のスコアではなく、データに基づいて判断することが重要だ。たとえば、PageRankの値が「4.5/10」だとしても、プロのSEOにとって大した意味を成さない。

  3. ドメイン名のPageRank
    たしかに僕みたいなPageRank嫌いがこんなことを声高に言うのは変だとわかってる。でも、これこそ僕が追究していることなんだ。僕は通常、ペナリティを受けていないと確認し、全体的なリンクの成果を判断するためドメイン名のPageRankを調べる。PageRankが6/10のドメイン名は、明らかにある程度のリンク人気と敬意を獲得しており、PageRankが2/10とかPageRank値を取得できなければ赤信号、0/10だったらそのドメイン名はできたばかりか、まったく見えないドメイン名だとわかる。

  4. (Yahoo!経由の)ページに対するリンク
    リンク評価のためにドメイン名のPageRankを調べる反面、僕は特定のページも見る。というのは、その特定のページとドメイン名のつながりが深いのか、それとも実際はほとんど関わりがないのかってことを知りたいからなんだ。そのページは、他のサイトが参照するページなのかってことを判断したいんだ。この両方がわかると、潜在的な価値が見えてくるんだよ。

  5. Technorati(あるいはGoogleブログ検索)経由のドメイン名に対するリンク
    TechnoratiGoogleブログ検索のリンクデータを見ることで、「過去数か月の間に新しいリンクをたくさん獲得しているか」とか、「PageRankなどのリンクデータが示すよりも優れたサイトとなる可能性はあるか」といった傾向がわかる。

リンク価値の評価であまり重要ではない要素

  1. (Yahoo!経由の)ドメイン名に対するリンク
    これらはまったくの役立たずではないが、このリンクの数は、単一ドメイン名から発生した大量のリンクも数えることが多いため、読み誤ってしまう可能性がある。

  2. Alexaのランキング
    実際的に見て、これはあらゆる面で無意味だ。なぜなら、Alexaのデータは加工されていて不正確なので、リンク入手という点ではまったく意味を成さない。

  3. ページのPageRank値
    各ページのPageRank値に関しては、新しめのページにPageRank値0が付き、有用なページでもわずか1から3という値になる例があまりに多いため、特定ページのPageRank値にこだわるのは賢明なことだとは思えない。それよりも、ドメイン名と自分のページに集まる関心に注意を払った方がましだ。

  4. DMOZに掲載されること
    僕は、なぜみんながこれを気にするのか、良くわからない。けれども、これは一部の人が使っていると称する測定基準なんだ。僕らは、妥当性と長期性を判断する方法として、Page Strengthツールでしか計測しない。ただ正直なところ、リンクの価値を計るのに有用だとは言えないかな。

  5. ページ内に置いた外部リンクの数
    外部リンク数が150を超えていて、それら全部をGooglebotが辿れないんじゃないかと不安を覚える人以外は、各リンクが受け渡すPageRankの量について心配するなんて、すごく時代遅れの考え方だ。アンカーテキストや信頼性の値など、リンクがもたらすすべての肯定的な要素を得ているのだから、無闇に焦らないことだ。

リンク購入を考える際に検討しておきたい測定基準がほかにもあれば、是非聞かせてほしい。

用語集
Googlebot / PageRank / SEO / アンカーテキスト / キャンペーン / ドメイン名 / リンク / 外部リンク / 検索エンジン / 被リンク / 関連性
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