なるほど!アクセス解析ケーススタディ

アクセス解析は訪問者の動線を見極めるために/ニーゼロワークス+Visionalist

なるほど! アクセス解析ケーススタディ

ニーゼロワークス/株式会社パソナユース
Powered by Visionalist/株式会社デジタルフォレスト

野本 幹彦(フリーライター)

訪問者の動線を見極めるために導入
ユーザー傾向を知るためにも活用したい

株式会社パソナユース 会社概要

  • 設立:2004年4月28日
  • 資本金:6,500万円
  • 事業内容:新卒、第二新卒に特化した人材派遣及び人材紹介、ウェブ求人広告など。

ニーゼロワークス サイト概要

ニーゼロワークス

http://www.20works.jp/

若年層や第二新卒に特化した転職サイト。コラムなどの読み物や転職マニュアル、履歴書の書き方などのコンテンツも充実している。2006年7月1日にグループ会社のパソナオンとパソナアイが事業統合し、新たにパソナユースとしてスタートした。

20代に向けた転職サイトを同世代のメンバーで企画

パソナユース(旧パソナアイ)は、さまざまな業種に対して人材サービスを行っているパソナグループの新たなウェブ事業を行う会社として2004年11月に設立されている。代表取締役の長谷川智紀氏は26歳と若く、社員も20代を中心とした若いメンバーで構成されている。そのパソナユースが設立後の準備期間を経て2005年2月に開設したのが「ニーゼロワークス」だ。では、なぜ20代に特化した転職サイトを作ろうと考えたのだろうか。

「若年層や第二新卒の転職が多い中、多くの転職サイトではターゲットを絞らずに運営されています。そこで、ニーゼロワークスでは、若い年代に絞った転職情報サイトを同じ20代のメンバーで作り、同世代向けのメッセージが伝わりやすいサイトにしようという考えから生まれました」と小田氏はいう。未経験者が多いと考えられる若年層に対して、企業のニーズはどのようなものなのだろうか。

小田亮太氏(株式会社パソナユース スタッフィング部)
小田亮太氏(株式会社パソナユース スタッフィング部)

「掲載する企業も、これから伸びていくような成長企業をターゲットにしています。成長企業の中には、知名度がなくて他の転職サイトでは埋もれてしまい、応募を獲得できないケースも多く、これらの企業が若い人材を求めていくことを支援していくことを目指しています」

「若い人向けなので、文字ばかりだと読みにくいということも考え、写真を多く使うようにしています。最も安価な掲載プランでも最低5枚は載せていますね。文字よりも写真のほうが多くの情報を伝えやすいですし、会社の雰囲気も伝わります。また、元気に感じられる色とデザインを心がけ、赤を基調にしています」

このような工夫の最も大きな特徴が「感覚検索」と呼ばれる機能だ。これは、業種や年収などの条件を細かく入力していくのではなく、ボタンなどの簡単な操作で合致した求人情報が入れ替わるような検索が行えるというもの。

「若年層では経験が浅い人が多いので、自分のキャリアを把握できていない場合が多いでしょう。地域や職種/業種をワンボタンで選択していくだけで検索できるような仕組みが必要だと考えて、感覚検索を作りました(図1)」

図1 ビジュアル中心の感覚検索
図1 ビジュアル中心の感覚検索では、マウス操作だけで希望の職場を簡単に探すことができる。会員登録すれば、気になる情報をブックマークして後で確認できる。

複数のツールを試して目的の機能をもつツールを選択

パソナユースでは、ニーゼロワークスの開設当初は、まだアクセス解析ツールを導入していなかった。小田氏によれば、「開設準備や求人掲載企業の獲得などに追われていたため、そこまで手が回らなかった」とのことだが、求人掲載企業に対してサイトのデータを提示する必要も出てきたため、最初はサーバーログ型のアクセス解析ツールを導入している。「掲載企業にデータとして提示するといっても、基本的なPVやユニークユーザー数を示せばよいので、そのためのツールを購入しました。しかし、次第にサイトの現状を把握することが課題となり、そのためのツールを導入する必要性が出てきました」

最初に使っていたアクセス解析ツールでは訪問者の動線を把握することができず、新規コンテンツや求人広告への誘導がうまくいっているかを確認したくても、ユーザーの離脱率を調べることができなかった。そこで、“訪問者の動線をわかりやすく見ることができる”ことを最優先にアクセス解析ツールを探し、2005年8月に導入したのがVisionalistである。「ウェブなどで調べて資料を取り寄せたり、セミナーに参加したりして、いくつかの候補を絞り込んでいきました。基本的な機能はどのツールも満たしているので、サイト内の動線をしっかり把握できるツールということで採用したのがVisionalistです。動線を見やすいツリー状に表示できるということが選択の大きなポイントでしたね(図2)」

図2 サイト訪問者の動線を把握するのに便利なページ遷移割合機能。
図2 サイト訪問者の動線を把握するのに便利なページ遷移割合機能。起点としたページからの訪問者の経路や離脱の動きを簡単に把握できる。

Visionalistには、複数のバージョンがあり、低PVのサイト向けから大規模サイト向けまで7つの製品がある。ニーゼロワークスで採用されたのはその中間となるASPタイプの通常版だ。ニーゼロワークスにとっては、このバージョンが最も適していると判断したと小田氏はいう。「価格と機能のバランスが最も適しているのがVisionalistですね。“安ければよい”というわけではなく、多機能であればよいというものでもない。Visionalistは、機能が足りないわけでも多すぎるわけでもなく、ちょうどよいという印象を持っています。高機能なバージョンもあるようですが、現時点ではサイトの規模が大きくなってもバージョンアップすることは考えていません。ただ、SEOの機能などが今以上に必要になったときには、上位のVisionalist SEOに変えることはあるかもしれませんね」

履歴書登録率を2割向上させ求人応募の増加に成功

ニーゼロワークスは転職サイトであるため、訪問者を求人応募へと導くことが目的となる。そのために訪問者の動線を把握するツールが必要であったのだが、効果は生まれたのだろうか。

「訪問者がさまざまなページに移動するような行動をとっていれば、それだけ離脱率も高くなることになります。なるべく応募までのプロセスを短くしなければならないことが動線を把握することでわかってきたので、ページ構成に手を入れてきました。たとえば、求人応募のためには履歴書を登録する必要があるのですが、ここで離脱する訪問者が多いので、2ページのものを1ページにするなど、履歴書登録のページ数を少なくするようにしました。これによって2割程度は登録率が上がったと感じています」

動線把握以外にも、使っているうちに効果を上げている機能がいくつかあるというが、その中でも役に立ったのが「クリック・アット・グランス」(図3)という機能だ。「クリック・アット・グランスは、実際のウェブページと同じレイアウトのままバナーなどのクリック率を表示してくれる機能です。最初は何となく眺めていただけだったのですが、有料広告や特集記事などを置く場所によってクリック率が変わってくることが把握できるようになったので、これらのバナーの商品化や料金設定に役立てています。クリック率を考えたレイアウトになるようにデザインを変更するときにも便利ですね」

図3 クリック・アット・グランス
図3 クリック・アット・グランスでは、実際のウェブページ上にバナーやリンクのクリック率(コンバージョン率)を色付きで表示する。

使い始めてすぐに操作に慣れサポートにも満足

小田氏がマーケティング担当となったのはサイト開設の後で、それまでは別の部署で働いていたという。「最初からウェブ周りに強かったわけでも、アクセス解析ツールに精通しているというわけでもありませんでした」という状態で、初めての本格的なアクセス解析ツールの操作に不安はなかったのだろうか。

「少人数制の初心者向け教育コースがあるという話もVisionalistの営業担当から聞いていたので、最初はそれを受けてみようと思っていました。しかし、使いながら覚えるという感じで、基本的な使い方についてはすぐに習得できました。使っているうちに疑問が出てくることもあるのですが、疑問が出るたびにサポートセンターに問い合わせているので、特に問題はありません」

「サポート体制にも非常に満足しています。ニーゼロワークスでは、内部だけでなく、お客様である掲載企業にも解析結果を見せなければならないので、データが何日も取れないような事態だけは困ります。サポートセンターはその日のうちに対応してもらえるし、電話をすれば必ず担当の人に出てきてもらえるので、サポート面でストレスを感じるということはありません。使っていてわからないことについても、たとえば、メルマガからの訪問者を計測するためにはどうしたらよいのかというようなときも、具体的な指示をいただきました」

ユーザーの意見によって使いやすさが向上

Visionalistを使っていて、小田氏が特に感じるのは、常に利用者の意見を聞き入れる姿勢をもっている点だという。その結果、機能追加や使い勝手の向上が何度も施されてきているという。

「先ほど話したクリック・アット・グランスの機能も、導入当初はなかったのですが、他のユーザーからの要望で導入されるようになったと聞いています。このような大きな機能追加だけでなく、細かな操作性などについても、意見を出すと改善されるようなことが何度かありました。日常的に現場で利用している担当者としては非常にうれしいですね」「最近では、Excelと連携してツールバーのボタン1つでデータを取り出せる機能が追加されたのが便利です(図4)。部内報告の際に渡す、Excelデータを作成する手間が省けるのは非常に助かりますね」

図4 Visionalistで測定したデータをExcelにインポートできるエクセルクライアント機能。
図4 Visionalistで測定したデータをExcelにインポートできるエクセルクライアント機能。あらかじめテンプレートを作っておけば、レポート作成にかかる手間を短縮できる。

何をするかを基準にしてツールを選ぶことが重要

最後に、これからアクセス解析ツールの導入を考えている人へのアドバイスを伺った。

「ウェブサイトに何らかの課題があるのならば、その課題に強いアクセス解析ツールを選ぶことが、運用後のコストパフォーマンスを上げるコツだと思います。どのアクセス解析ツールも基本的な部分に差はないので、“知りたいこと”がわかるツールがやはり一番ですよね。導入前に講習に行ったり、営業担当者と直接話したりして対応などを数多くチェックすることも重要です。ツールは入れたら終わりではなく、その後の営業担当者やサポートセンターとのやり取りも必要となってきますから、ツールの機能表を見比べて選ぶのは、あまりオススメできません。そのような見方ではツール単独の評価しかできないので、ツールを使って何をしたいかをハッキリさせて、それを基準に選んでいくべきだと思います」

「この7月にグループ会社で新卒や第二新卒関連の人材派遣や紹介を行っているパソナオンと経営統合したので、今後は第二新卒向けのサービスラインナップをもっと拡げていきたいですね。これまでは転職に特化していましたが、これからは若年層の人材サービスのニーズにも応えていきます。アクセス解析に関しては、データの数を追っていくだけでなく、どのような人が集まっているのかがもっとわかるように、サイト作りやコンテンツ作りを工夫していきたいと思っています」

パソナアイの選んだアクセス解析

ウェブ広告分析やSEO対策も行え
サイトの規模や目的に応じて選べる

Visionalist(株式会社デジタルフォレスト)
http://www.visionalist.com/

Visionalistは、通常版をはじめ、低PV層向けの「Plus+」、大規模サイト向けの「Mega」、大規模サイト向けで3種類のログ取得方式に対応した「エンタープライズ」など、目的や規模に合わせた7種類の製品が用意されている。

Visionalistの大きな特徴は、起点としたページからの訪問者の行動をツリー状でわかりやすく表示でき、起点ページや終点ページを切り替えて知りたい情報を即座に把握できるところだ。どのページで何割/何人のユーザーが離脱しているかや目的のページにどの程度たどり着いているかがシンプルでわかりやすいため、サイトの問題点やデザイン構造の見直しに役立てることができる。また、製品コンセプトとして、単なるアクセスを解析するためだけのツールではなく、オンライン広告分析やSEOも含めた「ウェブマーケティング分析ソリューション」を掲げており、複合的な分析ができることも特徴となっている。広告分析とページ遷移を組み合わせて多角的に広告媒体選定に役立てたり、検索ワードを分析した結果からSEO対策を取ったりできる。新しく導入されているKPI(Key Performance Indicator)レポート機能も、複数の要素からサイトの問題点や運営方針決定を見ることができる多角的な分析機能となっている。

Visionalistの利用料金

▼Visionalist

月間PV数上限月額料金(税込)
15万PV52,500円
30万PV105,000円
60万PV157,500円
・・・・・・
2000万PV1,428,000円
※最短利用期間6か月、初期費用50,000円

▼Visionalist Plus+

月間PV数上限月額料金(税込)
1万PV5,250円
3万PV10,500円
6万PV21,000円
※最短利用期間12か月、初期登録費用一律5,000円

▼Visionalist SEO

月間PV数上限月額料金(税込)
15万PV78,750円
30万PV157,500円
60万PV236,250円
・・・・・・
2000万PV2,142,000円
※初期費用50,000円

上記以外の製品、「Visionalistモバイル解析」「Visionalist Mega」「Visionalistエンタープライズ」「Visionalist Web Service」についてはウェブサイトを参照。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウ vol.1』掲載の記事です。

※社名、所属部署、利用サービス、価格など、この記事内に記載の内容は、取材当時または記事初出当時(2006年7月)のものです。

この記事が役に立ったらシェア!
みんなが読んでるWeb担メルマガで、あなたも最新情報をチェック
  • SEOやデジタルマーケの最新情報をゲット
  • 事例やインタビューも見逃さない
  • 要チェックのセミナー情報も届く
みんなが読んでるWeb担メルマガで、あなたも最新情報をチェック
  • SEOやデジタルマーケの最新情報をゲット
  • 事例やインタビューも見逃さない
  • 要チェックのセミナー情報も届く

Web業界の転職情報

もっと見る
Sponsored by

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

CGM
主にインターネット上で消費者が書き込むことで内容が生成されていくメディアのこと。 ...→用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]