なるほど!アクセス解析ケーススタディ

やりっ放しマーケではなくPDCAを継続するために社内委員会で“追い込む”/プロアクティブのガシー・レンカーのアクセス解析事例

Webマーケティングの鉄則はPDCAをいかに速く回すか。そのためには「やりっ放し」にしない仕組みが必要
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Webマーケティングの鉄則は、PDCAをちゃんと回すこと。そのためには「やりっ放し」にしない仕組みが必要ですし、アクセス解析で正確なデータが得られなければなりません。解析ツールはそういう視点で選びました。

今回のアクセス解析導入事例

こう語るのは、ニキビケア用品「プロアクティブ」などを販売するガシー・レンカー・ジャパン株式会社 デジタル・マーケティング部の植山氏だ。

個人向けに美容商品を通信販売する同社にとって、Webサイトは重要な販売チャネルになっている。そのWebで的確に見込み客を集め、コンバージョン(商品購入)を最適化するために必要となるのが、アクセス解析だ。

同社はアクセス解析ツールの導入にあたってどんな要因を重視したのか、また導入後にどのように活用しているのかを伺った。

集客の柱は「テレビCM」→「ブランド名検索」→「公式サイト」

植山周志氏
植山 周志 氏
ガシー・レンカー・ジャパン株式会社
デジタル・マーケティング部
オペレーションズマネージャー

ガシー・レンカー・ジャパンは、ニキビケア用品として知名度の高い「プロアクティブ」を筆頭に、ヘアケア用クリームやミネラルファンデーションなど、主に女性をターゲットにした美容商品の通信販売をビジネスの柱としている。

テレビCMを放送し、それで商品を知ったお客が電話やWebサイトで注文するという流れだが、ここ数年はWebサイトの売上が伸びているという。

5年ほど前までは、電話でご注文いただくお客様が7割でしたが、現在はWeb経由が7割と逆転しました。また、Webサイトへのアクセスは今のところPCとモバイルが半々ですが、スマートフォンの伸びが著しくて今後はさらにモバイルが増えると見ています。

テレビCMを見て、すぐにスマートフォンで検索してWebサイトにアクセスするという行動が顕著に表れていますね。ただし、コンバージョン率は依然としてPCのほうが高いです。

商品ごとに公式サイトがあり、新規のお客様に対しては商品の購入とそのための会員登録、既存のお客様に対しては定期購入とサポートの機能を提供しています」(植山氏)

個人のお客が相手のダイレクトマーケティングでは、プロモーションとその効果測定が重要だ。そのためのツールとして同社が導入したアクセス解析ツールは、アドビシステムズのSiteCatalystだった。

PCサイトとモバイルサイトの解析を1つに統合

導入前の課題
  • PCサイトとモバイルサイトの解析ツールが異なっており、同じ指標で分析しにくかった

  • 自社システムで発行するトラッキングコードとのひも付けができなかった

藤田恒氏
藤田 恒 氏
ガシー・レンカー・ジャパン株式会社
デジタル・マーケティング部
オペレーションズマネージャー

ガシー・レンカー・ジャパンがSiteCatalystを導入したのは、2011年12月。それ以前は、別のビーコン型アクセス解析ツールを使っていたが、モバイルサイトではサーバー仕様の都合でそのツールが使えなかったため、モバイルサイト向けにまた別のツールを導入していた。そして、これが課題になっていた。

同社でアクセス解析を担当する藤田氏は、SiteCatalyst導入の効果は大きかったと語る。

以前はPCサイトとモバイルサイトで解析ツールが異なっていたため、同じロジックで分析や評価できませんでした。PCもモバイルもそれなりのアクセス数がありますから、どちらか一方を重視すわけにはいきません。2つのツールを駆使しながら全体のアクセス状況を把握するために、手間と時間がかかっていました。

他の解析ツールの導入を検討したところ、SiteCatalystならPCとモバイルが統合できて、機能的にも不足はない。また、ちょうど米国本社でも導入していて評価も高かったので導入を決めました。

導入による大きな改善の1つは、システム連携ができるようになったことです。現在、広告用の媒体名称などがひも付くトラッキングIDを自社システムから発行しています。SiteCatalystだとそれを利用できて、媒体ごとのデータを簡単に抽出できるので、広告テストに重宝しています

また、ファーストタッチとラストタッチを取得して間接効果も把握できるので、集客施策のPDCAを回すためにもなくてはならないツールです」(藤田氏)

他にも、トラッキングIDを使うと結果をすぐに引き出せるなど、必要なデータへのアクセスのしやすさや使い勝手のよさを感じているという藤田氏。さらに、米国本社と同じツールを使うことで、レポートや各データに基づいた意思疎通がしやすくなったという。

解析結果がデイリーで把握できますし、必要なデータを入手するための手間も確実に減りました。テスト結果もすぐわかるので、意思決定のスピードも速くなりました」(藤田氏)

有効なPDCAには信頼できるアクセス解析が必須

植山周志氏

植山氏の担当は、Web施策やキャンペーンの企画と実行、さらに予算管理も行う。自ら「デジタルマーケティングを良くするためにはなんでもやる」というように、その役割は幅広い。

ガシー・レンカー・ジャパンでは、Webを非常に重要視している。外資系らしく数字が求められるが、判断は合理的で経営陣のWebに対する理解もあるため、Web担当者としてやりやすい環境だと植山氏はいう。

弊社には営業部がありません。お客様に対しては、テレビCMをはじめとする広告媒体やWebを通じてリーチします。われわれデジタル・マーケティング部が営業の役割も担っているともいえます。

経営陣からも『予算を減らしたいとは考えていない。売れるならどんどん投資したい』といわれています。業績がいいからできる話ではありますが、もちろんいい加減にやって成果が出るわけではありません。投資以上の利益を上げるには綿密な計画が必要で、悪くても赤字にはならない施策を、練りに練って考えています。そのために、小さくテストをして、うまくいったら大きく展開するというPDCAを徹底しています」(植山氏)

Webマーケティングの鉄則である「PDCA」(計画→実行→検証→改善)サイクルでは、ユーザーの反応を見ながら改善を繰り返す。しかし、その重要さは皆が認めるものの、しっかりと継続するのは簡単ではない。そこで植山氏が考えたのは、社内で定例ミーティングを行うことだった。

Webサイトでも広告でも、運用の鍵はPDCAをきちんと回すことです。しかし、計画を立てて実行したはいいけど、そのままやりっ放しになることも多いですよね。そこで私は、社内でSEO委員会とバナー委員会という隔週の定例ミーティングをやっています。同じく藤田は、リテンション委員会を担当しています。

このミーティングは、PDCAのチェックに重きを置いて次のアクションに結び付けるためのものです。1人で続けるのは大変ですが、定例化することで嫌でも2週間に1度はレポートや提案を出さなければならない状況に自分を追い込むわけです(笑)」(植山氏)

ROIを高めるには、小さくテストしてチェックするPDCAが大切。「やりっ放し」にしないためにも、社内に委員会を作り定例ミーティングで自分を追い込んで、やらなきゃいけない状況にする。

ここでPDCAの対象には、たとえばバナー広告がある。商品購入に対する無料ギフトの種類、キャッチコピー、クリエイティブなどの組み合わせを変えてテストを繰り返すことで、常に「最強のバナー」を維持する。その実現に不可欠な存在がSiteCatalystなのだという。

テスト結果を有効に活用できるかどうかは、その判断材料となる解析データの正確さにかかっています。私がもっとも信頼しているのは、SiteCatalystの数字です。社内システムを含めていくつか参考にできる数字はありますが、SiteCatalystを重視しています」(植山氏)

今後はコンテンツマーケティングにも挑戦

現在、もっとも効率よくコンバージョンを得られるのは、「プロアクティブで検索」というテレビCMのブランド認知を活用した集客だ。しかし植山氏は、それで十分とは考えていない。

コンバージョン率がもっとも高いのは、ブランド名検索(指名検索)で来ていただくお客様です。それに対して『ニキビ 治療』などニーズ段階の検索は、かなり効率が悪くなります。モチベーションが違うわけですから当然で、効率を考えるとやらないという選択肢もありますが、現状はやっています。

今すぐの購買層というよりは検討中のお客様として、Webサイトで愛用者の声などをご覧になっていただくことで啓蒙していくという考えです。

また、コスメ分野でユーザーの多い「@cosme」(アットコスメ)のニキビ特集に、弊社がスポンサーとして特集記事と広告を出すといった試みもしています。

テレビCMからブランド名検索でWebという流れは強力ですが、Web担当者としてはそこに甘えているだけではいけませんから」(植山氏)

コンバージョンの最適化を突き詰めつつ、より広い潜在顧客へ向けた訴求に取り組む植山氏。次の施策は何だろうか。

これまで同様、ブランド名検索を前提にしたSEOとSEMが取り組みの中心になります。それに加えて今後は、非ブランド名検索に対するSEO視点でコンテンツを増やそうと考えています。SEMにかけるコストを考えると、コンテンツマーケティングやインバウンドマーケティングのアプローチが適しているのではないかと、現在準備しているところです」(植山氏)

植山周志氏と藤田恒氏
ガシー・レンカー・ジャパン株式会社
ガシー・レンカー・ジャパン株式会社 Webサイト
  • 本社所在地 ● 〒141-0021 東京都品川区上大崎3-5-8 アクロス目黒タワー2F/3F
  • 事業内容 ● ニキビケアの「プロアクティブ」をはじめ、ヘアケア用クリームやミネラルファンデーションなど、主に女性をターゲットにした美容商品の通信販売。
  • URL ● http://www.guthy-renker.co.jp/
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