Aggregator

Instagramの投稿で購買意欲をかき立てられた女性は約7割

8 years 8ヶ月 ago

10~30代女性の約7割は、Instagramの投稿を見て、商品を購入したり検索したりした経験を持つ――。

セルフ型インフルエンサーマッチングプラットフォーム「door(ドアー)」を提供するマージェリックは1月11日、「Instagramの投稿に対する購買意欲」に関する調査結果を公表、Instagramが消費行動に与える影響などをまとめた。

「Instagramの投稿がきっかけで、商品の購入や検索をしたことがあるか」という設問では、「商品を購入したことがある」と回答した割合は26.4%。

「ネットで商品を検索したことがある」は30.6%、「店頭に実物を見に行ったことがある」は13.4%となっており、合計70.4%がInstagramの投稿を見て、何らかの消費行動を起こした経験があった。

マージェリックが公表した「Instagramの投稿に対する購買意欲」

行動を起こすきっかけとなった投稿の「投稿者」は、「芸能人・著名人の投稿」が61.7%で最も多い。次いで「友人・知人の投稿」(58.0%)、「企業の公式アカウントの投稿」(34.8%)。

マージェリックが公表した「Instagramの投稿に対する購買意欲」

購買意欲が喚起されやすい投稿とは、どのような内容かを聞いたところ、「おしゃれな投稿」が68.9%と最も多く、「商品の体験談が書かれている投稿」(54.5%)や「自分が使っているイメージがつく身近な投稿」(51.1%)を上回った。

マージェリックが公表した「Instagramの投稿に対する購買意欲」

調査概要

  • 調査対象:10~30代女性
  • 調査期間:2017年12月22日~12月25日
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 有効回答数:Q1=1065人、Q2,Q3=264人

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

MAD MANレポートからの2018年予兆と観測 その1

8 years 8ヶ月 ago

デジタルインテリジェンスは「MAD MANレポート」としてニューヨークに在住の榮枝(MAD MAN)の視点の市場状況を、契約いただいたクライアント企業(個人)にのみに毎月お届けしている。

・バックナンバー例:http://www.di-d.jp/mmbacknumber/
・デジタルインテリジェンス ニューヨーク 榮枝洋文:http://www.di-d.jp/dinewyork/

2018年をニューヨーク側から、どう見ているかを一部紹介しよう。

◆◆◆◆

下記のリストは「すでに米国で起きている」事として、MAD MANレポートで既にお知らせ済みの事象としての紹介だ。

 今年はこれらが順次、水面上に浮上してくる。少々波乱の要素が多いが、それらこそが想定していればチャンスとして考えられる。項目を列挙することで2018年の「色」が見えるだろう。予想というよりも、注目しておきたい事象をMAD MANの独断で、経済インパクトが大きそうな項目を挙げた。


その1 景気の腰折れに対する予兆。景気の「遅行指標」であるはずの、グローバル広告企業(WPP、Omnicom、IPG、電通)の2017株価下降が意味するもの。



2017年の米国市場(S&P)の株価推移(図1)は一直線で右肩上がり(約18%・年)であった。特にトランプ大統領誕生の2016年11月から見れば25%も上昇している。2018年、年明けの最高価格更新のニュースも、すでに耳慣れてしまった方も多いのではないか。




ところが、5大グローバル広告企業(WPP、Omnicom、IPG、Publicis、電通)の株価は揃って冴えない。図2は昨年1年のS&Pの右上がりのグラフ(+18%)にWPP(オレンジ)、Omnicom(紺色)、IPG(水色)のグラフを重ねてみた。各社が一様にマイナス14%〜17%に下がっている事がわかるだろう。仏のPublicisと日本の電通はニューヨーク上場では無いので重ねてないが、重ねれば他のグローバル広告会社と同じ下降を描いている(検索すれば電通の東証のチャートはすぐに見られる。お試しあれ。)。

 景気の動きを示す各種の経済指標のうち、総体としての景気変動に「遅れて」追随変化するとみなされる指標を「遅行指標」と呼ぶ。広告費はその代表だ。日本の経済産業省の考えでは、広告業売上高と名目GDPは、非常に高い相関を見せることが確認されている(相関係数0.74、有意水準1%)。

与件として、上記グラフは、

・「売上高」の変動ではなく、「株価」である点。株価は「未来を織り込む」性質がある。

・グローバル広告(マーケティング)企業(=OgilvyやBBDOやMcCann等)を束ねているホールディング企業(WPP、Omnicom、IPG)の株価であるので、米国1国の状態を表しているのではなく、「世界を総じて」のトレンドを表している可能性。

・全体の景気(株価)が上がる(+18%)のに、相関性が強いと思われている「遅行」指標の広告企業の指標がほぼ反比例している(-14%〜18%)のは、どういう事態なのか。

 これらの広告ホールディング企業の株価の落ち込みを、後付の理由で「広告の透明性の議論や、デジタル広告のボイコット等があったから」など一時的な出来事の影響とは言い切れない大きさがある。特に相関が逆向きであるのは非常に強いシグナルだ。グローバル広告企業へ発注する「広告主企業群」の発注量や広告ビジネス自体の景気を表しているのではないか。

 FAANG企業に代表される好調のテクノロジー企業を除いた、「その他一般」の世界全体の景気には最大の配慮を持って望むべき2018年が始まった。■

ベムのコメント:「グローバルエージェンシーがデジタル化、データドリブンにこれだけ傾注してもなお、広告ビジネスに対する期待値が下がっているとすると問題だなぁ。大手コンサルなども競合してくる中でどう評価されているのか・・・。」



ベム

PageSpeed Insights にリアルワールドデータを導入しました

8 years 8ヶ月 ago
PageSpeed Insights では、指定のページがどの程度 Web のベスト プラクティスを適用しているのかを確認できます。従来の PageSpeed Insights は、実際のページ速度については一切言及していなかったため、表示される最適化についての提案内容をそもそも適用する必要があるのかを判断するのが困難でした。そこで本日より PageSpeed Insights では Chrome ユーザー エクスペリエンス レポート(以降 CrUX と呼ぶ)のデータを利用して、よりデベロッパーにとって意味のある提案を提供いたします。これに伴い、最適化スコアについても実際のパフォーマンスに沿った数値になるよう改善されています。
新しい PageSpeed Insights レポートには次の項目が追加されています。
  • 速度スコアでは、ページを「Fast」、「Average」、「Slow」のいずれかに分類します。このスコアは、指定したページの CrUX 上に記録されている First Contentful Paint(FCP)と DOM Content Loaded(DCL)の値の中央値を利用して算出されています。たとえば、FCP・DCL いずれの指標も CrUX に記録されている全データと比較して上位 1/3 に入っている場合、ページは「Fast」(高速)であると判断されます。
  • また、最適化スコアでは、ページにあとどのくらい改善の余地があるかを判断し、「Good」、「Medium」、「Low」のいずれかに分類します。この計算は、ページの外観と機能の変更は行わない前提で評価されます。
  • [ページの読み込み分布] には、指定したページの FCP と DCL の値がどのように分布しているかが表示されます。指定したページの各 FCP・DCL の値が、CrUX に記録されている全データと比較して「Fast」(上位の 1/3)、「Average」(中間の 1/3)、「Slow」(下位の 1/3)のいずれかに分類されます。
  • [ページの統計情報] には、指定したページのレンダー ブロッキング リソースを読み込むために必要なラウンドトリップの回数、使用した合計バイト数が表示されます。また、比較対象としてその他ページのラウンドトリップ回数と合計バイト数の中央値も確認できます。これは、ページの外観や機能への変更も視野に入れラウンドトリップ回数や合計バイト数を減らす対応を行うことで、スピード改善する余地があるかどうかを判断するのに利用できます。
  • [最適化についての提案] には、このページに適用可能なベスト プラクティスの一覧が表示されます。指定したページが、すでに上位 1/3 に入っていると評価された高速のページの場合は、デフォルトではこの提案は表示されません。
上記の変更について、詳しくは PageSpeed Insights についてをご覧ください。ご質問やご意見がございましたら、お気軽に PageSpeed Insights のコミュニティまでお寄せください。その際は、評価対象の URL についてもお知らせください。

JTBがアマゾンの「Amazon Pay」を国内旅行予約の決済に導入、パック旅行商品では初

8 years 8ヶ月 ago

ジェイティービー(JTB)は1月11日、国内ツアー・旅行の予約サイト「るるぶトラベルツアー」に、Amazonが提供する決済サービス「Amazon Pay」を導入した。

国内の募集型企画旅行商品(パック旅行)では初の導入ケースという。「るるぶトラベルツアー」利用者は、自身のAmazonアカウントを利用し、個人情報やクレジットカード情報を入力せずに、国内旅行商品を購入できるようになる。

まずはパソコン経由の予約販売で実装し、スマートフォン向けは別途対応する予定。

「るるぶトラベルツアー」がアマゾンのオンライン決済「Amazon Pay」を導入

「Amazon Pay」実装のイメージ(画像は編集部がキャプチャ)

「Amazon Pay」は、総合オンラインストア「Amazon.co.jp」のアカウントでログインすることができ、そのアカウントに登録している配送先住所やクレジットカード情報などを利用することで入力の手間を減らし、手軽に商品購入が完了できるようにする決済サービス。

「Amazon Pay」を導入したECサイトでは、「Amazon.co.jp」のアカウントを使って最短2ステップで商品を購入できるようになるため、カート離脱率の改善、コンバージョン率の向上、新規会員登録の促進につなげることができると期待されている。

「Amazon Pay」の提供スタートは2015年。導入企業は2年で数千社に達しているという。大規模から中小規模までさまざまな自社ECサイトが使用。直近では家電量販大手コジマが、家電業界で初めて導入した。

「るるぶトラベルツアー」では「Amazon Pay」実装キャンペーンを開始

「Amazon Pay」導入記念キャンペーンを開始(画像は編集部がキャプチャ)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

「オムニ7」でVR使ったバレンタインのネット通販、エスキュービズムのシステムで実現

8 years 8ヶ月 ago

セブン&アイ・ホールディングスは1月10日、セブン&アイグループの通販サイト「オムニ7」内に、バーチャルリアリティー(VR)技術を活用したオンラインショップ「VALENTINE PARADISE VR」を開設した。

セブン&アイグループの通販サイト「オムニ7」内に開設したバーチャルリアリティー(VR)技術を活用したオンラインショップ「VALENTINE PARADISE VR」

「VALENTINE PARADISE VR」のサイトイメージ

グループ各社が取り扱っているバレンタイン関連の商品約700種類を販売する。ショップの運営期間は2月6日まで。

VR技術を活用して、ECサイトでも実店舗で買い物をしているような臨場感を演出しているのが特徴。仮想店舗の棚に並んだ商品をクリックすると、商品写真や説明文、価格、内容量などが表示される。

「omni7で商品を購入する」のボタンをクリックすると、各通販サイトの商品ページに移動する仕組み。VR用のゴーグルなど特別な機器を使用する必要はない。

エスキュービズムが提供するVRコマース機能を活用した買い物イメージ

買い物フローのイメージ

VRを活用したECサイトで体験できる3つの新感覚は次の通りという。

  • 従来のネット通販にはないワクワクな体験 → 本当の店舗で買い物しているような体験
  • 家や職場、電車のなかでウキウキな体験 → いつでもどこでも買える
  • セブン-イレブンでも受け取れるラクラク体験 → 行列に並ばずに買える

なお、取り扱うのはセブンネットショッピング、そごう・西武、イトーヨーカ堂、ロフト、セブンミールの商品。

「VALENTINE PARADISE VR」は、エスキュービズムが提供している「VRコマース機能」を活用してオープンした。「VRコマース機能」は、エスキュービズムが提供するECサイト構築パッケージ「EC-Orange」をベースに開発された機能。

実店舗を撮影し、そのままのデザインで仮想店舗を作成できるほか、CGで店舗をデザインすることも可能。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

マーケティング データの物語に耳を傾ける

8 years 8ヶ月 ago
この記事は、Google アナリティクス ソリューション 英文ブログ記事 「Your Marketing Data Has a Story to Tell — Are You Listening?」を元に構成しております。

「どんな絵にも物語がある」という古い格言がありますが、あなたはユーザーのことをすべて把握できていますか。すべての物語に耳を傾けているでしょうか。現在のユーザーは多くのデバイスを使い分けており、耳を傾けるべき新しいチャネルも毎年のように出現しています。対応するのは大変ですが、マーケティング担当者が注意深く耳を傾けてデータを分析できれば、ユーザーのことをより深く理解するチャンスでもあります。

Google のマーケティング担当ディレクター Matt Lawson とボストン大学クエストロム・スクール・オブ・ビジネスの教授 Shuba Srinivasan 氏は「Why a Data and Analytics Strategy Today Gives Marketers an Advantage Tomorrow」という記事の中で、ビジネスの分野でデータ分析の重要性がかつてないほど高まっているという見方を示しています。規模の大小を問わず、企業は今こそデータ分析を導入すべきであり、ツール、戦略、取り組み方が適切であれば、まとまりのないデータから理路整然としたインサイトを導き出すことができます。

「世はまさに常時接続の時代です。マーケティング部門には重圧となるでしょうが、データからインサイトを導き出せれば大きなアドバンテージになります。」と Srinivasan 教授は話しています。

前述の記事では、企業が効果的なデータ戦略を打ち立て、現代のデジタル社会で成功を収める方法を考察しています。主なトピックは次のとおりです。

これらの論点はすべて深掘りする価値がありますが、突き詰めれば、「データが語りかける内容に耳を傾けましょう」という 1 つのメッセージに集約されます。データの分析は、スタンドから試合を「観戦するスポーツ」ではありません。確かな成果を得るには、自らプレーヤーとして参加し、毎日の業務にデータドリブンの原則を適用する必要があります。

これは、それほど難しいことではありません。基本に立ち戻り、根拠のある推測、テストの実施、データの分析という科学的な手法を用いるだけです。リーダーを初めとしてチーム全員がデータを活用した試行錯誤に慣れてくれば、信頼できる結果が得られるようになります。

共有データからインサイトを導き出し、ビジネスのパフォーマンスを高める各種の方法にご興味がある方は、「The Data-Driven Marketer's Strategic Playbook」をダウンロードしてご覧ください。



投稿者: Matt Earp(Google アナリティクス チーム、コンテンツ マーケティング スペシャリスト)

【事例】ユニリーバでの検証結果に見る、掲載面とフォーマットによって変わる広告効果とは?[後編]

8 years 8ヶ月 ago
掲載面やフォーマットの異なる複数の広告を併用したユニリーバでは、各広告で接触後の効果を検証しました。掲載面によってユーザーに与える影響に違いはあるのでしょうか。同社の戦略に迫った前編に続き、後編では...

あなたのECサイト、お客さまが見えていますか? 売上アップに役立つペルソナ作成講座【実践編】 | “本気の”CVRアップ実践講座

8 years 8ヶ月 ago

“本気”のCVR実践講座 第3弾は、ユーザーを本気で知るための「ペルソナ」作成(実践編)です。前回は「ペルソナ」「カスタマージャーニーマップ」「ユーザーテスト」という、ユーザーを知るための3つの方法をお伝えしましたが、中でも基本となり、最もオススメしたいのが「ペルソナ」の作成です。「ペルソナ作成は意味がない」なんて言われることもありますが、ECサイト運営には欠かせないユーザー理解の方法です。ベルソナ作成がなぜ必要なのか、どう使えばCVRアップにつながるのかを解説します。 キャラクターデザイン◎材井千鶴 イラスト◎宮川綾子

「ペルソナ」とは、企業が提供する商品やサービスにとって最も重要な、象徴的なユーザー像のことです。自社のユーザーとはどんな人物なのか、「40代 主婦 関東在住 購入はPC・スマホ両方利用」といった属性だけの「ターゲット」ではなく、趣味や嗜好、行動パターンまで詳しく設定していきます。

なぜペルソナを作るの?

なぜ、ペルソナ作成が必要なのか。それは、「施策のコンセプトがはっきりする」からです。漠然としたターゲットに向けたサービスを考えるのではなく、たった1人のペルソナに向けた「究極のサービス」を考えることで、より具体的で適したサービスを創出できます。

ペルソナはサービスの方向性だけではなく、サイトのデザイン、課題の発見、解決方法、顧客対応など、ありとあらゆる施策の指針となります。

よくある「ターゲット層」では
該当者が多く行動パターンも様々…。
40代 主婦 関東在住
購入はPC・スマホ両方利用
「ペルソナ」の場合
宮河 彩子(46歳)
ユーザー
東京都世田谷区在住 銀行でパートタイム勤務 
■趣味 食べ歩き 
■モットー
家族の健康を何よりも大切にしている。
「食が健康を作る」と考えており、パートで忙しい中でもなるべく栄養に気をつけた食事作りを心がけている。
■ネットショッピングとの関わり
ネットでの購入をよく利用している。衣類はフリマアプリを活用。
食材はなるべく安全安心なものを、通販や宅配サービスで取り寄せている。
■行動パターン
朝の通勤時にメルマガやSNSで情報収集。帰宅時に電車の中で、宅配の注文内容をチェック。足りないものをスーパーで購入している。
宅配の商品は夜に家事が片付いたあとでじっくりPCより注文。
注文が終わると、ネットサーフィンをする。
人物像と生活パターンが見えてくると、
なにが、「刺さる」か、具体的なヒントが見えてくる!

どうでしょうか? こうしたユーザーの情報があると、その人の外見や話し方までイメージできませんか?

例えば、ターゲットが「40代 主婦 関東在住 購入はPC・スマホ両方利用」という情報のみであれば、メルマガを送るのは、お昼の12時か、週末の22時頃……というように、一般的とされる主婦の行動パターンを予測しがちです。実際には開封率のデータのみで判断することが多いでしょう。

しかし、ペルソナの宮河さんの場合、メルマガをチェックするのは朝の電車の中で、自分に関係がありそうなタイトルや店舗のみを開封している。であれば、朝にふさわしいメルマガを通勤の時間帯に送ることを検討しても良いでしょう。

このように、どんな広告の文言が刺さるのか、いつメルマガを配信するのか、サイトのUIはどう設計したら最適なのか……それらのことが、ペルソナを作ることで見えてくるのです。

ペルソナを作成するメリットは次の通りです。

  • ターゲットを思い切り絞り込むことができる
  • 担当者の主観ではなく、ユーザー視点で考えられる
  • チーム内のコミュニケーションツールとなる

まれに「ペルソナを作成しても意味がない」という声を聞きますが、それは半分嘘で、半分本当です。調査なしで簡単に作成したペルソナでは意味がないからです。調査を経て作成したペルソナは必ず役に立ちます。

ペルソナで設定する項目は?

次に、具体的なペルソナの作成方法をご紹介します。設定するのは以下のような項目があげられます。

基本情報
  • 年齢
  • 性別
  • 職業
  • 勤務先(役職や仕事の概要)
  • 仕事上のポリシー
  • 年収
  • 家族構成
  • 結婚歴
  • 居住地域
人となり
  • 性格
  • 価値観(好きなこと/嫌いなことなどの信念)
  • 口癖
  • 悩み
  • 学歴
ライフスタイル
  • 趣味、はまっていること
  • 行動パターン(平日/休日)
  • 消費行動
  • 購読している新聞
  • よく見るテレビ番組
  • 愛読書
  • よく見る雑誌
  • よく見るWebサイト
  • 情報収集行動
  • デバイス

上記の基礎情報に加え、ペルソナが自社の商品やサービスとどのように関わるのか、ストーリー化できるように興味関心を記載します。

  • 商品やサービスとの関わり
  • 商品やサービスが属するカテゴリーへの興味関心について
  • 自社が提供する商品やサービスとはどのように出会い、どのように利用するのか
  • 競合の商品やサービスについての関心

ペルソナ作成に必要な5つの材料

ペルソナを作成するときに注意したいのは、担当者の思い込み。担当者が1人であれやこれやと「空想」で作成したとしても、それなりのものができてしまいます。しかし、それはあくまで思い込みの産物で、仮説にとどめておくのが良いでしょう。

ペルソナ作成には、以下の方法で集めた情報を材料として活用します。

  1. Googleアナリティクスの解析
  2. ユーザー像ヒアリング
  3. アンケート
  4. ユーザーインタビュー
  5. グループワーク

現在、店舗やサービスを利用しているメイン層はどんな人なのか、そして将来、長期的なファンとなりそうな人はどんな人なのか。現在と未来を見渡して調査をします。

さまざまなデータやユーザーに直接行うアンケートやインタビュー、お客さまと直接触れ合っている従業員やカスタマーサポートなどへのヒアリングなどなど……材料となるデータは多ければ多いほど、ペルソナが具体的で鮮明なものになります。

本格的にペルソナ作成を行う場合、上記の5つを順番に、約半年ほどかけて行います。しかし、そんなに時間が取れないという場合の方が多いでしょう。1から3までは取り掛かりやすいので、最短で1か月〜2か月で調査が可能です。

ペルソナを作成する
「材料」の一例
「導入のしやすさ」「ユーザーのわかり度」の目安はあくまで目安です。
聴く力や、分析力・ワーク内容によって大きく異なります。
Google アナリティクス 新人ネット担当キタムくん
導入しやすさ
★★★★★
ユーザーわかり度
★★☆☆☆
ユーザー像ヒアリング
カスタマーサポート、
営業担当など
ユーザーに接している人
導入しやすさ
★★★★☆
ユーザーわかり度
★★★☆☆
ユーザーアンケート
導入しやすさ ★★★★☆
ユーザーわかり度 ★★★☆☆
ユーザーインタビュー
導入しやすさ
★☆☆☆☆
ユーザーわかり度
★★★★★
グループワーク
導入しやすさ
★☆☆☆☆
ユーザーわかり度
★★★★★

1.Googleアナリティクスでの解析

Googleアナリティクスの「ユーザーカテゴリレポート」から性別や年代、居住地などのユーザー属性を知ることができます。Googleアナリティクスのみではペルソナ作成に不十分ですが、情報として有用性が高い上に、実施が比較的容易なので、材料としておすすめします。

2.ユーザー像ヒアリング

社内の営業部やカスタマーサポート、実店舗の担当者などへ、普段接しているお客さまについてヒアリングします。お客さまと接しているスタッフの情報はとても貴重です。どんなお客さまが多いのか、特徴や要望だけでなく、口癖や服装などについても聞いてみましょう。

数が集まるとパターンが見えてきます。複数のパターンから商品やサービスの優良なファンとなりうる層を見抜いていきます。

3.ユーザーへのアンケート

商品やサービス、サイトなどについて、ユーザーにアンケートをお願いするのもユーザーを知るための良い材料となります。

アンケートはGoogleフォームであれば無料で作成できるので、メルマガやキャンペーンなどで募集してはいかがでしょうか。クーポンなどのインセンティブがあれば回収率が高まります(当社では、インセンティブとして、500円~1,000円のクーポン付与をおすすめしています)。

アンケートでは設問の質によっても得られる情報が異なります。例えば、チェックボックスのみの解答よりも、記述式の方が質の高い情報を得られます。文章の雰囲気や使用する単語からユーザーの性格や、心理を読み取ることができるからです。

設問の多さや解答のしやすさなどをチェックするために、アンケートを実施する前には周囲の数人にお試しで記入してもらい、フィードバックを得るようにしましょう。

4.ユーザーインタビュー

商品やサービスを利用しているときの状況や心理の状態を、ユーザーに直接インタビューする方法です。インタビューに答えてくれる方の募集や、インタビューする側の「聞く」スキルなど、実施には難易度が高い方法ですが、「なぜ」「どうやって」消費やサービス利用にたどり着いたのか生の声を聞くことは、ペルソナの作成だけでなく、カスタマージャーニーマップの作成にも役立ちます。

実施の際に、インタビュー担当者にお薦めしているのがこの本です。付録のテンプレートは初めての方でもすぐに使える優れものです。

5.グループワーク

アンケートやインタビューで集まったデータから、実際にペルソナを形作る作業を行うのが「グループワーク」です。 社内のプロジェクト関係者やクライアントも交えて複数人で行います。複数人で行うことで多角的な意見が飛び交い、「思い込み」からの脱却が可能となります。グループワークは下記の手順で行います。

1. データから読み取れる「ユーザーの特徴」をできるだけ多くあげ、付せん紙に記入していく

この「特徴」の数がペルソナの深みに直結します。なるべく多くの気付きが出るよう、アイスブレイクをしっかり行いましょう。また、気付きを引き出す「問いかけ」も重要です。「問いかけ」にはスキルを要しますが、まずは、誘導し過ぎないことに気をつけて、実践してみましょう。

2. 付せん紙をグルーピングし、表札(タイトル)を付けていく

表札を付ける際には、単語の見出しにせず、文章にするのがコツです。たとえば「ファッション」ではなく「きれいめファッションを好む」というように、より人物像がわかるように文章化しましょう。

3. 表札から「ユーザーはこんな人である」というパターンを文章化していく

「きれいめファッションを好む」「ご近所づきあいを大切にしている」「季節の贈り物は欠かさない」という表札があれば、「礼儀やマナー、TPOを大切にし、節度を持った行動を好む人である」という人物像を描くことができます。

4. パターンを元にペルソナを記述する

人物像がありありと浮かぶように記述していきます。パターンの背景や、ネガティブ面にも注目してみましょう。「礼儀やマナー、TPOを大切にし、節度を持った行動を好む人」であれば、「ルーズさを嫌う」なども記入します。また、参加者全員でペルソナに名前を付けると愛着がわきます。

グループワークには準備や実施に多くの時間がかかりますし、スキルも必要で難易度が高めですが、有意性は抜群と言えます。当社がペルソナを作成する際は、グループワークにリソースも時間も多くかけて実施します。

しかし、重要なのは「ペルソナを作成する」ことではなく「ペルソナを活用する」ことです。

ペルソナをどう活用するの?

でき上がったペルソナは、シートにまとめて関係者全員で共有します。ペルソナを共通の認識とすることで、プロジェクト内のコミュニケーションもスムーズになります。例えば、プロジェクトの会議などで、

「ペルソナ(名前を付けて名前で呼ぶようにしましょう)さんには、この広告が刺さるだろうか?」

「ペルソナさんは、このキャンペーンを好意的に受け取るだろうか?」

「ペルソナさんは、このコンテンツをどう思うだろうか?」

「どんな、メルマガを送ったらペルソナさんは読んでくれるかな?」

というように、ペルソナを共有したメンバーに問いかけができるようになると、効果が明確で、施策を判断する上で大いに役立ちます。また、ペルソナを作成することで、施策のコンセプトがはっきりするので、商品やサービスの提供者側の都合によらず、ユーザーの視点に立った「刺さる」施策を立てることができます。

実例をご紹介します。ある高級な食材を提供する企業でサイトのリニューアルをする際、デザインの担当者は、

トレンドを意識したシンプルなデザインに、品の良いパーツで構成する。お買い物をするときに“良質な食材を買っている”という満足感を、ビジュアル面でも十分に体験できるサイトデザインを行う。

と、ビジュアル面の改善に注力していました。しかし、ペルソナを作成する中で対象ユーザーにインタビューをしたところ、サイトのデザインに対してこんな意見を多くいただきました。

トレンド感はある程度重要ですが、企業に対する信頼性のほうが重要です。どんなに美しいサイトでも、情報に疑わしさや不明確な部分があれば、良質な企業とは思いません。

1人だけではなく、複数のユーザーが同じように答え、また、企業のカスタマー担当からも、ユーザーが求めているものとして「情報の確かさ」があがりました。

その食品企業のユーザーは、ビジュアル的な美しさよりも「正しい情報を得ることができ、間違いのない商品を購入できるサイトであること」の方が優先順位が高いということを認識し、ペルソナ作成やサイトデザインにも反映しました。

商品やサービスによって、さまざまなユーザーの心理があり、何を優先するのかも異なります。ユーザー視点に立てば、課題の解決方法の発見の道筋が得られ、CVR率改善のポイントもより的確になるでしょう。

ペルソナを作成していないのであれば、ぜひ、作成してみてください。活用できていないのであれば、ペルソナの材料集めからの見直しをおすすめします。

◇◇◇

今回は「ユーザーを本気で知る」の実践編、ペルソナ作成についてお話しました。次回はサイトに“本気で”ユーザーを誘導する方法についてお話します。

宮川綾子

株式会社エフカフェ 制作チームリーダー UXデザイナー

九州産業大学芸術学部デザイン学科ID(工業デザイン)コース卒業。1995年、有限会社ジェイズファクトリーに入社。グラフィックデザイン・パッケージデザインに携わる。

2002年、フリーランスに転向。フリーランス時代は自治体・団体向けに「効果のあるチラシの作り方」のセミナーを開催。子育て情報誌の立ち上げをきっかけに、子育てに関するサービスのデザインに携わる。

2009年、株式会社エフカフェに入社。ECサイト制作から、UXデザイン、サービスデザインなどデザイン全般に携わっている。

宮川綾子

ECのMD担当者が“やるべき”業務とは?[商品・コンテンツを作る基礎知識] | EC部長が担当者に読んでもらいたいこと

8 years 8ヶ月 ago

商品・コンテンツに関して担当者がやるべきこと

前回に続き、ECのMD担当者が「やるべきこと」を説明します。商品やECサイトのコンテンツに関する次の7つの業務について、担当者に知っておいてほしいポイントの解説です。

Ⅱ-2-1-6. (1)商品をどのカテゴリーに登録するか、どう誘導するか

ECサイトに商品を登録する際、「商品をどのようにサイトに表示させるかの基本的項目として、どのカテゴリーに所属させるか、顧客にどのカテゴリーで見つけてもらうか」を決めるのは、MD担当者の重要な役割です。カテゴリーを決めるときに大切なことは、「顧客が商品を見つけやすくする」という視点と、「商品を、どのように顧客に見つけてもらいたいか(提案したいか)」という企業側の視点の両方を持つこと。つまり、「最短距離での商品への誘導」と「意図的な商品への誘導」を意識するということです。

顧客が探している商品が、すでにはっきりしている場合は、とにかく、ストレスなく早く見つけてもらうために、「顧客が商品を見つけやすいようにする」ことで最短での誘導を目指します。

一方、探しているものが、まだ漠然としている場合は、MD担当者の仮説に基づいて、顧客の興味に働きかけながら、いろいろな導線でほしい商品を見つけてもらいます。これは、顧客への提案に近く、どう「顧客に見つけてもらうようにするか」が大切です。具体的には、「カテゴリーの登録」「アイテムへの登録」「ブランド登録」「特定キーワード登録」「価格帯登録」「サイズ登録」「カラー登録」など、さまざまな切り口で商品を登録することを検討します。また、商品の用途別などの導線も有効です。

商品ページへの導線となるリンクの貼り方を考えることもMD担当者の仕事の1つです。もちろん、ECのスタッフの誰が考えてもよいのですが、基本的にはMD担当者の責任だと思います。

Ⅱ-2-1-7. (2)「関連商品」の選定する

商品詳細ページなどに、動的なリコメンデーション以外にも、「関連商品」として店舗のおすすめ商品を掲載することがあります。たとえば、スマホにはスマホケース、シャンプーにコンディショナーといった商品が関連商品にあたります。また、サイズ違いや型違いも、関連商品になります。何を顧客が合わせて買いそうな商品として「関連商品」に選ぶかは、MD担当者の分析とセンスに基づいた仮説によって行いますし、上記のどう商品を見つけてほしいかの重要な要素の一つとなります。

Ⅱ-2-1-8. (3)商品特集ページを作るか決定する

商品に関する特集ページの制作の有無も、売上や経費予算を踏まえてMD担当者が決めることかと思います。実店舗出身者は売場を作るということと同じように特集ページを作ってしまいがちですが、ECサイトはページ遷移が増えるほどユーザーの離脱が増えますので、本当に必要か、コンバージョンに貢献するかを考えなければなりません。特集ページは、ランディングページを兼ねる場合もありますし、そうでない場合もあります。

Ⅱ-2-1-9. (4)購買行動を踏まえて掲載・販売期間を決める

商品掲載の開始時期や、販売期間を決定するのも、MD担当者の役割です。実際の販売開始前に商品掲載を開始し、予約受付をしたり、また、実際の購入時期よりあえて早く掲載することで、情報収集をしてもらい、購入する段階に備えてもらうこともあります。近年ではランドセルの例が有名です。時期は次第に早まっているそうですが、ランドセルが一番検索されるのは5~6月で、一番売れるのは7~8月です。これは、「両親が早めにランドセルの情報を収集して、子供に与えたいものを決定し、夏休みに祖父母のうちに行き、子供から祖父母にねだらせる」といった動向があるということです。

このように、情報収集と実際の購入の時期が大幅にずれる商品では、取扱アイテムの決定やその他のMDプロセスを、購入時期ではなく、ユーザーが情報収集する時期から逆算して行うことが必要になります。つまり、今までよりも、実務のスケジュールが大幅に早くなるということです。

商品を、どのカテゴリーに登録する?
「関連商品」は何を表示するべきか?
どんな特集ページが必要?
商品の販売開始はいつが適切?
顧客が商品を見つけやすく、買いやすいECサイトを作るために、MD担当はさまざまなことを考える必要がある

Ⅱ-2-1-10.(5)EC独自商品やEC限定商品の販売を検討する

ECで売れやすい商品とは、極論すれば「サイトに来る前から知られている商品」です。例えば、高級・有名ブランド、テレビなどで紹介された商品、キャラクターコラボ商品などがあります。また、店頭で販売されている商品も、消費者の目に触れる機会が多いため、ある程度「知られている商品」と仮定することができます。

もちろんEC独自の商品やEC限定商品を展開する会社もありますが、それらは、よほど引きのある商品でないと、初期の段階では、一般商品や実店舗と連動した商品よりも売れません。集客(トラフィック)は皆さんがイメージしている量の10倍以上(できれば二桁以上)ないと「売れる」と実感できる売上にはならないでしょう。

EC限定商品や独自商品は、WEB上でしか顧客の目につかないため、十分な説明や商品情報、写真、その他をWEB上に準備する必要があります。商品詳細ページはもちろんのこと、その商品のブランドページや特集ページなどを準備することが必要です。そのため、「費用も労力もかけたのに売上は少ない」というケースもありえます。

また、せっかくEC限定商品をだし、特集ページも作ったのだから、トップページやメルマガのメインスペースをに露出させることもあるでしょう。その場合は、ある程度は売れる見込みがある通常商品を排除して、売れないかもしれない商品を掲出するということですから、売上へのマイナスインパクトも考慮しなければなりません。

筆者は、EC事業の立ち上げ期に、EC限定商品や独自商品をテスト的に販売してもよいと思います。しかし、本格的な取り扱いは、ECサイト自体の集客や売上がある程度伸びてからの「第2ステップ」としていました。筆者がいたのは、ブランドもあり集客も期待できる大規模ECサイトですが、それでも、EC限定やEC独自商品はそれほど売れなかったということです。

Ⅱ-2-1-11. (6)取扱商品の確保と在庫管理

実店舗など既存事業と同じ商品を扱う場合、ECで商品を販売する手続きや、許可などが必要になる場合があります。それらの課題を解消し、ECで商品を販売できるようにすることも、MD担当者の役割の1つです。

ECでの販売許可が必要になるのは、例えば、商品提供元がECでの販売を望まないとか、ある特定の条件下でないとECでの販売を許可しないなどです。EC販売を不可とする理由として、「商品提供元が直販サイトで売っているから小売のECサイトでの販売を避けたい」、「ブランドイメージをコントロールできないので、自社以外のECで販売したくない」、「ECでは接客や対顧客への説明が不十分と考えている」といったことが想定されます。いろいろな考え方、誤解もありますが、とにかく、EC上で掲載、販売ができなければ始まりません。また、EC販売が難しい理由としてECに回す在庫の割り当てがない、不足するなどのケースが考えられます。いまだに実店舗の担当者がECに売上を取られると、在庫を回してくれないことや、顧客に直接手渡しで売りたいなど心情的な問題もあります。すでに事業コンセプトの段階で解決されているはずのことですが、実際に起きている問題です。

どれも、わりと日常的に発生する場合も多く、これらへの対処もMD担当者の役割になります。そういった意味でも、MD担当者の役割は、ECの起点となるのです。

商品の販売許可を取るために商品提供元と交渉したり、EC在庫を確保するために社内調整をすることもMD担当者の重要な仕事

一旦掲載、販売が可能となった商品は、在庫を確保し、継続的な販売を可能にしていく必要があります。既存事業と同じ商品を販売する場合、在庫が共有されてリアルタイムに反映されていく仕組みがないのであれば、在庫を確保するための仕組みが必要です。実店舗とは別管理として、完全に分けて在庫を割りあて、実店舗・EC間で移動しない方法、売上に従って在庫が移動する方法、在庫移動がなく不足はそれぞれ別に補充発注する方法などがあります。

ECの在庫を確保できないと、EC担当者としては非常に困ります。実店舗などの既存ビジネスとECの在庫を共有し、欠品や不良在庫化などの機会損失を避けることが、オムニチャネルでも言われている本来目指す概念です。すぐにはできないところも多いですが、方向性を忘れず、目指して行ってほしいものです。

ECでの商品の売れ行きが既存事業と違う場合も多いので、従来の在庫管理の方法が利用できない場合もあり、状況を見ながら在庫管理の方法を検討してください。また、店頭在庫主義の会社に起きかねないのが、EC倉庫での不良在庫化です。実店舗と違い、在庫が見えにくく把握しにくいために、いつの間にか在庫が肥大し、ともすれば不良在庫の隠蔽の温床となりかねません。

Ⅱ-2-1-12. (7)在庫切れやリンク切れへの対処

実店舗では、「欠品は悪」という認識が浸透しているため、商品がなくなれば補充仕入する、または、同類の商品を並べるなど、棚に商品がない状態を作りません。(欠品、在庫なしの状態がぱっと見にはわからなくします。)一方、ECでは、必ずしも在庫切れは悪くない場合があります。もちろん、在庫切れが多すぎてはだめですが、2~3割くらいまではよいと考えるECサイトもあります。その理由の1つは、顧客目線です。もちろん、在庫が常にあることがベストですが、「在庫切れ」の表示になっていてでも、ECサイト上で商品を見つけてもらうのです。顧客はがっかりはしますが、自分の探し方が悪く商品が見つからないのではなく、在庫がないということを確認し、納得します。また、在庫がなくても商品の写真を見たいとか、仕様を知りたいという人はわりと多いからです。買った後に商品情報や着用写真を参考にする人もいます。

ECの在庫が切れた、あるいは販売期間が終了したとき、すぐに掲載をやめようとする店舗出身者が多いのですが、上記のような対応もあるので、ルールを決めて、ある期間は掲載を続けることをお勧めします。いつまで掲載するのか、いつから掲載するのかを決めるのもMD担当者の役割です。できれば、「在庫あり」商品と「在庫なし」商品を指定して検索できるとよいでしょう。また、商品掲載を残しておくことでSEOに貢献するということもあります。

上記は、在庫切れを単純に許容、放置するということではなく、毎日チェックしたうえで、補充すべきものはしたうえで、あえて実施することです。

筆者が在庫切れよりも悪いと思っていることは、「リンク切れ」です。バナーやリンクをクリックしたけれど「商品が見つかりません」「ページが見つかりません」と表示されることです。リンク切れの原因は、商品の登録が間に合わないとか、ページの制作が間に合わないといったことで起きる準備不足のケースと、在庫切れなどで商品の掲載をやめたのに商品ページへのリンクが残ってしまっているなど、オペレーションの未熟さによるケースなどがあります。

こうしたリンク切れは「事故」ですし「人災」です。理由がどうであれ、リンク切れは顧客に不信感を与えます。リンク切れしているようなサイトに自分の個人情報やクレジットカード番号を入力したいと思うでしょうか。筆者は「リンク切れ」のことを、実店舗に例えるなら、「顧客が店の入口を入ってきたら棚が倒れている状態」と言っています。単なる欠品とは質が違うのです。また、リンク切れの多いサイトは検索エンジンからの評価も下がり、SEOにもマイナスです。

◇◇◇

第4回と第5回でECのMD担当者に覚えておいてほしいことを説明しました。次回は、ECサイトのコンテンツ作りに重要な役割を果たす「ささげ」(撮影・採寸・原稿)の担当者が「やるべきこと」を取り上げます。

中島 郁

ネクトラス株式会社 代表取締役

中島 郁(なかしま かおる)

ネクトラス株式会社 代表取締役

新規事業立ち上げ、急成長事業マネジメントのプロフェッショナル。

ベンチャー、外資、老舗にて、事業立上げ、急成長ビジネスの責任者を歴任。関与分野は、小売、EC、インターネット、メディア、アウトソーシングを含むサービス業等。

トイザらスではマーケティング部門立上げ、EC専業法人設立。ジュピターショップチャンネル執行役員(EC、テレビ編成及びマーケティング)本部長を経て、世界最大のECサービス企業GSI Commerce(eBay Enterprise)アジア太平洋担当副社長兼日本法人社長。三越伊勢丹では役員兼WEB事業部長として、EC・情報メディア等の構築、オムニチャンネル導入を担当。米国Babson College MBA。

おそらく大規模EC・オムニチャンネル3社で事業責任者に携わった国内唯一の経験者。
ベンチャーから大企業までのコンサルティング、アドバイス、顧問、業務支援に携わっている。

中島 郁

Google、スピード計測ツールのPageSpeed Insightsを改良、実際の世界により即したパフォーマンスをレポート

8 years 8ヶ月 ago

ageSpeed Insights が、より実際に近い状況での測定結果をレポートするようになった。 Chrome ユーザー エクスペリエンス レポートのデータを基にし、First Contentful Paint(FCP)と DOMContentLoaded(DCL)の2つの指標をレポートする。

- Google、スピード計測ツールのPageSpeed Insightsを改良、実際の世界により即したパフォーマンスをレポート -

Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki

Kenichi Suzuki

Amazonやテクノロジーの進化が変える買い物体験[米EC専門誌が小売りの未来を予測] | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

8 years 8ヶ月 ago

音声ベースのデジタルアシスタントの登場、ブランドの凋落、新たな配送方法の台頭など、小売業界はいま、これまで類を見ないほどの劇的な変革期を迎えています。

音声ショッピングが買い物体験を変える

2017年、小売業界には大きな変化がありました。Amazon(アマゾン)のホールフーズ買収、チェーン店の相次ぐ閉鎖などです。しかし、これらの出来事は氷山の一角にすぎません。テクノロジー分野、買い物における文化的背景に至るまで、今後もさまざまなところで大きな変化が起きることでしょう。小売事業者は、戦略的な投資を行い、消費者のニーズに対応できるようにしのぎを削っていかなければなりません。

音声を活用した買い物は、まだスタートしたばかり。これからの時代、デジタルアシスタントの活用方法をめぐって、小売事業者が激しい戦いを繰り広げることが予想されます。

消費者は現在、「Amazon Echo」(クラウドベースの音声認識サービス「Amazon Alexa」に日本語対応したデジタルアシスタント)などの音声認識デバイスを、スピーカーやタイマー、遊ぶためなどに使用しています。しかし、もともとはビジネス用に開発されたものなのです。

最新のアップデートで、「Amazon Alexa」は同じ家に住む人たちの声を聞き分けることができるようになりました。2030年までには、個人の嗜好に基づいた買い物をサポートするパーソナル・デジタル・アシスタント機器が台頭し、それを消費者が所有するようになると言われています。今回のアップデートは来るべき時代に備えたアマゾンによる最初の攻撃なのです。

Amazonは2017年、カメラ付きAlexaデバイス「Echo Look」が登場
米国ではカメラ付きAlexaデバイス「Echo Look」が2017年に発売。「Echo Look」で撮影した画像をアプリで閲覧し、スタイルをチェックすることが可能。そこから自身に適した衣類を購入することもできる(編注:画像は編集部が追加、出典はAmazon)

テクノロジー業界の「4大企業」(Amazon、Apple、Facebook、Google)は2020年以降、音声認識による販売分野でのシェアを独占しようと、今後1兆ドル以上の投資を計画しています。各企業はそれぞれ異なる方向から攻めていますが、どの企業も目標は同じ。音声認識において、消費者が一番利用するブランドになる、あるいは世界中の情報を集めることができるかです。

現在、オンラインで販売取引の半分以上にアマゾンが関わっています。アマゾンは、エンターテインメントやテクノロジー分野にも積極的に進出。一般消費材の検索の50%がアマゾンから始まっており、グーグルをも脅かす存在になっています。

米国ではAmazon経由の流通額が急拡大している
市場シェアを伸ばし続けるアマゾン(編注:画像は編集部が追加)
アマゾンが所有するサイトで販売されたオンライン流通額の比率
オレンジが2016年のアマゾンのシェア割合
出典:インターネットリテイラー、ChannelAdvisor、Slice Intelligence、アメリカ商務省
※市場シェアにはアマゾンが自社で販売した製品および、同社のマーケットプレイスで販売された製品が含まれる
米国の消費者がネットで商品を検索する場合に利用するサービスは「Amazon」
消費者がネットで商品を検索する場合に利用するサービスについて(編注:画像は編集部が追加)
灰色:他のECサイト 黒:検索エンジン オレンジ:アマゾン
出典:Slice Intelligence

西洋諸国では、世帯年収10万ドル以上の家庭のほぼ全てがプライム会員になっているような状況です。そして現在は、プライム会員を大学生にも広げ、その数は右肩上がりで増え続けています。

しかし、アマゾンには足りないものもあります。それは何か? 他のプラットフォームをリードするには、顧客の詳細なデータ、バックグランドなどを知る必要があるのです。

アマゾンの競合3社には、それぞれ圧倒的な強みがあります。グーグルは検索と広告、アップルはハードウェアの技術とトレンドセッティングの能力、フェイスブックは利用者の閲覧時間(そして人生を)、それぞれ保有しています。

アマゾンなどのオンライン小売事業者や、「Amazon Echo」など声に反応するデバイスは、消費者に直接話しかけられるという圧倒的な強みを持っているのです。

上場企業が次の10年も株主の期待に応えて成長するためには、他企業からシェアを奪う必要があります。そして、そのシェアを独占するためには他企業の強みを奪っていかなければなりません(たとえば、グーグルの場合は盗ませない必要があります)。

テクノロジーの進化はブランド、決済、店舗を変える

ブランドの凋落

4大企業の最終的な目標は、会話からブランド名を取り去っていくことです。つまりそれは、ブランドが、小売パートナーやOEM生産の受託企業から攻撃を受けているような状況と言えるのです。

アマゾンや、「Amazon Echo」などの音声デバイスを販路として活用するオンライン小売事業者は、“消費者に直接話すことができる”という圧倒的な強みを持つことになります。つまり、利益率の高い自社ブランド商品を、消費者へ意図的に販売できるようになるというわけです。

特に電池やペーパータオルなど、日用消耗品に関してはその傾向が顕著になるでしょう。消費者が「Amazon Alexa」に向かって「トイレットペーパーを注文して」と話しかけると、ブランド名は排除されてしまうのです。

ブランドが何十年もの時間、何十億ドルもの資金をつぎ込んで確立してきた顧客のロイヤリティを、小売事業者が徐々に侵食していくことになるでしょう。そんな環境下では、これまでとは違った戦いの場、新しいモデルが出てくるかもしれません。

たとえば、アマゾンが「Amazon Alexa」の会話のなかにブランド名やプロモーション情報を組み込み、「Amazon Echo」でターゲティング広告を拡大していく可能性もあります。

モバイル機器やパソコンのスクリーンでページをスクロールする買い物から、音声ベースの買い物へ変わっていくなかで、ブランドは消費者の購買決定に影響を与えられる機会を作っていかなければなりません。

決済プロセスの変化

もう1つ重要な変化は、消費者の決済プロセスです。決済を必要としないレジなし店舗「Amazon Go」は、すでに「チェックアウト」や「チェックイン」という概念をなくし、実店舗での買い物体験から決済を切り離しています。

2017年に開かれた「ShopTalk」(編注:AppleやAmazonなどの企業が登壇する小売業向けの大規模カンファレンス)では、アマゾン、SamsungPay(編注:サムスンが提供する決済サービス)、PayPal、数社の銀行のリーダーが集い、将来的に新しい電子決済がクレジットカードに置き換わるという話をしていました(一部講演内容はこちらを参照)。

「Amazon Pay」「AliPay」「Samsung Pay」「Android Pay」を提供する企業などが一斉に集った「Shoptalk」
「Amazon Pay」「AliPay」「Samsung Pay」「Android Pay」を提供する企業などが一斉に集った「Shoptalk」(編注:画像は編集部が過去記事から追加)

今後、スマートフォンをベースにしたモバイルウォレット(編注:決済機能やポイントカード、会員証、クーポンなどの機能を格納するサービス)を通じ、消費者は購買決定を促進する情報を受け取ることができるようになります。

「これを買うお金はあるのか?」「これを買うことになったら、どれくらいの支払いになるのか?」――小売事業者と金融機関が透明性を持ってパーソナルな情報を提供すれば、消費者はより多くの選択肢を持つことができます。そうすれば、消費者はよりスムーズで、納得感を持って購買の意志決定を行うことができるようになるのです。

店舗の未来

買い物の最終ステージである配送面も、将来的に変わるかもしれません。5年前、消費者はまだ広い面積の実店舗を訪れていました。3年前、店舗横での商品受け取りが可能になった時、「小売に必要なのはどれくらいのスペースなのだろう」と考えたものです。

現在、そして今後、オンラインでの買い物やスピード送といった買い物の選択肢が増えると、どれくらいの人が実店舗での買い物に興味を持ち、どれくらいの店舗スペースが必要になるのかといった議論が起きるでしょう。現在、北米では1人あたり1000平方フィート(1フィート=約30.5cm)の小売スペースがあると言われています。オンラインショッピングやお急ぎ配送が増えれば、このビジネスモデルの持続は難しいことが明らかです。

この現象は、世代間シフトが起したと言っても良いでしょう。ミレニアル世代とZ世代は、約半分が1985年生まれです。2023年には、40%の消費者が2000年以降に生まれた人たちになります。将来、消費市場を引っ張る消費者は、インターネット時代に育ち、モバイルファーストの買い物を体験しています。そのため、対面での買い物はどんどん人気がなくなっていくでしょう。

小売事業者は、テクノロジーと体験などを通じて、買い物体験を変えていく必要があります。実世界でモノを買う、ソーシャルメディア上で買い物をする、テキストで店舗と会話する――これらは若い消費者たちのニーズに応えるために必要不可欠なのです。

体験を重視した買い物を提供していている企業として、現在イノベーションの事例にあげられるのは、Bonobos guide shops、Lego VR、店内でさまざまな講座などを提供しているREIでしょう。

Legoの実店舗の様子。25秒あたりに店内に設けられたVirtual Reality(VR)などがある(編集部が追加)

これらの企業の共通点は、支払いを買い物体験から切り離し、店舗では商品やブランドの体験の提供に注力している点。そして、同じような興味を持つ人たちと交流できる場所として提供しているのです。

対面における買い物体験の向上以外では、小売事業者は無料のスピード配送オプションを提供しようと躍起になっています。注文から2日以内に無料配送するサービスは消費者にとって魅力的ですが、アメリカ、カナダ、オーストラリアといった広大な国土に都市が散らばっているような国では難しいビジネスモデルです。小売事業者が利益を削らず、配送面でのコストをカバーしていくにはどうすれば良いのでしょうか? 次の10年では、30分後の配送から10日後配送といった、リードタイムを段階的に設定し、それぞれ価格帯の異なる送料を設ける配送モデルが登場してくるでしょう。

ここでも、Alexaのような音声ベースのデバイスが重要な役割を果たすはずです。電池が切れればすぐに必要かもしれませんが、20kgもあるドックフードは来週届けば良いですよね。このような配送ニーズをデジタル音声デバイスが理解するようになれば、配送コストを大きく下げることは可能になります。

無料のスピード配送を提供している小売事業者は、自社の配送ルールを上手く設定しなければ、将来的に利益を削ることになる可能性があります。

◇◇◇

ビジネススクールに通う22世紀の生徒たちは、きっと現在起こっている大きな変化について論文を書くことになるでしょう。

音声ベースのデジタルアシスタントの誕生から、ブランドの凋落、新しい配送モデルの登場まで、私たちは買い物という行為が改革を遂げる重要な時代に生きていくことになります。

アニメ「The Jetsons」の主人公が描いていた「インスタントグラティフィケーション」(欲しいと思ったときに、いますぐそれを得たいと思う消費者欲求)という世界の実現が近づくにつれて、小売業界がどのように進化していくのを見るのが楽しみです。

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

【告知】2018年1~2月開催のセミナー

8 years 8ヶ月 ago
新年あけましておめでとうございます。秘書です。 本年もどうぞよろしくお願いいたします♪ 2018年1~2月にご参加いただけるセミナー5件をご案内いたします。 1月27日(土)には第9回となりました、無料解析相談&アナログゲーム大会を開催いたします。ぜひふるってご参加くださいませ! では、小川の直近の講演活動をご覧ください。 ※公式サイト等で公開されていないセミナーはご掲載しておりません。(あと数件、東京都内での講演を予定しております。公式発表され次第、掲載いたします。) ※2017年1月10日時点の情報です。 詳細はリンク先をご確認の上、お申込みください。 (時系列)

新しい Search Console をご紹介します

8 years 8ヶ月 ago
数か月前、一部の方を対象に新しい Search Console のベータ版のユーザテストを開始したことをアナウンスしました。そしてこの度、Search Console のすべてのユーザーのみなさまにこのベータ版をご利用いただけるようになりましたことをお知らせします。どなたでも Google 検索上のウェブサイトの掲載状況を最適化する、よりシンプルになったこのプロセスを試すことができるようになります。新しい機能には、検索パフォーマンス、インデックス カバレッジ、AMP ステータス、および Job Posting のレポートが含まれます。新しい Search Console をご利用いただく準備ができましたら、メッセージをお送りし、お知らせします。

Google は、みなさんが日々利用されており、最も人気のある機能を中心に新しい Search Console に追加することからはじめました。この機能追加はまだ完了していないため、今後も引き続き新しい Search Console(ベータ版)では従来の Search Console の機能を追加していく予定です。新しい Search Console が完成するまで、両方のバージョンを並行して提供します。この両バージョンはナビゲーションバーのリンクを介して簡単に行き来できるため、みなさんは両方のバージョンを使用できます。

新しい Search Console は、ゼロからの再構築となりました。これは、可能な限り実用性のあるインサイトをユーザーに提供し、それらに沿ったガイドを行うことで、あらゆる未解決の問題をユーザー自身が解決できるような相互に作用する問題解決モデルを構築するためです。社内のコラボレーションをシンプルにするために、ご自身の組織内でレポートを共有する機能も追加しました。


検索パフォーマンス レポート: 16 か月分のデータをご利用いただけます!


もしあなたが検索アナリティクスを日頃からご利用いただいているなら、新しい検索パフォーマンス レポートもきっと気にいるでしょう。検索アナリティクスでより長い期間のデータが見たい、という機能を待ち望んでいた方も多いと思います。新しいレポートでは、長期的な傾向をより簡単に分析し、前年度の比較を可能にするために、16 か月分のデータをご利用いただけます。近い将来、このデータは Search Console API(英語) 経由でも利用可能になります。


インデックス カバレッジ : Google のインデックスの包括的なレポート


新しくなったインデックス カバレッジ レポートでは、あなたのウェブサイトの URL のインデックス状況を確認することができます。正しくインデックス登録されている URL、潜在的な問題に関する警告、Google がいくつかの URL のインデックスを作成していない理由などを表示します。このレポートは、新しい問題が検出されたときに警告を出したり、修正状況を管理しやすくするなど問題の解決状況をトラッキングする新機能に基づいて構築されています。

それらはどのように機能するのでしょうか。
  1. 問題の原因を調べていくと、URL のサンプルが表示されます。エラーが発生している URL をクリックすると、ページの詳細が表示され、問題の原因を把握するのに役立つ診断ツールへのリンクが表示されます。
  2. 検索の問題を解決するには、社内の複数のチームが関与することがよくあります。適切な人が現在のステータスやそこに発生している情報にアクセスできるようにすることは、サイトをすばやく改善する上で重要です。新しい Search Console のほとんどのレポートでは、レポートの上部にある [共有] ボタンを使用して、レポートに共有可能なリンクを作成できます。問題が解決されたら、共有を簡単に無効にすることができます。
  3. 新しい Search Console は、問題が解決したことをユーザー自身が確認するのに役立つだけでなく、それに従って Google がインデックスを更新するのにも役立ちます。これを行うには、報告されている問題を選択し、[修正を検証] をクリックします。Google は、影響を受けた URL を優先度を上げてクロール・再処理し、サイトの問題をこれまで以上に迅速に解決することに役立ちます。
  4. インデックス カバレッジ レポートは、サイトマップ ファイルを送信しているサイトに最適です。サイトマップ ファイルは、検索エンジンに新しい URL や更新された URL を知らせるのに適した方法です。サイトマップ ファイルを送信することで、インデックス カバレッジ データにサイトマップ フィルタを使用できるようになり、URL の正確なリストに絞ることができます。

検索機能の拡張 : AMP および Job Posting ページを改善する

新しい Search Console は、AMP や Job Postings などの検索機能の実装支援も目的としています。これらのレポートは、Google がこれらのトピックについて特定したエラーと警告の詳細を提供します。インデックス カバレッジ レポートでご紹介した機能に加えて、2 つの追加機能を備えたレポートを追加しました。
  • 最初の機能は、問題を修正するプロセスでより速いフィードバックを提供することを目的としています。これは、[修正を検証] ボタンをクリックすると、いくつかの瞬間的なテストを実行することによって実現されます。あなたのページがこのテストに合格しなかった場合は、すぐに通知します。それ以外の場合は、影響を受けたページを再処理します。
  • 2 番目の新機能は、検証処理中に肯定的なフィードバックを提供することを目的とし、(検証に失敗した URL または保留中の URL に加えて)修正済みと認識された URL のリストを提供するよう検証ログの項目を拡張します。

AMP レポートと同様に、新しい Search Console は Job Posting レポートを提供します。あなたのウェブサイトに求人情報を掲載している場合は、Google for Jobs (現時点では特定の地域でのみ利用可能)で求人情報を直接表示することができます。


フィードバックをお待ちしています

信頼できる熱心なベータテスターからのフィードバックがなければ、このような改善をすることはできませんでした(フィードバックがどのように Search Console の改善に役立ったのかについては今後またお伝えする予定です)。もちろん、みなさんからのフィードバックも同様に重要だと考えています。混乱を招くものや間違っているものを発見した場合、または本当に気に入った機能がある場合は、サイドバーのフィードバック機能を通じてお知らせください。また、新しい Search Console のモバイル対応については今後対応予定です。

最後に、新しい Search Console のテストユーザーから最近寄せられた励ましのコメントを共有してこのブログの締めくくりとしたいと思います。

「新しい Search Console はシンプルでよく練られており、これまでそうなって欲しいと期待していたような UX となりました。修正の検証を実行したり、結果を電子メールで受け取ることもできます。それらは弊社サイトのページに影響を与えた厄介な AMP のエラーと警告の修正に大いに役立ちました。何より、検索アナリティクス レポートのデータの参照範囲は現在 16 ヶ月分にまで及んでおり、これは弊社の業務において大きな変革をもたらしました」 -  Noah Szubski, Chief Product Officer, DailyMail.com

ご不明な点などございましたら、お気軽にウェブマスター ヘルプ フォーラムでお知らせください。

旧ファミマ・ドット・コム責任者が語るシステムの「受け入れテスト」外注ポイント【セミナー 1/25開催】

8 years 8ヶ月 ago

ウェブレッジはUFI FUTECH(旧ファミマ・ドット・コム)と共同で、「セキュリティ診断をやりたいが、何から手を付けたらいいのかわからない」「セキュリティ診断を外注したが、レポート納品後にどうしたらいいのかわからない」といった課題を解決するためのセミナーを1月25日(木)に開催(場所は東京都台東区)する。

今回のセミナー「脆弱性診断のカギは、『報告書』にあり。~脆弱性診断の活かし方とプロに任せる受け入れテスト~」は、次のような人が対象。

  • コンシューマー向けのシステムを担当している
  • セキュリティ診断を検討・運用している
  • 受け入れテストで課題を抱えている
  • 品質向上施策を検討している
  • 対象部署はシステム部門、開発部門関係者

セミナーでは、UFI FUTECHの渡辺 泰治氏(サービス事業本部 マーケティングソリューション事業部 事業部長)が自社の事例を踏まえて、「受け入れテスト」を外注するポイントなどを説明。

「セキュリティ診断」の全体像から、セキュリティ診断後に納品される「報告書」で押さえる点とその生かし方について解説する。

セミナー詳細は次の通り。

  • 日時:2018年1月25日(木)15:00~17:00(受付開始は14:30~)
  • 会場:浅草橋ヒューリックホール ROOM4(東京都台東区浅草橋1丁目22-16)
  • 料金:無料
  • 主催:ウェブレッジ
  • 詳細と申込:https://webrage.jp/semieve180125/

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

ユーザーの行動を測定するための Google アナリティクスの新機能

8 years 8ヶ月 ago
この記事は、Google アナリティクス ソリューション 英文ブログ記事 「New ways to measure your users in Google Analytics」を元に構成しております。

マーケティング責任者の約 90% は、マーケティングを成功に導くためには、複数のチャネルやデバイスにまたがるユーザーの行動経路を把握することが極めて重要だと考えています。*1

最近のユーザーはブランド各社が提供するユーザー体験に対して、驚くほど高いレベルのパーソナライゼーションや関連性を期待しています。このため Google では、複雑なカスタマー ジャーニーのすべてをより正確に測定できるよう、Google アナリティクスの機能改善に継続的に取り組んでいます。

今回は、ユーザーの把握に利用できるアナリティクスの 4 つの新機能をご紹介します。それぞれのユーザーに合わせて、より最適化された利便性の提供にお役立てください。

ユーザーに焦点を合わせたレポート


アナリティクスの標準レポートは、ユーザーに焦点を合わせるかたちでアップデートされました。特に日付をまたいで複数のセッションを記録するユーザーの行動を把握するうえで、ユーザー指標は欠かすことができません。

最新の標準レポートではセッション数を確認できるだけでなく、有料検索からサイトを訪れているユーザーの数などもすぐに把握することができます。

ユーザー指標が追加されたアナリティクスの標準レポート


このアップデートを有効にするには、アカウントにログインして [管理] > [プロパティ設定] から [レポートでユーザー指標を有効にする] をオンにします。

アクティブ ユーザー、コホート分析、ライフタイム バリューといった既存のレポートでもユーザーの分析が可能です。また、標準レポートではセッション指標も引き続きご利用いただけますので、ご安心ください。ユーザー レポートの詳細はこちらでご確認ください。


ユーザーの全期間の指標とディメンションを測定する


ユーザー エクスプローラというツールでも、ユーザー単位で分析することができます。このツールには、(Cookie の有効期間に基づく)全期間を対象としたユーザー単位の指標とディメンションが新機能として追加されました。それらの新しい指標やディメンションを使うと、ユーザーの行動をこれまでよりきめ細かく測定することが可能です。

ユーザー エクスプローラに新たに追加されたユーザー単位の全期間の指標とディメンション

たとえば、特定のユーザーがサイトに滞在した時間の累計や、サイトで行った取引の総数を過去に遡って確認することができます。サイトを初めて訪れた時期やユーザー獲得につながったチャネルなどを把握できるディメンションもあります。

新しい全期間の指標とディメンションは、アナリティクスのアカウントですでにご利用いただけるようになっています。ユーザー エクスプローラの詳細はこちらでご確認ください。


ユーザーリストのレポート表示

このブログをご覧になっている多くの方はユーザーリストをご活用と思いますが、そうした皆さんに朗報です。アナリティクスの新しいレポートにユーザーリストを公開するオプションが追加され、すべてのユーザーリストのデータをより簡単に確認できるようになりました。

ユーザーリストをアナリティクスに公開し、ユーザーレポートでデータを確認できます。

新しいユーザー レポートには、アナリティクスで作成したユーザーリストがチャネルを問わず表示されます。これまでは、アナリティクスで作成したユーザーリストを AdWords などのサービスにエクスポートすることはできましたが、アナリティクスに公開してレポートに表示することはできませんでした。

たとえば、アナリティクスにユーザーリストを公開すると、過去 12 か月間に商品を購入しているものの、直近の 2 か月間は購入していないすべてのユーザーを表示できます。

新しいユーザー レポートはアナリティクスのアカウントでご利用いただけます。ユーザーリストのレポート表示の詳細はこちらでご確認ください。

コンバージョンを見込めるユーザーにアプローチ

今回、新たに「コンバージョンの可能性」という指標も追加されました。これはさらに一歩進んだユーザー指標であり、名前が示すとおり、特定のユーザーが将来的にコンバージョンを達成する可能性を示します。この可能性は過去に取引のあったユーザーの情報に基づく機械学習モデルを使って算出します。

この指標がもたらすメリットは明確です。つまり、商品購入に至る可能性が高いユーザーだけのリマーケティング リストを作成し、AdWords や DoubleClick のキャンペーンまたはオプティマイズのサイトテストを通じて、そうしたユーザーにアプローチすることができます。

コンバージョンの可能性レポートも新たに追加されます。このレポートでは、チャネルなどの重要なディメンションを使って、すべてのユーザーの「コンバージョンの可能性」を確認できます。

新たに追加されたコンバージョンの可能性レポート

アナリティクス インテリジェンスで利用できるこの新機能は、将来的にコンバージョンが達成される見込みをユーザー別に予測する初めての機能で、これからの数か月、すべてのアナリティクス アカウントでベータ版をご利用いただけます。コンバージョンの可能性の詳細はこちらでご確認ください。



以上 4 つの新機能は、ユーザーの詳細やサイトでの行動を詳しく把握し、ユーザー体験を改善するうえでお役立ていただけます。前述した約 90%マーケティング責任者と同様に、お客様には、ユーザーの行動経路の把握にぜひこれらの機能をご活用いただければと存じます。

Happy analyzing!



*1「The Customer Experience is Written in Data」Econsultancy / Google(2017 年 5 月)

投稿者: Gene Chan(Google アナリティクス担当プロダクト マネージャー)

「Ship&co」のベルトランが1億円調達、海外向け配送の課題をワンクリックで解決

8 years 8ヶ月 ago

EC向け出荷管理システム「Ship&co」を運営するベルトランは1月9日、投資ファンドのスパイラル・ベンチャーズ・ジャパンから1億円の資金調達を実施したと発表した。調達した資金は、オンプレミスでしか動かせないシステムを持つ大手物流会社とのAPI連携強化に充てる。

「Ship&co」はクラウドベースの送り状発行システム。ベルトランは弁当箱専門のECサイト「Bento&co」を2008年から運営し、伝統工芸品「曲げわっぱ」など、さまざまな日本製の弁当箱を国内外に販売している。送り状発行業務を効率化するため、「Ship&co」を自社開発した。

佐川急便、ヤマト運輸、日本郵便、FedEx、DHL、UPSなどと提携し、運送会社の選定から送り状の作成までワンストップで行う。荷物のサイズと重量を入力すると、どの運送会社の配送サービスが最も早く、安いかが一目でわかる。

資金調達の発表に合わせ、送り状やインボイスをワンクリックで発行できるようになり、これまで1件あたり3~5分を要していた発送業務を、約20秒まで短縮することに成功したことも公表した。

EC向け出荷管理システム「Ship&co」を運営するベルトランが1億円を調達

インボイス作成などの手間と時間を従来比8割削減するという(画像は編集部がキャプチャ)

ベルトランの代表を務めるベルトラン・トマ氏は、2016年3月に「LinkedIn」へ投稿した記事で、「Ship&co」について次のように説明している(一部抜粋)。

「Ship&co」は、クラウドベースのラベリングサービスです。簡単な言葉で言うと、eコマースのカートと運送会社をリンクさせて、ワン(ぐらい?)クリックで送り状を印刷できます。みなさんは、海外発送の時に手書きまたは、運送会社の不便なソフト(ごめんなさい)やドットプリンター(RIP)を使っていると思います。これから「Ship&co」で一つのインターフェースで日本郵便、Fedex, DHL, UPSの送り状を簡単に(自動的に)作れます。「Ship&co」のおかげで海外への物流がわかりやすくなって、Ship&coが日本の良いモノをもっと世界へ広げるためのサービスになったら嬉しいです。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る