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ECサイトの売上UPに役立つ「パーソナライズ」を実現する方法と基礎知識

8 years 8ヶ月 ago

消費行動の多様化で、消費者が購入したいと思う商品を「適切な消費者に」「適切なタイミングで」「適切な提案を」といったマーケティング活動がEC事業者に求められるようになっている。消費者の行動や興味・関心に合わせて「パーソナライゼーション」を実現するには、どのようなツールを使い、どういった施策を打てばよいのか? データ・マネジメント・プラットフォーム(DMP)ベンダーのシーセンス・江川亮一社長が、ECサイトのコンバージョン率アップや顧客のエンゲージメント強化につながる「パーソナライゼーション」の方法と最新事例を解説した。写真◎Lab

パーソナライゼーションを成功させるデータ活用のポイント

パーソナライゼーションのメリットは、ユーザーエクスペリエンス、ECサイトのコンバージョン率の向上、リピーターの増加、そして、売上拡大につながることだ。(江川社長)

ECサイトにおけるパーソナライゼーションの効果についてこう説明する江川社長。近年、ECサイトの商品レコメンドをユーザーごとにカスタマイズしたり、Web接客ツールを使って顧客ごとに最適なプロモーションを行ったりするEC事業が増えていることに触れ、「パーソナライゼーションに投資をしている企業の業績は伸びている」と強調する。

シーセンス株式会社 代表取締役社長CEO 江川 亮一 氏

江川社長は、約16億ユニークユーザーのデータを蓄積しているDMP「Cxense DMP」の事例を踏まえ、パーソナライゼーションの具体的な方法を紹介した。

ユーザーデータを蓄積する方法とDMPの仕組み

ユーザー属性などに応じたECサイトにおける表示内容の出し分け、顧客の購買履歴などに合わせて異なるクーポンを提供するには、ユーザー1人ひとりの属性情報や興味・関心を把握する必要がある。

それらのデータを溜める方法の1つとしてあげられるのが、会員登録によって年齢や性別といったデモグラフィックデータを集めること。そしてもう1つが、ECサイトを訪れたユーザーの行動を追跡し、購買履歴や検索履歴、サイト閲覧などの行動情報から興味や関心を把握していく方法だ。

シーセンスが提供している「Cxense DMP」は、ECサイトなどにJavaScriptを埋め込み、そのサイトにアクセスしたユーザーの行動を追跡。そして、ユーザーの購買履歴や検索履歴、サイト閲覧履歴などを蓄積し、会員情報などと紐付けてユーザーのプロファイルを作成していく仕組みだ。

全てのユーザのプロファイル情報をリアルタイムに構築 リアルタイムDMP テクノロジーを利用した 1:1のユーザプロファイルを構築
全てのデバイス、マルチサイトを横断してユーザデータを蓄積
サイトのコンテンツを意味解析し、ユーザの興味関心をより良く理解 ・short term intent(短期間の興味関心) ・long term interest(長期の興味関心)
サイトにおけるユーザの全てのイベントを計測 ・ページビュー ・インプレッション ・クリック ・インビュー ・コンバージョン などを計測可能
会員データや購買履歴など顧客データを連携可能
ユーザの興味関心やデモグラ情報を活用してオーディエンスセグメントを作成。作成したオーディエンスセグメントを
利用したオーディエンス拡張機能も提供
検索する感覚で条件を繰り返し変更することでリアルタイムに新しいセグメントの検証が可能また、即時にセグメントを有効化してターゲティングやレポート活用が可能
さまざまなデータから会員の属性情報や興味関心を分析する

ユーザーデータを収集する際のポイントについて江川社長は、「最新の行動情報を常に蓄積し続け、『現在の興味関心』を把握することが重要になる」と強調する。消費者のニーズは刻々と変化するため、たとえば数週間前の購入履歴に基づいて商品をレコメンドしても、すでにユーザーのニーズが変化している可能性があるためだ。

また、近年は1人のユーザーが複数のデバイスを利用することも多い。そのため、「パソコンやスマートフォン、タブレット端末などデバイスを横断してユーザーデータを蓄積することも欠かせない」(江川社長)

そして、蓄積したユーザーデータを属性や興味関心に応じていくつものグループに分類し、パーソナライゼーションに必要なデータベースを構築する。

セグメントの条件には「ページ閲覧回数」「サイト訪問回数」「会員・非会員」「会員種別」「年齢」「性別」「特定アイテムの閲覧履歴」「特定カテゴリの閲覧履歴」「検索における特定キーワードの利用の有無」「アクセス地域」「一定期間のアクセスの有無」などがある。

「パーソナライゼーション」で集客アップやコンバージョン率向上を実現する方法

ECサイトの「パーソナライゼーション」によって、どのようなマーケティング施策を打つことができるようになるのだろうか。

江川社長は、①サイトの表示内容やキャンペーンを顧客ごとに変えてコンバージョン率を改善する②セグメント広告で広告費を最適化する③需要予測にもとづくタイムリーな販促を行う④アップセルにつなげるレコメンド─ といった施策の方法を解説した。

江川社長は「パーソナライズ」で売上UPを実現するための4手法を紹介

【CVR向上】サイトの表示内容やキャンペーンなどを顧客ごとに変える

ユーザーの興味関心や購買履歴などに基づいてカスタマイズされたキャンペーン、クーポンなどを配信することは、会員登録の促進やコンバージョン率の改善に直結する。

たとえば、ゲストユーザーには会員登録キャンペーンを表示。会員登録して間もないユーザーには会員限定クーポンを配信してリピート注文を促す。ECサイトを離脱しそうなユーザーには、ブラウザを閉じようとした瞬間にキャンペーン情報をポップアップして離脱を防ぐ。また、一度閲覧されたバナーは削除し、別のバナーを表示するなど、動的なサイトを作るとより効果が高まるという。

ユーザーが会員なのかゲストなのかだけでなく、「過去に会員だった」といった細かい情報まで踏まえてECサイトの表示内容やキャンペーン内容などを変えることで、より高い効果を得ることができる。(江川社長)

コンバージョン率の向上:: 3) リッチフォーマットによる効果的なメッセージ配信
ポップアップ形式やモーダル形式などのリッチフォーマットにて、特集バナーやレコメンド商品などをユーザ毎に出し分けが可能。既存枠に捉われることなく、ユーザー毎にパーソナライズされた情報を訴求することにより、UXを向上させ効率的なCVの獲得を支援。
ポップアップ形式 バナー表示 ポップアップ形式 レコメンド表示
ポップアップ形式やモーダル形式などのコンテンツで表示内容を顧客ごとに最適化

【集客】データを活用して広告費を最適化する

ECサイト内のユーザーの行動履歴や会員データを活用してセグメントを作成し、そのセグメント情報をDSP(Demand-Side Platform)やGoogleまた、Facebook、LineといったSNS広告で「狙った顧客に最適な広告を配信し、広告効果を高めことできる」(江川社長)。

「Cxense DMP」は導入企業が独自に構築した「プライベートDMP」と、外部の企業などが持つ「パブリックDMP」を連携し、データを掛け合わせることが可能だ。よりデータの精度を上げ、ターゲットとなる見込み客にアプローチできるようになる。

集客の効率化(新規顧客・リピータ獲得):: 2) Paid広告、Display広告、SNS広告の効率化 自社サイト内でセグメント化したユーザに対して、FacebookやLINE広告でリターゲティングを行うことで、サイト外でもユーザへのリーチが可能 貴社サイト セグメント作成例:1ヶ月以内に訪問履歴がある非会員ユーザ
カスタムピクセルによるセグメント連携
Facebookビジネスマネージャで、Cxense DMPで作成したセグメントを条件にし、カスタムオーディエンスを作成し、広告を配信
ターゲティング
FacebookやInstagramなどのWebやアプリでターゲティング広告を配信可能
FreakOut社のDSP(Red)とセグメント連携することで、LINEのタイムライン、LINE News、MoreTabへのターゲティング配信が可能
外部のアドネットワークやSNS広告を活用してターゲティングする

アップセルを促すレコメンド

ショッピングカート画面や購入確認画面などで、関連商品や、その商品を買った他の顧客がよく買う商品をレコメンドし、併せ買いを促す。また、1回あたりの購入金額が送料無料の金額を超えるように商品を提案するのも有効。

需要予測に基づくタイムリーなプロモーション

「Cxense DMP」のリアルタイムトラッキング機能を使うと、1分単位で購入数を調査することで、年齢層や性別、職業、居住地域といった属性ごとに「よく売れる時間帯」を特定することができるようになる。

ユーザーのプロファイルと購買データを掛け合わせることで、たとえば「正社員の30代女性は午前8時台にメルマガを開封しやすい」といったマーケティングに役立つ情報を得ることができる。

ユーザーごとに最適化した情報発信と、需要予測を組み合わせることで、売上UPにつながるさまざまな施策の実行という可能性が広がるのではないか。(江川社長)

【集客】検索クエリを分析し、SEOに強い特集ページを作る

ユーザーが検索エンジンでよく使うキーワードを特定し、そのキーワードをベースとした特集ページを作り、検索エンジンからの流入増加を狙うこともできる。

ユーザーが検索で使うブランド名やカテゴリ名、素材名などを使ったコンテンツページを自動生成する機能を搭載。この機能を活用し、キーワードに関連する新着の商品情報や、キーワードを含む商材の週間ランキングを毎日自動で更新することで、「SEOに強いサイトを作ることができる」(江川社長)と言う。

集客の効率化(新規顧客獲得):: 1) オーガニック流入の促進
検索エンジンからの流入増加
ブランドやメーカー名などのユーザが興味も持っている狙ったキーワードをベースとした特集ページを自動生成し、それらのキーワードで検索しているユーザの流入を増加
トピック一覧ページ
以下のようなSEO対策を行いたいキーワードをタグ化
アパレル系:ブランド名 (例:Prada, Paul Smith…)
素材 (例:綿100%, デニム, …)
カテゴリ名 (例: トップス、スカート、靴、….)
流行キーワード
家電系:メーカー名 (例:日立, NEC, Sony ….)
カテゴリ名 (例: 冷蔵庫、エアコン、….)
機能(例:)
流行キーワード
トピックページ
トピックページは、各タグ毎に、毎日バッチで、CxenseのAPIを利用して、最新の情報に更新した静的なHTMLを作成。
商品ページ
関連タグウィジェット チュニック、ヒップアップ
関連タグが表示されるウィジェットを配置。
検索エンジンから、ページの更新頻度があり、被リンク数も多いページとして見えるので、SEOに効果的。
検索クエリをベースに、SEOに強い特集ページを作ることも可能

オンラインゲーム会社やコンビニ大手の成功事例

続いて江川社長は、「Cxense DMP」を導入してサイトのパーソナライゼーションに取り組み、コンバージョン率向上などにつながった企業の成功事例を紹介した。

動画配信やオンラインゲームなどを手がける企業では、サイト訪問者の属性やサービス利用履歴に応じてサイトの表示内容を変えている。

たとえば、「会員登録しているが、クレジットカードは登録していない」「動画を頻繁に視聴するが、ゲームは利用していない」といった条件でユーザーを分類。それぞれのグループに条件に適したバナーやキャンペーンを表示する。パーソナライゼーションの施策によってコンバージョン率が導入前の約10倍に上昇したケースもあるという。

コンビニ大手の某社では、ユーザーの購入履歴や商品閲覧履歴に応じてECサイトのレコメンド商品やキャンペーンのポップアップなどを自動で切り替えるようにした。

その結果、「サイト上の商品の露出数」「レコメンドによるクリック数」「サイト全体のコンバージョン率」「新規顧客の獲得率」「定期購入への引上げ率」などがすべて向上したという。

コンビニ大手の導入効果

  • 自動化による商品露出数の拡大:商品露出数203%up
  • レコメンドによるクリック数:導入前比較で約5倍
  • 全体コンバージョン率:導入前比較で150%up
  • 初回購入引上げ率:従来手法比較で約5倍
  • 定期購入引上げ率:従来手法比較で約2倍

累計16億UUのデータを蓄積する「Cxense」

シーセンスが提供するデータソリューション「Cxense」シリーズは広告レコメンデーション、検索、ウェブサイト分析、DMPなど5つの製品で構成されている。2010年の設立以来、導入企業はメディア企業やEC事業者、銀行、通信事業者など累計350社を超えた。

江川社長は、「Cxense DMP」を導入している多くの企業が業績改善に成功していることに触れ、パーソナライゼーションの有効性を次のように強調した。

パーソナライゼーションを続けていると、効果が高い施策と低い施策がはっきりわかるようになる。続ければ続けるほどデータがたまり、施策の精度が上がる。効果が高い施策に絞り込んでいくことで、コンバージョン率やクリック率(CTR)は改善していく。(江川社長)

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ECなどのWeb接客市場は拡大、「商用サイトで急速に浸透していく」

8 years 8ヶ月 ago

ITコンサルティングや市場調査などを手がけるアイ・ティ・アール(ITR)は1月23日、Web接客ツールに関する市場調査レポートを公表、ベンダーの売上金額を対象とした市場規模は、2016年度は前年度比142.9%増の17億円だった。

調査対象のWeb接客ツールは、主にチャット機能を利用してWebサイトやECサイトで顧客へのサポートを行う製品。

新規参入ベンダーの増加などに伴い、2017年度以降の市場規模は39億円、50億円、60億円、68億円、75億円と拡大を続けると予想している。

Web接客ツールに関する市場調査レポート

サイト訪問者の「離脱防止」や「コンバージョン向上」などを目的とし、チャット機能などで個別応対を行うWeb接客に注目が集まっているという。

ITRのシニア・アナリスト・三浦竜樹氏は次のようにコメントしている。

企業とのコミュニケーション・チャネルとして、メールや電話、問い合わせフォームなどではなく、チャットを望む顧客が世代を超えて増えています。リアルタイムに近いコミュニケーションを手軽に取れることが、大きなメリットとなっています。提供側としても、オペレーターが同時に応対できる顧客が増えることで、業務効率の向上が期待できます。さらに、閲覧中のページや閲覧履歴、会員情報などを確認しながらコミュニケーションが取れるため、より適切な応対が可能となります。また、夜間の応対を可能とするチャットボットやAIとの連携を可能とした製品なども登場しています。こうした背景から、Web接客は商用サイトで急速に浸透していくでしょう。

今回の調査内容は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2018」に詳細を掲載してる。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

絵に描いた餅で終わらせないソーシャル活用

8 years 8ヶ月 ago
メンバーズが、ソーシャルメディア活用セミナー「2018年、絵に描いた餅で終わらせない!真のソーシャルメディア活用」を開催し、スライドを公開。
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第1部 戦略編
https://www.slideshare.net/Memberscorp/ss-86554228
第2部 戦術編
https://www.slideshare.net/Memberscorp/ss-86554258
第3部 運用編
https://www.slideshare.net/Memberscorp/pdca-86554306
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Googleサーチコンソールベータ版の新機能の一部をご紹介

8 years 8ヶ月 ago
年明けより新サーチコンソールのベータ版テスターの範囲が拡大しているようですが、 12か月のレポートが見れるようになるという機能に加え様々な機能が追加されている模様です。 今回の記事ではその内のいくつかが紹介されているので、ご確認ください。 記事の最後にベータ版へのアクセスのURLもございますのでチェックしてください。 続きを読む →

大雪でネット通販の荷物の配送に遅延、EC事業者は「しばらく物流の混乱が続く」

8 years 8ヶ月 ago

1月22日の降雪によって、EC事業者から「しばらく物流の混乱が続きそう」という声があがっている。

1月23日午前10時30分現在、都内の首都高速、各ジャンクションの多くで通行止めが続いている。23日の深夜以降、気温は氷点下になる見通しで、溶けた雪が再凍結することによる交通の混乱が続くと考えられる。

日本道路交通情報センターによると首都高速などで通行止め

黒塗りの道路で通行止めが続いている(画像は日本道路交通情報センターのHPを編集部がキャプチャ)

ヤマト運輸では1月23日、「大雪による高速道路等の交通規制の影響で、関東甲信地方を中心に、全国的に荷物のお届けに遅れが生じています」と発表。

佐川急便も同日、「関東地方を中心に1月22日から降り続いた大雪の影響により、関東甲信越地方発・着のお荷物に1日以上の遅れが発生する見込みです」と公表した。

日本郵便は1月22日、「関東・甲信地方を中心に引受または配達となる郵便物・ゆうパックなどのお届けに遅れが発生する場合がございます」と発表している。

ヤマト運輸も荷物のお届けに遅延が生じていると公表

ヤマト運輸は配送に遅延が生じていると公表(画像は編集部がキャプチャ)

通販サイトに配送遅延のお知らせを掲示するECサイトも増えている。「LOHACO」(運営はアスクル)では1月22日、「天候状況によっては本日及び明日以降のお届けに遅れが生じる可能性がございます。お届けは天候状況や道路事情の回復次第、順次のお届けとなります」と公表。

「ZOZOTOWN」では「1月23日より即日配送、ならびに日時指定の受付を一時停止させていただきます」とECサイトで告知。天候と交通状況が回復次第、サイトでの受付を開始するとしている。

「ZOZOTOWN」は即日配送などの受付を一時停止

「ZOZOTOWN」は即日配送などの受付を一時停止

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

アスクルが年間1000億円の出荷能力を持つ物流センターを2月に全面稼働へ

8 years 8ヶ月 ago

アスクルは同社最大となる物流センター「ASKUL Value Center関西(AVC関西)」を2月から全面稼働する。

アスクルの物流拠点としては8か所目。法人向け通販「ASKUL」と、一般消費者向けECサイト「LOHACO」の物流を担う基幹センターとして展開する。

EC市場が拡大を続けるなか、品ぞろえやスピード配送のニーズに対応する。

「AVC関西」は4階建で延床面積は約5万坪。出荷能力は最大で年間1000億円規模。アスクルによると、流通業における1 社単独の物流施設としては関西最大級という。

ASKUL Value Center関西(AVC関西)を2018年2月に全面稼働

AVC関西について(画像はアスクルのIR資料から編集部がキャプチャ)

「人が歩かない物流センター」というコンセプトに基づき、ピッキングロボットや3D搬送ロボットを2018年秋に導入する予定。業務の自動化や省人化により、24時間365日フル稼働する物流センターの実現をめざす。

神奈川県内にある物流センター「ASKUL Logi PARK横浜」では、すでにピッキングロボットなどが稼働している。「AVC関西」は「ASKUL Logi PARK横浜」の10倍以上の規模で自動化設備を導入するという。

アスクルが展開しているピッキングロボット

ロボットなどで庫内作業を自動化(画像はアスクルのIR資料から編集部がキャプチャ)

物流のプラットフォーム化を推進

アスクルが進めている物流・マーケティングのプラットフォーム事業「Open Platform by ASKUL(OPA)」を、「AVC関西」を拠点として推進する。「AVC関西」では「LOHACO」のマーケットプレイスの出店企業と、在庫の共有化や商品の同梱配送などを行う方針。

2017年12月には、OPAを「ASKUL」と「LOHACO」に続く第3の収益の柱に育てるため、CEO直轄の組織として「フューチャープラットフォームアーキテクチャ」を設立した。ビッグデータやAI、ロボティクスなど最新テクノロジーを活用し、調達、物流、配送、CSなどの高度自動化を推進している。

アスクルのAVC関西の外観

AVC関西の外観

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

【UPDATE 動画マーケティング】認知はテレビ、獲得はデジタル、は本当か。転職サービス「DODA」が転職希望者のマインドをつかむために行ったこと

8 years 8ヶ月 ago
「働き方改革」などが叫ばれ、急速にその姿を変えつつある転職市場。「転職したい」という秘めたマインドをとらえるため、DODAが取った施策とは。テレビCMと動画広告を併用したアプローチについて思いを語り...

メガネスーパーを8期連続赤字から脱出させた星崎流・企業再生のレシピ【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

8 years 8ヶ月 ago

メガネスーパーを再生させた星崎社長のインタビュー記事は必読です。どんどん現場に入って自分の考えを伝えて行動する。会議も徹底的に議論してその場で決断。このエネルギーはスゴイです。

誰かを動かすには自分から

会議はノンストップ10時間 休憩時間なし | PRESIDENT Online
http://president.jp/articles/-/24219

本気だよ。君らの給料を業界トップにする | PRESIDENT Online
http://president.jp/articles/-/24221

まとめると、

  • 無駄は徹底的に省いて、そのうえでコストをかけるべきところにしっかりお金を使う。それが「コスト感覚」の本質
  • 関係する社員がいてもいなくても、構わずに議論は進める。決めるべきことを決めてしまう。絶対に待たない
  • 業界の潮流はどうなっているのか、経営を担う組織のストロングポイント、ウィークポイントは何なのかなどをじっくり見極める

その組織のこと、業界のことは一朝一夕に把握できない。現場のスタッフは何に悩んでいるのか、社内のどこにボトルネックが存在しているのか。そういったことは、最低でも3カ月、できれば半年から1年くらいかけて、じっくりと見ていなければ、掴めるわけがない。「アイケアカンパニー宣言」も、現場に積極的に触れて、よく見て、よく考えることを重ねながら到達したビジョンにほかならない。

メガネスーパーが8年連続赤字から脱出するまでの取り組みが詳細に書かれています。徹底しているのは、何が起こっているかを自分の目と耳で把握し、問題点をスピーディに解決していくこと。経営者向けの記事ではありますが、ネッ担の皆さんに読んでおいてほしい記事です。

昨年あたりから世の中が変わってきて、今年はガラッと変わるかも。

あなたは気づいているか?2018年マーケターが捉えなければならない5つの潮流 | MarkeZine
https://markezine.jp/article/detail/27718

まとめると、

  • その商品を買う理由(=生活者が抱えているジョブ)を解明する必要がある
  • モノで括られた市場規模という指標は意味をなさなくなりつつある
  • 煩わしさを解消するために購買体験やその後の利用体験を最高のものに磨き上げる必要がある
  • 所有や意志決定の煩わしさがないため、サブスクリプションが増えている
  • ソーシャルメディアで好きと表明したくなるブランドの価値が上がっている

人は一度に高額な費用を支払う決断をしたくない。さらにそれが何度もその都度発生するのは苦痛でしかない。購入するよりサブスクリプションを活用することで、費用や所有した場合の維持、決断にかかる回数や時間、それらを考えるストレスなど、あらゆる負担を軽減できる。

ネットショップにもっとも関係ありそうな、サブスクリプションについての引用です。「うちの商品はリピート性が低いから……」と決めつけず、ユーザーに精神的な負担をかけることなく、継続的に接点を維持するにはどうすればいいのかを考えましょう。リピート施策にコストをかけるよりも、効率が良くなるかもしれません。どのように進めるかはこちらの記事を参考に。

通販協会の2018年の展望

送料値上げは今後も発生する――通販協会トップが語った業界の展望と2017年の振り返り | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5067

まとめると、

  • 料値上げは2017年だけの特別な現象ではなく、今後も継続的に発生する事案
  • アパレル通販、BtoB通販、シェアリングサービスなどが売上高を大きく伸ばしている一方、カタログ通販など伝統的な通販では苦戦する企業が出てきている
  • 規制が厳しくなれば健全な企業の活動を萎縮させてしまうことになる。優先すべきは悪質な事業者の排除

宅配ボックス、無人運転といった技術革新とともに将来的には解決していく問題であろう。しかし、当面、技術革新などによって解決されるまでは、継続されていく大きな問題であると認識している。

送料問題はショップ側にはつらいものですが、社会全体で解決していくべき課題です。これからも値上げがあるとなると、その場限りの対応ではなく、ちょっと先を見越した利益確保策を考えておかないといけません。上の記事にあるサブスクリプションなどもその1つ。

EC全般

年商2000億円超えが見えた“2代目”ジャパネットたかた、好調の理由は? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5066

設置やメンテナンスのサービスも充実してきて、単なるテレビショッピングではなくなっています。

楽天SEOのこれからは「お見合い」に学べ!2018最新アルゴリズム対応 | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/180115-rseotocome/

楽天SEOもGoogleのSEOに近付きつつあるようです。

「70億円男」CASH光本代表が語る“ノールック買取り”ビジネス最前線 | BUSINESS INSIDER JAPAN
https://www.businessinsider.jp/post-160049

「買取り価格については、将来的には株価のように随時変動させたいと考えている」。これはとってもわかりやすいですね。

現金不要、iPhoneにバーコード表示するだけ―お店でカンタン支払いできる「d払い」 | インターネットコム
https://internetcom.jp/204074/d-payment

決済をよりシームレスにする、GMO-PG『PGマルチペイメントサービス』へGoogle Pay APIの追加決定 | ECのミカタ
https://www.ecnomikata.com/ecnews/17597/

コンバージョンUP、新規客の増加、使い勝手の向上――「Amazon Pay」の導入効果を「ozie」の柳田社長が解説 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5022

決済系を3つまとめて。PCサイトにQRコードを掲載してスマホで……ってのも良さそう。

ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します | Google ウェブマスター向け公式ブログ
https://webmaster-ja.googleblog.com/2018/01/using-page-speed-in-mobile-search.html

「ユーザーに本当に遅い体験を提供しているようなページについてのみ影響」。読み込みに10秒も20秒もかかるページがダメということです。

Google ショッピングの商品画像ガイドラインに違反する商品画像例上位 3 例のご紹介 | Google 広告主コミュニティ
https://www.ja.advertisercommunity.com/t5/...

楽天などと同じ画像を使っている場合などに引っかかりやすそうです。枠付きの画像もダメです。

今週の名言

「10年後、20年後の未来を見据える」などという話をすると、「未来を予測することなどできない!」と反論する人が必ず出てきますが、それは正確ではありません。厳密に言うなら、未来において「予測できること」と「できないこと」があるのです。

USJ再建の森岡毅が語る、マーケティング下手な企業に足りない3つの視点 | ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/156025

予測できることは選択肢を準備しておくことができますよね。未来へ進むための地ならしを。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

LINEショッピングの利用ユーザー8割が女性、年齢は25~34歳が最多

8 years 8ヶ月 ago

LINEが運営する「LINEショッピング」の利用者(登録会員)は25~34歳が最も多く、男女別では女性が約8割を占めている。LINEは1月22日、サービス開始から6か月後(2017年12月15日時点)での、会員属性や掲載商品数を公表した。

会員数は1400万人を突破。掲載商品数は3000万点を超え、サービス開始時点の約4倍に増えている。会員の男女比は女性が78%、男性が22%で女性ユーザーが圧倒的に多い。

LINEショッピングの会員属性

LINEショッピングユーザーの男女比(2017年12月15日時点)

世代別の内訳は「25~34歳」が35%で最多。次いで「35~44歳」が30%、「18~24歳」が17%となっており、44歳以下が82%を占めた。

「45~54歳」は14%、「45~54歳」は3%、「65歳以上」は1%。

LINEショッピングを利用するユーザーの年齢層

LINEショッピングを利用するユーザーの年齢層(2017年12月15日)

「LINEショッピング」はLINEが提供するポイントサイト。ユーザーは「LINEショッピング」を経由して、掲載されたECサイトで買い物をすると、購入金額に応じて1~20%の「LINEポイント」を得ることができる。

「LINEポイント」はLINEの電子マネー「LINE Pay」で1ポイント=1円相当で使用できるほか、提携企業のポイントや商品と交換することが可能。

2017年10月3日には、サービス開始から110日で会員数が1000万人を超え、参加企業・ブランドは約200店舗になっていた。

LINEは2018年度における「LINEショッピング」の流通総額の計画を1000億円に設定。新たな店舗の追加や、サービスの機能改善、コンテンツの拡充を積極的に実施するとしている。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

Google、新しいSearch Consoleベータ版を(ほぼ)すべてのユーザーに展開完了

8 years 8ヶ月 ago

新しい Search Console のベータ版の展開を Google は一気に進めたようだ。大多数のユーザーが現在は利用可能になっていると思われる。全ユーザーへのベータ版提供の発表があったものの、数週間かけて展開を進めていくとのことで、実際には利用できないウェブマスターがたくさんいた。

- Google、新しいSearch Consoleベータ版を(ほぼ)すべてのユーザーに展開完了 -

Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki

Kenichi Suzuki

2017/11広告業売上、全体では前年同月比1.0%増、マス4媒体は同4.0%減、ネット広告は同13.4%増

8 years 8ヶ月 ago
2018/1/22の経済産業省の特定サービス産業動態統計調査から。http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result/result_1.html

全体では前年同月比で1.0%増。テレビは3.7%減、新聞は4.3%減、雑誌は7.4%減。新聞は再びマイナスに、雑誌のマイナスは継続。電波メディアも今年はおおむねマイナス。インターネット広告は13.4%増。


[email protected] (hiromi ibukuro)

スマホ時代の新しいEC売上施策、ブラウザプッシュ通知ができるEC向けツールが登場

8 years 8ヶ月 ago

Web接客ツールやEC支援事業などを手がけるムーヴは1月22日、スマホやパソコンのブラウザにプッシュ通知を配信する「ブラウザプッシュファクトリー(Browser Push Factory)」の提供を開始した。

ユーザーの行動履歴などに応じてプッシュ通知を送信。メッセージの開封率や、メッセージ経由の販売動向などを分析することもできる。

「ブラウザプッシュファクトリー」は、アプリを使わずにプッシュ通知を配信するツール。ブラウザを閉じた状態のスマホ画面にもメッセージを表示することが可能だ。

ムーヴが開発した「ブラウザプッシュファクトリー(Browser Push Factory)」

「ブラウザプッシュファクトリー」のイメージ

ユーザーのサイト閲覧履歴や購買履歴などに応じて配信条件を設定し、キャンペーン情報の配信や、カートに入れた状態でサイトを離脱(カゴ落ち)したユーザーにリマインドメッセージを送るなど、購買促進の施策に活用できる。

プッシュ通知の許可(オプトイン)を得て、メッセージを配信。効果検証を行う一連の流れが1つのツールで完結するため、スムーズにPDCAを回せるという。

「ブラウザプッシュファクトリー」のフロー

「ブラウザプッシュファクトリー」のフローイメージ

リリース前に「ブラウザプッシュファクトリー」を導入した大手ECサイトの運用実績(平均値)では、ECサイトへの誘導率は12.5~33.3%で、Eメールの10倍以上だったという。通知経由のコンバージョン率は2~3%だった。

対応OSはAndroidとMac、Windows。ブラウザはChromeとFirefox。料金プランは成果報酬型または月額制。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ナノ・ユニバースがアプリを刷新した理由&実装した機能と施策まとめ | 通販新聞ダイジェスト

8 years 8ヶ月 ago

TSIホールディングス子会社でセレクトショップ運営のナノ・ユニバースは12月11日、スマホアプリをリニューアルした。購入に至るまでの表示速度にこだわったECアプリに改修したほか、実店舗への送客につながる新機能を搭載するなど、リアルとネットの併用を促す仕掛けを本格化する。

同社では今回、ブラウザを介して動作する一般的なウェブアプリから、スマホ端末の処理で動くスピーディーな表示を実現したネイティブアプリに刷新した。

従来から同社アプリは特集などのコンテンツ制作に力を注いでおり、アクセス数も順調に伸びていたが、消費者が欲しいと思ってもアプリ内でウェブが立ち上ってスピーディーに購入できなかったため、ネイティブアプリ化することでストレスなく買い物ができるようにした。

速度の面では、4G携帯で商品検索などを行う場合、「ナノ・ユニバース」のスマホサイト(ウェブブラウザ)では結果が表示されるまでに3秒程度かかるが、新アプリは2秒以下と速く、閲覧ページ数の多いECでは大きな差が生じるという。

また、今回の改修に合わせてチャットの利便性も高めた。新アプリでは各商品ページに問い合わせボタンを配置。ユーザーがどの商品を見ながらボタンを押したかを運営側は把握できるため、利用者は気になる商品の説明をすぐに受けられる。

まだチャット利用の母数は少ないものの、「接客できる利点がある」(越智将平経営企画本部WEB戦略部長)ことから、問い合わせボタンを押したユーザーの購入率はサイト全体の平均値よりも10倍程度高いという。

ナノ・ユニバースはスマホアプリを、スマホ端末の処理で動くスピーディーな表示を実現したネイティブアプリに刷新
スマホ端末の処理で動くスピーディーな表示を実現したネイティブアプリに刷新

今後はチャット利用者の増加に合わせて人材の確保を検討。将来的には社内ルールを整備した上で、店頭スタッフのアイドルタイムを有効活用してチャット対応を強化し、人事評価に反映できるようにしたい意向だ。

一方、新アプリには実店舗の売り上げに貢献できる機能も実装した。アプリではお気に入り店舗(マイストア)を1店舗設定でき、当該店に行く前にマイストアボタンを押すと、過去にお気に入り登録した商品のうち、同店に在庫のあるアイテムだけが一覧表示される。

店舗在庫は以前から通販サイトでも確認できるが、各商品の詳細ページからそれぞれ確認する仕組みで、アプリではマイストアボタンで一気に閲覧できるため手間がかからない。

加えて、スマホのGPS機能を活用し、ユーザーがマイストアボタンを押さなくてもお気に入り登録した商品がマイストアにあれば、利用者が当該店の近くに来たタイミングでプッシュ通知を行うことで来店を促す。

通知には「○○店にあなたのお気に入り商品があります」とシンプルに表示し、これを開くと在庫のあるお気に入り商品が一覧で確認できる仕組みで、現状は店舗から200メートル以内に近づくと知らせる設定のほか、利用者にストレスを与えないため、同じ内容の通知は1週間以内には送らないという。

さらに、新アプリでは実店舗への送客効果が見込める割引クーポンも発行する。通常、通販サイトで発行するクーポンはクーポンコードで制御し、利用者がカートでコードを入力すると安くなるが、実店舗では使用できない。同社はECだけでなく、店舗も含めた顧客購買情報に基づくさまざまなクーポンを発行。店頭でクーポンを使う場合は対象のバーコードを表示し、販売スタッフが読み込むことで使用できる。

ナノ・ユニバース 越智将平経営企画本部WEB戦略部長
ナノ・ユニバース 越智将平経営企画本部WEB戦略部長

人口減少に伴う国内ファッション産業の縮小は避けられず、アパレルEC市場は伸びているものの、ナノ・ユニバースはすでにEC化率が約4割に達し、ECの成長で店舗の減少分を補う他のアパレル企業とは状況が異なるため、「既存顧客のロイヤルカスタマー化が間違いなく大事になる」(越智部長)とする。同社ではスマホで事前に下調べをしてから店舗に来店した顧客は店頭購入率が大幅に上昇することが分かっており、とくに店頭とECの併用客を増やすことで成長をとめない体制を築く。

この数年は店頭からECへの誘導を重視してきたが、店舗起点でECを利用するようになった顧客をもう一度店舗に送客することが“伸びしろ”になると判断。新アプリで後押しする考え。

通販新聞

ECシステムの刷新で失敗しないための3つのポイントとは? コマース21が解説

8 years 8ヶ月 ago

ECサイトの売り上げが伸びると、事業規模に合わせたECシステムが必要になる。その際、「どのECシステムベンダーに依頼するべきか」と悩むEC事業者は少なくない。ECシステムのリニューアルを成功させるために注意すべきポイントは何か? ECサイト構築一筋18年の老舗ECベンダー、コマースニジュウイチの田村信博マネージャーが、システム選びで陥りがちな失敗例を踏まえ、システムベンダー選びのポイントを解説した。写真◎Lab

失敗しないECベンダー選びの3つのポイント

田村氏はコマースニジュウイチに転職する前は、大規模ECサイトを運営する企業に勤務。その際に経験したシステムのリニューアルを踏まえ、次のように説明する。

以前、勤めていたEC企業でシステムの大規模な入れ替えプロジェクトを担当し、2回の失敗で億単位の損失を出してしまったことがある。その経験も踏まえて、ECシステムベンダーの選定で失敗しないための方法をお伝えしたい。(田村氏)

株式会社コマースニジュウイチ セールス&マーケティング部 マネージャー 田村信博氏
株式会社コマースニジュウイチ セールス&マーケティング部 マネージャー 田村信博氏

田村氏は、システムベンダーの選定がうまくいかないと莫大な損失が発生してしまう可能性があることを強調。自身の失敗経験と、コマースニジュウイチが培ってきた知見を基に、EC年商10億円程度以上の事業者がECシステムベンダーを選ぶ際のポイントを解説した。

田村氏があげるシステムベンダー選びのポイントは次の3つ。

  1. 見積もり前の商談で聞かれる「ベンダーからの質問内容」で、信頼できるベンダーか否かを判断する
  2. ベンダーに、自社と同じ業界(商品ジャンル)でシステム開発の実績があるか、また、「失敗経験」を持っているか聞く
  3. 優先順位を決めて必要な機能をリストアップし、要件定義を行う。その際、システム開発の初期費用と導入後の改修費用に余裕を持たせる。

見積もり前のヒアリングの品質から、信頼できるベンダーか判断する

ECシステムベンダーに見積もりを依頼した際、ベンダー側からの質問内容によって、そのベンダーが信頼に値するかどうか、ある程度判断できるという。

ECシステムを導入する場合、基幹システムや倉庫、コールセンター、ECモールなどと連携が必要になる。開発に着手してから連携がうまくいかないことが判明すれば、仕様が変更となるため追加費用が発生する場合もある。そうならないためには、事前にクライアントのEC事業を俯瞰的に調査し、必要な機能をリストアップして開発に着手することが望ましいという。

商品、ターゲット、事業規模などが異なるように、1社1社ビジネスモデルは異なる。だからこそ、ECベンダーは、受発注業務や物流などECサイトの「裏側」で起きている事象やシステムの設計などを理解しておく必要がある。こうしたことを踏まえ、開発前のヒアリング内容がベンダーの信頼性を図る目安になると田村氏は指摘する。

田村氏が「必須のヒアリング内容」としてあげたのは次の項目。

  • 現状のシステムの課題
  • システムを入れ替える目的
  • 各種数字(アクセス数、商品数、SKU数、会員数、受注件数、目標数字)
  • システム開発の前提条件
  • 希望する開発スケジュール
  • 機能要件(機能一覧)
  • 非機能要件(インフラ要件、セキュリティ、保守)
  • 希望する納品物

最低でも、これらの情報をきちんと質問してくれるベンダーを選ぶべき。(田村氏)

さらに、自身の経験などを踏まえ、次の3つの情報をベンダー側が質問した場合はより信頼できると田村氏は言う。

  • 連携先システムとベンダーが記載されたシステム構成図
  • 機能一覧への優先順位付け(既存、必須、コスト次第、など)
  • 追加機能や改善について参考としたい他サイトの情報

ECの売り上げ規模が10億円程度を超えてくると、必要な機能や開発要件が企業ごとに大きく違ってくる。標準機能だけで対応しきれないことも増えるので、開発前に突っ込んだ話ができるベンダーを選んだ方がいい。(田村氏)

田村氏はベンダーとの商談をスムーズに進めるポイントとして、「ベンダーから質問を受ける前に、システム構成図を起こしておくと、質疑応答の質が上がってくる」とアドバイス。また、「複数ベンダーに見積を依頼する際は、一番細かい内容で質問をしてきたベンダーを基準として、他ベンダーにも同内容で見積を取ると、より全社の見積もりの精度が上がる」と言う。

一般的にECパッケージの標準機能ではカバーできない要望例( ≒ カスタマイズ案件)以下のいずれか、または、複数該当するご要望がございましたら、ぜひコマース21にお声掛けください
標準機能では難しい要望例 補足既存ベンダー対応に不満がある以下のような特殊なカスタマイズの機能追加の対応スピードや断れている事への不満が多い大規模EC(年商50億超) トランザクション数が多く、瞬間的なアクセス増等への特別な配慮が必要となる事が多い取扱い商品数が数万点規模書籍(数千万アイテム)、ホームセンター(数百万アイテム)、家電(数十万アイテム)等、一般的なECシステムではサイト表示や他システムとのデータ連携に支障が出る複数拠点からの出荷がある複数倉庫・実店舗・メーカー直送・取寄せ等、出荷元や出荷日に合わせてデータ連携が必要データ加工を伴うシステム連携要件がある出荷店舗や仕入れ業者により、お届け可能日を自動計算したい、等、基幹SYSで保有するデータをECシステムで加工して欲しい等の要望がある通常販売品と予約販売商品の同時決済決済オーソリのタイミングが受注単位ではできない複数倉庫やメーカー直送品等の一括受注ECシステムで倉庫別受注数キャップ管理や受注データ連携先制御等があるBTO商材販売EC 選択可能商品の組合せルールが複雑で作り込み難易度が高い業務委託が伴う商材販売EC 注文エリアや商品により選択可能な業者や納品リードタイムやデータ連携先等の制御が必要こだわりのCRM要件商品カテゴリーと顧客ランクにより、同梱物・オプション・料金・インセンティブポイント等の複雑な制御が必要BtoB EC 取引先により、販売商品・与信枠・決済手段・物流手段・FAX送信等の複雑な制御が必要 モール型EC マーケットプレイス型事業のECシステムで店子別に管理画面制御や手数料請求データ作成等が必要
中大規模のECサイトを開発する場合、カスタマイズ案件にも対応できるベンダーを選ぶことがポイントになる

同業種での開発経験と、失敗経験の有無を聞く

田村氏は2つ目のポイントとして、依頼主と同業種でシステム開発の経験があるベンダーを選ぶと、失敗の確率は下がると指摘する。

同業種での開発経験と、それを実現するために行ったことを聞くといい。また、できれば「どんな失敗をしてきたか?」という失敗経験の有無や内容を質問してほしい。その質問の答えがベンダーの信頼性の判断材料になる。(田村氏)

綿密な見積もりと、余裕を持った予算組みを意識する

3つ目は、限られた開発予算の中で最適なシステムを構築するため、必要な機能の優先順位を決めることが必要だと田村氏は指摘する。見積もりを依頼する際は、自社ECサイトとECモールで発生している業務内容を一覧化しておきたい。また、データ登録や帳票出力といった「自動化を希望する業務」をベンダーに情報提供することで、見積りの精度が格段に向上するという。

そして、ECシステムの導入後はトライ&エラーを繰り返してシステムを改善することも多いため、「導入後のシステム改修に備えて、予算に余裕を持たせておくことも、長期的に見てECシステムの入れ替えを成功させるポイントになる」(田村氏)と言う。

ECシステムの入れ替えで陥りがちな失敗例と解決策

株式会社コマースニジュウイチ セールス&マーケティング部 マネージャー 田村信博氏
EC担当者視点によるベンダー選びを披露した田村氏は、大規模ECサイトを運営する企業のEC担当者だった

近年のECシステムに関する開発プロジェクトでは、開発の大規模化や複雑化により、プロジェクトの途中で開発費用が大幅に膨らむケースが増えているという。田村氏は、多くのEC事業者が陥りがちな失敗例と、その解決策について説明した。

【失敗例1】関係部署間やベンダー間の役割が曖昧

ECは販促チーム、システムチーム、物流チーム、購買チームなど複数のチームによって構成されている。また、社内のシステムを複数のベンダーで開発していることも少なくない。関係部署間やベンダー間で情報共有や連携がうまくいかないと、追加開発が発生する原因になりやすい

【解決策】

全ての責任と権限を持つチーム横断型の主幹部門を設置し、すべてのベンダーをコントロールできる社内の責任者、もしくは外部の専門家を置く

【失敗例2】開発着手後に「ついで」の追加要件が頻発

システム開発を進めていくと、追加の機能開発の要望が出てくることが多い。すべて追加しようとした結果、想定外の費用が発生し、プロジェクトが頓挫してしまう。

【解決策】

追加する場合の明確な判断基準と優先順位を事前に設定する。プロジェクト開始後に発生する全ての要望を実現しようとするとコストが膨らんでしまうため、事業と予算を考慮した上で優先順位をつけ取捨選択できる責任者を置き、現場のオペレーションメンバーと予算責任を持つ役員との情報共有を徹底する。

【失敗例3】決裁者不在による作業の延長

システム開発を進めていく中で、会社として意思決定や決裁が必要なケースが頻繁に発生する。その際、決裁者が多忙や出張などで不在が続くなど、決定が遅れることで開発がストップしてしまう。

【対応策】

決裁権限委譲の基準値を設定する。大きなシステムを入れ替えるプロジェクトの場合、毎週のように決裁が必要になる。決裁者が不在の場合に備えて、対応できる意思決定者を置く。

【失敗例4】見積もり時点での未決事項の顕在化

見積もりの段階で、機能の細部が決まっていなかったために、開発着手後に追加開発が発生する。

【対応策】

商品・受注・会員管理の画面構成図、コンテンツ一覧のサイトマップ、自動配信メールの実サンプル、帳票サンプル、インターフェース一覧・インターフェース定義書、連携データサンプルなど、ドキュメントと合わせて実サンプルを事前に提示するのが費用の増加を抑えるための有効な手段となる。しかし、ここまでやるのは大変なので、バランスを考えて予算に余裕を見ておくといい。

見積依頼時に確認すべき業務一覧一般的なEC運営で発生する業務一覧です。自社EC、モールECで発生している業務内容を一覧化し、データ登録や帳票出力等の自動化を希望する業務について、ベンダーに情報提供する事で見積りの精度が格段に向上します顧客系顧客管理(個人情報、ポイント)CS対応商品系商品管理(基本情報)(ささげ情報)商品カテゴリ管理在庫管理キャンペーン管理注文系販売管理出荷管理返品・返金管理精算業務(消込業務)CS代理注文物流系物流管理コンテンツ系コンテンツ更新管理販促系データ分析メール販促SEO広告(フィード、効果測定)販促ページ管理(制作、更新)
見積もりの精度を高めるには、必要な情報を漏れなくベンダーに提供することが重要

コマースニジュウイチが提供するパッケージとは?

ここからは、コマースニジュウイチが提供するECパッケージ「Commerce21 Sell-Side Solution」の特徴を紹介する。

「Commerce21 Sell-Side Solution」はセミスクラッチ型のECパッケージで、導入企業は300社以上、システムが処理する年間流通総額は3200億円以上。

主な顧客はEC年商規模が10億円程度を超える大中規模のEC事業者。「ECの売り上げが増えるにつれ、受注出荷処理業務等を手作業で行うことに限界を感じてシステムの入れ替えを検討するEC事業者が多い」(田村氏)と言う。

導入企業の商品ジャンルはアパレルや家電、日用品、食品など幅広い。一般的なECサイトだけでなく、コメ兵の中古品買取販売サイト、青山商事の店頭受取サービス、ジョンマスターオーガニックのBtoBサイトなど、多様な販売形態やサービスにも対応している。

ECの年商が100億円を超えるような大規模サイトや、取扱商品数が数百万点に及ぶECサイトもカバー。さらに、「通常販売品と予約販売商品の同時購入」「複数倉庫やメーカー直送品などの一括受注」といった、企業ごとの複雑な要望にはカスタマイズで対応する。

セミスクラッチ型のため、標準機能をベースに、オリジナリティの高いシステムを構築できる。(田村氏)

EC事業をサポートするトータルソリューション
数百億円規模のECサイトでも対応可能
カスタマイズに優れた製品
デザインの自由度が高い製品
数百万点規模の商品点数でも対応可能
複数ショップ構築可能
ソースコード開示可能
一般的なパッケージとは異なり、柔軟な拡張性で導入企業様のビジネス展開に合わせてカスタマイズが可能
コマース21が提供する主なサービスと開発可能な機能

システムとコンサルティングをセットで提供

「Commerce21 Sell-Side Solution」は企業の基幹システムや倉庫、コールセンターといったバックオフィスシステムとの連携も可能。業務の自動化によってオペレーションコストを圧縮し、余裕ができた人員をよりクリエイティブな業務に割けるようになる副次的なメリットもある。

自社ECサイトとECモールの多店舗展開も、もちろん可能だ。また、EC事業の成長にあわせてシステムを拡張する柔軟性を持つ。

そして、ECシステムを提供するだけでなく、ECのノウハウやコンサルティングをセットで提供することも、多くのEC事業者から支持される理由の1つとなっているという。

大中規模EC構築の経験豊富なエンジニアとプロジェクトマネージャーが多数在籍するコマースニジュウイチ。EC事業者の長期的なパートナーとしてサービスを提案できるというバックボーンや知見、リソースを保有している点は、EC事業者にとって心強いサービスベンダーだろう。

渡辺 裕子

フリーライター・エディター

渡辺 裕子(わたなべ・ゆうこ)
フリーライター・エディター

出版社での音楽雑誌編集を経てフリーに。音楽や旅など趣味実用系の雑誌・書籍、ECショップのコラム、企業HPコンテンツ制作、タイアップ記事など、幅広い媒体で編集者兼ライターとして活動中。

趣味はピアノ、クラシック中心の音楽会の企画、マラソン。東京都在住。

渡辺 裕子

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