Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

コンテンツ監査は継続が命。月次・年次での監査と、SEOへの活用法

コンテンツ監査は1回やって終わりではない。月次監査と年次監査のやり方も把握したうえで、さらに、SEOへの活用方法や利益につながった事例も知ってほしい
よろしければこちらもご覧ください

コンテンツ監査は1回やって終わりではない。初回の監査の後も継続的な監査が必要だ。後編となる今回は、月次監査と年次監査、そしてコンテンツ監査をSEOに活用する鳳凰について見ていこう。

月次でのコンテンツ監査の進め方

初回の監査はいちばん時間がかかるかもしれない。よく知らないページに取り組む必要があるからだ。しかし、その価値は絶大であり、時間と労力に見合うものがある。

そしてコンテンツ監査は1回やって終わりではない。初回の監査の後も継続的な監査が必要だ。初回の監査が終わったら、その後は月次などで監査を進めていこう。

月次監査を継続的に行うことは、新たに作成するコンテンツやコンテンツ改訂の成功を測定する方法として、(手っ取り早いし)非常にすぐれている。スプレッドシートは同じものを使ってもいいし、別のドキュメントとして作ってもいい。

月次監査はまた、必要ならば、チームで生み出すコンテンツに一貫性を持たせるためのチェックリストになる。次のようなチェック項目が考えられる。

  • 画像の使用の有無
  • 使われているalt属性(alt属性にはGoogleに自分たちの意図を伝えるにとどまらない機能がある)
  • 追加されたサイト内リンク
  • 設置されたCTAの確認

コンテンツの月次監査は、月次レポーティングに使える点もすばらしい。一石二鳥だ。以下、わたしが実際にやってみた月次監査の方法を紹介する。

1. レポーティングで取り上げる期限を決める

コンテンツの制作が1か月に1本だけならば、それぞれを1年間にわたり毎月レポートすればいいだろう。しかし、そのようなことはまずない。そのため、コンテンツの成功測定の期間について、チームやクライアントと合意しておくほうがいい。

たとえば、次のようにする:

  • 調査の結果、この監査でブログ記事は大半がピーク到達に3か月かかることが判明した。

    成功の指標に目を向けるのは公開から3か月経ってからにしたいところだ。そうすることで、監査レポートの更新に不必要な時間をかけるのを回避できるし、成果がまだ上がっていない理由をクライアントに弁明しなくて済む。

  • 一方で、常にすぐれたパフォーマンスを発揮するコンテンツを作成したので、こちらは毎月モニタリングしたい。

どのようにする場合も、クライアントが計画を理解し予測を立てられるようにすることが大切だ。

2. 必須情報を追加する

以降の毎月の監査レポートでは、

  • クライアント(責任者)
  • 他部門から加わったチームメンバー
  • コンテンツ作成者

など、だれでも最初の数秒で次のような重要情報を把握できるようにしなければならない:

  • ページのタイトル

  • コンテンツの種類(ハウツーガイド、リスト形式、ケーススタディなど)

  • 機能

  • 目標

  • 執筆者

  • どの部門のためのページなのか(コンテンツマーケティング、SEO、ソーシャルメディアなど)

  • コンテンツの制作時間(作業にかかった予算の規模をクライアントが把握するのに役立つ)

  • 公開日(あなたがコンテンツのサイトへの公開処理を担当していない場合は特に重要)

  • パフォーマンスの指標(ページの機能と目標に基づいたもの。コンテンツが成功したのか、それとも追加投資が必要なのかを確かめるのに役立つ)

3. 次のステップにつなげる

パフォーマンスが特別にすぐれているものがあれば、理由を分析して結果の再現を試みることが可能だ。たとえば、次のようにする:

  • ハウツーガイドのパフォーマンスが極めて高いことに気付いたら、以降のコンテンツ戦略でハウツーガイドを増やすようにする。ほかに、パフォーマンスが低いものをハウツーガイドに作り変えて、よくなるか確かめるのもいいだろう。

  • 期待したほどパフォーマンスが上がっていないものがあれば、改善する価値があるのかを検討するべきだ。再構成するべきなのか。ソーシャルメディアやPPCで宣伝するのはありなのか。もしかするといちばんいいのは、諦めてしまい、同じようなものを作らないように戦略を修正することかもしれない。

以上を合わせると、コンテンツ月次監査は次のようになるだろう。

コンテンツのタイトルURLコンテンツの種類ページの役割目標設置すべきCTA執筆者メリットのある部門制作にかかった時間(着想~公開)公開日成果指標
(1か月目)
成果指標
(2か月目)
成果指標
(3か月目)
次のステップ(必要な場合のみ)
タイトル1www.example.co.uk/blog1ハウツー認知再訪問商品を探す
(サイト内リンク)
ジューンSEO4時間2020年1月1日xxxxxxxxxさらに詳細な情報を追加する
タイトル2www.example.co.uk/blog2ハウツーコンバージョンチェックアウト購入(特定の商品)エスターコンテンツ3時間2020年4月13日xxxxxxxxxコンテンツの量を減らして読みやすくする
タイトル3www.example.co.uk/blog3リスト形式発見メルマガ登録サインアップ
(ページ内フォーム)
モーリスソーシャルメディア2時間2020年5月9日xxxxxxxxxCTAとサイト内リンクを追加する
タイトル4www.example.co.uk/blog4ケーススタディリテンション再購入アップグレード
(特定のサービス/カテゴリページに飛ぶボタン)
ジューンコンテンツ1時間2020年12月20日xxxxxxxxxグラフなどの画像を追加する

年次でのコンテンツ監査の進め方

最後は年次監査だ。すでに月次監査の情報がたくさんあるので、年次レポーティングは楽なものだ。最初の情報をコピペしたら、後は最新のパフォーマンスデータで更新して、掘り下げた分析をレポートに書き加えるだけでいい。パフォーマンスが特によいものを並べて、パターンがあればそこに光をあてるのもいいだろう。

パフォーマンスが特に悪いものから得られる教訓に注目するのもいいだろう。こうしたところからも貴重な洞察が得られる。

締めくくりとして、翌年のパフォーマンスを高めるため、また、基準を設定ためにどのようにデータを活用できるのか、アイデアを監査レポートに書き加える。

コンテンツ監査をSEOに活用する方法

職務の一環として「SEO」と「コンテンツ」を兼任する人は多い。2つの監査の統合については、時間の節約と総合的な戦略というメリットの両面で、わたしは評価する。

ただ、みなさんに何としてもわかってほしいのは、コンテンツは、SEOという目的のための単なる手段にとどまらないものであるということだ。つまり、SEO以外にも価値を発揮できる役割がコンテンツにはあるということだ。今回の記事が、コンテンツの価値に光をあてるものになっていることを願う。

その前提を忘れないようにしてもらうとして、コンテンツ監査をSEOに活用する方法について話をしたい。

1. 検索語句のカニバリゼーションを洗い出す

同一サイト内に、同じ検索キーワード(検索意図)で競合してしまっているページがあるのは望ましくない。監査の過程で次のようにすれば、そうした「カニバリゼーション」を発見できる:

  1. 公開済みコンテンツのデータを収集する際に、好きなツールを使って、ページが上位に入っている検索語句を特定する。

  2. そのデータをスプレッドシートに追加する。

  3. スプレッドシートを検索語句のアルファベット順に(一時的に)並べ替えると、同じ検索語句で競合しているURLを発見できる。

これにより、こういった問題の解消をSEO戦略に組み込める。この点をもっと深く掘り下げたすばらしい記事がこちらにある(リンク先は日本語記事)。

また、今後のコンテンツで狙いたい検索語句を思いついたときも、記録を少し調べるだけで、自分や前任者がそういうコンテンツを作ったことがあるのかを確認できる。すでにコンテンツがある検索語句の場合は、次のどちらかを行う:

  • 新しいコンテンツを作り、すでにあったページからリダイレクトする(被リンク価値の引き継ぎを期待して)

  • 古いコンテンツをリライトしたり全面的に描き直したりする(こちらのほうが時間と労力は大幅に少なくて済む)

2. クイックウィンの可能性を探る

各コンテンツの検索語句の順位をトラッキングすれば、検索結果で2ページ目の上の方と1ページ目の下の方を行ったり来たりしているコンテンツを割り出せる。

そのうえで、問題がコンテンツなのか、SEOなのかを判断する。

  • 被リンクがもっと必要なのか

  • 構造化マークアップを追加する必要があるのか

  • タイトルや文章の文言をアップデートする必要があるのか

  • 強調スニペットや「People Also Ask」のボックスを狙ったほうが、望む場所を獲得できる状況ではないか

コンテンツ監査の際、わたしはすべてのページを読む。

時間がかかる? そのとおりだ。

無駄だ? とんでもない。

これまでの記事を読み通すことで、クライアントが提供する商品とサービスについて多くのことを学ぶのだ。業界の歴史も学び、読んでいて頭に浮かぶ疑問はすべて書きとめ、コンテンツ戦略に活用する。わたしが疑問に思うということは、ほかの人もそう思う可能性がある

コンテンツ戦略の策定で有利になるだけではない。書き物をするときの調査時間が短くなり、クライアントとのやりとりもうまくいくようになる。

コンテンツの質を一段と高めるにはどんなことをすればいいのか、わたしが経験から学んだことの一部を紹介しておこう:

  • 見出し要素を最適化する必要がある

  • コンテンツの骨格はすばらしいのに文章が少しひどい

  • 「クール」で「時代の先端」だと見せようと、コンテンツに可能な限りGIFを入れてしまっていた(今は「クール」でも「時代の先端」でもない)

とにかく、わたしの場合、すべてを読むことで、パフォーマンスを高める方法を身につける。

クイックウィンを戦略に追加して、手に入りやすい果実をしっかりとつかみ取ろう。

3. サイト内リンクの最適化

わたしはサイト内リンクが大好きだ。被リンク以上にサイト内リンクを大切にしている。

ファネル末端のページへリンクを張るべきコンテンツばかりでないことは認めつつも、コンテンツ監査は、新しいコンテンツと古いコンテンツをつなげてシナジー全般を高める機会になると、わたしは考える。

さらに言えば、良いサイト内リンクはユーザー体験も向上する。

まとめ&コンテンツ監査でパフォーマンスを高めた事例

みなさんが考えていることはよくわかる ――「各クライアントにそこまでやらないといけないのか」。でも、その価値はあると、わたしは心から思っている。

コンテンツを新鮮で適切なものに保ち、パフォーマンスが良くなる可能性を高めることができるだけではない。オーディエンスの関心から外れたコンテンツを作らないようにすれば、時間(とクラアイアンとのお金)の節約になる。

最後に、ウェブコンテンツを把握することで実際にパフォーマンスを高められた事例を、3つ挙げる。

  • あるクライアントの監査の際、切り口がわずかに違うだけで似ているコンテンツがたくさんあることに気付いた。このコンテンツをまとめることで、掲載順位の競争が減り、全体の質が向上した。

  • 初回のコンテンツ監査を済ませた時点で、トピックと切り口に重複があることがわかった。しかしそのクライアントは、以前のコンテンツにとてもこだわりがあるらしく、ブログ記事の統合や作り直しをためらっていた。

    それならばと、コンテンツの視認性を高める方法として、メインカテゴリのページの1つにハブ(まとめ)形式のページを設けることを提案した。元のコンテンツは(検索語句のための小さな最適化以外)そのまま維持しながらも、訪問者がページからページに飛んでつなぎあわせることなく、全体像をつかめるようになった(そして成果につながった)。

  • 最後は、英国で(COVID-19の)ロックダウン後にジムが再開したときのことだ。フィットネスのクライアントを後押しするため、できることはすべてやりたかった。

    われわれは、何時間もかけて新たにコンテンツを作るのではなく、古い記事を修正して「お帰りなさいパック」を作った。

    この施策の前に、公開以来トップのパフォーマンスを維持している記事があった。しかし、新たに公開した「お帰りなさいパック」は、その記事からトップを奪い、コンバージョンのアシストと直接のコンバージョンを大量にもたらした。

コンテンツ監査は、うまく使うなら常備すべきすばらしい道具になる。戦略ガイドや成果のために役立つばかりでなく、クライアントとのつながりも強化される。わたしに言わせれば大歓迎の副次効果だ。

この記事が役に立ったらシェア!
よろしければこちらもご覧ください
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

XMLサイトマップ
検索エンジンに対して、サイト内にあるページをリストアップして伝えるファイル。XM ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]