インタビュー

アメブロ商業利用解禁。SEOってどうなの? 相性の良いジャンルは? 検索で上がってくるのか聞いてみた。

大規模メディアでコンテンツを作って検索上位に表示されるのか。力を入れているというスパム対策についても聞いてみた。

Amebaブログ(以下、アメブロ)では、2018年12月25日に利用規約が改訂され、商業利用が可能になった。そこで気になるのは、大規模メディアのSEO事情だ。自分でサイトを作るよりもはるかに簡単にコンテンツを作成できるアメブロで、ブログを書き続けて本当に検索上位に表示されるのか――スパム対策に力を入れているという、アメブロ運営元のサイバーエージェントの木村氏と梅本氏に編集長の四谷が話を聞いて来ました。

アメブロのSEOはどうなの? 検索順位上がってくるの?

――アメブロで商業利用が可能になりましたね。アメブロのような大規模メディアで、質の高いコンテンツを書き続けて本当に実りはあるんですか? ぶっちゃけ検索順位上がりますか?

木村: CGMそのものは、アルゴリズムの波を受けるので、検索に強いとは一概に言い切れません。周辺メディアのブログランキングが強かったり、ビッグワードで上がったりはします。ブログランキングで上がってくればトラフィックが自然に上がっていきます。

※CGM(Consumer Generated Media): 主にインターネット上で消費者が書き込むことで内容が生成されていくメディアのこと。

あとはコンテンツによります。たとえば、高いE-A-T(Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性))が求められる、医療コンテンツやニュース、科学的コンテンツ、財務、法律、税務に関する領域に関しては、上がりづらいと言えます。

サイバーエージェント 木村 賢 氏

――大規模メディアの場合、そもそもすべてのページがGoogleに存在していると認識されているのですか?

木村: アメブロのように大規模メディアの場合、重要になってくるのは、クロールとインデックスです。すべてのページで均等にクローラーを回すことはできないので、良質なコンテンツにクローラーを回し、しっかりとインデックスさせることが大事です。

逆にいえば、検索対象にならないコンテンツやスパムコンテンツに極力クローラーを回さないようにする、というような濃淡をつけることがとても重要なんですね。なので、アメブロがSEO施策としてもっとも力をいれているのはスパム対策です。

具体的にはクローラーをスパムに回さないために、品質フィルタリングというものをしています。投稿された記事に対して判定器が動いて、コンテンツの品質を何段階かに振り分けます。

――その判定器ではどういったものを高品質と判断しているのでしょうか?

木村: ランダムに抽出した数万URLを、Googleの定めている品質評価ガイドラインを理解している一般ユーザーに、URL単位でページを見てもらい、品質評価テストを行っています。その結果を機械学習させることで、コンテンツの良し悪しを判定しています。

だから、どういったコンテンツが高品質と判断されるという具体的な基準はないんです。この判定器を通して、質の高いコンテンツがちゃんとクロールされる仕組みになっています。

――ものすごい工数とコストをかけているんですね。

木村: そうですね、確かにこの判定器を作って、アップデートし続けていくには、膨大なデータと工数が必要なので費用がかかります。

しかし、この判定器を使わずに、アメブロのサービスを提供していたら、質の高いコンテンツを作ったとしても、検索結果の上位表示されていなかったかもしれません。

どんなジャンルのコンテンツなら上がる?

――アメブロとGoogle検索と相性の良いジャンルはありますか?

木村: ファッション関連のコンテンツは相性がいいと思います。たとえば、プチプラファッション(リーズナブルな価格帯の服)とかでしょうか。

かつては、医療関連のコンテンツも相性が良かったんですが、YMYL(Your Money or Your Life) の観点から上がりづらくなりましたね。YMYL領域でも、医療の専門知識を調べる以外の検索意図がある場合、たとえば、「○○闘病記」といった患者さんによる体験記であれば、キーワードによっては検索上位表示されることもあります。とはいえやはり、ブログサービスのドメイン名ごとに持っている特徴はあると思います。

――同じSNSでもFacebookとTwitterが違うように、ブログサービスでもドメイン名ごとに特徴の違いがでますよね。

木村: アメブロではマンガコンテンツも多くあります。これはもちろんユーザー側からしたら良いコンテンツですが、検索エンジンからすると「全部イメージ画像で、テキストが全くない」ので、良いコンテンツなのか判断がそもそもできなかったりします。

そういったコンテンツは判定器を通っても品質の高いコンテンツとは判断されづらいです。ですから、時折サンプリングして、人が目視確認することもあります。

せっかくユーザーにも検索エンジンにも良いコンテンツを作っているのに、クロールの遅延でトラフィックをロスしてしまうようなことが起こらないようにしています。こういう大規模メディアの場合は、こういったことを放置しているとグダグダに落ちてしまうので、そこは気を付けています。

――なるほど。

木村: 後は、アメブロでは、ジャンルごとに人気ブロガーのアクセスランキングを作っていますが、そのブログランキングには力を入れています。ユーザーの利便性の向上という側面もありますが、検索エンジンのビッグワードでも上位表示されるんですね。たとえば、「30代ファッション」とか「プチプラファッション」などは、検索上位表示されています。

ユーザーがSEOであがるコンテンツを作るにはどうしたらいいのか

――SEO施策としてユーザーが気にしなければいけないことは何でしょうか?

木村: 個人と企業では違いますね。まず企業の場合、オウンドメディアをアメブロで作るという感覚になると思います。

たとえば、企業の公式Twitterアカウントであっても、フランクなコミュニケーションをしていることが多いですよね。

それは、プラットフォームごとに存在するルールや雰囲気、ユーザー属性が大きく関係していると思うんです。それと同じことがブログサービスでも言えます。企業のコーポレートサイト上ではできないコミュニケーションでも、「アメブロだったら、できる」というコンテンツ作りを体現してもらえたら僕らも嬉しいですね。

――個人で気を付けることは何ですか?

木村: 企業にも言えることですが、個人のアメブロでよくあるのが自分の伝えたいことだけを発信してしまうケースです。日記をオンラインで公開しているという「普通のブログ」として、活用しているのであれば問題ありません。

しかし、自分以外の第三者に向けて、情報を発信しているブログを運営しているという場合はダメです。

「検索者がどういう情報が欲しいのか」ということを考えてコンテンツを作らなければSEOでは上がりません。ビジネスでブログを利用しようとする場合、自分が伝えたいことを伝えるだけではなく、検索者が欲しい情報を出してそこからビジネスにつなげるということが大事です。

それから、アフィリエイトスパムのようになってしまってもダメです。アフィリエイトをするにしても、あくまでお金を生むモジュールの部分は付加価値としてついてくるような形であるのが理想です。あくまで最優先としてコンテンツがあって、物が買えるというのが付加価値になっていないと検索で上がってきません。

アメブロの強みはスパム対策!?

――では、アメブロの強みは?

木村: スパム対策とクロール&インデックスのコントロールは他社と比較してもよく取り組んでいると思います。もちろん完璧ではないので、スルーしてしまうものが出てきますが、その場合、サンプルングしたものを人が目視してブロックすることもあります。

たとえば、昔アフィリエイトブログのテンプレートを作る商材などがあったんですが、、そのテンプレートは判断基準に組み込んでいるので最初からはじかれるように設定しています。

また、URLやコンテンツ単位でスパムの傾向値を判定器に学習させてスパムをブロックしています。一方で、高品質なコンテンツの傾向もちゃんと学習させて、なるべく良いコンテンツにクロール&インデックスさせるようにしています。

――健全化に力を入れていることがわかれば、ビジネス利用しようと思うユーザーが増えるかもしれませんね。

木村: だといいですね。健全なサービスにしようという取り組みにはかなり力を入れています。実際に効果も出ていて、特に2017年から2018年はインデックス率も相当上がり、高品質なコンテンツはほぼ1日でインデックスされるようになりました。

アメブロのビジネス利用解禁でできること

――アメブロのビジネス利用解禁でできるようになったことを具体的に教えてください。

梅本: 規約を一部改訂したことによって、商業利用を可能にしました。具体的には、企業の宣伝、サービスの販売、セミナーの告知、PRブログが作れます。また、個人は自分が作ったものやスキルの販売もできるようになりました。

アメブロ利用規約一部改訂のお知らせ。

――これからシステム上で何か支援していこうという動きはありますか?

梅本: ECサービスを提供している企業と組んでブログ内で簡単に物を購入できるような仕組みを開発しています。たとえば、今はアメブロやハンドメイドサービスは別々ですが、ブログ上にサービスをそのまま載せることができるようにします。そうすることで、ブログで作品を紹介しながら、他のサイトでも購入できるようにシームレスに繋げていこうとしています。

サイバーエージェント 梅本 拓馬 氏

最後に

――最後に今後の展望などお聞かせください。

梅本: 個人、企業に限らず引き続き情報発信の支援は続けて行こうと思っています。ちょうど先月「Ameba エキスパートプログラム」をリリースしましたが、今後他の企業やメディアとの連携やアライアンスを強化することで、システムや機能面でのさらなる利便性の向上に努めていきたいと思っています。新しい投稿体験をどんどん強化していくので引き続きお楽しみください。それから、アメブロでは安心してユーザーが利用できるサービスをモットーとして運営しているので、引き続きサービスの健全化に力を入れていきます。

木村: ビジネス利用が始まったからといってやることは変わらないんですが、引き続きクローラーが気持ちよく回ってくれるようなサービス作りを考え続けていきます。ビジネス利用ができるからスパムができる! と言っているような人をしっかりブロックしていきたいです。

――ありがとうございました。

Ameba利用規約

http://helps.ameba.jp/rules/post_104.html

Ameba利用規約一部改訂のお知らせ

https://ameblo.jp/staff/entry-12425639461.html

この記事が役に立ったらシェア!
みんなが読んでるWeb担メルマガで、あなたも最新情報をチェック
  • SEOやデジタルマーケの最新情報をゲット
  • 事例やインタビューも見逃さない
  • 要チェックのセミナー情報も届く
みんなが読んでるWeb担メルマガで、あなたも最新情報をチェック
  • SEOやデジタルマーケの最新情報をゲット
  • 事例やインタビューも見逃さない
  • 要チェックのセミナー情報も届く

Web業界の転職情報

もっと見る
Sponsored by

今日の用語

勝手広告
企業広告を消費者や第三者が勝手に作って公開する自主制作の広告。 ...→用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

Web担のメルマガを購読しませんか?
Web担の記事がコンパクトに毎週届くメールマガジン「Web担ウィークリー」は、10万人が読んでいる人気メルマガ。忙しいあなたの情報収集力をアップさせる強い味方で、お得な情報もいち早く入手できます。

Web担に広告を掲載しませんか?
購読者数10万人のメールマガジン広告をはじめとする広告サービスで、御社の認知向上やセミナー集客を強力にお手伝いいたします。

サイトマップ
RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]