グーグル検索アルゴリズム夏の大アップデート! 今回の対処方法は?【SEO記事12本まとめ】
グーグル検索の大規模なアルゴリズム更新が、7月末~8月頭に行われた。かなり大きな順位変動が発生したこの更新に、SEO担当者がどう対応すればいいのかを解説する。
ほかにも、SEOに役立つ次のような情報をまとめてお届けする。
- ダメなSEOを人に推奨するのは、本当にやめて頂きたい。
- グーグル検索結果が変なときにフィードバックする正しいやり方
- 「コンテンツは王様」だけではSEOには不十分。必要なのは……
- 無料でSEOを学ぶには?
- 世界中のモバイル検索結果を調査できる便利なSEOツール
- ダニー・サリバン氏インタビューが日本語記事で!
- JS生成canonical続報
今週のピックアップ
グーグル検索アルゴリズム夏の大アップデート! 今回の対処方法は?
良質なコンテンツを作り続けること (Google SearchLiaison on Twitter) 海外情報
グーグルは、コア検索アルゴリズムの広範囲にわたるアップデートを実施した。このアップデートによって、普段にはない、かなり大きな順位変動が発生したようだ。
7月の最終週から8月の最初の週にかけてという1か月近く前の話題だが、整理して情報をお届けする。
広範なコアアルゴリズムのアップデートを実施しました。年に何回か行っているものの1つです。
This week we released a broad core algorithm update, as we do several times per year. Our guidance about such updates remains the same as in March, as we covered here: https://t.co/uPlEdSLHoX
— Google SearchLiaison (@searchliaison) 2018年8月1日
順位が下がると躍起になって対処法を探す人が現れるのだが、対処法は1つしかない。金谷氏がリツイートのなかで言っている。
このアップデートにより受けた影響に対してできることは、いつもと同様に検索ユーザーの探している良質なコンテンツを作っていただくことです。
今週 Google では広範囲にわたったコア アルゴリズムのアップデートを実施しました。これは年に数回実施されるもので、このアップデートにより受けた影響に対してできることは、いつもと同様に検索ユーザーの探している良質なコンテンツを作っていただくことです。詳しくは英語の投稿をご覧ください。 https://t.co/wS4wKRNc4z
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年8月2日
影響の大きなアルゴリズム更新をグーグルが実行するたびに、グーグルが何を見ているのかを分析する人がいる。しかし、そういった分析は一般のウェブ担当者が業務として取り組むべきことではないと筆者は考える(興味で取り組むことには反対しないが)。
コアアルゴリズムのアップデートでは、信頼性や品質の評価方法の変更がよく取り沙汰される。分析を行う人たちは、そしてグーグルが何を見て信頼性や品質を判断するのかを研究するのだ。
だが、Webコンテンツの信頼性や品質に関しては、標準化された尺度があるわけではない。グーグル自身も、絶対的な評価方法を確立できているとは考えていない。だからこそグーグルは、どう評価すればいいのかを探るために、繰り返しアップデートを実行しているのだ。
そのため、もし現時点で「◯◯すれば、グーグル内の信頼性スコアや品質ランクがアップする」ということがわかったとしても、次のアップデートでその評価がなくなる可能性もある。グーグルは常にアルゴリズムを改善しているのだから。
だとすると、グーグルのアルゴリズム更新に振り回されずに、かつ検索トラフィックをしっかり獲得するためには、何をするのがいいのか。
それが、「グーグルが何を見て信頼性や品質を評価しているか」を探ることではないのは、説明したとおりだ。
あなたがするべきことは、ユーザーに対して信頼性を高めたりコンテンツの品質を向上したりするためには何ができるかを、しっかりと考えてコンテンツに反映していくことだ。
コアアルゴリズムのアップデートを含めさまざまなアップデートによる打撃から数多くのサイトを救ってきたSEOコンサルタントのGlenn Gabe(グレン・ゲイブ)氏は、コアアルゴリズムアップデートの対処について次のように述べている。
今回のような大規模なアップデートに対しては1つの決定的な対処法はないと私は常々言ってきた。そうではなく、一般的には、一連の対処法がある。長期に渡ってサイトの品質をしっかりと改善すべきだ。すべての問題点を根絶しサイトを改善する。そうした変更を続けなければならない。
I've always said there's not going to be one smoking gun with major updates like these. Instead, there's typically a battery of smoking guns. Sites should significantly improve quality over the long-term. Root out all problems and improve the site. And keep those changes!
— Glenn Gabe (@glenngabe) 2018年8月2日
今回のコアアルゴリズムアップデートへの対応方針を考えるにおいて、グーグルが2011年に提供した「良質なサイトを作るためのアドバイス」が参考になると、あるSEOコンサルタントが指摘していた。
この資料はグーグルがパンダアップデートに関して2011年に発表したものだが(日本語訳は2012年公開)、医療系サイトに特に大きな影響を与えた今回のコアアルゴリズムアップデートに通じるところがあるという。
もしあなたが医療系のサイトを運営しているとしたら、次の質問にはどのように答えるだろうか?
この記事は専門家またはトピックについて熟知している人物が書いたものか? それとも素人によるものか?
このサイトは、そのトピックに関して第一人者(オーソリティ)として認識されているか?
健康についての検索に関し、あなたはこのサイトの情報を信頼できるか?
サイトの名前を聞いたときに、信頼できるソースだと認識できるか?
こうした良質なサイトを作るためのアドバイスは、医療系サイトでなくても、ほぼすべてのサイトのコンテンツ品質改善に役立つものばかりだ。
グーグルが見ていることは、今も昔も変わらない。なぜならユーザーにとって最適な検索結果を提供することをグーグルは常に目標としているからだ。だとしたら、我々もユーザーのために何ができるかを絶えず追い求めるべきであろう。
グーグルアルゴリズムの分析はウェブ担当者に必須ではない。
- すべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索SEO情報1
ダメなSEOを人に推奨するのは、本当にやめて頂きたい。
ガイドライン違反のブラックハットSEOは人に勧めないこと (金谷 武明 on ツイッター) 国内情報
市販のSEO本を初めて読んだというグーグルの金谷氏が、ツイッターに感想を投稿していた。
ズバリ、検索で1位になる方法をこっそり教えてください!/グーグルの金谷武明さんに聞いてきた | Webのコト、教えてホシイの! | Web担当者Forum https://t.co/8Gw4KhgxRq
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年8月16日
3年くらい前にこの記事でも言ってますが、いわゆるSEOの本って読まないんですよね。ホントに。ところが今日見て驚きました。
最初は、こういう本ってフォーラムとか紹介してくれてるのかな?と思ったんですよね。分からないことがあればこちらで質問してください、と。見てみたらフォーラムを紹介しているのは見つけられず、オフィスアワーは1つ見つけました(笑)。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年8月16日
でもそれより驚いたのは、サテライトサイトからリンクを送ろう!みたいな項目が割と多くの書籍で見つけられた事。あの書き方だと大丈夫なんだ、と思う方いらっしゃるかもですが、リンク送る意図で作成されたサテライトサイトはガイドライン違反になる可能性が高いと思います。お気をつけて。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年8月16日
どうやら期待はずれだったようだ。どの本を読んだのか聞いてみたいものだ。
この体験に関係あるのかどうかは定かではないが、その後のツイートも併せて紹介する。
有料リンクを見つけた際は有料リンクのご報告窓口からぜひご報告下さい。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年8月16日
※すでに対策されている場合もあります。
ちなみに販売サイトとは、リンクを設置しているサイト、購入サイトとは、リンクを受けているサイトです。https://t.co/CddbQFKAQN
ブラックハットSEOの定義は人によって違うようですが、そういった情報を鵜呑みにしてしまって再審査リクエストで後悔する方々がどれだけいることか。表に出ない情報なのでないことになってるのかもしれませんが、ホワイト vs ブラックとか言う問題ではなくて、人に推奨するのは本当にやめて頂きたい。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年8月17日
とにもかくにも、ガイドラインに違反した行為は絶対にやってはいけない。まして他人に勧めることも慎みたい。
- すべてのWeb担当者 必見!
グーグル検索結果が変なときにフィードバックする正しいやり方
具体的な情報を添えて (Gary "鯨理" Illyes on Twitter) 海外情報
グーグルでも「なぜこの検索クエリでこの検索結果なんだ?」という場合は、それなりにある。できれば、グーグルにフィードバックして改善してもらいたところだ。
そうした検索結果に問題があると感じたときのグーグルへのフィードバックの仕方に対して、ゲイリー・イリェーシュが苦言を呈した。
みんな! ある検索結果が最悪だと言われても、「クエリの例」「場所の情報」「どんな点でダメなのかの説明」がないと、どうしようもないんだ。
ランキングに関することを検索チームに調査してほしいんだったら、「おい、検索結果が最悪だ」とただ単に言うのではなく、もっとたくさんの情報を提供してくれないかな。
People! Without example query, location, & in most cases an explanation of why specific result sets suck, your reports are virtually useless. If you want the search team to look into something ranking related, you MUST provide more info than just saying "of yeah the results suck" pic.twitter.com/c18j0TsJL6
— Gary "鯨理" Illyes (@methode) 2018年8月18日
具体的な情報なしでは、グーグルは調べたくても調べられないだろう。不平を連ねるのではなく、何が不適切なのかを根拠を元に提示して検索品質の改善に協力したいものだ。
具体的なクエリやURLを他人に公開したくない場合は、検索結果ページの下にある「フィードバック」リンクから問題点をグーグルに報告できる。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
「コンテンツは王様」だけではSEOには不十分。必要なのは……
検索ユーザーの意図を満たさなければならない (Bill Slawski on Twitter) 海外情報
「Content is king.(コンテンツは王様)」 という言葉がSEOの世界では格言的に使われる。端的に言えば、コンテンツが最も重要だという意味だ。
ところが、SEOコンサルタントのBill Slawski(ビル・スロースキ)氏が、次のようなツイートを投稿していた。スロースキ氏は、検索エンジン会社が出願・取得している特許に精通していることで名高い。
ウェブではコンテンツは王様ではない。検索者の意図を満たすことが王様だ。お昼に「ピザ」で誰かが検索したとしたら、それはピザの歴史を探しているのではなく、ピザを食べたがっているんだ。
Content is not king on the Web; meeting a searcher's intent is. When someone searches for pizza at lunchtime, they likely aren't looking for a history of Pizza, but rather a slice or two. #SEO #Intent #Context
— Bill Slawski ⚓ (@bill_slawski) 2018年8月9日
上位表示したいキーワードがあったとして、漫然と、そのキーワードに関するコンテンツを作ればいいということではない。そのキーワードで検索したユーザーが何を求めているかの検索意図に答えなければならないのだ。
たとえば、「エアコン掃除」で検索したユーザーの検索意図は何だろうか? 1つではない。大きく2つ考えられそうだ。
- 自分でエアコンを掃除する方法を知りたい
- エアコンを掃除してくれる業者を見つけたい
このクエリのグーグルの検索結果を見ると、どちらかに関連するページが1ページ目に出ている(どちらかというと、自分で掃除する方法を解説したページが上位に多い)。
それでは「エアコンクリーニング」はどうだろうか? 「クリーニング」も「掃除」も似たような言葉だ。しかし「エアコンクリーニング 」の検索結果はクリーニング業者に関連したページばかりだ。自分でエアコン掃除したいユーザーは「クリーニング」という言葉はあまり使わないように思う。一方業者を探すときには「クリーニング」の方を使いそうだ。
こんなふうに、同じあるいは類似したクエリでも検索ユーザーの意図が異なることは珍しくない。
「検索ユーザーの意図を満たすコンテンツは王様」
これを格言と捉えてコンテンツ作りに励んでほしい。
- すべてのWeb担当者 必見!
無料でSEOを学ぶには、ヘルプフォーラムへの参加が最適!?
先入観が入るかもしれないが事実 (Reddit) 海外情報
SEO会社に入社したばかりの新米SEOコンサルタントが、次のような相談をSEO掲示板に投稿した。
SEO初心者です。SEOに関する技術的なことを学ぶにはどうしたらいいでしょうか?
グーグルのジョン・ミューラー氏がコメントを書き込んだ。
テクニカルな問題を学ぶのであれば、経験を積む以上に役立つことは、さほど多くない。
安あがりで経験を積むすばらしい方法の1つとして、ウェブマスター向けのヘルプフォーラムやコミュニティで活動することがある(グーグルが公式に提供しているが、ほかにもある)。そういったところでしばらく活動していれば、よくある問題を即座に突き止めることができるようになる。
たとえば、「ページがインデックスされない」という問題には、「metaタグ、robots.txt、rel="canonical" などを調べればいい」とすぐにわかる。
たとえスレッドに書き込まなかったとしても、他人のサイトで実践していることを学んでいけば、同じ問題に対面したときに安心して対処できるようになる。
問題を解決することに関して言えば、「オッカムのかみそり」という考え方を覚えておくといい――これは、「必要以上に仮説を立てず、確実性の高いものから取り組んでいく」というものだ。
SEOのおける技術的なトラブルシューティングに強くなるためにヘルプフォーラムでの活動をミューラー氏は勧めている。筆者はグーグル公式ヘルプフォーラムで長らくユーザーサポートに当たっており、確かに問題解決にフォーラム参加は非常に役立つと感じている。
質問者のサイトを診断することで得られる知見が多くあるし、他のフォーラムメンバーによって解決したトラブルから学ぶことも少なくない。
自分でサイトを運営していなくても、またSEOビジネスとしてクライアントを持っていなくても、フォーラムでの活動はSEOに強くなれると確信をもって言える。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
ソーシャルもやってます!