うざいインタースティシャル撲滅作戦をグーグルが開始【SEO記事まとめ10+2本】
グーグルは、コンテンツを覆い隠すような「インタースティシャル広告」を表示しているサイトの検索評価を下げた。2017年最初の大きなグーグルのアルゴリズム更新についてお伝えする。
ほかにも、日本のヤフーも常時HTTPS化を促進している件、低品質コンテンツ対策、アメブロのMFI向けURL統合、サブドメインvsサブディレクトリ、「302はPageRankを渡さない」の事実などなど、SEO関連の話題をまとめてお届けする。
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うざいインタースティシャル撲滅作戦をグーグルが開始(予告どおり)
十分な猶予期間があったので影響ないはず (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは、“ユーザー体験”をどんどん検索評価に入れていっている。
ユーザーのコンテンツ閲覧を妨げる「インタースティシャル」や「ポップアップ」を表示するページの評価を下げたのだ。
そうしたアルゴリズムをモバイル検索に導入することを、グーグルは2016年の8月終わりに告知していた。実施日は2017年1月10日を予告していたが、予定どおりにアップデートが実施された。公式アナウンスにも更新が入っている。
1 月 11 日更新:本日より、ユーザーがモバイル検索結果からコンテンツに簡単にアクセスできないページは、これまでよりも低く掲載される可能性があります。
すでにお伝えしている通り、この新しいランキング要素は、ランキングに使用する何百もの要素の一つに過ぎません。検索クエリの意図は引き続き重要なランキング要素ですので、関連性の高いコンテンツを含む優れたページであれば、今後も上位にランキングされる可能性があります。
実施までに4か月もの猶予があったので、評価が下がるようなインタースティシャルはあなたのサイトには存在しないはずだ。
ただ、関連性がやはり最重要なので、じゃまなインタースティシャルを表示させていたとしても、ユーザーの役に立つと判断されれば依然として上位表示される可能性があるというのは興味深いところだ。
もちろんこの新しいランキング要素は、ランキングに使用する何百もの要素の一つに過ぎません。
検索クエリの意図は引き続き重要なランキング要素ですので、関連性の高いコンテンツを含む優れたページであれば、今後も上位にランキングされる可能性があります。
あくまでも「関連性 > ユーザー体験」ということか。
また、PC向けサイトでは影響がない。おそらく、画面が広ければモバイルほどへの影響が大きくないということだろう。
しかし、「コンテンツへのアクセスを妨げる」という観点ではモバイルのポップアップ的なものよりもはるかに問題があるインタースティシャルも多い。
グーグル的にはPCはもう重視していないのかもしれないが、どうせならモバイルに限らずインタースティシャルは全体的に対策してほしかったものだ。
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インタースティシャルをこれからも安全に使い続けるために知っておきたい12の特徴
これさえ知っておけば問題なし! (The SEM Post)
もう1本、インタースティシャルのアルゴリズム更新関連の話題を。
The SEM Postのジェニファー・スレッグ氏が、このアルゴリズムに関して知っておくべき特徴をまとめている。要点を整理して紹介する。
モバイル検索だけに適用される。PC検索からアクセスした(PC向け)ページに表示されるインタースティシャルは対象にならない。
グーグル検索からアクセスしたときのページに出現するインタースティシャルだけに適用される。ほかのサイトからのリンク経由で訪問した場合や、そのサイト内で別ページに移動した場合に表示されるインタースティシャルは対象にならない。
コンテンツがある通常のページなのに、ファーストビューにインタースティシャルっぽく見える広告を表示しているページも対象になる(Yelpがアプリインストールのインタースティシャルで使っている手法)。
Cookieの使用、年齢確認など法律上の必要性に基づいて表示されているように見えるインタースティシャルは許される。
一定の量をスクロールしたり一定の時間が経過したりした時点で出現するインタースティシャルであっても、アルゴリズムの対象になる。
ページを離れる際に出現するインタースティシャルは対象にならない。
モバイルフレンドリーテストツールでは検出できない。問題となるインタースティシャルを表示させていたとしても、モバイルフレンドリーの条件を満たしたページであればツールでは指摘されない。
ページ単位で適用される。サイト全体ではない。
ユーザーのコンテンツ閲覧をじゃましない程度の大きさのインタースティシャルであれば問題視されない。ただし、具体的にどのサイズまでなら許容されるかは公表されていない。
モバイルファーストインデックスとは無関係。
ランキング要素の1つにすぎず、クエリに対して関連性が高いと判断されれば、インタースティシャルがあっても依然として上位表示されることもある。
純粋な意味では、ペナルティではない。まして手動対策でもない。単純に評価が下がるだけ。
あなたが依然としてインタースティシャルをサイトで利用しているなら、役立つ情報になるだろう。ユーザー体験を阻害してしまい、このアルゴリズムのターゲットにならないように気を付けてほしい。
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これからは「HTTPSじゃないサイトは危険なサイト」!? ヤフーもHTTPS化を猛烈に推進中
これからはHTTPSが当たり前の時代へ (Yahoo! JAPANコーポレートブログ)
ヤフーもインターネットのHTTPS化をグーグル同様に推し進めているし、「これからはHTTPSにしないのはあり得ない」という方向性を考えているようだ。
検索のHTTPS化は、ヤフーでもすでに完了している。しかし、ヤフーのHTTPS推進はこれに留まらない。
Yahoo! JAPANのサービス全体で「AOSSL(常時HTTPS)」へと切り替えていくことをヤフーは2016年4月に発表している。
そして今回、常時HTTPS化への取り組みについてのブログ記事を、Yahoo! JAPANのコーポレートブログで新たに公開した。
記事の後半では、ヤフーのCTO(最高技術責任者)である藤門氏のコメントも掲載されているが、そのなかで筆者が強烈に衝撃を受けた発言がある。次のとおりだ。
これまでは「HTTPS=安全なサイト」と言われてきましたが、これからは「HTTP=危険なサイト」という認識がされる時代に変わっていくと考えています。
「HTTPSじゃないサイトにはアクセスするのは不安」というのが常識になる時代も近づいているのかもしれない。
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「価値のない質の低いコンテンツ」ペナルティを受けたときにチェックすべき3つの項目
普段から意識しておくべきこと (グーグル ウェブマスター ヘルプフォーラム)
「価値のない低いコンテンツ」があるとして手動対策を受けたサイト管理者が、ヘルプフォーラムで助言を求めた。自分なりに対処したが、なかなか解除されないというのだ。
グーグル社員のTakeaki氏がアドバイスしているが、もし同様に低品質コンテンツの手動対策を与えられたら役立ちそうなので、ここで紹介する。3つある。
問題視されたコンテンツを削除するだけでは不十分、コンテンツの改善が求められる
他のサイトのコンテンツと差別化できる程度に十分な独自性のあるコンテンツが必要
ウェブマスター向けガイドラインのアフィリエイトのヘルプ記事を参照する
役立ちそうとは言ったものの、そもそもコンテンツの質が低いことを理由に手動対策を受けることなど絶対にあってはならないことだ。
したがってTakeaki氏からのアドバイスは、「手動対策を受けたときの解決のための参考」ではなく、「普段のコンテンツ作成のときから意識しておくべきこと」だと言える。
質問者が運営していたのはアフィリエイトサイトだが、この考え方はどんなサイトでも同じはずだ。
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来るべきMFIに備えてアメブロが大英断、モバイルページのURLを変更
リスクをなくすための決断 (サイバーエージェントSEO情報ブログ)
アメーバブログ(アメブロ)が、モバイル向けページのURLを変更した。サイバーエージェントSEOラボの木村氏によれば、モバイルファーストインデックス(MFI)の実施に備えての行った対策だとのこと。
これまではPC向けページとモバイル向けページのURLが異なっていたが、同一URLにしたのだ。
別々のURLがモバイルファーストインデックスによって不利になるというわけでは決してない。だが木村氏は次のようなことを懸念してURL統合に踏み切ったという。
- alternateとcanonicalのアノテーションの関係が通常と逆になることに違和感がある
- MFI後にリンクの力が正常に統合されるのか確信が持てない
- URLが重複してインデックスされてしまうリスクを払拭できない
- 別々のURL構成である必要性が、そもそもない
ただし、この決定には次のジレンマがあったことだろう。
MFIの導入で何かが起こるかもしれない。そのリスクを避けるためには、URLを統合するべき
URL統合のための変更で、何か問題が起きるかもしれない。そのリスクを避けるためには、無理にURLを統合するべきではない
アメブロほどの超大規模サイトになると、たった1つの設定ミスや不具合(グーグル側の不具合も含む)であっても大量のアクセスを失うことになるだろう。たとえそれが短い時間であってもだ。
それでも木村氏は、モバイルファーストインデックスによるリスクをなくす方を優先したようだ。
果たして、移行作業は首尾よく完了したとのことである。事前の社内調査と実際の作業、作業後の反省点も木村氏は記事にしている。
あなたのサイトがPC向けとモバイル向けでURLが分かれているとしても、必ずしもアメブロのようにURLを統一しなければならないということではない。むしろ変更しなくても悪影響がないようにすることも、グーグルのMFIテストに含まれているはずだ。
しかしもしあなたも統一を考えているなら、木村氏の体験談は参考になるだろう。
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「MFIの認知度は43.8%」「AMP認知度は41.6%など」スマホ対応の実態調査が無料公開中
グーグルはもっと高めたいはず (マーケティングリサーチキャンプ)
モバイルファーストインデックス(MFI)やAMPといった、モバイル関連の新しいトピックを、世間の人はどれぐらい知っているのだろうか。
ジャストシステムが12月に発表した『企業のスマートフォン対応に関する実態調査【2016年冬版】』に、そうしたデータがあったので紹介する。
MFIの認知度は次のとおりだった。
- 「知っており、注目している」と答えた担当者は23.7%
- 「知っているが、それほど注目はしていない」と答えた担当者は20.1%
合計43.8%の人がMFIを認知していた。
AMPの認知度は次のとおりだった。
- 「知っており、注目している」と答えた担当者は20.5%
- 「知っているが、それほど注目はしていない」と答えた担当者は21.0%
- 「既にAMPに対応している」と答えた担当者は44.1%
- 「対応する予定」と答えた担当者は33.2%
合計41.6%がAMPを認知していた。認知しているなかでAMP対応に前向きな姿勢だったのは77.3%だ。
調査対象は、職種が企画とマーケティング、広報、販売促進、市場調査、クリエイターと回答した20~50代の男女573名だ。
この認知度が高いのか低いのかは判断基準がないのでなんとも言えないが、グーグルとしては、もっともっと認知度を高めたいに違いない。
ここではMFIとAMPの認知度という2つのデータだけを紹介したが、調査結果には、これ以外にもWebサイトのスマホ対応状況やスマホ対応の方法、スマートフォンの流入数なども含まれている。
興味があれば、資料をダウンロードするといい。マーケティングリサーチキャンプの記事ページから申し込める。
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スニペットに表示される日付の決定プロセスと、AMPページでの広告設置に関する記事を今週はピックアップ。
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完全自動処理。
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