ユーザーに伝わるタイトルとメタディスクリプションを考えよう(第5回)
ホームページにどんな「タイトル」や「メタディスクリプション(meta description)」をつけていますか?
今回も「グリルアラベル」のホームページを例に考えていきます。この連載では、名古屋にある国産黒毛和牛ハンバーグ店「グリルアラベル」のホームページを分析しながら改善していく様子を紹介しています。
「名古屋 ハンバーグ」で検索するとグリルアラベルのホームページのタイトルは以下のように表示されます。
(※検索順位は1番ではありません。分かりやすいように一番上にしてあります。)
タイトルとメタディスクリプションとは?
タイトルでページの内容を簡潔に伝え、メタディスクリプションでページの概要を説明します。
Jimdoは管理メニューの「SEO」から登録できます。HTMLではhead内にtitleタグ、meta descriptionタグを使って記述します。
表示のされ方
タイトルは、お気に入りに登録したときやブラウザによっては上部に表示されます。
検索結果では以下のように表示されます。必ず登録した通りに出てくるわけではなく、途中で切れたり、本文から抜粋される場合もあります。
お店でいうと看板のような役割ですね。
では、検索結果でこのタイトルとメタディスクリプションを見たユーザーはどのくらいホームページに訪問しているでしょうか?名古屋のハンバーグ店を探している人にちゃんと伝わっているでしょうか?
それでは、Google アナリティクスを使って調べてみましょう。
名古屋のハンバーグ店を探している人に訪問されている?
検索されたキーワードを調べてみましょう。Google アナリティクスの 左側のメニューから、「集客」>「チャネル」を開き、「Organic Search」をクリックします。
「Organic Search」とは、検索エンジンから流入した訪問です。「自然検索」「オーガニック検索」とも言われます。広告をクリックした訪問は除きます。
「Organic Search」をクリックすると「キーワード」が表示されます。
店名の「グリルアラベル」(上から2番目)に比べると、「名古屋 ハンバーグ」「ハンバーグ 名古屋」「新栄 ハンバーグ」(新栄は地名です)で検索をして訪問する人は少ないようです。
そもそも名古屋でハンバーグのお店を探している人が少ないのでは?
Google AdWordsの「キーワード プランナー」というツールを使って月間にどのくらい検索されているか調べてみます。
「グリルアラベル」という店名に比べて、「名古屋 ハンバーグ」の検索数が多いことがわかります。
検索されているのに訪問されていない理由は?
検索順位や検索された回数を詳しく調べることができる「Google Search Console(旧ウェブマスターツール)」を使って調べてみましょう。
Google Search Consoleを使っていない場合は、登録しておきましょう。登録方法は以下のページをご覧ください。
- 自分でできる週末SEO(検索エンジン最適化) : 第1回 作りたてのホームページは孤立無援!検索にヒットさせるために行うべきこと※「はじめてWEB」は
サービスを終了しました
Google Search Consoleの「検索アナリティクス」を開きます。
検索アナリティクス
「検索アナリティクス」では、
- クリック数(クリックされた回数)
- 表示回数(検索結果に表示された回数)
- CTR(クリック率)
- 掲載順位(検索結果の掲載順位)
を知ることができます。
2番目の「グリルアラベル」と比べると、名古屋でハンバーグのお店を探している人にはあまりクリックされていないことがわかります。検索順位も店名に比べると低いですね。(今回、対象のデータが少ないのですが、データが多いほうが分析の精度が高まります。)
どんなタイトルやメタディスクリプションがいいの?
グリルアラベルのタイトルとメタディスクリプションを考えてみます。
変更前
グリルアラベル 名古屋分店 ~国産黒毛和牛ハンバーグ~ - 【新栄 黒毛和牛生ハンバーグ】グリルアラベル 名古屋分店
変更前のタイトルでも、グリルアラベルが国産黒毛和牛ハンバーグのお店であることは伝わりますが、
- タイトル内でキーワードが重複していて長い
- メタディスクリプションが未設定(設定していないと本文から自動で抜粋されます)
を解消して、
- 名古屋や新栄でハンバーグのお店を探している人に
- グリルアラベルだからこそ提供できる「国産黒毛和牛100%」が伝わるタイトル
に変更をします。
変更後
名古屋新栄の国産黒毛和牛100%ハンバーグ - グリルアラベル名古屋分店
検索結果で表示されるタイトルの文字数は、パソコンで見たときにGoogleで全角28文字程度、スマートフォンで30~35文字程度なので、できるだけ28文字以内におさめることを基本にしてください。
グリルアラベルの場合、検索するユーザーの7割近くがスマートフォンを使っているため、地名やオリジナル感を優先して、タイトルの文字数は33文字と少しオーバーしました。
タイトルを変更するときの注意事項
頻繁に変更をしたり、不自然なキーワードの詰め込みをすると、検索結果に悪い影響がでることがあるので慎重に行ってください。また、登録した文が必ず表示されるわけではなく、一部しか表示されない、順番が入れ替わる、途中できれる、などGoogleによって調整される場合があります。
実は今回変更したタイトルも順番が入れ替わってしまいました。上の画像はJimdoのプレビュー画面です。実際の検索結果では下の画像のように表示されています。
Yahoo!
順番が入れ替わり店名が先に表示されています。
Googleでは入れ替わったことで「ハンバーグ」が切れてしまっています。
スマホではすべて表示されるので問題ないようです。
グリルアラベルはスマートフォンからの検索流入が多いので、いったんこの状態で様子を見て検証してみます。
メタディスクリプションからはじめてみましょう
メタディスクリプションは、検索順位に直接影響を与えることはないと言われていますので、まずはメタディスクリプションからはじめてみましょう。
ユーザーに伝えたいワードを使って(例:グリルアラベル、国産黒毛和牛100%ハンバーグ、名古屋、新栄、ランチ、ディナー、サーロインステーキ、無添加ワイン)、思わずクリックしたくなるような説明文でホームページをアピールしましょう。
文字数は、パソコンで120文字程度、スマートフォンで50文字程度が表示されます。読んでもらいたい文章を50文字以内に、全体を120文字以内におさまるように作ってみましょう。
キーワードの選び方は以下のページも参考にしてください。
- 基本から学ぶSEO(検索エンジン最適化) : 第6回 キーワード選びのコツと役立つツール※「はじめてWEB」は
サービスを終了しました
Jimdoのタイトルやメタディスクリプションの設定方法は以下のページをご覧ください。
- 自分でできる週末SEO(検索エンジン最適化) : 第5回 Jimdoの「SEO」設定を見直そう※「はじめてWEB」は
サービスを終了しました
まとめ
タイトルやメタディスクリプションを使ってホームページをアピールをするために、ユーザーはなにを求めているのか、どうしたら選んでもらえるのかを、Google アナリティクスの「キーワード」や、Google Search Consoleの「検索アナリティクス」で分析をしながら、ユーザーの気持ちになって考えましょう。
そして変更をしたら、訪問が増えたのか、クリック数が増えたのか、順位が上がったのか、成果につながったのか、といった結果をみることが大切です。
グリルアラベルの結果は今後連載の中でご紹介します。
「はじめてのホームページ改善」は毎月第3月曜日に更新予定です。次回もぜひご覧ください!
このコーナーのコンテンツは、KDDI提供の情報サイト「はじめてWEB」掲載の「エキスパート(専門家)コラム」の情報を、許諾を得てWeb担の読者向けにお届けしているものです。
※「はじめてWEB」のオリジナル版は掲載を終了しました
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