1人あたり平均獲得コスト
1人あたり平均獲得コスト
訪問者獲得にかかるコストを測定せずに放置しておくと、気がついたらコントロール不能な状態になっている、ということになりかねない。このコストを長期的に測定するのは大変な作業だが、努力するだけの価値がある。
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定義
総マーケティングコストの関数であり、1人あたり平均獲得コストは以下のように定義される。
{総獲得コスト}÷{総訪問者数}={1人あたり平均獲得コスト}
多くの企業にとって、この「獲得コスト」の正確な集計は困難な作業である。このコストを四半期より細かい期間で正確に測定している企業はほとんどない。オフラインからWebサイトに誘導するようなブランディング戦略を取っているのでなければ、集計範囲はオンラインマーケティングのみに絞ったほうがよい。キーワード広告・メール広告・バナー広告・パートナー広告・RSSフィードによるマーケティングの総コストを計算することで、大きな意味のあるKPIを導くことができる。
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表現形式
このKPIは「円」「ドル」といった金額単位で出てくるので、KPIレポートに読み手の注意を引く加工はほとんど必要ない。特に、1人あたり平均獲得コストが高い場合、経営者はこの指標から目を離すわけにいかない。
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想定される結果
1人当たり平均獲得コストが低く、ビジネスの利益率が高くなることが理想的だが、そのような状況はあまりない。目標値を設定して、企業全体でコスト低減の努力をし、それぞれのマーケティングチャネルを厳しい目で見ていこう。
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行動
1人当たり平均獲得コストが急上昇していたら、この値と1人あたり平均収入、それに関連してコンバージョン率を比較してみよう。コストが上昇しているのに、収入やコンバージョン率が横ばい、あるいは減少している場合、どこかに問題がある。逆の場合も同様に、コストが急に下がったときに、それが収入の減少と関連しているかどうかを確かめることができる。
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この記事の筆者
この記事は、Web Analytics Demystifiedの創設者でありシニアパートナーであるエリック・T・ピーターソン氏による書籍『The Big Book of Key Performance Indicators』の日本語版です。原著作者の許諾を受けて株式会社デジタルフォレストが翻訳し、同社の開催する「Web解析マネジメント実践講座」において参考書としているコンテンツを、Web担当者Forum向けに特別に公開しているものです。
※この日本語訳版に関するお問い合わせは、デジタルフォレストまでお寄せください。
エリック・T・ピーターソン 著
株式会社デジタルフォレスト 手嶋進、入谷聡、清水昌浩 訳
Original Author: Eric T. Peterson, Senior Partner and Founder, Web Analytics Demystified