日本企業において次世代型IMC(統合型)マーケティングの導入を阻むボトルネックは何か? - ad:tech直前特集#5【藤田康人氏コラム】

株式会社インテグレートの代表取締役である藤田 康人氏によるコラム。
藤田 康人(インテグレート ) 2009/8/21(金) 11:00 | | |
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ad:tech Tokyo 2009 9/2~3開催直前特集

ついに日本での初の開催が間近となったad:tech Tokyo 2009。

前回に続いて、ad:techのスピーカーによる、ad:techについて、そしてこれからのマーケティングに関してのコラムをお届けする。

今回は、株式会社インテグレートの代表取締役である藤田 康人氏に寄稿いただいた。テーマは「日本企業において次世代型IMC(統合型)マーケティングの導入を阻むボトルネックは何か?」だ。

日本企業において
次世代型IMC(統合型)マーケティングの導入を阻む
ボトルネックは何か?

筆者:藤田 康人(株式会社インテグレート 代表取締役)

IMC
Integrated Marketing Communicationの略。

欧米では主流になっているメディアニュートラルな次世代型IMC(統合型)マーケティングが、今まで日本でなかなか導入されてこなかった理由の1つに、日本企業特有の権限分散型の組織体系が挙げられます。

最近ではキーワードとして「メディアニュートラル」「メソッドニュートラル」という言葉がよく登場し、その成功事例としてさまざまなケースが紹介されていますが、これらの多くは「従来のマス広告とネット広告、モバイル広告をうまく組み合わせました」という広告手法のメディアミックスレベルであることも少なくなく、店頭施策や戦略PR、インタラクティブなウェブキャンペーンに野外メディア、CRM的なモバイルプロモーションまでも含んだ立体的な統合型プランの事例を目にすることは、未だ多くはありません。

マス広告によるリーチとフリクエンシーの最大化こそが消費者に語りかける最も有効な手法であり、最高のクオリティーの製品を開発し、店頭施策を中心としたセールスプロモーション活動と強力な営業力で売り切る。そういった非常にシンプルなビジネスモデルが一般的であった日本企業においては、マーケティングの意思決定は長らく開発、販売、宣伝などの複数の部門が関わり、分散的に行われてきました。

最近では、本社の製品担当部署がトータルにマーケティングに関わる組織体系が増えてきました。しかし、海外では一般的な「プロダクトマネージャがすべてのマーケティング関連領域の予算、権限を一元管理してディレクションしていく」といった権限集中型の体制を敷いている日本企業は、決して多くはありません。

次世代型IMC(統合型)マーケティングを導入するにあたり、このように予算決定権が複数部門にまたがって分散している組織の在り方が、大きな障害になるケースが多く見受けられます。たとえば、マーケティング部門が「従来のマス広告を減らして、デジタルプロモーションに充てよう」というプランを考えたとしても、広告に関する予算と権限を既得権として持っている広告部門がなかなか承認しない。戦略PRを導入しようとしても、マーケティング経験の乏しい企業広報、IRがメインの活動である広報部が、導入の最終決定に踏み切れない。そういった事がしばしば起こります。

次世代IMC(統合型)マーケティングを実施するうえでは、製品開発、マス広告、ネット広告、CGMバイラルプロモーション、戦略PR、店頭販促企画など、多岐にわたるマーケティング領域に関する一定以上のリテラシーと経験が、我々エージェンシー(広告代理店)のみならず、クライアント(広告主)側にも求められます。それらの幅広い領域に精通したいわばマーケティングエリートの育成も組織変革と並んで非常に重要なテーマであるなかで、「生え抜き主義」と「ゼネラリスト育成志向」がまだまだ強い日本企業では、マルチタレントなマーケティングエリートが育つのは未だ難しいのが現状です。

今後日本企業においてはマーケティング人材の育成と統合型マーケティングを実施しやすい権限集中型組織の確立こそが、最大のテーマになるのは間違いないと言えるでしょう。

そんな中、今回のアドテック東京は、広告主、広告代理店の両サイドのマーケティング担当者にとって、最先端のマーケティングソリューションを考える非常に有効な場となるはずです。私がスピーカーとして参加する「ブランド担当者の本音 non traditionalな広告会社であるための五箇条。」のセッションでは、“次世代IMC(統合型)マーケティングを実践するうえで求められるスキルとは何か”について、広告主と広告代理店それぞれの立場から論議していくなかで、広告スペースを売るコミッションモデルとは異なる、フィービジネスであるIMCプランニングブティックというソリューション提供者の立場から、メソッドニュートラルなマーケティングの在り方を提言していきたいと考えています。

このコラムで紹介されたad:techセッション
  • ブランド担当者の本音 - non traditionalな広告会社であるための五箇条。
    9月3日 13:30~14:25
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