自己改良していくサイトの“エコシステム”をウェブ解析で構築する方法

ウェブ解析で実現する、サイト改善のPDCAサイクルについて
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ウェブ解析でサイト改良のためのPDCAサイクルを作る

オムニチュア社 コンサルタント 安西敬介氏
オムニチュア社 コンサルタント
安西敬介氏

『インターネット白書2009』(インプレスR&D刊)によれば、企業の6割、従業員規模1,000人以上の企業では実に7割がアクセス解析を導入している。解析ツールの役割は計測したものを分析に役立つ形にして提供することだが、実際にサイト運営にアクセス解析結果を活用できているという企業は少ない。定期的にアクセス解析のレポートはあがってきても、それをウェブサイトの改善に効果的に役立てていないケースはよく見られる。

もともとアクセス解析は、サーバーのアクセスログをグラフなどで視覚化したものだが、現在ではログ以外の情報も取得し、他のマーケティングツールと組み合わせるなどして、単なるアクセス解析にとどまらないウェブやその周辺を対象にしたウェブ解析を行うことが可能になってきている。サイト内のあるページへのアクセスを数量化するのみならず、売上や問い合わせといったサイト運営の目的をどの程度達成できているのか、またボトルネックはなにか、など動線を詳細に知ることも可能だ。

こうした高度かつ多様な情報をただ眺めているのではなく、解析結果をウェブサイトの運営に活用していくことが重要になってくる。

ウェブなどのメディアの情報発信は、最も簡単なモデルでは一方通行だが、ここにウェブ解析ツールを導入し、その結果を分析してサイトに反映するPDCAサイクルを構築、回転させていくことで、ウェブサイトの品質を向上させていくことが可能になる。

ウェブ解析ツールの導入によって実現するサイト改善のPDCAサイクル
ウェブ解析ツールの導入によって実現するサイト改善のPDCAサイクル

オムニチュア社コンサルタントの安西敬介氏は、「このPDCAサイクルの構築、運用により、ウェブサイトをエコシステムに変えていくことが重要なのです」と説明する。オムニチュアは高機能なウェブ解析ツールであるOmniture SiteCatalystの提供でよく知られているが、ウェブ解析のデータをSEMやテスト、ターゲティングなど他のマーケティング施策に活かすためのツールもあわせて提供している。さらに、ツールの活用を促進するためのコンサルティングサービスも手がけている。エコシステムというのは生物学の用語で生態系を指すが、ここでは問題点を発見しよりよいサイトに自己改良、自己成長していけるシステムを指している。サイト運営者が意識的にそうしたシステムのウェブサイトを作っていくことが重要なのだと安西氏は指摘する。

エコシステム構築のための3つのポイント
「ゴール設定」「プロセス」「ヒト/組織」

エコシステムを構築していくために重要な3つのポイントがある。「ゴール設定」「プロセス」「ヒト/組織」だ。

最も重要なのが「ゴール設定」だ。企業がウェブサイトを持つことには、必ず目的がある。たとえばコマースサイトであれば売上を上げるといったビジネスゴールを正しく設定することで、そのために必要な定点観測をしていくKPIが明確になってくる。KPIとはKey Performance Indicatorの略で、「重要業績指標」と訳され、ビジネスのゴールに向かう達成度を把握するための指標を意味する。

例えば「サイトの売上向上」というゴールに向かっての達成度を、「コンバージョン率」や「1訪問あたりの売上」などの指標として選択し、言葉での目標から数値で見ることができるようにする。この変化を時系列に解釈することで、改善策を試行することが可能になる。

ゴールがはっきりしていないと、ウェブ解析により提供される多様な指標のどれをKPIと設定して分析していけばいいのかがわからない。

どのKPIを見ればいいですかと質問されることが多いのですが、見るべき指標はゴールによって変わってきます。ゴールが設定されていないとKPIは導き出せないのです」(安西氏)

KPIは、スピードメーターや燃料計が並んだクルマのダッシュボードと同じだ。ガソリン、スピードなどの情報は、目的地(ゴール)が明確でなければ参考にならない。

その際、KPIとして利用できる指標はあくまでもビジネスの目的から導き出され、企業内でその数字だけでなく意味まで共有理解できる必要がある。

サイトゴールを設定し、そこにいたるための必要な要素に分解し、各要素を実現するための必要なアクションを意識しながらKPIを設定していくことが大切になる。時系列での変化を比較発見していけるのがよいKPIだ。

コマースサイトとメディアサイトを例に、ゴール設定からKPI決定までを示してみるとこういった形になるだろう。

ゴール:サイトの売上向上、達成に必要なもの:コンバージョン(購入)件数の向上、訪問あたりの売上額向上、購入あたりの売上単価向上、KPI:コンバージョン率はコンバージョン数÷訪問回数、1訪問あたりの売上は売上高÷訪問回数、1回の購入あたりの売上単価は売上高÷コンバージョン数
コマースサイトのゴールから導き出されたKPI
ゴール:サイト内の広告への誘導、達成に必要なもの:広告接触率の向上、広告クリック率の向上、訪問者数の向上、KPI:1訪問あたりの広告接触は広告表示回数÷訪問回数、広告クリック率は広告クリック数÷広告表示回数、訪問者数はサイト訪問者数
メディアサイトのゴールから導き出されたKPI

2番目に重要なのが「プロセス」の問題だ。多くの場合ゴールへの道は一直線ではない。前述のPDCAサイクルによってテストと検証を繰り返しながら段階的に改善をしていく必要がある。

サイクルは1回転させるのは比較的簡単ですが、繰り返し回していくのは組織として骨の折れる仕事です。しかし、課題だけ理解していてもアクションがなければサイトは改善されません」(安西氏)

解析結果から問題点を把握できても費用対効果の面もあるので手当たり次第にそのすべてを変えていけばいいというわけではない。また、KPIに基づく分析はあくまでも仮説であるため、常に正解とは限らない。仮説に基づく改善をPDCAサイクル上で繰り返すことにより、より正解に近い場所にたどり着ける。裏づけのためのテストを繰り返すことが、エコシステムを推進する核になっていく。

最後に重要なのが「ヒト/組織」だ。ゴールとKPIが設定できても、運用していく「ヒト/組織」にそれを実践していく意識がないと、先へは進めない。ウェブ解析ツールがすべての答えを出すわけではなく、分析をするのはあくまでも組織に属するヒトなのだ。ウェブ解析を行っていくためのスキルはマーケティングやデザイン、コミュニケーションやユーザビリティなど多岐に渡るが、それらを一人の人間が全て出来る必要はない。組織として必要なスキルを持つ人間を集め、全体として統一した意識で取り組んでいく姿勢が重要になる。

エコシステムの構築のための3つの注意点

では、こうしたエコシステムを構築していく際に、どんな点に注意してアクションを実行していけばいいのだろうか?

キーワードは3つある。「選択と集中」「適材適所」「仕組み化」だ。

まず、「選択と集中」だが、ウェブ解析ツールは多様な指標を取得することが可能だが、その数字を元にサイト改善のアクションに移す必要があるため、KPIを多数設定すると動きが取れなくなる。

当初は5~9個にフォーカスするのがいいでしょう」と、安西氏は取捨選択を薦める。

次の「適材適所」は、専任担当者を置いて、組織として一本スジの通った形でサイト運用に取り組むこと。これにより、設定されたサイトゴールがぶれなくなり、意思統一が可能だ。

そして、最後に注意すべき点が「仕組み化」すること。PDCAサイクルを回すことの負荷が大きくなりすぎては、継続が難しくなる。社内標準化やレポートの自動化などにより、情報共有と意識共有を苦労せずに実現することが重要になる。

これら3つのポイントを意識しながらウェブ解析ツールを活用していくことで、エコシステムを構築し、効果的なサイト運用を実現していっていただきたい。オムニチュアでは、これらを実現するための高機能なツールや、活用に結びつけるためのコンサルティングも提供しているため、このようなサービスをうまく活用するのも手だ。

選択と集中:なんでもかんでも取得するのではなく、取捨選択してデータを見ること。多すぎるデータは消化不良のもと。 適材適所:ウェブ解析の専任担当者を置いて動かすこと。エグゼクティブスポンサーも必要。 仕組み化:社内標準化、レポーティングの自動化や社内ポータルへのデータのアップなど。
エコシステム構築に必要な3つの注意点

 

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