スマートフォン対応やSNS連携も先取りする次世代コンテンツ管理システム
コンテンツのメタデータレベルでの管理によって、モバイル対応で多くの実績を持つユビキタスエンターテインメント。ZEKE CMSは、今後のコンテンツのあり方を見据えたSNS連携、拡張現実感(AR)対応、スマートフォン対応などでもいち早く開発に取り組み、次世代コンテンツ管理ツールとしてさらなる強化を果たしている。
SNSと拡張現実感対応により
新しいフレームワークを提供
CMSはサイトの更新を容易にするためだけの存在ではない。コンテンツの新しい潮流への対応力が重要になる。
ユビキタスエンターテインメント(以下、UEI)が提供するZEKE CMS(ジーク シーエムエス)は、コンテンツをメタデータとして保持することにより、各キャリア対応など、柔軟なワンソース、マルチアウトプットを実現し、モバイル対応CMSとして実績を築いてきた。2009年5月に発表されたZEKE CMS 4.0では、いち早くiモードブラウザ2.0への対応も果たしている。
「現在、モバイルを取り巻く環境は大きく変わってきています。これからキーとなるのは、SNS連携、拡張現実感(AR)、スマートフォン対応でしょう」と、ソリューションビジネス部部長篠田健吾氏はいう。
UEIは2009年11月に、ZEKE CMSで培ったノウハウにSNS連携とARについての機能を組み合わせた、ソーシャルアプリコンテンツフレームワーク「ZEKE CMS ソーシャルゲームキット」を発表した。
「ARというとセカイカメラみたいなものを連想する人が多いですが、それは一例であって、目の前のモノに別の情報が付加される。これによって現実感が拡張されるというのが本質です。たとえば、位置情報と紐付いたコンテンツをベースとした使われ方のことです。このあたりのつなぎこみと、ソーシャルとのつなぎこみが、これからのCMSの課題だと思っています」(篠田氏)
位置情報利用のコンテンツはTwitterや「位置ゲー」などが急速に立ち上がってきている。今回発表された「ZEKE CMS ソーシャルゲームキット」は、ZEKE CMSの技術を応用して、こういったコンテンツを容易に開発・更新できるようにしたシステムだ。
もともとUEIは携帯コンテンツの黎明期からの豊富な携帯ゲーム開発経験を持っている。「ZEKE CMS ソーシャルゲームキット」ではそのノウハウを生かし、主要な携帯向けブラウザゲームのデザインパターンを分析、ゲームエンジン化した。基本機能として、位置情報をサポートしたシンプルなスタンプラリーゲームが用意され、そこにシナリオと画像を用意するだけでSNSに対応したカジュアルゲームを提供することができる。
「SNSアプリや携帯ゲームはボタンを押してすぐ反応が返ってくる、しかし、それ以上複雑なことはしないということが重要だと思っています。最近流行っている釣りゲームなどはまさにこのタイプで、ゲーム機で遊ぶゲームのようにシステムとか駆け引きの仕組みで楽しませるものではなくなっており、魚の種類や釣り場といったコンテンツデータをどう“見せる”か、という点で楽しませています」と篠田氏は指摘する。そこで、こうした位置情報対応のコンテンツを管理できるフレームワークを提供したのが今回の製品だ。
もちろん単純なゲームばかりではなく、ZEKE CMSの特長である高度なカスタマイズにも対応し、カジュアルゲームの枠を超えた本格的なゲーム開発までをサポートする。
すでにUEIでは最近盛り上がりを見せているTwitterへの対応も2009年8月に果たしている。更新情報やQRコード付き画像をTwitterに投稿する機能や、逆にTwitterの投稿をサイトへ取り込むことが可能となる、運営サイトとTwitterの連携機能だ。「Twitterについてはユーザーはビジネスへの効果を計っている状況で、本格的な利用はまだまだこれから」(篠田氏)とはいうものの、9月にはTwitterのハッシュタグをほぼリアルタイムに抽出、中継するシステム「ZEKE Hash Board」の公開実験実施を発表するなど、さらに先進的な取り組みを続けている。
さらに、ようやくSNSのオープン化が整理されてきている点にも注目し、そことのつなぎこみを活用するためのプラグインの開発にも取り組んでいるという。
「たとえば友達に買ったCDを教えるときの手段はイコール、メールするということだったんですが、今はソーシャルアプリ上に投稿していく。こういった変化はこれからCMSベンダーがコンテンツを考えて行く上で重要な部分だと思っています」と、篠田氏はいう。
メタデータレベルでの管理と
iPhone対応サイト運用実績
また、最近注目度が高いのはスマートフォン、とくにiPhone対応だ。ネット系の企業でもスマートフォン事業部を持ち始めているところは少なくない。
ソフトバンクショップでは店頭で販売される端末の半数以上がiPhoneと言われており、3GSが発売された7月以降には女性の購入も大幅に増加している。女性ユーザーが多いのは海外でも同じ傾向だという。
UEIでは、すでに自社サイトにおいても、ZEKE CMSを使ってPCサイトとiPhoneサイトのマルチでの運営経験が1年を超えている。当初、マニアニーズが高かったiPhoneも、3GSの発売で急速にパイを広げつつある。スマートフォンはサイトの作り方が既存の携帯電話よりPCに近く、PCへの対応もできているメタデータ型のZEKE CMSは従来の携帯に特化したCMSと比較して、非常に有利なポジションにいると言える。
iPhoneを追いかけるAndroid携帯は、OSが無料なこと、設計がモダンで開発効率が良いことなどの理由を背景に、今後展開を加速していくだろう。
数年内にAndroid端末のシェアが国内で最大になるのではないかと、篠田氏は予測する。
「そのときZEKE CMSの思想が生きてきます」(篠田氏)
Android端末が普及しても、ZEKE CMSなら、基本のシステムには一切手を加えずに対応でき、テンプレートなど見せ方を後から指定するだけでスマートフォンサイト対応が実現する。
テクノロジー主導で
コンテンツ管理を推進する
ZEKE CMSでは、そのほかにもコンテンツ管理のさまざまなオプションの開発や運用に積極的に取り組んでいる。
現在電子書籍が伸びているが、これに対してはパッケージ化したCMS製品も用意している。
また、携帯サイト立ち上げ時の初期コストをできるだけ抑えるために、通常のサーバー構成で10サイト程度まで運用できる高密度サーバーも提供している。ZEKE CMSの画面上で「新しいサイトを作る」というボタンがあり、これをクリックすれば作成が可能。その中でヒットするサイトが出てきたら、そのサイトを高性能なサーバーに移設して運用することもできるよう設計されている。
逆に、以前は数万人アクセスを集めたサイトが3千人程度に落ち込んだものを複数、ひとつのサーバーに集約してコストダウンを図るといった案件も手がけている。
こうしたテクノロジー主導の姿勢を通じて、ZEKE CMSは多くの優良ユーザーに支持されている。
「ZEKEは以前からキャリアに採用されていますし、最近ではキャリアの法人営業先での組み込み案件にも使われるようになってきています。我々のビジョンや品質への信頼の証明だと思います」(篠田氏)
ZEKE CMSの採用企業は50社を超えているが、これらの企業がすべて利益をあげているため、解約はほとんどないという。
「コンテンツが将来どうなっていくのか、世の中の動向がどうなっていくのかをにらんで、そこにどう当てはめていくのか、そのコンテンツのあり方を支援するのがCMSです。コンテンツが中身なら骨格のような役割を果たすものだと思います」と、篠田氏は将来のCMS像を語っている。
問い合わせ先
株式会社ユビキタスエンターテインメント
http://www.uei.co.jp/
電話:03-5840-8823
(10:00~18:00 土日・祝日は休業)
メール:info@uei.co.jp
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