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SEO業界の10年を振り返る(後編) - アフィリエイト, UGC, ソーシャルメディア, アクセス解析

アフィリエイトマーケティングや、Web 2.0とともに勢いを増したCGMやソーシャルメディアについて。
SEO業界の10年を振り返る

この記事は3回に分けてお届けしている。検索エンジンとメタ検索エンジンについて振り返った前編、ウェブディレクトリとPPCについて触れた中編に続き、最終回となる今回は、アフィリエイトプログラムやユーザー生成コンテンツなどについて、この10年間の動きを見てみよう。

アフィリエイトプログラム

オンラインで本当に大きな話題になった初めてのアフィリエイトプログラムは、Amazon.comのAmazonアソシエイトだった。AmazonはどんなWebサイトであれ、そこにふさわしい商品を扱っていたからね。たとえばドッグブリーダーなら、犬の訓練や繁殖など、何でも思いつくことに関する本を扱っているAmazonページにリンクを張ればいい。

僕は「Tonight Show」にAmazon創設者のジェフ・ベゾス氏が出演したときのことを覚えている。床に膝をついて、初めの頃は発送する本をどのようにして箱詰めしていたかを説明していた。ベゾス氏の話は、テーブルを買ったおかげでもう床に膝をついて作業しなくてよくなったとか、そんな風な投資に関する内容だった。

その頃まで、Amazonはまだ黒字を出せていなかったが、ベゾス氏は、Amazonがたびたび利益を会社に再投資していたことを、臆面もなく語っていた。あの当時僕は、Amazonは派手にぶっ潰れて多くの従業員が窓から飛び降りるはめになるか、驚くほどの成功を収めるかのどちらかだとずっと思っていた。Amazonが初めて四半期決算で黒字を計上したときは、心の底からよかったと思ったよ。

Amazonに続いて登場したのがCommission Junction(CJ)だ。CJはアフィリエイトマーケットプレイスで、Amazonと同様に、どのWebサイトにも合う商品を揃えていた。もう1度ドッグブリーダーを例にとると、おそらくペット関連用品のストアが何軒か見つかって、そこにリンクを張って手数料を稼ぐことができるだろう。

ここのすばらしいところは、その手数料(つまりアフィリエイト収益)がAmazonよりはるかに高いことだ。一方、僕から見てCJの最大の難点は、ここのブローカーになるための費用がかなり高かったことだ。これは結局、オンラインストアとCJが売上を維持しようと努力する中で、アフィリエイトの手数料率引き下げにつながった。僕はグーグルがアドセンスを開始するとすぐCJから離れてしまったし、もうCJに戻る理由もないから、この会社が今アフィリエイト業界でどういう位置にあるのかよくわからない。

グーグルのアドセンスには、もう何年も大きな変化がない。相変わらずパブリッシャーには使いやすいものだし、ビジター1人あたりの儲けも非常に高く、これほどの広告大手にしては広告フォーマットの種類も少ないままだ。

ユーザー生成コンテンツ(UGC)とソーシャルメディア

ときどき僕は、この2つを一括りにしてしまうことがある。その大きな理由は、初期の頃、ユーザー生成コンテンツ(UGC)やユーザー編集コンテンツ(UEC)を受け入れているWebサイトが、ソーシャル体験やコミュニティらしきものも備えていたからだ。

当時は、ディレクトリが僕のUGCでありソーシャル体験だった。僕はDMOZと新旧両方のGoGuidesで編集者を務めていた。ディレクトリコンテンツの追加や編集を行って、ニュースレターや編集者フォーラムに目を通し、「コミュニティ」の改善に取り組んだ。ウェブマスターSEOのフォーラムもいくつかあったけど、そういうところには間違った情報を伝えるいい加減な連中がたくさんいそうだったから、あんまり顔を出すことはなかった。チャットやインスタントメッセージ(IM)には一切興味がなかったし、ICQの名前の由来さえ知らなかった(もちろん、今は知ってるけど)。

About.com(日本のオールアバウトの元となったサービス)が初めて人気を博したときのことを覚えている。彼らはThe Mining Co.から名称を変更したばかりで、Wikipediaが初めて市場に登場したときと同様に口コミで知名度が上がったんだ。僕は一度回答者(ガイド)を募集しているトピックのセクションを見てみたけれど、自分は参加しないほうがいいと判断した。自分にそれだけのコンテンツを作る時間はないと思ったからだ。About.comにもそれだけの時間はなかったから、ガイドにお任せしたんじゃないのかな。

ひところはCitySearchも話題になり、僕もかつては信頼して使っていたことがあったけど、ここはもう沈みかけている船だ。一方Yelpは、CitySearchが広告収入を重視しすぎて見落としていたUGCの真の価値を発見した。すなわち無料の企業情報登録だ。これは、ほぼすべての人に開かれたレビューのためのシンプルなプラットフォームだ。Yelpは、オフラインのコミュニティにも参加を呼びかけ、写真付きでわかりやすいユーザープロフィール、コミュニティの状態、リスト作成、ブックマーク機能、レビュー追跡、ユーザー同士が連絡を取り合える方法などを提供している。彼らは、CitySearchがやろうとしなかったことを、本当に何から何までと言っていいくらい考え出している。

アクセス解析とレポート

僕が顧客への報告に利用した最初のプログラムは、WebTrendsのログファイル・アナライザーだった。WebTrendsのレポート機能は、フリーのWebalizerAWStatsなどのソリューションとほとんど変わらなかったが、トラフィックを送り込んでいる検索エンジンやキーワードを特定できることが特徴だった。それから、ブラウザやOSのデータも少しだけ提供されていた。

でもそのうち、僕らは検索順位の報告が欲しいという顧客からの要求に屈して、WebPosition Goldを使うようになった。本当に重要なのはトラフィックだということはわかっていたけれど、検索順位を知らせておけば、顧客がキャンペーンの進捗状況やトラフィック数をほとんど問題にしなくなるということがわかったんだ。顧客にとっては、トップ10に入っているかどうかという指標の方が、たくさんのキーワードや訪問者数を記載したレポートに比べて、少しは理解しやすかったからだと思う。WebPositionは、現在WebTrendsの傘下にあるが、機能自体は長い間ほとんど変わっていない。

Google Analyticsが登場すると、顧客への報告に使える頼もしい存在となった。その報告機能、コンバージョン率追跡、そして視覚的な要素はすばらしい。しかも無料なんだから!

僕は今でも、月に1度ランキングレポートを実行して、自分自身で上位のキーワードを調べる時間を節約しつつ、多くのキーワードや関連語句について、その動きを見るのに役立てている。検索を除くグーグルの技術がほとんどそうであるように、Google AnalyticsもかつてはUrchin Software Corporationという企業の資産で、グーグルに買収されてグーグル共同体の一部になったんだ。

アルゴリズムとアップデート

AltaVistaの変更でトラフィックが激減したAltaVistaのブラックマンデーが起こったのは、僕がSEO業界に入ってわずか半年後のことだった。

僕がオフィスに出社したときには、いつもと同じ月曜日のように始まった1日だった。しかし、世界大恐慌へとつながった株式市場の暴落初日のように、奇妙な雰囲気へと変わっていった。大半の顧客のサイトで、僕らの最大のトラフィック源だったAltaVistaからのトラフィックがいっぺんに消えたんだ。

僕らは通常、2社か3社程度の顧客のログファイルをチェックして、週末のトラフィックの動きをざっと把握していたけど、あの日は全顧客のログファイルをチェックした。オフィスには、破滅の気配とか感触みたいなものが漂っていた。僕らはパニック寸前だった。僕らがこの事態をすぐに解決できなかったら、顧客はどうするだろうか? 顧客は僕らから離れていくだろうか? 会社の売上はどうなる? 僕にも影響が及ぶだろうか? 最終的にはすべてを乗り越えられたけど、あれは大変だった!

もう1つ、アルゴリズム変更でいうと、グーグルのフロリダアップデートという大変な事件もあった。これはホリデーシーズン直前に起こった。これで顧客の大半は大変な被害を受けた。その多くはEコマースサイトを所有しており、ホリデーシーズンにかけて商品を売りまくらなくちゃならなかったのに。単に検索順位やトラフィックの面だけでなく、顧客の売り上げの損失という点から、フロリダアップデートはAltaVistaのブラックマンデーより問題解決に時間がかかった。

フロリダアップデートから間もなく、ヤフーがペイドインクルージョンプログラムを年間契約料モデルから「年間契約料+PPC課金」モデルへと変更するという決断を下した。グーグルのアップデートには、ハリケーンのようにアルファベット順で名前が付けられていたので、僕らがこの2つに続けざまに見舞われたというのは何ともぴったりな感じだったし、ハリケーンシーズンを乗り切ろうとしているような気持ちだった。

10年後にまた会おう

さて、わずかな時間だったが、こうやって検索、自分の経歴、インターネットがどのように発展してきたかについてじっくり考えながら振り返ったところで、次に訪れる変化、とりわけ検索業界で次に来るものを考えないわけにはいかない。たぶん、あと10年ほど経ったら、僕はこの記事の続編を書いて、検索業界の思い出をさらに長くたどることになると思う。つまり、10年後もこの業界にいるつもりだってこと。SEOmozもたぶん、変わりなくここにあるだろうし。みんなもSEOの世界で引き続き活躍していることを願っているよ。

では、10周年に乾杯!

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