Googleコアアップデート2024年8月版、長い展開期間で小規模サイトの味方か?【SEO情報まとめ】
Googleのコアアップデート展開が始まった。通常2週間のところ1か月かかるというこのアップデート、小規模サイトや独立系サイトにとって良い更新になるのではないかと期待されている。
ほかにも、PerplexityなどAI検索の現状、SEOにおける指名検索の重要度、AI Overviewの日本一般公開などなど、真夏のSEO魂に火を付ける情報をまとめてお届けする。
- Googleコアアップデート2024年8月版の展開スタート、通常より長い展開期間で小規模サイトの味方か?
- 2024年8月コアアップデートで、過去の意味不明順位ダウンからリカバリするサイトが続出
- AI検索の成長: 注目すべき伸びだがグーグルを脅かすほどではない
- 指名検索は2024年SEOの重要な要因!?
- AI Overviewがいよいよ日本でも一般公開、オプトイン不要でだれでも利用できるように
- あなたのサイトのためのSEOをSearch Consoleがアドバイス
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Googleコアアップデート2024年8月版の展開スタート、通常より長い展開期間で小規模サイトの味方か?
小規模・独立系サイトも正当に評価 (グーグル 検索セントラル ブログ) 国内情報
グーグルは、コアアップデートの展開を始めたことを日本時間の2024年8月16日に告知した。
アナウンス記事と検索ステータスダッシュボードから、今回のコアアップデートには次のような特徴を読み取れる:
- 展開完了までに最長で1か月かかる(これまで、ほとんどのコアアップデートは2週間程度)
- 過去数か月に集まったフィードバックを改良に反映した
- 小規模サイト、独立系サイトであっても独自の有益なコンテンツを作成していれば関連性をきちんと評価し上位表示する
- 過去のアップデート以降にサイトが行った改善点をより適切に評価する
昨今のGoogle検索では大手サイトが検索結果の上位を占め、小規模サイトや独立系サイトは不利な傾向が年々強くなっていた(グーグルは否定していたが)。今回のアップデートでは、そうした傾向が緩和されることを期待できる。また、「サイトに実行した改善を適切に評価する」とのことである。これまでの大型アップデートの影響により順位が下がっていたサイトは回復を期待できる。
早くもランキング変動が確認されているようだ。とはいえ、アナウンスのように完了までに1か月程度かかるとしたら、早急な判断はすべきではないだろう。集めたフィードバックの反映と小規模・独立系サイトの評価も含むアップデートということで、今までにはない変化が2024年8月のコアアップデートには見られるかもしれない。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
2024年8月コアアップデートで、過去の意味不明順位ダウンからリカバリするサイトが続出
66%のサイトが回復を示す (Search Engine Roundtable) 海外情報
展開が始まった2024年8月のコアアップデートは「サイトが実行した改善を適切に評価に反映する」とのことだった。過去のアップデートで検索トラフィックが減少していたサイトで回復する兆しがあるという報告が相次いでいる。Search Engine Roundtableが、そうした回復事例を数十件集めている。
Good Morning Google Land! This is the first edition of "Core Update Notes" for the August 2024 core update. And man, are we starting off in an interesting way. First, Google announced a ranking issue last night impacting a "large number of search results". So, what I present now… pic.twitter.com/YKViu0ws5q
— Glenn Gabe (@glenngabe) August 16, 2024
Starting to see some improvements.
— Marie Haynes (@Marie_Haynes) August 18, 2024
The vast majority of sites I monitor have no change. A few are down.
It's early and the update will take a month to roll out, so hang in there!
The first 3 pictured were impacted by HCU. They are not sites that were publicly discussed. pic.twitter.com/iB9xmSOsqU
また、リリー・レイ氏は、過去にヘルプフルコンテンツアップデートで悪影響を受けた、約200サイトの状況を簡易的に調査した(筆者補足: ヘルプフルコンテンツシステムは、現在はコアランキングシステムに統合されている)。この約200サイトのセットにおいて、2024年8月のコアアップデートの影響を受けたサイトの平均成長率は200%とのことだ。また66%のサイトが回復を示しているそうだ。
A lot of people have been asking how many HCU-affected sites are seeing recovery. Ok, I ran some numbers this morning. Here's what you're looking at:
— Lily Ray 😏 (@lilyraynyc) August 19, 2024
- I isolated ~200 sites hit by the HCU - shown here as the ones with the -96% or greater drops (red column)
- I redacted the… pic.twitter.com/Ue03BkdF4M
2024年8月のコアアップデートの展開の完了までに最長で1か月かかる。したがって早急な判断はすべきではない。とはいうものの、影響を受けてきたサイトには明るい兆しではある。
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グーグル検索SEO情報①
AI検索の成長: 注目すべき伸びだがグーグルを脅かすほどではない
グーグル検索ユーザー数はPerplexityの290倍と圧倒的な差 (SparkToro) 海外情報
AI検索エンジンがグーグルの優位性に与える影響を、Datos(デイトス)とSonata Insights(ソナタ・インサイツ)が分析し、結果をSparkToro(スパークトロ)が公開した。
主な調査結果は、「トラフィック」「検索行動」「AI検索の広範な採用状況」に関するものだ。主要点をまとめると、次のとおりだ:
グーグルのPC検索の訪問数は2023年5月から2024年5月の間に1.4%と緩やかに増加した。一方、AI検索プラットフォームであるPerplexity(パープレキシティ)は同期間に42%と大幅な成長を遂げた。
この成長にもかかわらず、グーグルの検索ユーザー数はPerplexityの290倍と圧倒的な差がある。
Perplexityユーザーは全体的な検索頻度が少ない。1ユーザーの1か月あたりの検索(などの行動)数は、グーグルでは200回だが、Perplexityでは15回に過ぎない。
大きな話題となっているにもかかわらず、従来の検索エンジンユーザーのうちAIプラットフォームを検索に利用しているのはわずか16.45%で、前年からわずか2パーセントポイントの増加にとどまっている。
重要なのは、AIプラットフォームユーザーの99%が依然として従来の検索エンジンを利用していることで、「AI検索がグーグルに取って代わった」という考えは誤りである。
調査結果を公開したSparkToroのCEOであるランド・フィッシュキン氏は、次のように締めくくっている
AI検索は紛れもなく成長しているが、現実的な期待を持つことが大切
グーグルは依然として検索市場で支配的な地位を占めており、AIプラットフォームは市場シェアに大きな影響を与えていない
マーケティング担当者は、AI検索のような新興プラットフォームのみに焦点を当てるのではなく、ターゲットオーディエンスがすでに存在する確立されたチャネルを優先すべき
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指名検索は2024年SEOの重要な要因!?
アップデート耐性もつく (ボーディー) 国内情報
SEOにおける指名検索の重要性を、ボーディーの住太陽氏が主張した。
「指名検索」とは、ショップ名・会社名・サイト名・商品名などのブランドキーワードを含む検索のことだ。このサイトなら「Web担当者Forum」や「Web担」という検索だ。
住氏が指名検索を重要視するのは、次のような理由からだ:
Googleは指名検索されるブランドを、実際の人々によく知られ、関心を持たれているブランドであると理解し、順位を向上させます。一方で、指名検索されていないサイトの順位下落は止まりません。
つまり、指名検索を増やすことが検索結果全体の露出を増やすことに繋がるというのだ。逆に指名検索が少ないとランキングにマイナス影響を与える可能性がある。
指名検索を理解して効果をだしていくために、住氏は次のような構成で解説している:
- 指名検索とは?
- 知名度と関心度の反映
- Googleの特許から
- 検索順位との相関
- 指名検索のSEO効果
- ユーザー行動シグナルの改善
- ブランドのE-E-A-Tの証明
- 一般キーワードでの順位向上
- 指名検索のないサイトの順位が落ちる
- 指名検索を増やすためにできること
- まとめ
指名検索は検索システムのアップデートの影響を受けにくい。「Web担当者Forum」で検索したのであれば、Web担の公式サイトが1位に表示されるはずだ(1位表示されないとしたら、明らかにグーグルがおかしい)。
そうした指名検索を増やすことが、他の検索にも影響するというわけだ(ちなみに、指名検索のボリュームを増やすことはアップデートへの耐性の強化にも役立つ)。
詳細は元記事で読んでほしい。
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AI Overviewがいよいよ日本でも一般公開、オプトイン不要でだれでも利用できるように
検索トラフィックの減少が心配 (Google Japan Blog) 国内情報
Google検索で「AI Overview」(AIによる概要)がいよいよ日本でも一般公開される(今まではSearch Labsから明示的にオプトインする必要があった)。
AI Overviewは米国では5月にすでに一般公開されていた。今後、日本・英国・インド・インドネシア・メキシコ・ブラジルの6か国にも拡大する。AI Overviewに対するユーザーの反応が良好なことも拡大に一役買ったようだ。
今後、数週間かけて段階的に展開する予定とのことだが、筆者の環境ではまだ確認できていない。
とはいえ、こんな懸念をもつ人もいるだろう:
AI Overviewが一般公開されると、検索トラフィックを奪われるのではないか。
これに関しては、(少しだけ)安心材料がある。AI Overviewが生成した概要の各段落にリンクアイコンが付く。このリンクアイコンをクリックすると、関連コンテンツが右側に表示される。もっと詳しい内容を知りたいユーザーや内容の正しさを確かめたいユーザーは、この関連コンテンツからあなたのサイトを訪問するだろう。
トラフィックが減るどころか、逆に増える可能性も否定できない。期待しすぎはよくないが、サイトへのトラフィックを減らさないような仕組みをグーグルが考えてくれているのは事実だ。
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